最終更新:ID:X22XayQSew 2025年10月06日(月) 23:56:27履歴
「ふへぇ」
ラブホの浴室で風呂椅子に座りながら私は気の抜けた声を漏らした。
「痒い所ございませんか」
「ありませぇん。こぉん」
美容師のように質問してきた旦那様に対して返事をしつつ、尻尾をふりふり。きもちいいですよとアピール。
最近は一緒に入浴する度にこうして旦那様に髪を洗ってもらっている。
伸ばしだした私の髪を弄りたくて始めたのだろうが、旦那様もみるみるうちに技術が磨かれていき、今や本職と見間違うほどである。
ケアなども私がするよりよほど丁寧で、女としてこれでいいのかと最近は悩んでいる。
流しますねと声をかけられたのできつく目を閉じる。髪を包んでいた泡が流れ落ちる感覚がこれまた心地よい。
そのまま旦那様は手早くコンディショナーを終えると、私の肩を軽く揉んで、
「はい終わったよフゥリ」
と言った。
ゆっくりと瞼を開けると、大きな鏡に映った私の姿が目に入った。
鏡の中の私はぼんやりと眠たそうな表情で完全に脱力しきっていた。
濡れた髪が胸を隠すように肌に張りついている。我ながらよく伸ばしたものだと感心する。
風呂椅子がラブホによくあるあのスケベ椅子のため、脚はだらしなく開いていた。そのせいか、脚の間の髪と同じ萌黄色の茂みが見えている。
最近手入れをサボり気味だったのもあり、ぼさぼさとしている気がする。
今日のように突然ラブホに連れ込まれることを考慮すると、いつ見られても恥ずかしくないようにもっと頻繁に手入れするべきなのだろうか。
そんなことを考えていると、旦那様が妙に下の方を見ていることに気が付いた。
胸よりも、お腹よりも下。
かといって、足元ほどは低くはない。
「どこみてるんですかっ」
ばっと勢いよく脚を閉じ、手で股間と胸を隠す。
じとっとした目で鏡越しに睨みつけると、旦那様はさっと目を逸らした。
「見られて恥ずかしいと思うくらいなら普段からちゃんとしていればいいのですよ。ほら私を見てごらんなさい。見られて恥ずかしいところなんてありません」
オオヒメ様が私と鏡の間に割り込んで来た。
腰に手を当て、真っ直ぐ立っているだけだというのに、その姿はとても美しい。
白い肌は湯で軽く上気しており、濡れた黒髪と合わさってとても蠱惑的だ。
すらりとした脚はまるでカモシカのよう。
アンダーヘアは小さな逆三角形に短く揃えられていた。
「なに自分はちゃっかり下も手入れしてるんですか」
「美しく保つのは当然ですからね。というわけで、じゃーん」
オオヒメ様は剃刀とシェービングフォームを取り出した。
隠す場所なんてなかったのにどこから取り出したのだろうか。気にするだけ時間の無駄な気もするので、それについては考えないことにした。
オオヒメ様は満面の笑みで剃刀を旦那様に手渡す。
「少年、上手に使いなさい」
「うわー体が勝手に受け取ってしまう」
わざとらしい棒読みだった。
受け取った旦那様はにやつきを隠し切れずに、口元が歪んでいた。
そんなに女の子のアンダーヘアを剃りたいのか。変態なのか。変態なのかもしれない。
髪の毛ならともかくそっちは流石に、と思っていると、私の意志とは無関係に徐々に脚が開いていった。
この感覚は何度も経験したことがある。オオヒメ様の仕業だ。
「ちょっと、オオヒメ様なにしてるんですかっ」
「あら、ばれてしまいましたか」
オオヒメ様は口元を手で隠しながら横目で私の方を見た。
「ですがもう手遅れですよ。ふっふっふ、少年は準備万端のようですからね」
正に早業。
旦那様は一瞬のうちに私の脚の間に身体を潜り込ませしゃがみこみ、私の股間を覗きこんでいた。
「あー、オオヒメ様に身体の自由がー」
「えっ、少年のほうには私は何もしていないのですが。気のせいではないですか」
ぽかんとした表情でオオヒメ様が言った。
旦那様もまさかここで梯子を外されるのは予想外だったのか、唖然とした表情で瞬きもせずオオヒメ様を見ていた。
浴室に三人。誰も口を開こうとしない。気まずい時間が過ぎていく。
「ああもうっ、とにかく煮るなり焼くなり好きにしてくださいっ」
最初に口を開いたのは私だった。
脚を開きっぱなしで放置されるのに耐えられなかったというのもある。
