子育ての失敗を広く浅く、ゆるやかに追跡。

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ドビュッシーの作品


ピアノ曲

フーガ(16歳の時に作曲された現存する最初の作品。1999年ウィーンの国立図書館で発見) - 1878年

ボヘミア舞曲 (Danse bohémienne)(18歳の時の作品。フォン・メック夫人のはからいでチャイコフスキーに送ったが、未熟だと酷評された。死後発見) - 1880年

2つのアラベスク (2 Arabesques) - 1888年~1891年

舞曲(スティリー風タランテラ)(Danse, Tarantelle styrienne)(後にラヴェルが管弦楽に編曲)- 1890年

夢想 (Rêverie) - 1890年

ロマンティックなワルツ (Valse romantique) - 1890年

マズルカ (Mazurka) - 1890年

バラード (Ballade) - 1890年

ベルガマスク組曲 (Suite Bergamasque) - 1890年
 前奏曲 (préludes)
 メヌエット (menuet)
 月の光 (clair de lune)(ドビュッシーの曲の中で最もポピュラーな曲の1つ)
 パスピエ (passepied)

忘れられた映像 (Images oubliées)(死後発見、標題はドビュッシーが付けたものではない) - 1894年
 レント(憂うつに、そしてやさしく) (Lent (mélancolique et doux))
 ルーヴルの思い出 (Souvenir du Louvre)(後に『ピアノのために』第2曲「サラバンド」に改作)
「もう森には行かない」の諸相 (Quelques aspects de "Nous n'irons plus au bois") (『版画』第3曲「雨の庭」の前身。「(いやな天気だから)もう森へは行かない」はフランスの童謡。ドビュッシーはこの「諸相」、「雨の庭」、歌曲「眠りの森の美女」、「管弦楽のための映像・第3曲『春のロンド』」の合計4曲でこの童謡を用いている)

ピアノのために (Pour le piano) - 1896年、1896年 - 1901年
 前奏曲 (Prélude)
 サラバンド (Sarabande)
 トッカータ (Toccata)

版画 (Estampes) - 1903年
 塔 (Pagodes)(「パゴダ」は仏教の宝塔を指す)
 グラナダの夕暮れ (La soirée dans Grenade)
 雨の庭 (Jardins sous la pluie)

喜びの島 (L'Isle Joyeuse) (作曲者監修のもと、イタリアの指揮者ベルナルディーノ・モリナーリ(Bernardino Molinari)により管弦楽用に編曲されている) - 1904年

仮面 (Masques) - 1904年

映像 第1集 (Images) - 1905年
 水の反映(水に映る影) (Reflets dans l'eau)
 ラモー礼讃(「ラモーをたたえて」とも) (Hommage à Rameau)
 運動 (Mouvement)

映像 第2集 - 1907年
 葉ずえを渡る鐘 (Cloches à travers les feuilles)
 荒れた寺にかかる月 (Et la lune descend sur le tample qui fut)
 金色の魚 (Poissons d'or)

子供の領分 (Children's Corner - Petite suite pour piano seul)(娘のクロード・エマのために作曲されたもの) - 1906年 - 1908年
 グラドゥス・アド・パルナッスム博士 (Doctor Gradus ad Parnassum)
 象の子守唄 (Jimbo's lullaby)
 人形へのセレナード (Serenade of the doll)
 雪が踊っている (The snow is dancing)
 小さな羊飼い (The little shepherd)
 ゴリウォーグのケークウォーク (Golliwogg's Cake-Walk)

小さな黒ん坊 (Le petit Nègre) - 1909年

レントより遅く (La plus que lente (Valse)) - 1910年

2つの前奏曲集

前奏曲集 第1巻 (Prélude 1) - 1909年 - 1910年 以下の曲名は一般の曲の曲名とは違い、各曲の最後に小さく記されている。
 デルフィの舞姫 (...Danseuses de Delphes)
 ヴェール (...Voiles) (「帆」とも訳される)
 野を渡る風 (...Le vent dans la plaine)
 音と香りは夕暮れの大気に漂う (...Les sons et les parfums tournent dans l'air du soir)
 アナカプリの丘 (...Les collines d' Anacapri)
 雪の上の足跡 (...Des pas sur la neige)
 西風の見たもの (...Ce qu'a vu le vent d'ouest)
 亜麻色の髪の乙女 (...La fille aux cheveux de lin)
 とだえたセレナード (...La sérénade interrompue)
 沈める寺 (...La cathédrale engloutie)
 パックの踊り (...La danse de Puck)
 ミンストレルズ (...Minstrels)

