ハセマリ 冬学期
wikiスタイルだと見難いので、ワードファイルをブリーフケースの方に置いておきます。
ハセマリ
適応行動論(木5)
授業内容そのものは、教科書＋スライドと同じだし、他クラスにも秀逸なシケプリがあるので、ここでは過去問対策をメインに。
ちなみに、第一回など、夫が授業した分は試験範囲じゃないとか(ハセマリ談)。
そのため試験範囲はグッと狭まります＾＾
さらに今回は範囲が今までと違います。
なので、ゲーム理論とか何ソレ、おいしいの、って感じです。
メインとなるのは教科書9章以降＋ニッチェです。
ニッチェは教科書に載ってないので、スライドを見るしかないです。
ただ、授業中はスライドを間引いて、飛ばし飛ばしやってたんで、全部出るかどうかは謎です。
とりあえず、授業中に扱ったところぐらいは抑えときましょう。
ハセマリの駒場最後の授業らしいので、気合いれていこう！
ちょっとノート。
随時更新
遺伝子と行動は必ずしも１対１に対応するわけではない。レシピが変わればケーキは変わるし、レシピが同じでも焼き方が変わればケーキは変わる。
以下、本題
適応行動論00年冬学期試験問題 より
��現在のところ、自然淘汰のみが適応を生じさせる仕組みであると考えられる。
�８什澆琉篥僧┐�ゼロであるような形質は、自然淘汰とは関係が無い。
�ぜ�然淘汰は論理的なプロセスであり、そこに仮定されている前提が満たされていれば、生物でないものにも当てはまる。
�ゼ�然淘汰は必ずしも進歩を生み出すものではない。
正解は��
�，麓�然淘汰が起きる前提条件なので正しい。
自然淘汰が起こる前提条件：
１）生き残るよりも多くの子が産まれる。(生んだ子の数＞生き残った子の数)
２）同じ種であっても、さまざまな変異がある。(手が長いとか、足が太いとか)
３）生存や繁殖に影響を与える変異が存在する。(手が長ければ餌を得やすい、とか)
４）親から子へ遺伝する変異が存在する
５）以上の4つを満たした上で、遺伝的な変異が生じる。
��教科書のP29にある通りです。
いつでも必ず生存や繁殖に有利、っていう形質は存在しない(例え火の中、水の中、草の中、森の中、あの子のスカートの中でも最強、ってのは存在しない)
しかし、ある特定の状況下では有利、という形質は存在する。それこそが適応であり、そうした形質は「適応的形質」と呼ばれる。
これを引き起こすのは遺伝的な変異の積み重ね、つまりは自然淘汰しかない。
��むう、試験範囲外…
ちなみに、遺伝率０っていうのは、遺伝子の違いによる影響を受けない、ってこと。
しかし、その遺伝率０の形質が作られるまでには自然淘汰を経ているはずなので、これはおかしい。よって、��が誤り。
��P29〜30読んどけ、という話。
自然淘汰の理論は演繹的なものなので生物だけに限定するものではない。逆に、自然淘汰の理論がいかに実際の生物にあてはまるか、っていう話しをしている。事実ドーキンスは遺伝子の換りにミームという情報の自己複製子を導入した理論を作ってたりする。
�イ海譴蓮△海亮�業の本質にも関わる問題。
進歩とかじゃなく、あくまで適応しただけ、という話。それが優れているかどうか、はまた別の話。西欧文化が必ずしも進歩の結果ではない、という例を思い出してください。
問2 次の現象のうち、適応と考えられるものはどれか?
�．劵箸蓮⊆匆馘�な課題よりも抽象的な課題において、推論が苦手であること
�△�らだの外形は対称であることが多いが、内臓は非対称であることが多いこと
�７豈佞�赤い色をしていること
�ぬ嵋貍紊琉貭蠅両貊蠅北嫖世�あること
�ゥ織丱海暴�慣性があること
�―乎長堝阿鬚垢襯劵箸蓮⊆匆馘�な課題に取り組みやすく適応してる。
��何をどう適応したら左右非対称になるんだろう・・・
�２燭鬚匹ε�応したら赤く(ry
�げ燭鬚匹�(ry
�ゲ燭鬚�(ry
問3 ある昆虫の黒型は、最初の世代50匹のうちの17匹が生存し、生存個体は平均して４匹の子を残した。一方、同じ昆虫のまだら型は、最初の世代40匹のうちの22匹が生存し、生存個体は平均して2匹の子を残した。黒型の相対的な適応度は、
�。院ィ亜´■院ィ院´�１．２ �ぃ院ィ魁´ぃ院ィ�
超頻出問題！！！らしい。
計算方法は
生存率×繁殖率＝適応度
生存率＝生存している数÷最初に産まれた数
繁殖率＝生存している奴が産んだ数の合計÷生存している数
この問題の場合、
黒型の生存している数＝17
黒型の最初に産まれた数＝50
よって黒型の生存率＝17÷50＝17/50
黒型の生存している奴が産んだ数の合計＝17×4＝68
よって繁殖率＝68÷17＝4
以上より、黒型の適応度A＝17/50×4＝68/50
全体の生存している数＝39
全体の最初に産まれた数＝90
よって全体の生存率＝39/90=13/30
全体の生存している奴が産んだ数の合計＝17×4＋22×2＝112
よって全体の繁殖率＝112÷39＝112/39
以上より、全体の適応度B＝13/30×112/39=112/90
よって黒型の相対的な適応度はA÷B=68/50÷112/90=1.09…
小数点2位以下を四捨五入で、1.1。
よって答えは��
問4 群淘汰が働く可能性のある動物は次のうちどれか?
�．皀哀蕁 ´▲縫曠鵐競� ��エリマキシギ �ぅ哨� �ゥ▲轡淵�バチ
群淘汰が働く可能性があるのは社会性昆虫とかだけ。
社会性昆虫ってのはアリとか、ハチとか、要するに、生殖活動をする固体を限定している昆虫のこと。ハダカデバネズミは哺乳類では特例的に、群淘汰が働いているが、昆虫以外では群淘汰は滅多に働かない。
よって、答えは��
問5 直立二足歩行する霊長類の化石で最古のものは何と呼ばれているか?
�．▲Ε好肇薀蹈團謄�ス
�▲曠癲Ε┘譽�トゥス
��ホモ・ハビリス
�ぅ曠癲Ε汽團┘鵐�
�．▲Ε好肇薀蹈團謄�ス（アファール猿人）…300万年前、ルーシーの化石。最初の２足歩行。脳容量は400mｌでチンパンジー程度。
��ホモ・ハビリス…200~300万年前、初代ホモ属。石器使用。脳容量は600~700ml。
�▲曠癲Ε┘譽�トゥス…180万年前、体格は現代人並。出アフリカ。脳容量900ml。握斧。
�ぅ曠癲Ε汽團┘鵐后�10万年前。現代人の直接の子孫。再び出アフリカ。６〜3万年前文化のビッグバン。狩猟採集生活。
ネアンデルタール…20万年前、超マッチョ。脳容量は現代人より大きい。なぜか絶滅。認知的流動性が無かったと思われる。死者の埋葬。
ここまでやっても、試験範囲外疑惑が濃いいという・・・
問6 子供は両親を全て同じくするとした場合、｢おじ｣と｢おい｣の間の血縁度は?
はいはい、試験範囲外ﾜﾛｽﾜﾛｽ
問7 ｢文化のビッグバン｣と呼ばれている現象は、およそ何万年前に起こったか?