いくらなんでも恥ずかしすぎる。
「煮たり焼いたりはしませんよ。あとで少年と一緒においしく頂きはしますけれどね」
オオヒメ様は膝をつくとシェービングフォームを手に取り、茂みに塗りだした。
塗っているうちに楽しくなったのか、オオヒメ様は泡だらけの毛を捩じって立たせたり、逆にわざと広げてみたりと遊びだしてしまい、見かねた旦那様がそれを止めるという珍事もあったが無事シェービングフォームは塗り終えることができた。
あとは剃るだけである。
剃刀を構えた旦那様が私の股間を凝視しながら生唾を飲む。
「それじゃあ、いくよフゥリ」
剃刀が肌に触れる。
剃刀の刃は妙に冷たくて、身体が震えて鳥肌が立ちそうになる。
旦那様は集中しているのか一言も言葉を発しない。
その空気に飲まれて私もオオヒメ様も黙りこくっている。
剃刀の動く音だけが浴室に響く。
シェービングフォームが落とされて、その下に現れるのは産毛まで剃り落とされたつるつるの地肌。
全て剃り終えた旦那様は大きく息を吐くと立ち上がってから大きく伸びをして、数歩下がってへたりこんだ。
「これで、いいですか」
「はい。剃り残しもないようですし、なかなか上手にできていますね。はじめてにしては上出来ですよ」
オオヒメ様は剃ったところを指で確かめるように撫でると、人差し指と親指で輪っかを作り旦那様へと向けた。
「つるつるで実にいい触り心地です。いやあ羨ましいですね。それではこのまま身体も洗ってしまいましょうか。少年はそっちのほうからお願いしますね」
オオヒメ様と旦那様はボディソープを泡立てると、それぞれ片方ずつ私の腕を掴んだ。
「それじゃあフゥリ、洗わせてもらうね」
「はい、きれいきれいにしましょうね」
二人同時に息を合わせて肩から肘、肘から指先へと手を這わせていく。洗い残しのないよう、指の一本一本を先端まで隅々までくまなく。
腕が終わったかと思うと今度は旦那様が脚、オオヒメ様が胴体と、手分けをして洗いだした。
「はい、ばんざーい」
オオヒメ様に言われて、両手を頭上に掲げる。
「ノースリーブを好んで着ているだけあって、腋のほうはちゃんと綺麗にしてますね。偉いですよ。それでは失礼して、と」
「んっ」
両脇にオオヒメ様の手が触れる。
指の腹で弄られると、くすぐったいような、ぴりぴりするような不思議な感覚がした。
旦那様も太腿を撫でまわすように手を動かして泡を広げている。
「あ、んうっ♡」
内腿の、脚の付け根に近い部分をまさぐられて甘い声が漏れる。
性器を避けて周りだけを指が這う。
「ちょっと、あなたぁ」
「あらフゥリ、そっちばかりに集中していていいのですか?」
「ひゃつ♡」
背後からオオヒメ様が胸を鷲掴みにしてきた。
指で乳首を転がしながら胸を揉まれる。
「ふぁ、あっ♡」
「んふふ、こんなに乳首硬くしちゃって。私たちはただ洗ってるだけですよ」
「どこが、ですかぁ♡ひぃっ♡」
乳首を摘ままれて、痺れるような感覚に首を仰け反らせ、腰が軽く浮いた。
旦那様は徐々に脚の先端へと手を移動させていく。
触れられるところ全てがじんわりと熱くなる。
「はっはーっ♡ふたり、ともぉ」
「もう少しだからねフゥリ。我慢できるでしょ?」
こくりと頷く。
旦那様はにこりと微笑むと私の足の甲へ唇を落とした。
強い吸い付きは軽く痛みすら覚えるほどで、唇が離れると触れていたところに赤い花のような跡が残っていた。
キスマークを覆い隠すように旦那様は泡を塗り広げていく。
足の甲が泡だらけになると、次は足の裏。
踵を手の平で揉み解すように包み込む。
足の指の間には人差し指を入れてぐりぐりと動かす。
「はっ、ひぃ♡」
なんとか片脚を耐え切ったが、息はもう絶え絶え。
余力なんてほとんどないが、もう片方残っている。
胸の前で手を組み全身に力を込めて、もう一度繰り返されていく快感にも似た刺激にじっと耐えた。
旦那様の指が動く度に身体が微かに震え、それを抑え込むようにオオヒメ様が私の身体を抱きしめた。
「ここ、触れられるの好きでしょう。フゥリ?」
オオヒメ様が鎖骨に沿って舐める。
舌の熱さと、ざらざらした感触が気持ちいい。
首筋に軽く歯を立てて噛みつかれた私の身体は大きく跳ねようとしたが、私を抑え込むオオヒメ様の力は信じられないほど強く、身動ぎ一つできなかった。