前奏曲集 第2巻 (Prélude 2) - 1910年 - 1913年
 霧 (...Brouillards)
 枯葉 (...Feuilles mortes)
 ヴィーノの門 (...La Puerta del Vino)
 妖精たちはあでやかな踊り子 (...les fées sont d'exquises danseuses)
 ヒースの荒野 (...bruyères)
 風変わりなラヴィーヌ将軍 (...général Lavine - excentrique)
 月の光が降り注ぐテラス (...la terrasse des audiences au clair de lune)
 水の精 (...ondine)
 ピクウィック殿をたたえて (...hommage à S. Pick Wick)
 カノープ (...canope)
 交代する三度 (...es tierces alternées)
 花火 (...feux d'artifice)


英雄的な子守歌 (Berceuse heroïque) - 1914年(同年12月に管弦楽曲に編曲) 第一次世界大戦時、侵攻したドイツ軍に対して抵抗したベルギーの国王アルベール1世に献呈。

12の練習曲 (12 Études) 作曲者による運指がないことで知られる - 1913年 - 1915年

第1部
 五本の指のための (pour les cinq doigts)
 三度のための (pour les tièrces)
 四度のための (pour les quartes)
 六度のための (pour les sixtes)
 オクターブのための (pour les octaves)
 八本の指のための (pour les huit doigts)

第2部
 半音階のための (pour les degrés chromatiques)
 装飾音のための (pour les agréments)
 反復音のための (pour les notes répétées)
 対比的な響きのための (pour les sonorités opposées)
 アルペジオのための (pour les arpeges) 別版あり。
 和音のための (pour les accords)

負傷者の服のための小品 (Piece pour le vetement du blesse) - 1915年 1933年、「アルバムのページ (Page d'album)」の名で出版。

エレジー (Élégie) - 1915年

燃える炭火に照らされた夕べ (Les soirs illuminés par l'ardeur du charbon) - 1917年 遺作。表題はボードレールの『悪の華』の「露台」 (Le Balcon) の一節。第一次世界大戦による物資不足の中で石炭を送ってくれた石炭商に頼まれて作曲。2001年に発見。


2台ピアノ・4手連弾のための曲

交響曲 ロ短調 (少年期の習作。第1楽章の4手連弾のみ現存) - 1880年 - 1881年

小組曲 (Petite suite) 4手連弾。ビュッセルによる管弦楽編曲版で有名。 - 1886年 - 1889年 小舟にて (En Bateau)
 行列 (Cortège)
 メヌエット (Menuet)
 バレエ (Ballet)

スコットランド風行進曲 (Marche écossaise sur un théme populaire) - 1891年(1908年に管弦楽版に編曲)

6つの古代の墓碑銘 (6 Epigraphes antiques) 4手連弾。『ビリティスの歌』の1、7、3、10、8、12曲目より編曲。独奏版もあり。アンセルメによる管弦楽編曲版もある。 - 1914年
 夏の風の神、パンに祈るために (Pour invoquer Pan, dieu du vent d'été)
 無名の墓のために (Pour un tombeau sans nom)
 夜が幸いであるために (Pour que la nuit soit propice)
 カスタネットを持つ舞姫のために (Pour la danseuse aux crotales)
 エジプト女のために (Pour l'Egyptienne)
 朝の雨に感謝するために (Pour remercier la pluie au matin)

リンダラハ (Lindaraja) 2台ピアノ。 - 1901年

白と黒で (En blanc et noir) 2台ピアノ。 - 1915年
 情熱に駆られて (Avec emportement)
 緩やかにそして控えめに (Lent et sombre)
 スケルツァンド (Scherzando)


