【Tristram】

『トリスタンとイゾルデ』で超有名なあのトリスタンの英語表記。
文武両道、容姿端麗、おまけに特技は狩と竪琴！これでモテない訳が無い。イソード（イズー、イゾルデ）と出会う前にもフランスのお姫様が彼に恋焦がれて亡くなっていたりする。

イソード（金髪の）との悲恋はあまりにも有名だが、所詮は媚薬ジャンキー。イソード（金髪の）と出会ってからもしばらくはセグワリデスの美人妻とラブラブだったし、つい出来心でイソード（白い手の）と結婚しちゃったりする。何なんだ？しかも、きっぱりと『妻（イソード（白い手の））とは契っていない！』と言い切る凄い奴。
トリストラムとは『悲しみの子』という意味だそうだが自ら招いているようにも思える…（ちなみにフランス流布本系では『待伏せ男』と言う意味）。
また、竪琴が得意なので多分詩作などには長けているはずだが、名前を偽る時のセンスは皆無。何だよトラムトリスト（タントリス）って。

ランスロットの次に強くて誉れある騎士として描かれている。
当然、性格は前後をまったく省みないほどの熱血正義バカ。ディナダンもあきれている。
また、フランスの宮廷風恋愛の影響が強い話では色々とぐちゃぐちゃと悩んだあげく、必ず間違った方向に結論を出す傾向がある。
一般的には病死になっているが、マロリー版では叔父のマーク?王に殺されたことになっている。どちらにしても不幸。
アーサー王伝説の中では珍しく、モデルとなった人物がはっきりと分かっている人。

[活躍どころ]
アーサー王ロマンス（ちくま文庫）
中世騎士物語（岩波文庫）
トリスタン・イズー物語（岩波文庫）
トリスタンとイゾルデ（郁文堂）
信仰と愛と フランス中世文学集（白水社）など

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