「んっ〜〜〜〜っっっ♡♡♡」
大きく肩で息をしていると、シャワーをかけられた。
ほとんど水に近い水温が身体の火照りを冷まし、あまりの心地よさに意識が飛んでしまいそう。
オオヒメ様が操るシャワーは、身体の上のほうから少しずつ泡を洗い流していった。
やっと一息つけたことで力の抜けた私は椅子からずり落ち、オオヒメ様に抱きかかえられた。
「はい、終わりですよ。よく頑張りましたねフゥリ。疲れたでしょう。そこで休んでいなさいな」
オオヒメ様は私を床に座らせると、よしよしと頭を撫でた。
へたりこんでいる私から離れたオオヒメ様は旦那様を椅子に座らせると、その頭を洗いだした。
その動作は私にしていたような性の匂いに溢れたものではなく、親が子にするような優しさを感じさせる。
旦那様もリラックスしており、目を閉じて気持ちよさそうにしていた。
なんだか少し——。
「ずるい」
ぽつりと口から零れた。
湧き出てくるものを抑えながらも二人のやりとりを見守った。
背後から洗うのに飽きたのか、オオヒメ様は旦那様の正面へと回った。
そして旦那様の鼻先に軽く触れるだけのキスをした。
驚いた旦那様が勢いよく目を開く。オオヒメ様は揶揄うようにクスクスと笑う。
シャワーで泡を洗い流すと、オオヒメ様はトリートメントを手に取りながら言った。
「んふふ、このまま寝てしまいそうでしたからね。ちょっとしたサプライズというやつですよ。このままお眠でもいいですけど、折角ですからね。あと少しの間ですが、おっぱい吸ってもいいですよ。さあ召し上がれ」
胸が旦那様の顔に触れるか触れないかのところまで近づくと、オオヒメ様はそのままトリートメントを髪に塗りはじめる。
旦那様も少し迷ってから、いただきますと小声で言ってから胸を吸いだした。
授乳の音と、髪を指で掻き分ける音が今のこの浴室のBGMである。
覚束ない足取りで幽鬼のようにふらふらと二人に向かって歩いていく。
オオヒメ様の傍に置いてあったボトルからボディソープを手に出し、自分の胸に塗りたくって泡立ててから旦那様に抱き着いた。
「ちょっとフゥリ?」
「私も旦那様の身体、流してあげますね」
胸をスポンジ代わりに、旦那様の胸板に擦りつけるようにして洗っていく。
「おやおやフゥリってば大胆ですね。しかし、そういうのもあるとは。では私も」
オオヒメ様も私と同じように胸を泡だらけにすると、旦那様の背中に胸を押し付け、身体を動かしはじめた。
旦那様の身体が明らかに強張る。
「んふふ、美女二人に挟まれたとなると、流石の少年も緊張しちゃっているみたいですねえ。いきますよフゥリ」
「なんでオオヒメ様が仕切ってるんですかっ」
とはいえ断る理由もないので私も身体を動かす。
時折乳首と乳首が擦れるのが、痛くて、気持ちいい。
胸元からお腹へ。正面から脇腹へと胸を擦りつけていく。
「フゥリフゥリ。次、一緒に腕いきますよ」
促されるまま私は左腕を、オオヒメ様は右腕に胸を押し当てる。
旦那様と出会ったころと比べて多少育ってきたとはいえ、流石に腕を挟み込めるほど私の胸は大きいわけではない。私よりも大きいとはいえ、それはオオヒメ様も同じであり、二人揃って腕を乳房で撫でるだけだったが、旦那様には相当効いたようで股間の男性器ははち切れんばかりに大きくなっている。
指を辛うじて存在している谷間で挟んだ時など旦那様は特に興奮したようで、触れてもいないのに男性器がびくりと大きく震えたほどだった。
「どうですかあなた。おっぱいで洗われている感想は」
「ん、柔らかくてすべすべしてて、いい。これから毎日こうして洗ってもらいたい」
「えー、どうしましょうかねー」
私とオオヒメ様はスポンジ代わりにおっぱいを使って片脚ずつ泡だらけにしていく。
こうして触れてみると脚にも結構筋肉がついていて、男の人の身体だなあと思う。
ほぼ全身洗い終えたので、シャワーで泡を落としているとオオヒメ様に手招きをされた。
オオヒメ様は指をさして旦那様を挟んで反対側にいくよう指示してきたので、私はそれに従った。
「さて最後に、まだ残ってるところがありますよね?」
「えっ、オオヒメ様流石にそれはまだ早いというか。その、そういうのはあとでベッドの中でするものじゃ。いやオオヒメ様がやれっていうならやりますけど」