管弦楽曲・協奏曲

交響組曲『春』 (Suite symphonique 'Printemps') - 1886年 - 1887年 最初の版には女声合唱があったが火事で焼失した。1913年にビュッセルによって再度オーケストレーション(管弦楽のみ)が行われる。

ピアノと管弦楽のための幻想曲 (Fantaisie pour piano et orchestre) - 1889年 - 1891年 作曲者がリハーサルの段階で楽譜を差し止めたため、死後初演。

神聖な舞曲と世俗的な舞曲 (Danse sacrée et danse profane) - 1904年 独奏ハープと弦楽合奏のための曲。

クラリネットと管弦楽のための第1狂詩曲 (1ère Rapsodie pour orchestre avec clarinette principale) - 1909年 - 1910年 「クラリネットとピアノのための第1狂詩曲」を編曲。

サクソフォーンと管弦楽のための狂詩曲 (Rapsodie pour orchestre et saxophone) - 1901年 - 1908年 作曲者の死後の1919年にロジェ=デュカスによって管弦楽編曲が行われた

牧神の午後への前奏曲 (Prélude à l'Après-midi d'un faune) - 1892年 - 1894年

夜想曲 (Nocturnes) - 1897年 - 1899年
 雲 (Nuages)
 祭 (Fêtes)
 シレーヌ (Sirènes) :第3曲には女性コーラス(歌詞なし)が入る

交響詩『海』 (La Mer) - 1903年 - 1905年
 海上の夜明けから正午まで (De l'aube à midi sur la mer)
 波の戯れ (Jeux de vagues)
 風と海との対話 (Dialogue du vent et de la mer)

管弦楽のための映像 (Images pour orchestre) - 1905年 - 1912年
 ジーグ (Gigues)
 イベリア (Iberia)
  街の道から田舎の道から (par les rues et par les chemins)
  夜の薫り (les parfums de la nuit)
  祭りの日の朝 (le matin d'un jour de fête)
 春のロンド (Rondes de printemps)

室内楽曲

ピアノ三重奏曲(18歳の時、フォン・メック夫人の元で書かれた曲) - 1879年 - 1880年
弦楽四重奏曲 - 1893年 活気をもって、決然と (Animé et très décidé)
十分生き生きと、きわめてリズミカルに (Assez vif et bien rythmé)
アンダンティーノ、おだやかに、表情豊かに (Andantino, doucement expressif)
非常にゆっくりと (Très modéré - Très mouvementé - Très animé)

クラリネットとピアノのための小品 (Petite Piece pour clarinette et piano) - 1910年
ビリティスの歌 (Chansons de Bilitis) - 1900年 - 1901年 パントマイムと詩の朗読のための付随音楽。編成は2フルート、2ハープ、チェレスタ。
フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ (Sonate pour flûte, alto et harpe) - 1915年
チェロ・ソナタ (Sonate pour violoncelle et piano) - 1915年
ヴァイオリン・ソナタ (Sonate pour violon et piano) - 1916年 - 1917年

バレエ音楽

遊戯 (Jeux) - 1912年 - 1913年 1幕。ニジンスキー台本。
カンマ (Khamma) - 1912年 3幕。ピアノ譜のみ。オーケストレーションはシャルル・ケクランによる。
おもちゃ箱 (La boite à joujoux) - 1913年 4場の子供用バレエ。ピアノ譜のみ。オーケストレーションはアンドレ・カプレによる。プロローグ - おもちゃ箱 - 戦場 - 売られる羊小屋 - お金持ちになってから - エピローグ
沈黙の宮殿 (Le palais du silence) - 1914年 1幕。前奏曲と第1場の初めの草稿のみ現存。のちに「ノ・ジャ・リ」と変更した。ドビュッシーはこの作品を期日までに仕上げる事ができなかった。

