あにまん掲示板の各種スレッドに掲載されているR-18小説を保管するためのwikiです。

×
「おはようございます。よく眠れましたか?」

覚醒したばかりのぼんやりとした少年の頭に、その声は透き通るように響いた。
声のしたほうへと目をやると、オオヒメが穏やかな微笑みを浮かべていた。
それと少年の後頭部を包み込む柔らかな感覚。
それがオオヒメの太腿だと少年が気付くのには少し時間がかかった。
驚き跳ね起きようとする少年の額をオオヒメが人差し指で軽く抑えると、それだけで少年は起き上がることができなくなってしまった。
大人しく横になっていろというメッセージだと少年は受け取った。
軽く溜息を吐いてから少年はオオヒメに問いかける。

「あの、オオヒメ様」
「はい、なんですか?」
「なんで膝枕を?」
「したかったからですかね。もしくはこの前の少年が実にいい反応だったので、もう一度見たくなったからでしょうか」

オオヒメが少年の胸元を指でなぞりながら答えた。

「それはそうと少年。やってほしいこととか、やりたいことってありますか?」
「なんですか藪から棒に」
「ただの気まぐれですよ。大抵の願い事なら叶えてあげられますよ。少年の甘酸っぱかったり、仄暗い人には言えないような欲望なんかも」

オオヒメは妖しく口元を歪めながら少年の顔を覗き込んだ。
折角膝枕してもらっているのだから、それを活かしたものがいいだろう。

「なら膝枕しながら耳かきしてもらっていいですか」
「耳かき?」
「あの耳の中を──」
「いえ、流石にそれはわかります。それにしても、へぇ耳かきですかぁ」

オオヒメは意外そうに呟いた。
膝枕で耳かきというのは少年の憧れのシチュエーションの一つである。
フゥリに頼めばしてくれるだろうことは少年も薄々感じてはいたが、ただでさえ自分の性欲に連日のように付き合わせている手前、これ以上何かをしてもらうということは頼みにくいものがあった。
そこにこのオオヒメの誘いである。
絶好のチャンスであった。
オオヒメはわかりましたと、指を鳴らした。
虚空にどこからともなく綿毛付の耳かき棒が現れ、オオヒメの手の中に納まる。
オオヒメはそれを少年に見せびらかすかのようにゆらゆらと動かした。

「それじゃあ右耳からやりましょうかね。あっち向いてくださいな」

少年は返事をして、右耳をオオヒメへと向ける。

「んー、結構綺麗ですね。おっと奥の方に見つけましたよ。入れますから力抜いてくださいね」

耳の中へと耳かき棒が入ってきて、少年の意志とは無関係に身体が軽く強張る。
耳かき棒は時々耳の壁に当たりながらもゆっくりと進んでいき、少しすると止まった。

「それじゃあ取りますね」

ねっとりとした声でオオヒメが告げた。
カリカリと耳の奥を棒が引っ掻いていく。
軽い痛みと気持ちよさが入り混じった感覚が広がっていく。
こそばゆくてたまらないところを耳かき棒が引っ掻くと、言葉にできないほどの快感が溢れてくる。
堪らない、最高の贅沢だと少年は思った。
コリという音が耳に響いて耳かき棒が引き抜かれる。

「取れましたよ少年」

オオヒメは耳かき棒を少年の目の前に運んで取れた耳垢見せつける。
それを見て少年は大きいなという月並みの感想を抱いた。

「んふふ、自分でするだけじゃ限界があるようですね。なかなか楽しいですし、少年が望むなら毎日でもやってあげてもいいですよ」

上機嫌になったオオヒメは鼻歌を歌いながら、耳の浅いところで軽く擦るように耳かき棒を動かしている。
目を閉じると耳かきの気持ちよさに集中できた。
耳の穴の周りを撫でるように綿毛が動いていく。
続いてオオヒメがふっと息を耳に吹きかけてきた。
それが終わりの合図だった。

「さあ少年、今度は反対側ですよ」

左耳を向けるべく少年が起き上がろうとすると、オオヒメが身体を押さえつけた。

「違います、そうじゃないです。こっちですよ。この前脚の間に顔を埋めたそうにしてたでしょう。していいですよ。ほらほら、ごろんってしてください」

促されるまま少年が身体をオオヒメのほうへ向けると、オオヒメは少年の頭を押さえて自らの股座に押し付ける。
今は服の奥に隠されている薄い茂みと柔肉までまじまじと見たことがあるというのに、オオヒメのそこが押し付けられているという事実に少年は妙に興奮した。
匂いも柔軟剤や洗剤とも違う、甘い心地いい香りが漂ってきているのも関係しているのかもしれない。

「さあ、思う存分堪能してください。私は耳のほうを綺麗にしてあげますから」

少年が返事をするよりも早くオオヒメは耳かきを開始した。
右耳の時とは打って変わった乱暴な動きに、少年はたまらずオオヒメにしがみつく。
腕を回したオオヒメの腰は細く、それでいて程よい肉付きで、非常に触り心地がよかった。
耳の奥の痛みと痒み、腕の中の柔らかさが混ざり合ってどろどろと溶けていくような感覚に陥っていった。