「何勘違いしてるんですかフゥリ。いや、その大きくなっちゃってるものも、ちゃんと洗わないとですけど。流石に今私達が触ってしまったら、暴発してしまうでしょう。ね、少年?」
旦那様は顔を真っ赤にして小さく頷いた。
「ともかくそちらではなくてですね、こっちですよ。こっち」
オオヒメ様は旦那様の耳を指さす。
「耳掃除してあげますよ。私とフゥリで片方ずつ。ね、フゥリ」
「えっ、あ、はいっ」
私とオオヒメ様、同時に小指を耳の穴に入れてぐりぐり。
爪で壁を引っ掻いてあげると、旦那様は気持ちよさそうに身体を捩らせた。
私は指を引き抜いて、唇が触れそうな程近くから耳穴にふっと息を吹きかける。
「ふぁっ」
そのまま舌を耳穴へと捻じ込む。
舌先で舐ると、旦那様から悲鳴とも泣き声ともつかない裏返った声のようななにかが発せられる。
それがたまらなくて激しく舌を動かす。
「ほふれふふぁ」
「ちょっとフゥリっ、それだめっ」
散々恥ずかしい思いをさせられたのだ。少しくらいいいだろう。
空いている手で旦那様の乳首を弄る。
視線を落としてみると、旦那様の腰がへこへこと浮いては下ろしてを繰り返していた。
さっきオオヒメ様が言った通り、触ったら本当に暴発してしまいそうな雰囲気だ。
「ぷはっ、きもちいいですか?」
「う、うん。フゥリもオオヒメ様も、耳っ」
「だそうですよフゥリ。それじゃあ仕上げいきましょうか」
「はい。オオヒメ様」
せーのと合わせてからかぷ、と軽く歯を立てて耳たぶを噛む。
旦那様の身体が大きく震えて、少し遅れてつんと鼻をつくような臭いが漂ってきた。
まさかと思い旦那様の足元を見ると、そこには白濁色の粘度のある液体が広がっていた。
「おやおや。触ってもいないのに射精してしまうなんて、これは予想していませんでしたね。んふふ、相当気持ちよかったみたいですね。気に入ってくれましたか、私達の洗体は」
肩で大きく息をしながら首から上を上気させた旦那様を見て、オオヒメ様が面白いものを見たとばかりに旦那様の耳元で囁いた。
◇
「んふふ、そこそこ。あぁ、いいですよ。気持ちいいです。上手ですね二人とも」
私と旦那様、二人掛かりで身体を洗われながら、オオヒメ様は顔を綻ばせていた。
「ぐぬぬぬ。なんで、なんでぇ」
「ねえフゥリ、俺たち二人じゃオオヒメ様に勝てないんじゃ」
「そんなことありませんっ。絶対にひーひー言わせてやるんですから!」
意気込んだが、どうすれば音を上げさせられるのか皆目見当もつかない。
おっぱいスポンジも耳舐めも、乳首弄りも。私と旦那様がされたことはほぼ全て行ったが、オオヒメ様にはかるく流されてしまった。
アンダーヘアの剃毛もしたがオオヒメ様は実に堂々としていて、疚しい気持ちを持ってしまった私の方がおかしいのではないかと錯覚してしまうほどであった。
なによりアソコまで溜息が出るほど綺麗なのは本気でずるいと思ったし、そこに手を加えることに対するプレッシャーは、舞を披露するときほどではないが、それに迫るくらいではあった。
剃り終えたオオヒメ様は実に上機嫌だった、
「おおっ、これは実に快適ですね。常につるつるにしておくのもアリではないでしょうか。悩んでしまいますね。ちなみに少年は生えているのといないの、どっちが好みですか」
どうやら相当気に入ったらしい。
そして旦那様はかなり長時間悩んだ末に、
「生えてるほうで」
と答えた。
まあ、たまにするからいいというのもあるのだろう。
それに毎回剃られるとなると、オオヒメ様はともかく私の身はもたない。色んな意味で。
とにかく、何をしても飄々としているオオヒメ様に打つ手がなくなった私達は、休憩とアイディア探しも兼ねてオオヒメ様の足つぼマッサージをしているわけである。
「ねえあなた、足つぼマッサージってエッチじゃないですか?」
「何言いだしてるのさフゥリ。まあこういう場所、こういう格好でとなればエッチだけどさ」
「あっ、そこそこ。これが痛気持ちいいという感覚なのですね」
オオヒメ様を見ると目を閉じて気持ちよさそうにしていた。
私が指に力を籠めるとオオヒメ様が、痛い痛いですよと、悲鳴のような声を上げ、旦那様が困ったように苦笑いを浮かべた。