問5参照のこと。�い任后�
問15 [ ]内に適切な語句を入れよ。
霊長類の脳の大型化を促した要因は、特に[ ア ]であったとする仮説を[ イ ]と呼ぶ。
ア（社会的・戦術的）欺き
イ 社会脳仮説
試験範囲外のはずだけど、最後にハセマリがチラリとふれたので、予備のため。
めんどいので、他のシケプリからこぴぺさせてもらう。
「社会脳仮説（マキャベリ的インテリジェンス仮説）はP92~93。脳が大きくなったのは他者を欺くためであるという説です。そのような仮説の前提条件は、�々云鐡�な社会集団を作る、�⊇乎墜發任聾賃稜Ъ永眠椎宗↓�社会順位あり、�じ澆い房匆饅膂未鯒Ъ院△任后�」
00夏より、試験範囲だけ抜粋
�ー錣竜�源 �� 人間の進化と性淘汰 �� 社会生物学 �た佑汎以�の感情表現
社会生物学はエドワード・ウィルソン。
それだけ。
モロ暗記のつまんない問題。
よって��。
3． 社会ダーウィニズムの提唱者は次のうち誰か
��C．ダーウィン �� T．ハックスレイ �� シリル・バート �� H．スペンサー
正解は�ぁ�
スペンサーは生物学者でなく、思索家、文筆家だった。適者生存という言葉を作る。
T．ハックスレイはダーウィンの友達。Ｐ12に詳細あります。
4． 進化とは、集団中の［ �� 個体数 �� 遺伝子頻度 �� 種数 4�� 表現型 ］が時間とともに変化することを言う。
�◆�
これはもう教科書Ｐ22に太字で載っているくらい重要。超重要。理屈抜きに覚えろ、というくらいのレベルの話。
5． ダーウィンとは、直接ゆかりのない地名を一つ選べ。
�� ハワイ �� ガラパゴス �� ケンブリッジ �� ロンドン �� エディンバラ
ハセマリのダーウィン好きは異常。
コラムがＰ26，27に載ってる。エディンバラで学んだ後、ケンブリッジに。ロンドンに住んでいた。ガラパゴスは有名すぎる。
ハワイには行ってないみたいだ。
よって答えは��
7． 適応度と関係のないものを一つ選べ。
�� 環境収容力 �� 生存率 �� 繁殖率 �� 子の数
上に載ってる、00年冬の回答の問3を見てください。
計算式が書いてあるやつです。
計算式に使わないのは� �
よって答えは��
8． チンパンジー・ボノボから見て、最も系統的に近緑な動物は次のどれか。
�．謄淵�ザル �� オランウータン �� ゴリラ �� ヒト
問題の意図が見え見え。
�い離劵箸�答えです。
Ｐ88，89を参照。
チンパンジーの進化形がヒトなのではなく、あくまで進化の途中で分岐しただけ、という点に注意。
9． カッコウの托卵とは無関係な行動を一つ選べ。
�� 産卵の「数あわせ」 �� 産卵の「色あわせ」 �� ヘルパー行動 �� 義きょうだい殺し
色のそっくりな卵を産んだ後、親鳥はもとあった卵を一個捨てて、数合わせをする。その後、他の卵よりも数日前に産まれたカッコウの雛は、他の卵(義兄弟になる)を巣から落とし、自分だけを育ててもらうようにする。
ヘルパー行動は、生まれた雛が成人して巣立った後、繁殖期に親元に帰って、兄弟を育てるのを手伝うこと。カッコウには、そんなほほえましい愛などない。
10． 次の研究者のうち、他の3人と淘汰のレベルに関する考え方を異にする一人は誰か。
�� R．ドーキンス �� K．ローレンツ �� W．D．ハミルトン �� G．ウィリアムズ
�△離蹇璽譽鵐弔世鰻嘉饌繊�あとは遺伝子淘汰。
11． 上の設問の一人の主張は、次のどの説に最も近いか？
�� 血縁淘汰説 �� 遺伝子淘汰説 �� 群淘汰鋭 �� 性淘汰説
��です。上の10参照。
13． ヒトとチンパンジーの祖先が分岐したのは、およそ〔 �� 1500万年前 �� 1200万年前 �� 900万年前 �� 600万年前 �� 300万年前〕である。
これまたＰ89に載ってます。
500万年前〜600万年前、ということで答えは��
14． 社会脳仮説と最も関係の深い現象を一つ選べ。
�� 戦術的な欺き �� 採食競争 �� 道具利用 �� 捕食者対策 �� 共同育児
これはさっきの00年冬でも触れたので解説はカット。
�，任后�
15． 霊長類の一般的特徴ではないものを一つ選べ。
�ー�上生活 �� 奥行き・立体視 �� 手先の器用さ
�� 社会生活 �� 長寿命 �� 道具利用
これはもう、常識的に�Α�
ゴリラとか道具使えないしね、っていうか、道具使える霊長類などごくわずかですから。
16． アウストラロピテクス類の脳容量は、［ �� 現生大型類人猿より小さかった �� 現生大型類人猿とほぼ同じだった �� 現生大型類人猿より大きかった ］。
現生大型類人猿が何のことを指してるか分かれば解けます。
現生大型類人猿とはチンパンジーのこと。
アウストラロピテクス類の脳容量は００年冬の問5でも触れたように、400mlでチンパンジーと同等です。
なので、答えは��
17． ホモ・エレクトゥスの特徴として適切でないものを一つだけあげよ。
�．罅璽薀轡�大陸への進出 �� 握斧 �� 死者の埋葬
�� 性的二型の縮小 �� 火の利用と調理
これも00年冬問5で触れました。
死者の埋葬をするのはネアンデルタールです。
なので、答えは��
ちなみに、性的二型というのは、性差によって現れる表面的な特徴のことです。体毛とか、皮下脂肪の量とか。
18． つぎのうち、もっとも進化的に考えにくい行動はどれか。
1） 相互扶助行動 2） 利己的行動 3） 利他的行動 4） 意地悪行動
Ｐ121参照。
お互いの適応度を下げてしまう行動のことを意地悪行動、と呼びます。
自然界には存在しないそうで、教科書中でも適当な例をあげれてないです。
自分に危害を加える他者に悪害が及ぶ形での自殺をすること、が人間界における例としてあげられています。
相互扶助行動はお互いの、利己的行動は自分の、利他的行動は相手の適応度上の利益を生じさせるので、進化的な行動と呼べます。
21． 次の中から、性淘汰の強さを規定する要因に直接かかわらないものをひとつ選べ。
1） 繁殖年齢に達するまでの時間
2） 配偶子を生産する時間
3） 配偶に要する時間
4） 子育てに要する時間
ここで、性淘汰についての話をしたいと思います。
ダーウィンは、より生存に有利な形質だけが残っていくことを自然淘汰と呼び、より繁殖に有利な形質だけが残っていくことを性淘汰と呼びます。
性淘汰の例としては、クジャクの羽があげられます。雌がより美しい羽を持つ雄を選択するために、どの雄も美しい羽を持つようになってしまったのです。不細工な羽を持つ雄は淘汰されて消えていったわけです。(人間もそのうちイケメンばかりになる？)
