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【定義】

江戸時代の学僧、面山瑞方師が著した著作であり、写本で伝わった。全一巻。寛延2年(1749)夏以降に書かれている。現在は『曹洞宗全書』「室中」巻で見ることが可能。

【内容】

洞上とは、曹洞宗の、の意。室内は、伝法が行われる場所、室中に同じ。断紙とは、「断たれた紙」の意味であり、面山師は切紙をそのように呼ぶ。

内容としては、面山師が洞上の室内で断紙(切紙)と称せられるものの内、偽作のもの、或いは後代の者が先人の名を謳って作成されたものなどを選んで批判し、一々を反駁したもの。特に、末尾には面山師自身が寛延2年(1749)夏に永平寺で閲覧した断紙140通の目録を示して、いずれも代語者の妄談であり、採るべきではないと喝破している。

なお、面山師自身は切紙については一様に批判しているが、一方で学人に有効だと思われるようなことについては、経論・祖録などから適宜教えを抜き書きして、それを授与したことが『伝法室内密示聞記』にて示されている。

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