ラブホの浴室で風呂椅子に座りながら私は気の抜けた声を漏らした。
「痒い所ございませんか」
「ありませぇん。こぉん」
美容師のように質問してきた旦那様に対して返事をしつつ、尻尾をふりふり。きもちいいですよとアピール。
最近は一緒に入浴する度にこうして旦那様に髪を洗ってもらっている。
伸ばしだした私の髪を弄りたくて始めたのだろうが、旦那様もみるみるうちに技術が磨かれていき、今や本職と見間違うほどである。
ケアなども私がするよりよほど丁寧で、女としてこれでいいのかと最近は悩んでいる。
流しますねと声をかけられたのできつく目を閉じる。髪を包んでいた泡が流れ落ちる感覚がこれまた心地よい。
そのまま旦那様は手早くコンディショナーを終えると、私の肩を軽く揉んで、
「はい終わったよフゥリ」
と言った。
ゆっくりと瞼を開けると、大きな鏡に映った私の姿が目に入った。
鏡の中の私はぼんやりと眠たそうな表情で完全に脱力しきっていた。
濡れた髪が胸を隠すように肌に張りついている。我ながらよく伸ばしたものだと感心する。
風呂椅子がラブホによくあるあのスケベ椅子のため、脚はだらしなく開いていた。そのせいか、脚の間の髪と同じ萌黄色の茂みが見えている。
最近手入れをサボり気味だったのもあり、ぼさぼさとしている気がする。
今日のように突然ラブホに連れ込まれることを考慮すると、いつ見られても恥ずかしくないようにもっと頻繁に手入れするべきなのだろうか。
そんなことを考えていると、旦那様が妙に下の方を見ていることに気が付いた。
胸よりも、お腹よりも下。
かといって、足元ほどは低くはない。
「どこみてるんですかっ」
ばっと勢いよく脚を閉じ、手で股間と胸を隠す。
じとっとした目で鏡越しに睨みつけると、旦那様はさっと目を逸らした。
「見られて恥ずかしいと思うくらいなら普段からちゃんとしていればいいのですよ。ほら私を見てごらんなさい。見られて恥ずかしいところなんてありません」
オオヒメ様が私と鏡の間に割り込んで来た。
腰に手を当て、真っ直ぐ立っているだけだというのに、その姿はとても美しい。
白い肌は湯で軽く上気しており、濡れた黒髪と合わさってとても蠱惑的だ。
すらりとした脚はまるでカモシカのよう。
アンダーヘアは小さな逆三角形に短く揃えられていた。
「なに自分はちゃっかり下も手入れしてるんですか」
「美しく保つのは当然ですからね。というわけで、じゃーん」
オオヒメ様は剃刀とシェービングフォームを取り出した。
隠す場所なんてなかったのにどこから取り出したのだろうか。気にするだけ時間の無駄な気もするので、それについては考えないことにした。
オオヒメ様は満面の笑みで剃刀を旦那様に手渡す。
「少年、上手に使いなさい」
「うわー体が勝手に受け取ってしまう」
わざとらしい棒読みだった。
受け取った旦那様はにやつきを隠し切れずに、口元が歪んでいた。
そんなに女の子のアンダーヘアを剃りたいのか。変態なのか。変態なのかもしれない。
髪の毛ならともかくそっちは流石に、と思っていると、私の意志とは無関係に徐々に脚が開いていった。
この感覚は何度も経験したことがある。オオヒメ様の仕業だ。
「ちょっと、オオヒメ様なにしてるんですかっ」
「あら、ばれてしまいましたか」
オオヒメ様は口元を手で隠しながら横目で私の方を見た。
「ですがもう手遅れですよ。ふっふっふ、少年は準備万端のようですからね」
正に早業。
旦那様は一瞬のうちに私の脚の間に身体を潜り込ませしゃがみこみ、私の股間を覗きこんでいた。
「あー、オオヒメ様に身体の自由がー」
「えっ、少年のほうには私は何もしていないのですが。気のせいではないですか」
ぽかんとした表情でオオヒメ様が言った。
旦那様もまさかここで梯子を外されるのは予想外だったのか、唖然とした表情で瞬きもせずオオヒメ様を見ていた。
浴室に三人。誰も口を開こうとしない。気まずい時間が過ぎていく。
「ああもうっ、とにかく煮るなり焼くなり好きにしてくださいっ」
最初に口を開いたのは私だった。
脚を開きっぱなしで放置されるのに耐えられなかったというのもある。
いくらなんでも恥ずかしすぎる。
「煮たり焼いたりはしませんよ。あとで少年と一緒においしく頂きはしますけれどね」