しかし、これならば雄の羽はどんどん大きく、美しくなっていくはずです。しかし、大きな羽は風にあおられるし、捕食者に見つかりやすいし、移動に困難だし、そもそも羽の形成に莫大なエネルギーを消費せねばならないので、生存には不向きです。そのため、生存の不利さと繁殖への有利さの間のどこかでブレーキがかかります。自然淘汰と性淘汰は必ずしも同じベクトル上に存在するわけではないのです。
ところで、この性淘汰には、強弱があります。異性を巡るライバルが多ければ多いほど、ライバルよりも自分をよく見せようとする、性淘汰は強くなっていくわけです。美人の周りに金持ちイケメンが集まってくるのは、男性陣が自分をよくみせようと、非常に努力したことの結果だ、といえば分かりやすいかもしれません。
では、性淘汰の強さを決めるものは何なのでしょうか？
簡単に言えばそれは、実効性比と潜在的繁殖速度です。
少し前までは、性淘汰の強弱を決める説としては、トリヴァースの「親の投資」説が有力でした。子育てに時間と労力を費やす量が多い性、つまりは、より多くの投資を子供にする性をめぐって、異性が争う、という説です。例えば、卵子の生成には精子の生成よりもエネルギーが必要なため、雄よりも雌の方がより多くの投資を子にしていることになります。そのため、子への投資の少ない雄が雌を巡って争うようになるのです。逆に、雄が子育てをする動物の場合は、雌が雄を巡って争います。
トリヴァースは、異性間の投資量の差が大きければ大きいほど、性淘汰は強くなる、と考えました。
しかし、雄が子育てをするにも関わらず、雄が雌を巡って争う、という種(アマガエルの一種など)が発見されたため、トリヴァースの説では不十分となってしまったのです。
そこで考えられたのが、実効性比と潜在的繁殖速度(ＰＲＲ)の概念です。
実効性比とは、繁殖の準備ができている雄と雌の数の比です。この比がどちらかに大きく傾けば傾くほど、異性を巡る争いは激しくなります。雄：雌＝2：1よりも、雄：雌＝3：1の方が、雄はより激しく争わねばならないわけで、つまりは性淘汰が強くなるわけです。
そして、その実効性比を決めるのが潜在的繁殖速度です。潜在的繁殖速度とは、一回の繁殖から、その次に繁殖可能となるまでの速度のことです。つまりは、「配偶子の生産にかかる期間」＋「配偶に要する期間」＋「子育てに要する期間」の合計から出される速度です。簡単に言えば、卵子生成期間＋妊娠までの期間＋妊娠後〜となります。
両性とも子育てをしないならば、配偶子の生産期間の短い雄の方が潜在的繁殖速度は速いことになります。そのため雄の方が余ることになり、雄は雌をめぐって争います。
雌が子育てをするならば、子育てに要する期間がプラスされるため、潜在的繁殖速度は雌の方が圧倒的に長くなり、圧倒的に雄余りとなるので、雄は激しく争わねばなりません。
問題は、雄が子育てをする場合です。雌が子を産むまでの期間の方が、雄が子育てをする期間よりも長ければ、やはり雄余りとなります。しかし、雌が子を産むまでの期間の方が短ければ、今度は雌余りとなってしまうのです。後者の代表的な例としては、ヒレアシシギがあげられます。
まあここまで書きましたが、この問題を解くのには途中までで十分でしたね。
答えは� �繁殖年齢に達するまでの期間は潜在的繁殖速度には関係無いので、性淘汰の強さを決める材料にはなりません。
22． 体重と比して精巣の相対重量が大きいのは、次のうち、どのような配偶システムの動物か。
�＾貮廾貂雰拭´� 一夫多妻型 �� 複雄複雌型
教科書Ｐ208に図が載っていますが、整理すると以下のようになります。
精巣の相対体重ランキング
１位 複雄複雌
2位 一夫一妻
3位 一夫多妻
これは、複雄複雌の場合、他の雄の精子と競争せねばならないので、とにかく数を打つ必要があるからです。数打ちゃ当たる戦法ですね。
一夫多妻と一夫一妻の場合は、精巣の体重自体はあまり変わりませんが、体重が違うので相対体重ランキングにすると、このような結果になるようです。雌に対する体重ランキングはこのランキングと正反対になるので。
23． トンボのタンデム飛行が表しているのは、次のどの現象か。
�� 配偶者選択 �� 配偶者防衛 �� 進化的軍拡競争 �� 利他行動
もろに、配偶者防衛の典型的な例です。
タンデム飛行している以上、配偶者選択は終わっています。
進化的軍拡競争は、子殺しの時の話です。詳しくはＰ203、204を見てください。子殺し
をする雄に雌が武器を持って抵抗しない、という話ですね。
別にトンボのタンデム飛行で利益を得る他者は存在しません。それよりも配偶者を防衛されて困ってる雄の方が多いでしょう。
そういうわけで、答えは�△任后�
24． われわれが他者を思いやる心理の源泉にあると考えられるもっとも大切な脳の働きはどれか。
�� 語 �� 模倣 �� 推論 �� 心の理論
12章の話題なのに出た、という鬼畜問題。
この年でも試験範囲外だったのに出したとか。
答えは��
Ｐ260参照
25． トリヴァースの親と子の対立の理論と関係のない現象はどれか。
�� 一夫多妻の妻の一人当たりの子ども数は、妻の数が増加するとともに減ること
�� ペリカンの雛のかんしゃく �� 妊娠性糖尿病 �げ爾了劼�生まれた幼児の退行
一夫多妻の場合、一般には妻の数の増加に応じて一人当たりの子の数は減少します。
しかし、これは夫の持つ資源の限界によるものであり、夫の資源に余裕があれば、一人当たりの子の数は変化せずにすみます。スライドで言うところのキプシギスの話がこれに当たります。
この問題ではこの話がしたかっただけで、後のところは範囲外です。すみません。
よって答えは�，砲覆蠅泙后�
では、ここでちょっと過去問を解いてみますか。
適応行動論(長谷川眞理子)01年冬学期試験問題
解答時間60分
ノート・参考書等参不可
記述問題用の解答用紙は片面のみ使用
マークシートと解答用紙の両方を提出のこと
◎マークシート用問題
次の1〜28の各問の答えに相当する数字をマークせよ。
○1から5の自然淘汰に関する説明が、正しければ1,誤りであれぱ2とマークせよ。
1.自然淘汰が生じるには遺伝的個体変異がなげればならない。
2.現在のところ、自然淘汰のみが適応を生じさせる仕組みであると考えられる。
3.現在の遺伝率がゼロであるような形質は、自然淘汰とは関係がない。
4.自然淘汰は論理釣なプロセスであり、そこに仮定されてい前提が満たさてていれば、生物 でないものにも当てはまる.
