坂神拳志狼(さかがみ・けんしろう)
人成らざる者を狩り続ける狩人の末裔(漫画家志望)
コンビニ『ドップラー』店長代理。年齢不詳。群馬県出身。
不精髭にクセのある長髪を後ろで結び、常に眠そうな顔をしている。
飄々とした性格で拘りは貫き通すが、それ以外に関しては基本的にどうでもいいと思っている。
痩せた外見からは想像も付かないが、人智を超えた格闘術『猿犬雉流桃刃斬鐵筆』の遣い手であり、
肉弾戦ほかにおいて常人を遥かに超えた戦闘能力を有しているが、
基本的に日常生活においては使い場所が無いので宝の持ち腐れである。
コンビニの店長代理をしているものの、本人は漫画家志望を標榜しており、
よく深夜の勤務中に客の居ないのを見計らって、事務所でネームを切ったりペン入れをしたり、
ちょっとした無法地帯と化している。
『板神』(いたがみ)と呼ばれる、作画用の木の板を常に鞄に入れて持ち歩いているが、
板を登場させる度に大抵何らかのトラブルに巻き込まれた挙句、
何らかの形で破損し(平たく言うと割られてしまい)、作画が出来ない、と泣きながら嘆く事になる。
なお、実家からは漫画家になる事を反対されており、ちゃんとした職に就く事を期待されている。
酒もタバコも女もギャンブルもやらないが、深夜アニメのエアチェックだけは欠かさない。
ニンニクやネギ、コーヒーなど、香りの強い刺激物を愛好する。
数日放置すると眉毛が繋がってしまうほど、体毛が濃いのが悩み。
旧知の仲である写真家・平坂一舟を通して知った、喜屋武火神を『朱天』と呼び、興味を示している。
(実際に顔を合わせた事はほとんどない)
鮫島大和に『籠氣』を教えた張本人であり、彼からは『師匠』と呼ばれている。
彼が横田市に来た目的は、自らが継承する『猿犬雉流桃刃斬鐵筆』の使命である、
『人の世に仇なす『鬼』を狩る』目的(次項で後述)を達成し、漫画家を目指して暮らして行くためである。
『猿犬雉流桃刃斬鐵筆』(えんけんちりゅう・とうじんざんてつぺん)
坂神の遣う無国籍無差別級格闘術(拳法)、及び身体操作法。
元来は『猿犬雉流桃刃拳』という。
その基本は『強烈至極なイマジネーションに因る物体への影響』に由来し、
強烈な思い込みによって脳の『門』を開き、人智を超えた力を顕現、それを行使する事を旨とする。
五体を堅固な鋼と化す事はおろか、数トンはあるトラックを片手で吹き飛ばしたり、
僅かな時間であるが空を翔けたりなど、不可能を可能とする。
彼の場合はその技法に、放浪の旅で習得した、物体に生体エネルギーを籠める『籠氣法』にて、
物体にそのイマジネーションを注ぎ込む事が出来、漫画作画用ペン先で鉄柱を切り裂いたり、
製図用インク瓶で弾丸を打ち落としたりなどと言う芸当すら可能にしている。
『猿犬雉流桃刃拳』を継ぐ者は、いずれその先に立ちはだかると云われる、
世に仇成す『鬼』との闘いを宿命付けられているという。