オオヒメ様は膝をつくとシェービングフォームを手に取り、茂みに塗りだした。
塗っているうちに楽しくなったのか、オオヒメ様は泡だらけの毛を捩じって立たせたり、逆にわざと広げてみたりと遊びだしてしまい、見かねた旦那様がそれを止めるという珍事もあったが無事シェービングフォームは塗り終えることができた。
あとは剃るだけである。
剃刀を構えた旦那様が私の股間を凝視しながら生唾を飲む。
「それじゃあ、いくよフゥリ」
剃刀が肌に触れる。
剃刀の刃は妙に冷たくて、身体が震えて鳥肌が立ちそうになる。
旦那様は集中しているのか一言も言葉を発しない。
その空気に飲まれて私もオオヒメ様も黙りこくっている。
剃刀の動く音だけが浴室に響く。
シェービングフォームが落とされて、その下に現れるのは産毛まで剃り落とされたつるつるの地肌。
全て剃り終えた旦那様は大きく息を吐くと立ち上がってから大きく伸びをして、数歩下がってへたりこんだ。
「これで、いいですか」
「はい。剃り残しもないようですし、なかなか上手にできていますね。はじめてにしては上出来ですよ」
オオヒメ様は剃ったところを指で確かめるように撫でると、人差し指と親指で輪っかを作り旦那様へと向けた。
「つるつるで実にいい触り心地です。いやあ羨ましいですね。それではこのまま身体も洗ってしまいましょうか。少年はそっちのほうからお願いしますね」
オオヒメ様と旦那様はボディソープを泡立てると、それぞれ片方ずつ私の腕を掴んだ。
「それじゃあフゥリ、洗わせてもらうね」
「はい、きれいきれいにしましょうね」
二人同時に息を合わせて肩から肘、肘から指先へと手を這わせていく。洗い残しのないよう、指の一本一本を先端まで隅々までくまなく。
腕が終わったかと思うと今度は旦那様が脚、オオヒメ様が胴体と、手分けをして洗いだした。
「はい、ばんざーい」
オオヒメ様に言われて、両手を頭上に掲げる。
「ノースリーブを好んで着ているだけあって、腋のほうはちゃんと綺麗にしてますね。偉いですよ。それでは失礼して、と」
「んっ」
両脇にオオヒメ様の手が触れる。
指の腹で弄られると、くすぐったいような、ぴりぴりするような不思議な感覚がした。
旦那様も太腿を撫でまわすように手を動かして泡を広げている。
「あ、んうっ♡」
内腿の、脚の付け根に近い部分をまさぐられて甘い声が漏れる。
性器を避けて周りだけを指が這う。
「ちょっと、あなたぁ」
「あらフゥリ、そっちばかりに集中していていいのですか?」
「ひゃつ♡」
背後からオオヒメ様が胸を鷲掴みにしてきた。
指で乳首を転がしながら胸を揉まれる。
「ふぁ、あっ♡」
「んふふ、こんなに乳首硬くしちゃって。私たちはただ洗ってるだけですよ」
「どこが、ですかぁ♡ひぃっ♡」
乳首を摘ままれて、痺れるような感覚に首を仰け反らせ、腰が軽く浮いた。
旦那様は徐々に脚の先端へと手を移動させていく。
触れられるところ全てがじんわりと熱くなる。
「はっはーっ♡ふたり、ともぉ」
「もう少しだからねフゥリ。我慢できるでしょ?」
こくりと頷く。
旦那様はにこりと微笑むと私の足の甲へ唇を落とした。
強い吸い付きは軽く痛みすら覚えるほどで、唇が離れると触れていたところに赤い花のような跡が残っていた。
キスマークを覆い隠すように旦那様は泡を塗り広げていく。
足の甲が泡だらけになると、次は足の裏。
踵を手の平で揉み解すように包み込む。
足の指の間には人差し指を入れてぐりぐりと動かす。
「はっ、ひぃ♡」
なんとか片脚を耐え切ったが、息はもう絶え絶え。
余力なんてほとんどないが、もう片方残っている。
胸の前で手を組み全身に力を込めて、もう一度繰り返されていく快感にも似た刺激にじっと耐えた。
旦那様の指が動く度に身体が微かに震え、それを抑え込むようにオオヒメ様が私の身体を抱きしめた。
「ここ、触れられるの好きでしょう。フゥリ?」
オオヒメ様が鎖骨に沿って舐める。
舌の熱さと、ざらざらした感触が気持ちいい。
首筋に軽く歯を立てて噛みつかれた私の身体は大きく跳ねようとしたが、私を抑え込むオオヒメ様の力は信じられないほど強く、身動ぎ一つできなかった。
「んっ〜〜〜〜っっっ♡♡♡」
大きく肩で息をしていると、シャワーをかけられた。