5.自然淘汰は必ずしも進歩を生み出すものではない。
6.次の現象のうち、適応と考えられるものはどれか?一つだけマークせよ。
1) ヒトは、社会的な課題よりも抽象的な課題において、推論が苦手であること
2) からだの外形は対称であることが多いが、内蔵は非対称であることが多いこと
3〉血液が赤い色をしていること
4) 網膜上の一定の場所に盲点があること
5) たぱこに習慣性があること
7.進化とは、集団内の[1)個体数 2)遺伝子頻度 3)種数 4)表現型]が時間とともに変化す
ることを言う。
8.適応度と関係のないものを一つ選べ。
1)環境収容力 2)生存率 3)繁殖率 4)子の数
11.チンパンジー・ボノボから見て、最も系統的に近縁な動物は次のどれか。
1)テナガザル 2)オランウータン 3)ゴリラ 4)ヒト
12.ヒトとチンパンジーの祖先が分岐したのは、およそ[1)1500万年前 2)1200万年前
3)900万年前 4)600万年前 5)300万年前]である・
14.ホモ・エレクトゥスの代表的な道具は握斧である。
15.ネアンデルタール人は現代人よりむしろ大きな脳を持っていた。
16.ホモ・サピエンスが地球上に広まったのは約20万年前である。
19.R.トリヴァースの業績とは直接関係しないものを一つ選べ。
1)親の投資説 2)性淘汰 3)親と子の葛藤 4)亙恵的利他行動 5)いじわる行動
20.性淘汰の強さに関係する変数として最も重要なものは次のどれか。
1)雌の寿命 2)雄の体重 3)1回の産子数 4)潜在的繁殖速度
28.次のうち、精子間競争が一番小さい霊長類を一つだけ選べ。
1)チンパンジー 2)ゴリラ 3)ヒト 4)ニホンザル
以上、試験範囲(っぽいの)を抜粋してみました。
なんと素晴らしい使いまわしｗｗ
ハセマリ手抜きかよｗ
答えは
1. � �2. � �3. �◆ �4. � �5. � �6. � �
７. �◆ 。�. � �11. �ぁ �12. �ぁ �13. �◆ �14. � �15. � �
16. �◆ �19. �ァ �20. �ぁ �28. �◆�
問題は19番くらいかな。
範囲外ですがトリヴァースについては、Ｐ139に載ってます。
意地悪行動は命名者が教科書にも載ってません。
ですが、残りの4つはトリヴァースの業績です。
ダーウィンとトリヴァースはハセマリ頻出らしいので、抑えといて損は無いかと思います。
さて、ここまでが従来の試験範囲と、今回の試験範囲の共通範囲となります。
ところが、今回は従来と試験範囲が違うので、過去問には無いところまえ抑えておく必要があります。
それが第9章から11章の内容となります。
９章のメインとなる性淘汰の話はすでに上の過去問対策でしたので、ここでは、配偶者選択と配偶者防衛の話を書きます。
配偶者選択
前にも書いたように、実効性比の偏りが大きければ大きいほど、配偶者をめぐる同姓間競争は激しくなります。
通常は雄が雌をめぐって争う場合が多いので、今は雄が雌をめぐって争う、と仮定して話します。すると、雄はなんとかしてライバルとなる雄よりも多くの子孫を残そうとします。そのため、体格や武器を大きくしてライバルを押し退けてみたり、一度手に入れた雌を離さなかったりします。その他にも昆虫では、ライバルの精子をかきだして自分のものに置き換えてみたり、より多くの精子を放つことで、受精確率をライバルよりも高めようとしたりします。まあ、ここらへんの話はだいたい実体験とか想像とかで把握できると思います。要するに男の子は頑張るわけです。
しかし、あまり競争しなくてもよい雌は何をやっているのでしょうか? ただ座して雄が来るのを待っているのでしょうか？ 実は、雌も同性間競争をしているのです。
なぜこのような事態が生じるのか、というと、それは雌による配偶者選択があるからです。ライバルの多い雄は、だれでもいいから雌を手に入れようとします。一方で、雌の方ではより優れた子孫を残すために、より質の高い雄を得ようとしているのです。雄はそこらじゅうに大量にいるのですが、質の高い雄となるとそうそういるものではありません。そこで、質の高い雄と、雌とで実効性比を取ると、雌の方に傾いてしまうのです。そのため、雌も同性間競争をすることになります。これを雌による選り好みといいます。
どのような質を雌が好むのか、ということについては教科書Ｐ199から201に載っていますので、目を通しておいて下さい。
さて、そうして雌も雄を選ぶわけですが、雄と雌との選り好みは必ずしも一致するわけではありません。ライバルとの激しい戦いに勝ち抜いてきた雄を雌が好むとは限らないのです。ニホンザルでは、闘争に勝った高順位の雄が雌を手に入れますが、雌はその雄とは別の雄(例えば若い雄)と交尾しようとしてしまいます。そこで高順位の雄は雌を自分の手元に抑えておかねばならず、そのために色々と努力せねばなりません。こうした現象はニホンザル以外でも見え、それを配偶者防衛といいます。
配偶者防衛
配偶者防衛という言葉を聞くと、配偶者を外敵から守る、といったイメージを持つかもしれません。しかし、配偶者防衛とは「自分のパートナーを独占するために、ライバルとなる同性を近づけさせない」という意味です。
例えば、トンボはパートナーとくっつくとタンデム飛行をします。もう体を固定しているわけですから、パートナーが他の若い雄を見つけてそっちに飛んでいこうとしても、今のパートナーがそれを許さないわけです。高順位のニホンザルも、自分の手に入れた雌が浮気(？)するのを防ごうとします。マントヒヒに至っては、浮気しようとするパートナーを自分のハーレムに連れ戻す際に首を噛み、時にはパートナーを殺してしまうことすらあるのです。他の雄にとられるくらいならいっそ、というわけです。
さらには、ハヌマンラングールのように、子殺しをすることもあります。新たにハーレムのトップとなった雄は、ハーレム中の雌が育てている前のトップとの子を殺すのです。ハヌマンラングールの雌は子育て中(授乳中)は発情しませんが、子が死ねば子育てが止まるので、半強制的に発情期が始まります。そうして、新たに自分の子を産ませるのです。これを子殺しといいます。詳しくはＰ82とＰ203，204を見てください。
この配偶者選択と配偶者防衛って何かヒトにも当てはまるような気がしませんか？
ヒトの話
なぜか授業中では男性が女性を選り好みする話しか扱われてないので、ここでもその方針で。
とにかく基本は「自分の子孫をできるだけたくさん残したい！」と男性が考えていることです。その結果が男性による選り好みにも反映されます。そのため、妊娠可能期間の長い若い女性が好まれます。若ければ若いほど、結婚後から閉経までの期間が長いというわけです。さらには、若い女性ほど処女である確率が高まり、「自分の」子供を産んでくれる可能性が高まります。あとは繁殖力、そして今妊娠していないこと。
例えばウエスト・ヒップ比が0.7の女性が最も好まれるという実験データがあります。これは女性が妊娠していないことのシグナルではないのか、と考えられています。しかし、ヒトに関しては色々と矛盾も生じているため、これ、という確固な理論は立てられていません。
さて、ヒトも配偶者防衛をします。さっきの若い女性を好む、というのも他の男性の子を産むことを避ける、という配偶者防衛の一種となります。しかし、ヒトの配偶者防衛はそれだけではありません。ヒトは、今の子は別の男の子だけど、この子が成人したらまた次の子を産めばいいや、その時こそは自分の子を産んでもらおう、などと楽天的に子育てを考えることが難しい生き物です。それは、ヒトが子育てにかける労力が非常に大きいためで、子が成人して親元を離れるまでには平均で20年以上の歳月がかかります。その子が成人してから、母親が次の子を産む、というわけにもいかず、そもそも、20年もの歳月を自分の子ではない子に費やすのもアホらしい話です。そこで、20年以上もの歳月を費やすに値する子、つまりは自分の子を産ませようと、配偶者防衛を強化します。つまりは、父性の確認を強化しようとするわけです。
