つらつら日暮らしWiki〈曹洞禅・仏教関連用語集〉 - 不離吉祥山示衆
【定義】

道元禅師が宝治3年(1249)頃に修行僧を前に、500年もの間永平寺から離れないことを誓約したと、『建撕記』では伝えている。写本によって若干表現が異なるが、以下のような内容である。
師、九月初十日。示衆して云く、今日従り尽未来際、永平老漢恒常に山に在り。昼夜、当山の境を離れずして、国王の宣命を蒙ると雖も、亦、誓って当山を出でず。其の意如何。唯、昼夜に間断なく、精進経行積功累徳せんと欲する故也。此の功徳を以て、先ず一切衆生を度し、見仏聞法して仏祖の窟裏に落ちんとする也。其の後、永平大事を打開して、樹下に坐し、魔波旬を破し、最正覚を成ぜん。重ねて此の義を宣べんと欲す。偈を以て説いて云く、古仏の修行、多く山に在り。春夏秋冬も亦、山に居す。永平、古の蹤跡を慕わんと欲し、十二時中常に山に在り。