歌曲

(カッコ内は詩人)
麦の花(Fleur des blés アンドレ・ジロー) - 1878年
美しき夕暮れ(Beau soir ポール・ブルジェ(フランス語版)) - 1880年
星の夜(Nuits d'étoiles テオドール・ド・バンヴィル) - 1880年
中国風のロンデル(Rondel chinois 作者不詳) - 1880年
西風(Zéphyr テオドール・ド・バンヴィル) - 1881年
ピエロ(Pierrot テオドール・ド・バンヴィル) - 1881年
愛し合い、そして眠ろう(Amios-nous et dormons テオドール・ド・バンヴィル) - 1881年
ジャヌ(Jane ルコント・ド・リール) - 1881年
マンドリン(Mandoline ポール・ヴェルレーヌ) - 1882年
華やかな宴(Fête galante テオドール・ド・バンヴィル) - 1882年(メロディは後に『小組曲』の「メヌエット」に流用)
ロンドー(Rondeau アルフレッド・ド・ミュッセ) - 1882年
パントマイム(Pantomime ポール・ヴェルレーヌ) - 1882年
月の光(Clair de lune ポール・ヴェルレーヌ) - 1882年。「艶なる宴 第1集」第3曲の初稿。
今はもう春(Voici que le printemps ポール・ブルジェ) - 1883年
感傷的な風景(Paysage sentimental ポール・ブルジェ) - 1883年
スペインの歌 (Chanson Españole) - 1883年。失われたとされてきたが、近年自筆譜が発見された。
顕現(Apparition ステファヌ・マラルメ) - 1884年
声をひそめて(En sourdine ポール・ヴェルレーヌ) - 「艶なる宴 第1集」第1曲の初稿。
シャルル・ボードレールの5つの詩 (5 Poémes de Charles Baudelaire) - 1887年 - 1889年 バルコニー (Le balcon)
夕暮れの調べ (Harmonie du soir)
噴水 (Le jet d'eau)
黙想 (Recueillement)
恋人たちの死 (La mort des amants)

眠りの森の美女(La belle au bois dormant ヴァンサン・イスパ) - 1890年
2つのロマンス(2 Romances ポール・ブルジェ) - 1891年 そぞろな悩める心 (Lâme évaporée et souffrante)
鐘 (Les cloches)

3つの歌曲(3 Mélodies ポール・ヴェルレーヌ) - 1891年 海は美しい (La mer est plus belle)
角笛の音は (Le son du cor s'affige)
羊の群れと立ち並ぶ生垣は(L'échelonnement des haies)

艶なる宴 第1集(Fêtes galantes 1 ポール・ヴェルレーヌ) - 1891年 声をひそめて(En sourdine)
操り人形 (Fantoches)
月の光 (Clair de lune)

庭の中(Dans le jardin ポール・グラフォレ) - 1891年
お告げの鐘(グレゴワール・ル・ロワ) - 1892年
叙情的散文(Proses lyriques 作曲者自身) - 1892 - 1893年 夢 (De rêve)
砂浜 (De grève)
花 (De fleurs)
夕暮れ (De soir)

忘れられたアリエッタ(Ariettes oubiées ポール・ヴェルレーヌ) - 1886年 - 1888年 忘れられた小歌 という場合もありやるせなく夢見る思い (Ariettes oubiées I 'C'est l'extase langoureuse')
われの心に涙降る(Ariettes oubiées II 'Il pleure dans mon cœur' 巷に雨の降るごとく)
露包む川面の木々の影 (Ariettes oubiées III 'L'ombre des arbres')
木馬 (Paysages beleges 'Chevaux de bois')
グリーン (Aquarelles I 'Green')
スプリーン (Aquarelles II 'Spleen')

ビリティスの3つの歌(3 Chansons de Bilitis ピエール・ルイス) - 1897年 - 1898年 パンの笛 (La flûte de Pan)
髪 (La chevelure)
水の精の墓 (Le tombeau des naïades)

眠れぬ夜 (Nuits blanches 作曲家自身) - 1899年 - 1902年。全5曲を構想していたが未完に終わった。 終わりなき夜 (Nuit sans fin)
彼女がいる時に (Lorsqu'elle est entrèe)

艶なる宴 第2集(Fêtes galantes 2 ポール・ヴェルレーヌ) - 1904年 無邪気な人たち (Les ingénus)
半獣神 (Le faune)
感傷的な対話 (Colloque sentimental)

