【定義】
「一物も説似すれば即ち中らず」と訓じ、六祖慧能と南嶽懐譲との機縁の話。言語で説明しようとしても、真意を述べることが出来ず、本分のことについては、説明した途端に的外れになること。
南岳大慧禅師、はじめて曹渓古仏に参ずるに、古仏いはく、是甚麼物恁麼来。この泥弾子を遍参すること、始終八年なり。末上に遍参する一著子を古仏に白してまうさく、懐譲会得当初来時、和尚接懐譲、是甚麼物恁麼来。ちなみに曹渓古仏道、你作麼生会。ときに大慧まうさく、説似一物即不中。これ遍参現成なり、八年現成なり。 『正法眼蔵』「遍参」巻
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