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○月×日(くもり)
大変な事をしでかしてしまいました……。
四条さんとロッカーで着替えている時に縺れてこけて、
その……えっと……唇が触れ合っちゃったんです……。
私はあわてて逃げちゃったんですけど、
あの時の四条さんの顔は、何かとても変わった顔をしていました。
それはともかく明日、どんな顔をして四条さんに会えばいいんでしょうか……?


四条貴音が765プロに来たのはごく最近の事だ。
心許無いマスコミに叩かれるかと思われたが、世間は既に萩原雪歩の話題に移っていた。
その最中に萩原雪歩は先程の日記通りの事をしてしまった。

この時は単なる事故で済めば、雪歩も救われたのだろうが……。



次の日、すれ違いが多くて貴音と話せなかった雪歩は、
ロッカーに挟まっていたある手紙を見つける。


「雪歩殿
 本日午後7時30分、ホテルツルトン2903号室にて待つ。
 来る際には以下の方法を取ること
 1.エクステとサングラスをしてラウンジにて待機。
 2.午後7時25分にラウンジに「荻原恵(おぎわらめぐみ)」名義で放送が入る
 3.地下駐車場を通り、エレベーターに乗り2903号室の前へ」


「……厳重すぎるような……」


雪歩に殿をつけて呼ぶのは、貴音以外にいない。

つまりこの手紙は貴音が書いたことになる。

偽造の可能性も考えたが……三行半で筆文字で書いてあるので信じることにする。



―ホテルツルトン・午後7時25分



『ラウンジにお越しの荻原恵様、ラウンジにお越しの荻原恵様、電話が入っております』


「来た……!」


雪歩は地下駐車場を通り、2903号室の前までたどり着いた。

と、ここで雪歩の動きが止まる。


「そういえば……何の用事なんだろう?」


あくまでも雪歩は呼ばれただけであり、何の用事かは聞いていない。

と、そこに…………


PLLLLLLLL……


『雪歩殿、入ってください。そこにいるのでしょう?』

「は、はい」


一瞬雪歩の頭には、多数の男が待ち構えていて輪姦されるのではないかという
想像が頭をよぎったが、貴音の電話でそんな想像は吹き飛んだ。


「失礼します」

「来て頂いて、ありがとうございます」


いつもと同じ私服で貴音は待っていた。

この2903号室はスイートルームであり、その雰囲気と貴音は見事にマッチしていた。


「さっそくですが、ご用件を済ませようと思います」

「は、はい。四条さん、なんでしょうか?」


すると突然、貴音は雪歩を抱きしめた。

背の高さと、バストの圧迫感とで雪歩は動けない。


「あ、あの……四条さん……?」


続いて、貴音は雪歩の耳たぶにかぶりつき、


「はうっ」


舌先でなぞったり、吸ったり、舐め回したりしていた。


「だ、だめぇ……四条さ……ん……らめですぅ……」


そしてなんとそのまま貴音は雪歩をベッドに押し倒す。


「やっ」


器用に雪歩の胸元のボタンだけを外し、レース付の可愛いブラが丸見えになる。
さらに今度は、スカートをめくり上げ、ショーツまで丸見えになる。


「や……いやです…………」


ピクリと。貴音の動きが止まる。
雪歩は涙を流していた。

貴音がずっと前に見た泣き虫状態の雪歩……。
そんなことを思い出した貴音は雪歩の頭を優しくなでた。


「御免なさい……」
「え……?」
「嫌われるにはこうするしかないと思ったのです……御免なさい……」
「あの……どういう、ことですか……?」


胸元を隠しながら雪歩が聞く。


「……私は……IUに挑戦していた時から、段々と雪歩殿の事が……好きになってしまったみたいなのです」
「え……え〜っ!??」
「765プロに来た時、一番嬉しかったのは雪歩殿と会えたことだったのです」
「そ、そんな……」
「ですが、私は殿方ではありません。それに周りからはソバエだと思われてしまうと感じたものですから……」
「ソバエ?」


聴きなれない言葉に雪歩は首を傾げる。


「戯(そばえ)。遊びの事です」
「え、でも遊びの恋愛じゃ……」
「だから、私の事を嫌いになってくれれば全て忘れられる……そう思ったのです」
「四条さん」


雪歩は貴音の前に顔を近づける。


「私、四条さんを嫌いになるなんてできません」
「ですが、それでは!!」
「だって、だって!! 私も四条さんのことが好きだから!」
「え……?」


「私も、四条さんが765プロに来てくれて、すごく嬉しかった。
 同姓だとか異性とかじゃなくてただ単にすごく嬉しかった」
「雪歩殿……」
「確かにさっきのはびっくりしましたけど、四条さんが私のことを好きになってくれたのなら、
 私も……それに応えます」
「…………」
「四条さん……いえ、貴音さん……キスして……ください」


両手を雪歩の頬に当て、貴音はつぶやいた


「雪歩殿……いえ、雪歩……よろしいのですね?」
「はい……」


長い長い口づけ……二人はお互いの感覚を愉しむかの如く、ディープキスをしていた。




「…………?」


朝の日差しが顔に当たり、雪歩は眼を覚ました。

キスしたところまでは覚えているのだが、その先がポッカリ抜けている。


「起きましたか、雪歩」

「貴音さん……おはようございます……」

「あっ!!」


雪歩は思い出してしまった。

あのキスの後、お互いの身体を重ねた事を。

そして、その過程で気がついたことが一つ。


「どうしよう……下着がありません……」

「大丈夫です」


貴音は雪歩にある下着を着せる。


「あ、これって……!!」
「これで、おそろいですね」


昨晩見た貴音の下着、色は黒で沢山のレースがついた高級な物。
その色違いである白の下着を、雪歩は身につけていた。


「一緒に夜を過ごす日はこれをつけましょう。約束です」
「はい!!」



○月△日(晴れ)
四条さん……ううん、貴音さんと一つになれた。
先に色々なことが待ってるかもしれないけど、
貴音さんと一緒に共に過ごせたらいいと思う。
それに、時には戯も必要だと思うし……(///)







(おまけ)
「あら? あの二人、呼び方が変わってますね?
 もしかして……よし! 今年の本はこれで決まりね!」

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