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【定義】

永平寺14世建撕が編集した道元禅師の伝記。詳しくは『永平開山行状建撕記』という。全1巻。成立年代は不明で、様々な議論もあるが河村孝道先生の説を採り文明4年(1472)までに成立したと考えておく。また、題名も、『建撕記』というのは略称的なものであって、本来は、『永平初祖道元和尚之御状記』(明州本内題)や『永平開山御行状』(瑞長本、訂補本外題)、『道元禅師行業記』(延宝本外題)とでも記されるべきものであるが、編集した建撕禅師の名前を入れ、「建撕記す」がそのまま題名として流布したとの見解がある(この定義は河村先生『諸本対校 永平開山道元禅師行状建撕記』解題参照)。

【内容】

永平寺13世建綱禅師に対して、永平寺の檀家であった波多野通定(沙弥元忠)は、道元禅師200回遠忌を記念に、その伝記を編集して欲しいと願ったと推定されている(先に挙げた河村先生解題から)。そこで、建綱禅師は弟子であり、後に永平寺14世となる建撕禅師に行状記を編集することを依頼し、建撕禅師は『三祖行業記』『永平広録』『正法眼蔵(ただし60巻本及び12巻本である)』『正法眼蔵随聞記』などから適宜言葉を拾って、編年体としてまとめた。『道元禅師和歌集』も収録されている。

江戸期に入り、面山瑞方は従来の写本には誤りがあるとして訂正を加え、『訂補建撕記』として編集し、宝暦4年(1754)に刊行した。しかし、面山の訂正は、現在では根拠が確認できないものが多いとされて、道元禅師の伝記研究などでは古写本が参照されている。また、面山は和歌集として別に『傘松道詠』を編集したため、『訂補建撕記』に和歌集は収録されていない。

【原典】

・河村孝道編『諸本対校 永平開山道元禅師行状建撕記』(大修館書店)
古写本から面山本まで、発見されている『建撕記』を対校している。道元禅師伝の研究には欠かせない研究成果である。

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