フランスの3つのシャンソン(Chansons de Franceシャルル・ドルレアン、トリスタン・レルミット) - 1904年 ロンデル - 時は脱いだよ、そのマント
洞窟 (La Grotte) - 「二人の恋人の散歩道」第1曲に再収録。
ロンデル - 喜びが死んでしまったから

二人の恋人の散歩道(Le promenoir des deux amants トリスタン・レルミット) - 1904,1910年 この暗い洞窟のほとり (Auprès de cette grotte sombre)
愛するクリメーヌよ、私の言うとおりにしておくれ (Crois mon conceil,chère Climène)
私は震える (Je tremble en voyant ton visage)

フランソワ・ヴィヨンの3つのバラード (3 Ballades de François Villon) - 1910年 恋人に与えるバラード (Ballade de Villon à s'amye)
聖母に祈るために母の要請で作られたヴィヨンのバラード (Ballade que feit Villon à la requeste de sa mère pour prier Notre Dame)
パリジェンヌのバラード (Ballade des femmes de Paris)

ステファヌ・マラルメの3つの詩 (3 Poèmes de Stèphane Mallarmé) - 1913年 ため息 (Soupir)
取るに足らない願い (Placet futile)
扇 (Eventail)

もう家の無い子のためのクリスマス(Noël des enfants qu n'nt plus de maison 作曲者自身) - 1915年

オペラ、カンタータ、劇付随音楽

ペレアスとメリザンド (Pelléas et Mélisande) - 1893年 - 1895年、1901年 - 1902年 5幕15場のオペラ。メーテルランクの戯曲『ペレアスとメリザンド』をそのまま台本にしたもの。ワグネリズムの対極にある作品。完成したオペラはこの1作品のみ。
音楽劇『聖セバスティアンの殉教』 (Le martyr de St. Sébastian ガブリエーレ・ダンヌンツィオ) - 1911年 全曲は5幕の神秘劇。非常に大きなもので、編曲したものが演奏されることが多い。オーケストレーションにアンドレ・カプレの協力を得て完成。
拳闘士 (Cantate 'Le gladiateur') - 1883年 カンタータ。ローマ大賞二席受賞曲。
放蕩息子 (L'enfant prodigue) - 1884年、1906年 - 1908年改訂 カンタータ。ローマ大賞受賞曲。
リア王 (King Lear) - 1904年 劇付随音楽。本来は7部からなるものであったが、作曲されたものは2曲のみである。ファンファーレ (Fanfare)
リア王の眠り (Le sommeil de Lear)

森のディアヌ (Diane au bois) - 1884年 - 1886年 カンタータ。破棄され、一部のみ現存。ローマ大賞応募曲。
ロドリーグとシメーヌ(Rodrigue et Chiméne) - 1890年 - 1893年 未完のオペラ。エル・シッド伝説を題材としたカチュール・マンデスの台本による。台本は4幕5場だが、作曲は第3幕までの断片のみ。リチャード・ランハム・スミス(Richard Langham Smith)による補筆をエディソン・デニソフが管弦楽化、1993年に上演。
鐘楼の悪魔(Le diable dans le beffroi) - 1902年 - 1903年 未完のオペラ。エドガー・アラン・ポーの同名小説により作曲者が2幕3場の台本を作成したが、作曲は1幕分のスケッチのみ。一部が『ムジカ』誌の匿名コンクールに掲載された『ピアノのための小品』に転用。
アッシャー家の崩壊 (La chute de la maison Usher) - 1908年 - 1918年 未完のオペラ。エドガー・アラン・ポーの同名小説をもとにしたもの。作者自身による2幕の台本は完成したが、作曲は全曲の半分ほどに終わる(楽譜は作曲者の死後、妻が関係者に配ったため散逸)。フアン・アジェンデ=ブリン (Juan Allende-Blin) が補完して、1977年に上演。その後、散逸していたスケッチを元にロバート・オーレッジ(Robert Orledge)が復元・補筆し、2006年にブレゲンツ音楽祭で上演。