ほとんど水に近い水温が身体の火照りを冷まし、あまりの心地よさに意識が飛んでしまいそう。
オオヒメ様が操るシャワーは、身体の上のほうから少しずつ泡を洗い流していった。
やっと一息つけたことで力の抜けた私は椅子からずり落ち、オオヒメ様に抱きかかえられた。
「はい、終わりですよ。よく頑張りましたねフゥリ。疲れたでしょう。そこで休んでいなさいな」
オオヒメ様は私を床に座らせると、よしよしと頭を撫でた。
へたりこんでいる私から離れたオオヒメ様は旦那様を椅子に座らせると、その頭を洗いだした。
その動作は私にしていたような性の匂いに溢れたものではなく、親が子にするような優しさを感じさせる。
旦那様もリラックスしており、目を閉じて気持ちよさそうにしていた。
なんだか少し——。
「ずるい」
ぽつりと口から零れた。
湧き出てくるものを抑えながらも二人のやりとりを見守った。
背後から洗うのに飽きたのか、オオヒメ様は旦那様の正面へと回った。
そして旦那様の鼻先に軽く触れるだけのキスをした。
驚いた旦那様が勢いよく目を開く。オオヒメ様は揶揄うようにクスクスと笑う。
シャワーで泡を洗い流すと、オオヒメ様はトリートメントを手に取りながら言った。
「んふふ、このまま寝てしまいそうでしたからね。ちょっとしたサプライズというやつですよ。このままお眠でもいいですけど、折角ですからね。あと少しの間ですが、おっぱい吸ってもいいですよ。さあ召し上がれ」
胸が旦那様の顔に触れるか触れないかのところまで近づくと、オオヒメ様はそのままトリートメントを髪に塗りはじめる。
旦那様も少し迷ってから、いただきますと小声で言ってから胸を吸いだした。
授乳の音と、髪を指で掻き分ける音が今のこの浴室のBGMである。
覚束ない足取りで幽鬼のようにふらふらと二人に向かって歩いていく。
オオヒメ様の傍に置いてあったボトルからボディソープを手に出し、自分の胸に塗りたくって泡立ててから旦那様に抱き着いた。
「ちょっとフゥリ?」
「私も旦那様の身体、流してあげますね」
胸をスポンジ代わりに、旦那様の胸板に擦りつけるようにして洗っていく。
「おやおやフゥリってば大胆ですね。しかし、そういうのもあるとは。では私も」
オオヒメ様も私と同じように胸を泡だらけにすると、旦那様の背中に胸を押し付け、身体を動かしはじめた。
旦那様の身体が明らかに強張る。
「んふふ、美女二人に挟まれたとなると、流石の少年も緊張しちゃっているみたいですねえ。いきますよフゥリ」
「なんでオオヒメ様が仕切ってるんですかっ」
とはいえ断る理由もないので私も身体を動かす。
時折乳首と乳首が擦れるのが、痛くて、気持ちいい。
胸元からお腹へ。正面から脇腹へと胸を擦りつけていく。
「フゥリフゥリ。次、一緒に腕いきますよ」
促されるまま私は左腕を、オオヒメ様は右腕に胸を押し当てる。
旦那様と出会ったころと比べて多少育ってきたとはいえ、流石に腕を挟み込めるほど私の胸は大きいわけではない。私よりも大きいとはいえ、それはオオヒメ様も同じであり、二人揃って腕を乳房で撫でるだけだったが、旦那様には相当効いたようで股間の男性器ははち切れんばかりに大きくなっている。
指を辛うじて存在している谷間で挟んだ時など旦那様は特に興奮したようで、触れてもいないのに男性器がびくりと大きく震えたほどだった。
「どうですかあなた。おっぱいで洗われている感想は」
「ん、柔らかくてすべすべしてて、いい。これから毎日こうして洗ってもらいたい」
「えー、どうしましょうかねー」
私とオオヒメ様はスポンジ代わりにおっぱいを使って片脚ずつ泡だらけにしていく。
こうして触れてみると脚にも結構筋肉がついていて、男の人の身体だなあと思う。
ほぼ全身洗い終えたので、シャワーで泡を落としているとオオヒメ様に手招きをされた。
オオヒメ様は指をさして旦那様を挟んで反対側にいくよう指示してきたので、私はそれに従った。
「さて最後に、まだ残ってるところがありますよね?」
「えっ、オオヒメ様流石にそれはまだ早いというか。その、そういうのはあとでベッドの中でするものじゃ。いやオオヒメ様がやれっていうならやりますけど」