そのためには女性の行動をコントロールして、浮気をしないようにせねばなりません。ムスリム文化のベールや、清朝の纏足などはその代表的な例でしょう。また、男性は女性よりも、パートナーの肉体的な浮気により強く嫉妬します。これは、男性が浮気しても女性が産む子の父親は変わらないのに対し、女性が浮気すると子の父親が変わってしまう可能性があるためだ、とされています。嫉妬の話は教科書Ｐ245，246を参照してください(授業中の扱いは小さかったけど)。
(sorry, now under constructing………..orz=3
ハセマリ
適応行動論(木5)
授業内容そのものは、教科書＋スライドと同じだし、他クラスにも秀逸なシケプリがあるので、ここでは過去問対策をメインに。
ちなみに、第一回など、夫が授業した分は試験範囲じゃないとか(ハセマリ談)。
そのため試験範囲はグッと狭まります＾＾
さらに今回は範囲が今までと違います。
なので、ゲーム理論とか何ソレ、おいしいの、って感じです。
メインとなるのは教科書9章以降＋ニッチェです。
ニッチェは教科書に載ってないので、スライドを見るしかないです。
ただ、授業中はスライドを間引いて、飛ばし飛ばしやってたんで、全部出るかどうかは謎です。
とりあえず、授業中に扱ったところぐらいは抑えときましょう。
ハセマリの駒場最後の授業らしいので、気合いれていこう！
ちょっとノート。
随時更新
- ヒトは生物である
- ヒトの心理や行動は、ヒトの脳の産物である
- ヒトは進化の産物である
- だとすると、ヒトの脳の働き方も、適応進化の産物である部分が多い
- ヒトを理解するには進化的理解が不可欠
- 行動を決めるのは、酵素や神経、ホルモン、脳内物質。
- 酵素、神経、ホルモン、脳内物質を作るのはタンパク質。
- タンパク質を作るのは遺伝子。よって、行動を決めるのは遺伝子、と考える。
遺伝子と行動は必ずしも１対１に対応するわけではない。レシピが変わればケーキは変わるし、レシピが同じでも焼き方が変わればケーキは変わる。
以下、本題
適応行動論00年冬学期試験問題 より
問1 自然淘汰に関して、以下の文章のうちで誤っているものはどれか?�ー�然淘汰が生じるには、遺伝的個体変異がなければならない。
��現在のところ、自然淘汰のみが適応を生じさせる仕組みであると考えられる。
�８什澆琉篥僧┐�ゼロであるような形質は、自然淘汰とは関係が無い。
�ぜ�然淘汰は論理的なプロセスであり、そこに仮定されている前提が満たされていれば、生物でないものにも当てはまる。
�ゼ�然淘汰は必ずしも進歩を生み出すものではない。
正解は��
�，麓�然淘汰が起きる前提条件なので正しい。
自然淘汰が起こる前提条件：
１）生き残るよりも多くの子が産まれる。(生んだ子の数＞生き残った子の数)
２）同じ種であっても、さまざまな変異がある。(手が長いとか、足が太いとか)
３）生存や繁殖に影響を与える変異が存在する。(手が長ければ餌を得やすい、とか)
４）親から子へ遺伝する変異が存在する
５）以上の4つを満たした上で、遺伝的な変異が生じる。
��教科書のP29にある通りです。
いつでも必ず生存や繁殖に有利、っていう形質は存在しない(例え火の中、水の中、草の中、森の中、あの子のスカートの中でも最強、ってのは存在しない)
しかし、ある特定の状況下では有利、という形質は存在する。それこそが適応であり、そうした形質は「適応的形質」と呼ばれる。
これを引き起こすのは遺伝的な変異の積み重ね、つまりは自然淘汰しかない。
��むう、試験範囲外…
ちなみに、遺伝率０っていうのは、遺伝子の違いによる影響を受けない、ってこと。
しかし、その遺伝率０の形質が作られるまでには自然淘汰を経ているはずなので、これはおかしい。よって、��が誤り。
��P29〜30読んどけ、という話。
自然淘汰の理論は演繹的なものなので生物だけに限定するものではない。逆に、自然淘汰の理論がいかに実際の生物にあてはまるか、っていう話しをしている。事実ドーキンスは遺伝子の換りにミームという情報の自己複製子を導入した理論を作ってたりする。
�イ海譴蓮△海亮�業の本質にも関わる問題。
進歩とかじゃなく、あくまで適応しただけ、という話。それが優れているかどうか、はまた別の話。西欧文化が必ずしも進歩の結果ではない、という例を思い出してください。
問2 次の現象のうち、適応と考えられるものはどれか?
�．劵箸蓮⊆匆馘�な課題よりも抽象的な課題において、推論が苦手であること
�△�らだの外形は対称であることが多いが、内臓は非対称であることが多いこと
�７豈佞�赤い色をしていること
�ぬ嵋貍紊琉貭蠅両貊蠅北嫖世�あること
�ゥ織丱海暴�慣性があること
�―乎長堝阿鬚垢襯劵箸蓮⊆匆馘�な課題に取り組みやすく適応してる。
��何をどう適応したら左右非対称になるんだろう・・・
�２燭鬚匹ε�応したら赤く(ry
�げ燭鬚匹�(ry
�ゲ燭鬚�(ry
問3 ある昆虫の黒型は、最初の世代50匹のうちの17匹が生存し、生存個体は平均して４匹の子を残した。一方、同じ昆虫のまだら型は、最初の世代40匹のうちの22匹が生存し、生存個体は平均して2匹の子を残した。黒型の相対的な適応度は、
�。院ィ亜´■院ィ院´�１．２ �ぃ院ィ魁´ぃ院ィ�
である。小数点以下第2位は四捨五入。
超頻出問題！！！らしい。
計算方法は
生存率×繁殖率＝適応度
生存率＝生存している数÷最初に産まれた数
繁殖率＝生存している奴が産んだ数の合計÷生存している数
この問題の場合、
黒型の生存している数＝17
黒型の最初に産まれた数＝50
よって黒型の生存率＝17÷50＝17/50
黒型の生存している奴が産んだ数の合計＝17×4＝68
よって繁殖率＝68÷17＝4
以上より、黒型の適応度A＝17/50×4＝68/50
全体の生存している数＝39
全体の最初に産まれた数＝90
よって全体の生存率＝39/90=13/30
全体の生存している奴が産んだ数の合計＝17×4＋22×2＝112
よって全体の繁殖率＝112÷39＝112/39
以上より、全体の適応度B＝13/30×112/39=112/90
よって黒型の相対的な適応度はA÷B=68/50÷112/90=1.09…
小数点2位以下を四捨五入で、1.1。
よって答えは��
問4 群淘汰が働く可能性のある動物は次のうちどれか?
�．皀哀蕁 ´▲縫曠鵐競� ��エリマキシギ �ぅ哨� �ゥ▲轡淵�バチ
群淘汰が働く可能性があるのは社会性昆虫とかだけ。
社会性昆虫ってのはアリとか、ハチとか、要するに、生殖活動をする固体を限定している昆虫のこと。ハダカデバネズミは哺乳類では特例的に、群淘汰が働いているが、昆虫以外では群淘汰は滅多に働かない。
よって、答えは��
問5 直立二足歩行する霊長類の化石で最古のものは何と呼ばれているか?
�．▲Ε好肇薀蹈團謄�ス
�▲曠癲Ε┘譽�トゥス
��ホモ・ハビリス
�ぅ曠癲Ε汽團┘鵐�
�．▲Ε好肇薀蹈團謄�ス（アファール猿人）…300万年前、ルーシーの化石。最初の２足歩行。脳容量は400mｌでチンパンジー程度。
��ホモ・ハビリス…200~300万年前、初代ホモ属。石器使用。脳容量は600~700ml。
�▲曠癲Ε┘譽�トゥス…180万年前、体格は現代人並。出アフリカ。脳容量900ml。握斧。
�ぅ曠癲Ε汽團┘鵐后�10万年前。現代人の直接の子孫。再び出アフリカ。６〜3万年前文化のビッグバン。狩猟採集生活。
ネアンデルタール…20万年前、超マッチョ。脳容量は現代人より大きい。なぜか絶滅。認知的流動性が無かったと思われる。死者の埋葬。
ここまでやっても、試験範囲外疑惑が濃いいという・・・
問6 子供は両親を全て同じくするとした場合、｢おじ｣と｢おい｣の間の血縁度は?
�。院ィ横� �■院ィ� ��０．５ �ぃ亜ィ横� �ィ亜ィ隠横�
はいはい、試験範囲外ﾜﾛｽﾜﾛｽ
問7 ｢文化のビッグバン｣と呼ばれている現象は、およそ何万年前に起こったか?