その他の楽曲

シャルル・ドルレアンの3つの歌 (Trois chansons de Charles d'Orléans) - 1898年および1908年 唯一の無伴奏混声合唱曲。2曲目はアルト独唱を伴う(後述の録音では、独唱パートは合唱で歌われている)。神よ、なんと彼女を美しく見せ給うことか (Dieu! qu'il la fait bon regarder!)
タンバリンが鳴り渡る時 (Quant j'ai ouy le tambourin)
冬よ、お前は嫌なやつだ (Yver, vous n'estes qu'un villain)

シランクス (Syrinx) - 1912年 無伴奏フルート独奏曲。ムーレイの戯曲「プシュケ」のために作られたもの)
サティ:「ジムノペディ」第1番、第3番(管弦楽用の編曲)- 1897年

ドビュッシーの自作自演が聴ける作品(ピアノロール)

 


1. Prludes (12) for piano, Book I, L. 117: Danseuses de Delphes
2. Prludes (12) for piano, Book I, L. 117: La cathdrale engloutie
3. Prludes (12) for piano, Book I, L. 117: La danse de Puck
4. Prludes (12) for piano, Book I, L. 117: Minstrels
5. Prludes (12) for piano, Book I, L. 117: Le vent dans la plaine
6. La plus que lente, waltz for piano (or orchestra), L. 121
7. Estampes, for piano, L. 100: La soires dans Grenade
8. Children's Corner, suite for piano (or orchestra), L. 113: Doctor Gradus ad Parnassum
9. Children's Corner, suite for piano (or orchestra), L. 113: Jimbo's Lullaby
10. Children's Corner, suite for piano (or orchestra), L. 113: Serenade for the Doll
11. Children's Corner, suite for piano (or orchestra), L. 113: The Snow is Dancing
12. Children's Corner, suite for piano (or orchestra), L. 113: The Little Shepherd
13. Children's Corner, suite for piano (or orchestra), L. 113: Golliwog's Cake Walk
14. D'un cahier d'esquisses, for piano, L. 99
15. Pellas et Mlisande, opera in 5 acts, L. 88: Mes longs cheveux
16. Ariettes oublies (6), song cycle for voice & piano, L. 60: Green
17. Ariettes oublies (6), song cycle for voice & piano, L. 60: L'ombre des Arbres
18. Ariettes oublies (6), song cycle for voice & piano, L. 60: Il pleure dans mon coeur

連載 どこまでがドビュッシー?(七)/岩波図書 2013年5月号(青柳いずみこ)

Portrait[10CD Box set import]

 


HMV レビュー

ドビュッシー・ボックス(10CD)
アンゲルブレシュト、モントゥー、アンセルメ、他

ドビュッシーからの信頼も得ていた巨匠アンゲルブレシュトによる『海』『映像』『聖セバスチャンの殉教』に、マルケヴィチの『牧神』、クリュイタンスの『おもちゃ箱』、ギーゼキングの前奏曲集、コルトーの『子供の領分』、カルヴェ四重奏団の弦楽四重奏曲といった一連のEMI録音のほか、モントゥーの『夜想曲』、アンセルメの『遊戯』『墓碑銘』『小組曲』、グルダの『喜びの島』などのDECCA録音、ルービンシュタインやホロヴィッツのピアノ曲集といったRCA録音などをCD10枚に収録。
 当セットに収められた音源は、ドビュッシー演奏史に深い足跡を印した有名なものが中心で、また、モノラルながらたいへん聴きやすい音質のものが多いのも朗報(モントゥーのみステレオ)。その表現の濃さは20世紀前半ならではの見事なものといえ、冒頭の『海』からイマジネーション豊かな音楽が聴き手に鮮烈に迫ってきます。
 フランス音楽に関心のある方には見逃せないボックスセットの登場です。

【収録情報】
CD1
・交響詩『海』(録音:1954年 EMI)
・管弦楽のための『映像』(録音:1954&57年 EMI)
 デジレ=エミール・アンゲルブレシュト指揮、フランス国立放送管弦楽団

CD2
・牧神の午後への前奏曲(録音:1954年 EMI)
 イーゴリ・マルケヴィチ指揮、フィルハーモニア管弦楽団

・夜想曲(録音:1955年 DECCA/STEREO)
 ピエール・モントゥー指揮、ボストン交響楽団

・小組曲(録音:1948年 DECCA)
 エルネスト・アンセルメ指揮、パリ音楽院管弦楽団

CD3
・遊戯(録音:1953年 DECCA)
・6つの古代の墓碑銘(録音:1953年 DECCA)
 エルネスト・アンセルメ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団