「何勘違いしてるんですかフゥリ。いや、その大きくなっちゃってるものも、ちゃんと洗わないとですけど。流石に今私達が触ってしまったら、暴発してしまうでしょう。ね、少年?」
旦那様は顔を真っ赤にして小さく頷いた。
「ともかくそちらではなくてですね、こっちですよ。こっち」
オオヒメ様は旦那様の耳を指さす。
「耳掃除してあげますよ。私とフゥリで片方ずつ。ね、フゥリ」
「えっ、あ、はいっ」
私とオオヒメ様、同時に小指を耳の穴に入れてぐりぐり。
爪で壁を引っ掻いてあげると、旦那様は気持ちよさそうに身体を捩らせた。
私は指を引き抜いて、唇が触れそうな程近くから耳穴にふっと息を吹きかける。
「ふぁっ」
そのまま舌を耳穴へと捻じ込む。
舌先で舐ると、旦那様から悲鳴とも泣き声ともつかない裏返った声のようななにかが発せられる。
それがたまらなくて激しく舌を動かす。
「ほふれふふぁ」
「ちょっとフゥリっ、それだめっ」
散々恥ずかしい思いをさせられたのだ。少しくらいいいだろう。
空いている手で旦那様の乳首を弄る。
視線を落としてみると、旦那様の腰がへこへこと浮いては下ろしてを繰り返していた。
さっきオオヒメ様が言った通り、触ったら本当に暴発してしまいそうな雰囲気だ。
「ぷはっ、きもちいいですか?」
「う、うん。フゥリもオオヒメ様も、耳っ」
「だそうですよフゥリ。それじゃあ仕上げいきましょうか」
「はい。オオヒメ様」
せーのと合わせてからかぷ、と軽く歯を立てて耳たぶを噛む。
旦那様の身体が大きく震えて、少し遅れてつんと鼻をつくような臭いが漂ってきた。
まさかと思い旦那様の足元を見ると、そこには白濁色の粘度のある液体が広がっていた。
「おやおや。触ってもいないのに射精してしまうなんて、これは予想していませんでしたね。んふふ、相当気持ちよかったみたいですね。気に入ってくれましたか、私達の洗体は」
肩で大きく息をしながら首から上を上気させた旦那様を見て、オオヒメ様が面白いものを見たとばかりに旦那様の耳元で囁いた。
◇
「んふふ、そこそこ。あぁ、いいですよ。気持ちいいです。上手ですね二人とも」
私と旦那様、二人掛かりで身体を洗われながら、オオヒメ様は顔を綻ばせていた。
「ぐぬぬぬ。なんで、なんでぇ」
「ねえフゥリ、俺たち二人じゃオオヒメ様に勝てないんじゃ」
「そんなことありませんっ。絶対にひーひー言わせてやるんですから!」
意気込んだが、どうすれば音を上げさせられるのか皆目見当もつかない。
おっぱいスポンジも耳舐めも、乳首弄りも。私と旦那様がされたことはほぼ全て行ったが、オオヒメ様にはかるく流されてしまった。
アンダーヘアの剃毛もしたがオオヒメ様は実に堂々としていて、疚しい気持ちを持ってしまった私の方がおかしいのではないかと錯覚してしまうほどであった。
なによりアソコまで溜息が出るほど綺麗なのは本気でずるいと思ったし、そこに手を加えることに対するプレッシャーは、舞を披露するときほどではないが、それに迫るくらいではあった。
剃り終えたオオヒメ様は実に上機嫌だった、
「おおっ、これは実に快適ですね。常につるつるにしておくのもアリではないでしょうか。悩んでしまいますね。ちなみに少年は生えているのといないの、どっちが好みですか」
どうやら相当気に入ったらしい。
そして旦那様はかなり長時間悩んだ末に、
「生えてるほうで」
と答えた。
まあ、たまにするからいいというのもあるのだろう。
それに毎回剃られるとなると、オオヒメ様はともかく私の身はもたない。色んな意味で。
とにかく、何をしても飄々としているオオヒメ様に打つ手がなくなった私達は、休憩とアイディア探しも兼ねてオオヒメ様の足つぼマッサージをしているわけである。
「ねえあなた、足つぼマッサージってエッチじゃないですか?」
「何言いだしてるのさフゥリ。まあこういう場所、こういう格好でとなればエッチだけどさ」
「あっ、そこそこ。これが痛気持ちいいという感覚なのですね」
オオヒメ様を見ると目を閉じて気持ちよさそうにしていた。
私が指に力を籠めるとオオヒメ様が、痛い痛いですよと、悲鳴のような声を上げ、旦那様が困ったように苦笑いを浮かべた。

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