��20〜15万年前 ��15〜10万年前 ��10〜6万年前 ��6〜3万年前 ��3〜1万年前
問5参照のこと。�い任后�
●以下の問は、解答用紙に答えること。
問15 [ ]内に適切な語句を入れよ。
霊長類の脳の大型化を促した要因は、特に[ ア ]であったとする仮説を[ イ ]と呼ぶ。
ア（社会的・戦術的）欺き
イ 社会脳仮説
試験範囲外のはずだけど、最後にハセマリがチラリとふれたので、予備のため。
めんどいので、他のシケプリからこぴぺさせてもらう。
「社会脳仮説（マキャベリ的インテリジェンス仮説）はP92~93。脳が大きくなったのは他者を欺くためであるという説です。そのような仮説の前提条件は、�々云鐡�な社会集団を作る、�⊇乎墜發任聾賃稜Ъ永眠椎宗↓�社会順位あり、�じ澆い房匆饅膂未鯒Ъ院△任后�」
00夏より、試験範囲だけ抜粋
1． C.ダーウィンの著作でないものを一つ選べ。
�ー錣竜�源 �� 人間の進化と性淘汰 �� 社会生物学 �た佑汎以�の感情表現
社会生物学はエドワード・ウィルソン。
それだけ。
モロ暗記のつまんない問題。
よって��。
3． 社会ダーウィニズムの提唱者は次のうち誰か
��C．ダーウィン �� T．ハックスレイ �� シリル・バート �� H．スペンサー
正解は�ぁ�
スペンサーは生物学者でなく、思索家、文筆家だった。適者生存という言葉を作る。
T．ハックスレイはダーウィンの友達。Ｐ12に詳細あります。
4． 進化とは、集団中の［ �� 個体数 �� 遺伝子頻度 �� 種数 4�� 表現型 ］が時間とともに変化することを言う。
�◆�
これはもう教科書Ｐ22に太字で載っているくらい重要。超重要。理屈抜きに覚えろ、というくらいのレベルの話。
5． ダーウィンとは、直接ゆかりのない地名を一つ選べ。
�� ハワイ �� ガラパゴス �� ケンブリッジ �� ロンドン �� エディンバラ
ハセマリのダーウィン好きは異常。
コラムがＰ26，27に載ってる。エディンバラで学んだ後、ケンブリッジに。ロンドンに住んでいた。ガラパゴスは有名すぎる。
ハワイには行ってないみたいだ。
よって答えは��
7． 適応度と関係のないものを一つ選べ。
�� 環境収容力 �� 生存率 �� 繁殖率 �� 子の数
上に載ってる、00年冬の回答の問3を見てください。
計算式が書いてあるやつです。
計算式に使わないのは� �
よって答えは��
8． チンパンジー・ボノボから見て、最も系統的に近緑な動物は次のどれか。
�．謄淵�ザル �� オランウータン �� ゴリラ �� ヒト
問題の意図が見え見え。
�い離劵箸�答えです。
Ｐ88，89を参照。
チンパンジーの進化形がヒトなのではなく、あくまで進化の途中で分岐しただけ、という点に注意。
9． カッコウの托卵とは無関係な行動を一つ選べ。
�� 産卵の「数あわせ」 �� 産卵の「色あわせ」 �� ヘルパー行動 �� 義きょうだい殺し
色のそっくりな卵を産んだ後、親鳥はもとあった卵を一個捨てて、数合わせをする。その後、他の卵よりも数日前に産まれたカッコウの雛は、他の卵(義兄弟になる)を巣から落とし、自分だけを育ててもらうようにする。
ヘルパー行動は、生まれた雛が成人して巣立った後、繁殖期に親元に帰って、兄弟を育てるのを手伝うこと。カッコウには、そんなほほえましい愛などない。
10． 次の研究者のうち、他の3人と淘汰のレベルに関する考え方を異にする一人は誰か。
�� R．ドーキンス �� K．ローレンツ �� W．D．ハミルトン �� G．ウィリアムズ
�△離蹇璽譽鵐弔世鰻嘉饌繊�あとは遺伝子淘汰。
11． 上の設問の一人の主張は、次のどの説に最も近いか？
�� 血縁淘汰説 �� 遺伝子淘汰説 �� 群淘汰鋭 �� 性淘汰説
��です。上の10参照。
13． ヒトとチンパンジーの祖先が分岐したのは、およそ〔 �� 1500万年前 �� 1200万年前 �� 900万年前 �� 600万年前 �� 300万年前〕である。
これまたＰ89に載ってます。
500万年前〜600万年前、ということで答えは��
14． 社会脳仮説と最も関係の深い現象を一つ選べ。
�� 戦術的な欺き �� 採食競争 �� 道具利用 �� 捕食者対策 �� 共同育児
これはさっきの00年冬でも触れたので解説はカット。
�，任后�
15． 霊長類の一般的特徴ではないものを一つ選べ。
�ー�上生活 �� 奥行き・立体視 �� 手先の器用さ
�� 社会生活 �� 長寿命 �� 道具利用
これはもう、常識的に�Α�
ゴリラとか道具使えないしね、っていうか、道具使える霊長類などごくわずかですから。
16． アウストラロピテクス類の脳容量は、［ �� 現生大型類人猿より小さかった �� 現生大型類人猿とほぼ同じだった �� 現生大型類人猿より大きかった ］。
現生大型類人猿が何のことを指してるか分かれば解けます。
現生大型類人猿とはチンパンジーのこと。
アウストラロピテクス類の脳容量は００年冬の問5でも触れたように、400mlでチンパンジーと同等です。
なので、答えは��
17． ホモ・エレクトゥスの特徴として適切でないものを一つだけあげよ。
�．罅璽薀轡�大陸への進出 �� 握斧 �� 死者の埋葬
�� 性的二型の縮小 �� 火の利用と調理
これも00年冬問5で触れました。
死者の埋葬をするのはネアンデルタールです。
なので、答えは��
ちなみに、性的二型というのは、性差によって現れる表面的な特徴のことです。体毛とか、皮下脂肪の量とか。
18． つぎのうち、もっとも進化的に考えにくい行動はどれか。
1） 相互扶助行動 2） 利己的行動 3） 利他的行動 4） 意地悪行動
Ｐ121参照。
お互いの適応度を下げてしまう行動のことを意地悪行動、と呼びます。
自然界には存在しないそうで、教科書中でも適当な例をあげれてないです。
自分に危害を加える他者に悪害が及ぶ形での自殺をすること、が人間界における例としてあげられています。
相互扶助行動はお互いの、利己的行動は自分の、利他的行動は相手の適応度上の利益を生じさせるので、進化的な行動と呼べます。
21． 次の中から、性淘汰の強さを規定する要因に直接かかわらないものをひとつ選べ。
1） 繁殖年齢に達するまでの時間
2） 配偶子を生産する時間
3） 配偶に要する時間
4） 子育てに要する時間
ここで、性淘汰についての話をしたいと思います。
ダーウィンは、より生存に有利な形質だけが残っていくことを自然淘汰と呼び、より繁殖に有利な形質だけが残っていくことを性淘汰と呼びます。
