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【定義】

禅苑清規』で示す、禅僧が修行に用いるべきとされる「弁道具」の一。文字通り、浄い布のこと。

【内容】

『禅苑清規』「弁道具」項では、「浄巾三條〈一は蓋被、一は喫食、一は常用〉」とあって、真ん中の「喫食」が行鉢時に用いられるひざ掛けであることが理解出来る。三つめの「常用」は普段使いの布である。不明なのは「蓋被」だが、『訳註禅苑清規』(曹洞宗宗務庁刊)では鉢盂を覆う布であるとしている。ただし、その根拠は不明。道元禅師『赴粥飯法』では、用語としての「浄巾」について、「喫食」時に用いるひざ掛けの意味でのみ用い、鉢盂を覆う布については「複帛?」と表記している。
次に浄巾を展べてもって膝を蓋う。 『赴粥飯法

また、道元禅師は「浄巾」の使用法について、以下の諸点を行わないように注意している。
醤片・飯粒等、浄巾の上に落在することを得ざれ。もし遺落せし食の巾上に在ることあらば、まさに押し聚めて一処に安じ、浄人に付与すべし。〈中略〉浄巾をもって面頭と手とを拭うことを得ざれ。 同上

前者は、食べものを浄巾の上に落とさないように指示したものである。もし落ちてしまった場合には、浄人に渡すように指示している。また、後者は浄巾はあくまでもひざ掛けであって、頭や顔などを拭いてはならないとしている。

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