・ピアノと管弦楽の幻想曲(録音:1938年)
 ヴァルター・ギーゼキング(ピアノ)
 ヴィレム・メンゲルベルク指揮、コンセルトヘボウ管弦楽団
CD4
・聖セバスチャンの殉教(録音:1955年 EMI)
 クロディーヌ・コラール(ソプラノ)
 ジャニーヌ・コラール、クリスティアーヌ・ゲイロー(アルト)
 デジレ=エミール・アンゲルブレシュト指揮、フランス国立放送管弦楽団&合唱団

CD5
・前奏曲集第1巻、第2巻(録音:1953,1954年 EMI)
 ヴァルター・ギーゼキング(ピアノ)

CD6
・レントより遅く(録音:1950年 RCA)
・ラモーを讃えて(映像第1集より)(録音:1950年 RCA)
・金色の魚(映像第2集より)(録音:1950年 RCA)
・亜麻色の髪の乙女(前奏曲集第1巻より)(録音:1950年 RCA)
・沈める寺(前奏曲集第1巻より)(録音:1950年 RCA)
・吟遊詩人(前奏曲集第1巻より)(録音:1950年 RCA)
・月の光がそそぐテラス(前奏曲集第2巻より)(録音:1950年 RCA)
・オンディーヌ(前奏曲集第2巻より)(録音:1950年 RCA)
・マスク(録音:1950年 RCA)
 アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)

・喜びの島(録音:1947,1948年 DECCA)
・水に映る影(録音:1947,1948年 DECCA)
 フリードリヒ・グルダ(ピアノ)

CD7
・練習曲より3曲(録音:1947,1948年 RCA)
・人形のセレナード(子供の領分より)(録音:1947,1948年 RCA)
 ヴラディーミル・ホロヴィッツ(ピアノ)

・組み合わされたアルペッジョのための(練習曲より)(録音:1954年 EMI)
 エミール・ギレリス(ピアノ)

・子供の領分(録音:1947年 EMI)
 アルフレッド・コルトー(ピアノ)

・2つのアラベスク(録音:1953,1955年 EMI)
・夜想曲(録音:1953,1955年 EMI)
・スケッチ帳より(録音:1953,1955年 EMI)
 ヴァルター・ギーゼキング(ピアノ)

CD8
・ピアノのために(録音:1953年 EMI)
・版画(録音:1953年 EMI)
・映像第2集(録音:1953年 EMI)
・ベルガマスク組曲(録音:1953年 EMI)
 ヴァルター・ギーゼキング(ピアノ)

CD9
・弦楽四重奏曲ト短調(録音:1931年 EMI)
 カルヴェ四重奏団

・フランソワ・ヴィヨンの3つのバラード(録音:1957年 EMI)
 ベルナール・プランテ(バリトン)
 デジレ=エミール・アンゲルブレシュト指揮、フランス国立放送管弦楽団

・おもちゃ箱(カプレ編)(録音:1954年 EMI)
 アンドレ・クリュイタンス指揮、フランス国立放送管弦楽団

CD10
・忘れられた小歌(録音:1950,1954年 DECCA)
・艶なる宴第1集(録音:1950,1954年 DECCA)
・ビリティスの3つの歌(録音:1950,1954年 DECCA)
・愛し合う二人の散歩道(録音:1950,1954年 DECCA)
 シュザンヌ・ダンコ(ソプラノ)、グイド・アゴスティ(ピアノ)

ドビュッシーに関する書籍


  • ドビュッシーとピアノ曲―天才が名演奏家に直接託した技法と「こころ」の希有な記録
  • ドビュッシー プレリュード(1) 演奏の手引き [改訂版] 全小節の分析と文学的裏付け
  • ドビュッシー・プレリュード〈第2巻〉演奏の手引き [改訂版] 全小節の分析と文学的裏付け
  • ドビュッシー 前奏曲集 第1巻 全曲研究 別宮貞雄/著

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