性淘汰の例としては、クジャクの羽があげられます。雌がより美しい羽を持つ雄を選択するために、どの雄も美しい羽を持つようになってしまったのです。不細工な羽を持つ雄は淘汰されて消えていったわけです。(人間もそのうちイケメンばかりになる？)
しかし、これならば雄の羽はどんどん大きく、美しくなっていくはずです。しかし、大きな羽は風にあおられるし、捕食者に見つかりやすいし、移動に困難だし、そもそも羽の形成に莫大なエネルギーを消費せねばならないので、生存には不向きです。そのため、生存の不利さと繁殖への有利さの間のどこかでブレーキがかかります。自然淘汰と性淘汰は必ずしも同じベクトル上に存在するわけではないのです。
ところで、この性淘汰には、強弱があります。異性を巡るライバルが多ければ多いほど、ライバルよりも自分をよく見せようとする、性淘汰は強くなっていくわけです。美人の周りに金持ちイケメンが集まってくるのは、男性陣が自分をよくみせようと、非常に努力したことの結果だ、といえば分かりやすいかもしれません。
では、性淘汰の強さを決めるものは何なのでしょうか？
簡単に言えばそれは、実効性比と潜在的繁殖速度です。
少し前までは、性淘汰の強弱を決める説としては、トリヴァースの「親の投資」説が有力でした。子育てに時間と労力を費やす量が多い性、つまりは、より多くの投資を子供にする性をめぐって、異性が争う、という説です。例えば、卵子の生成には精子の生成よりもエネルギーが必要なため、雄よりも雌の方がより多くの投資を子にしていることになります。そのため、子への投資の少ない雄が雌を巡って争うようになるのです。逆に、雄が子育てをする動物の場合は、雌が雄を巡って争います。
トリヴァースは、異性間の投資量の差が大きければ大きいほど、性淘汰は強くなる、と考えました。
しかし、雄が子育てをするにも関わらず、雄が雌を巡って争う、という種(アマガエルの一種など)が発見されたため、トリヴァースの説では不十分となってしまったのです。
そこで考えられたのが、実効性比と潜在的繁殖速度(ＰＲＲ)の概念です。
実効性比とは、繁殖の準備ができている雄と雌の数の比です。この比がどちらかに大きく傾けば傾くほど、異性を巡る争いは激しくなります。雄：雌＝2：1よりも、雄：雌＝3：1の方が、雄はより激しく争わねばならないわけで、つまりは性淘汰が強くなるわけです。
そして、その実効性比を決めるのが潜在的繁殖速度です。潜在的繁殖速度とは、一回の繁殖から、その次に繁殖可能となるまでの速度のことです。つまりは、「配偶子の生産にかかる期間」＋「配偶に要する期間」＋「子育てに要する期間」の合計から出される速度です。簡単に言えば、卵子生成期間＋妊娠までの期間＋妊娠後〜となります。
両性とも子育てをしないならば、配偶子の生産期間の短い雄の方が潜在的繁殖速度は速いことになります。そのため雄の方が余ることになり、雄は雌をめぐって争います。
雌が子育てをするならば、子育てに要する期間がプラスされるため、潜在的繁殖速度は雌の方が圧倒的に長くなり、圧倒的に雄余りとなるので、雄は激しく争わねばなりません。
問題は、雄が子育てをする場合です。雌が子を産むまでの期間の方が、雄が子育てをする期間よりも長ければ、やはり雄余りとなります。しかし、雌が子を産むまでの期間の方が短ければ、今度は雌余りとなってしまうのです。後者の代表的な例としては、ヒレアシシギがあげられます。
まあここまで書きましたが、この問題を解くのには途中までで十分でしたね。
答えは� �繁殖年齢に達するまでの期間は潜在的繁殖速度には関係無いので、性淘汰の強さを決める材料にはなりません。
22． 体重と比して精巣の相対重量が大きいのは、次のうち、どのような配偶システムの動物か。
�＾貮廾貂雰拭´� 一夫多妻型 �� 複雄複雌型
教科書Ｐ208に図が載っていますが、整理すると以下のようになります。
精巣の相対体重ランキング
１位 複雄複雌
2位 一夫一妻
3位 一夫多妻
これは、複雄複雌の場合、他の雄の精子と競争せねばならないので、とにかく数を打つ必要があるからです。数打ちゃ当たる戦法ですね。
一夫多妻と一夫一妻の場合は、精巣の体重自体はあまり変わりませんが、体重が違うので相対体重ランキングにすると、このような結果になるようです。雌に対する体重ランキングはこのランキングと正反対になるので。
23． トンボのタンデム飛行が表しているのは、次のどの現象か。
�� 配偶者選択 �� 配偶者防衛 �� 進化的軍拡競争 �� 利他行動
もろに、配偶者防衛の典型的な例です。
タンデム飛行している以上、配偶者選択は終わっています。
進化的軍拡競争は、子殺しの時の話です。詳しくはＰ203、204を見てください。子殺し
をする雄に雌が武器を持って抵抗しない、という話ですね。
別にトンボのタンデム飛行で利益を得る他者は存在しません。それよりも配偶者を防衛されて困ってる雄の方が多いでしょう。
そういうわけで、答えは�△任后�
24． われわれが他者を思いやる心理の源泉にあると考えられるもっとも大切な脳の働きはどれか。
�� 語 �� 模倣 �� 推論 �� 心の理論
12章の話題なのに出た、という鬼畜問題。
この年でも試験範囲外だったのに出したとか。
答えは��
Ｐ260参照
25． トリヴァースの親と子の対立の理論と関係のない現象はどれか。
�� 一夫多妻の妻の一人当たりの子ども数は、妻の数が増加するとともに減ること
�� ペリカンの雛のかんしゃく �� 妊娠性糖尿病 �げ爾了劼�生まれた幼児の退行
一夫多妻の場合、一般には妻の数の増加に応じて一人当たりの子の数は減少します。
しかし、これは夫の持つ資源の限界によるものであり、夫の資源に余裕があれば、一人当たりの子の数は変化せずにすみます。スライドで言うところのキプシギスの話がこれに当たります。
この問題ではこの話がしたかっただけで、後のところは範囲外です。すみません。
よって答えは�，砲覆蠅泙后�
では、ここでちょっと過去問を解いてみますか。
適応行動論(長谷川眞理子)01年冬学期試験問題
解答時間60分
ノート・参考書等参不可
記述問題用の解答用紙は片面のみ使用
マークシートと解答用紙の両方を提出のこと
◎マークシート用問題
次の1〜28の各問の答えに相当する数字をマークせよ。
○1から5の自然淘汰に関する説明が、正しければ1,誤りであれぱ2とマークせよ。
1.自然淘汰が生じるには遺伝的個体変異がなげればならない。
2.現在のところ、自然淘汰のみが適応を生じさせる仕組みであると考えられる。
3.現在の遺伝率がゼロであるような形質は、自然淘汰とは関係がない。
4.自然淘汰は論理釣なプロセスであり、そこに仮定されてい前提が満たさてていれば、生物 でないものにも当てはまる.
