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【定義】

詳しくは『永平寺三祖行業記』と言い、永平寺初祖道元禅師・二祖懐弉禅師・三祖義介禅師の3人の伝記としては、最古のもの。撰者や成立年代については奥書も識語もないため不明であり、また応永年間(1394〜1427)には存在していたことが知られている(1399年成立『仏祖正伝記』に引用される)が、詳細は不明である。異本として『三大尊行状記』があり、また『伝光録』や『建撕記』との対応も考えなくてはならない。

【内容】

道元禅師・懐弉禅師・義介禅師の3人についてまとめて伝記にされたものであり、成立時期は義介禅師が示寂された延慶2年(1309)から、応永年間の間であろう。内容としては、これら3人の祖師の修学から悟道までを詳細に論じている点に特徴があり、悟道後については比較的簡明な内容である。

特に、道元禅師についてはその御生涯の様子は著作や語録などから多くを知ることが可能であるが、「身心脱落話」についてはご自身の言葉には示されることが無く、同著から知る様子は貴重である。そして、二世懐弉禅師も道元禅師に就くまでの比叡山や達磨宗での参学を知ることができる。このお二人は太祖瑩山禅師の『伝光録』にて、その御生涯を見ることもできるが、その同異も注意せねばならない。

また、義介禅師は主たる著作もなく、後世にできた伝記類しか頼るものがないため、御生涯を知るのは容易ではない。そこで、『三祖行業記』などは好資料であろう。同著の義介禅師伝では中国に渡って各地の禅林道場を見学した話(これが後に『五山十刹図』になる)や、それを評価した懐弉禅師に後継者として迎えられたことなどが示され、また道元禅師から特に期待されていたことなどは『御遺言記録』の影響を見ることができる。内容に、「三代相論」に関すると思われる記述も見られるが、概して義介禅師を評価しているため、瑩山禅師を初めとする義介禅師系統の門人によって収録されたものかとも推定される。

さらに、この撰者についてだが、元禄4年(1691)に成立した大円満徹撰『永平伝法記』には、『三祖行業記』『三大尊行状記』からの抜録と思われる行状記が収録され、そこには「永平寺道元和尚行実」「二代懐弉和尚行実」という記載とともに、その撰者として「遠孫比丘紹瑾記」「比丘紹瑾記」とあるため、太祖瑩山禅師が撰者だったという可能性まで指摘されている(河村孝道先生『諸本対校 永平開山道元禅師行状建撕記』解題参照)。

【テキスト】

・塙保己一『続群書類従』第九輯上
・『曹洞宗全書』「史伝(上)」巻
・河村孝道先生編『諸本対校 永平開山道元禅師行状建撕記』

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