5.自然淘汰は必ずしも進歩を生み出すものではない。
6.次の現象のうち、適応と考えられるものはどれか?一つだけマークせよ。
1) ヒトは、社会的な課題よりも抽象的な課題において、推論が苦手であること
2) からだの外形は対称であることが多いが、内蔵は非対称であることが多いこと
3〉血液が赤い色をしていること
4) 網膜上の一定の場所に盲点があること
5) たぱこに習慣性があること
7.進化とは、集団内の[1)個体数 2)遺伝子頻度 3)種数 4)表現型]が時間とともに変化す
ることを言う。
8.適応度と関係のないものを一つ選べ。
1)環境収容力 2)生存率 3)繁殖率 4)子の数
11.チンパンジー・ボノボから見て、最も系統的に近縁な動物は次のどれか。
1)テナガザル 2)オランウータン 3)ゴリラ 4)ヒト
12.ヒトとチンパンジーの祖先が分岐したのは、およそ[1)1500万年前 2)1200万年前
3)900万年前 4)600万年前 5)300万年前]である・
- 次の先史人類に関する記述が正しければ1,誤りであれば2をマークせよ。
14.ホモ・エレクトゥスの代表的な道具は握斧である。
15.ネアンデルタール人は現代人よりむしろ大きな脳を持っていた。
16.ホモ・サピエンスが地球上に広まったのは約20万年前である。
19.R.トリヴァースの業績とは直接関係しないものを一つ選べ。
1)親の投資説 2)性淘汰 3)親と子の葛藤 4)亙恵的利他行動 5)いじわる行動
20.性淘汰の強さに関係する変数として最も重要なものは次のどれか。
1)雌の寿命 2)雄の体重 3)1回の産子数 4)潜在的繁殖速度
28.次のうち、精子間競争が一番小さい霊長類を一つだけ選べ。
1)チンパンジー 2)ゴリラ 3)ヒト 4)ニホンザル
以上、試験範囲(っぽいの)を抜粋してみました。
なんと素晴らしい使いまわしｗｗ
ハセマリ手抜きかよｗ
答えは
1. � �2. � �3. �◆ �4. � �5. � �6. � �
７. �◆ 。�. � �11. �ぁ �12. �ぁ �13. �◆ �14. � �15. � �
16. �◆ �19. �ァ �20. �ぁ �28. �◆�
問題は19番くらいかな。
範囲外ですがトリヴァースについては、Ｐ139に載ってます。
意地悪行動は命名者が教科書にも載ってません。
ですが、残りの4つはトリヴァースの業績です。
ダーウィンとトリヴァースはハセマリ頻出らしいので、抑えといて損は無いかと思います。
さて、ここまでが従来の試験範囲と、今回の試験範囲の共通範囲となります。
ところが、今回は従来と試験範囲が違うので、過去問には無いところまえ抑えておく必要があります。
それが第9章から11章の内容となります。
９章のメインとなる性淘汰の話はすでに上の過去問対策でしたので、ここでは、配偶者選択と配偶者防衛の話を書きます。
配偶者選択
前にも書いたように、実効性比の偏りが大きければ大きいほど、配偶者をめぐる同姓間競争は激しくなります。
通常は雄が雌をめぐって争う場合が多いので、今は雄が雌をめぐって争う、と仮定して話します。すると、雄はなんとかしてライバルとなる雄よりも多くの子孫を残そうとします。そのため、体格や武器を大きくしてライバルを押し退けてみたり、一度手に入れた雌を離さなかったりします。その他にも昆虫では、ライバルの精子をかきだして自分のものに置き換えてみたり、より多くの精子を放つことで、受精確率をライバルよりも高めようとしたりします。まあ、ここらへんの話はだいたい実体験とか想像とかで把握できると思います。要するに男の子は頑張るわけです。
しかし、あまり競争しなくてもよい雌は何をやっているのでしょうか? ただ座して雄が来るのを待っているのでしょうか？ 実は、雌も同性間競争をしているのです。
なぜこのような事態が生じるのか、というと、それは雌による配偶者選択があるからです。ライバルの多い雄は、だれでもいいから雌を手に入れようとします。一方で、雌の方ではより優れた子孫を残すために、より質の高い雄を得ようとしているのです。雄はそこらじゅうに大量にいるのですが、質の高い雄となるとそうそういるものではありません。そこで、質の高い雄と、雌とで実効性比を取ると、雌の方に傾いてしまうのです。そのため、雌も同性間競争をすることになります。これを雌による選り好みといいます。
どのような質を雌が好むのか、ということについては教科書Ｐ199から201に載っていますので、目を通しておいて下さい。
さて、そうして雌も雄を選ぶわけですが、雄と雌との選り好みは必ずしも一致するわけではありません。ライバルとの激しい戦いに勝ち抜いてきた雄を雌が好むとは限らないのです。ニホンザルでは、闘争に勝った高順位の雄が雌を手に入れますが、雌はその雄とは別の雄(例えば若い雄)と交尾しようとしてしまいます。そこで高順位の雄は雌を自分の手元に抑えておかねばならず、そのために色々と努力せねばなりません。こうした現象はニホンザル以外でも見え、それを配偶者防衛といいます。
配偶者防衛
配偶者防衛という言葉を聞くと、配偶者を外敵から守る、といったイメージを持つかもしれません。しかし、配偶者防衛とは「自分のパートナーを独占するために、ライバルとなる同性を近づけさせない」という意味です。
例えば、トンボはパートナーとくっつくとタンデム飛行をします。もう体を固定しているわけですから、パートナーが他の若い雄を見つけてそっちに飛んでいこうとしても、今のパートナーがそれを許さないわけです。高順位のニホンザルも、自分の手に入れた雌が浮気(？)するのを防ごうとします。マントヒヒに至っては、浮気しようとするパートナーを自分のハーレムに連れ戻す際に首を噛み、時にはパートナーを殺してしまうことすらあるのです。他の雄にとられるくらいならいっそ、というわけです。
さらには、ハヌマンラングールのように、子殺しをすることもあります。新たにハーレムのトップとなった雄は、ハーレム中の雌が育てている前のトップとの子を殺すのです。ハヌマンラングールの雌は子育て中(授乳中)は発情しませんが、子が死ねば子育てが止まるので、半強制的に発情期が始まります。そうして、新たに自分の子を産ませるのです。これを子殺しといいます。詳しくはＰ82とＰ203，204を見てください。
この配偶者選択と配偶者防衛って何かヒトにも当てはまるような気がしませんか？
ヒトの話
なぜか授業中では男性が女性を選り好みする話しか扱われてないので、ここでもその方針で。
とにかく基本は「自分の子孫をできるだけたくさん残したい！」と男性が考えていることです。その結果が男性による選り好みにも反映されます。そのため、妊娠可能期間の長い若い女性が好まれます。若ければ若いほど、結婚後から閉経までの期間が長いというわけです。さらには、若い女性ほど処女である確率が高まり、「自分の」子供を産んでくれる可能性が高まります。あとは繁殖力、そして今妊娠していないこと。
例えばウエスト・ヒップ比が0.7の女性が最も好まれるという実験データがあります。これは女性が妊娠していないことのシグナルではないのか、と考えられています。しかし、ヒトに関しては色々と矛盾も生じているため、これ、という確固な理論は立てられていません。
さて、ヒトも配偶者防衛をします。さっきの若い女性を好む、というのも他の男性の子を産むことを避ける、という配偶者防衛の一種となります。しかし、ヒトの配偶者防衛はそれだけではありません。ヒトは、今の子は別の男の子だけど、この子が成人したらまた次の子を産めばいいや、その時こそは自分の子を産んでもらおう、などと楽天的に子育てを考えることが難しい生き物です。それは、ヒトが子育てにかける労力が非常に大きいためで、子が成人して親元を離れるまでには平均で20年以上の歳月がかかります。その子が成人してから、母親が次の子を産む、というわけにもいかず、そもそも、20年もの歳月を自分の子ではない子に費やすのもアホらしい話です。そこで、20年以上もの歳月を費やすに値する子、つまりは自分の子を産ませようと、配偶者防衛を強化します。つまりは、父性の確認を強化しようとするわけです。
そのためには女性の行動をコントロールして、浮気をしないようにせねばなりません。ムスリム文化のベールや、清朝の纏足などはその代表的な例でしょう。また、男性は女性よりも、パートナーの肉体的な浮気により強く嫉妬します。これは、男性が浮気しても女性が産む子の父親は変わらないのに対し、女性が浮気すると子の父親が変わってしまう可能性があるためだ、とされています。嫉妬の話は教科書Ｐ245，246を参照してください(授業中の扱いは小さかったけど)。
(sorry, now under constructing………..orz=3
2007年02月04日(日) 17:55:25 Modified by ut_21_2006