「はい、中のほうは終わりましたよ。周りをきれいきれいにしましょうね」

綿毛のふさふさとした感触が耳の周りに走った後、右耳と同じように息を吹きかけられた。
これで終わりだと思った少年にオオヒメが顔を近づけると、オオヒメは舌を突き出して唾液を耳へと垂らした。

「〜〜ッ⁉」

少年が悲鳴を上げる。

「驚いちゃダメですよ。これからもっと気持ちよくしてあげるんですから」

オオヒメは少年の耳たぶを唇で挟むと、舌を耳の穴へと捻じ込んだ。
ぐちゅぐちゅという水音が耳の中で響き渡る。
生温かい舌が耳の壁を撫でていく。
自由自在に動く舌が耳の中を蹂躙していく感覚に、少年は身体を捩らせ、目を大きく見開いて、瞬きを繰り返した。
性器を撫でまわされているかのような、性感にも似た感覚に頭が蕩けて、馬鹿になっていく。

「お゛っ♡オオヒメさまっ⁉」
「んふふ、かわいいですよ。まるで女の子みたいに震えちゃって。そんなに気持ちいいんですかぁ?」

オオヒメの舌が耳の皺に沿って這う。
耳の裏も、付け根もオオヒメが舌で犯していく。
快感を逃そうと少年が身体を動かすと、逃すまいとオオヒメが抑え込む。
余すところなく少年の耳を唾液塗れにしたところで、オオヒメはようやく少年を解放した。
びくびくと少年の身体は痙攣し、男性器は屹立して、漏れ出た興奮の証でトランクスはびっしょりと濡れていた。

「はーっ、はーっ、おお、ひめさまぁ」
「すっかり綺麗になりましたね。さあ少年、次は何がしたいですか」

オオヒメが挑発するかのように問いかけた。



「結局こうなるんですねえ」

にやにやしながらオオヒメが呟く。
少年は自らの膝上に向き合いながら座っているオオヒメの、服をたくし上げて露出させた胸を一心不乱にしゃぶっている。
少年もオオヒメも一糸纏わぬ姿で、大きくなった男性器はオオヒメの下腹部に押し付けられている。
オオヒメのおっぱいを思う存分堪能したいというのが、少年の願いだった。
いつも行為の最中にしていることと言われてしまえばその通りなのだが、太腿は先程の耳かきで堪能したので、他の願いが思い浮かばなかったというのもある。
フゥリと比べると一回りか二回りほど大きいオオヒメの胸は、見た目に違わぬ柔らかさだ。
乳首のコリコリした感触もアクセントになっていてクセになる。
口に広がる母乳の甘みを感じつつ、舌で乳首を転がす。
さらさらとして飲みやすく、それでいて濃厚な感じがする。
いくらでの飲んでいられる味とのど越しだ。
乳首を甘噛みすると、一拍おいてオオヒメが小さく喘ぎ声をあげた。
そうしたほうが興奮するとオオヒメが判断してのことだろうか、と少年は考えた。
実際興奮するのだからオオヒメはよく理解していると思う。
手の動きに合わせて乳房が形を変えていくのを見て、少年の背筋にぞくぞくとしたものが走る。
別に母乳の量が増えるわけではないのだが、つい搾り取るように手を動かしてしまう。

「少年ったら本当に好きなんですねえ。痛いくらい吸い付く時もありますし」
「男なら誰だって好きですよ、母乳」
「そりゃあ好きでしょうけど、普通そんなにあからさまにアピールしたりしないものだと思いますよ」

まあ私はそういうのは嫌いじゃないですけどと、オオヒメがくすくすと笑った。

「そんな少年の為に大大大サービスです。もっと母乳を出るようにしてあげましょうか?」
「できるんですか?」
「できますよ。前にフゥリにしてあげようとしたら、普段困るからって断られてしまいましたけどね。今なら誰も困らないですし、どうです。やってみますか」
「是非お願いしますっ」

にやけてしまいそうになるのを抑え込もうとして、少年の口角が不自然に上がる。
そんな少年の様子をみてオオヒメは可愛らしいですねえ、と小さく呟いた。
オオヒメは自らの乳房を下から掬うように両手で持ち上げ、軽く揉んだ。
すると乳首の先端から乳白色の母乳が止めどなく流れ出してきた。

「はいできましたよ。どうぞ好きなだけ飲んでくださいね」
「いただきます」

吸い付いた途端、少年の口内に母乳が流れ込んできた。
顎で乳首を刺激する度に溢れんばかりの母乳が噴出するので、少年は喉を鳴らしながら一生懸命飲み込んでいくが、全ては飲み込むことができず口の端から一筋の流れとなって溢れ出た。
勿体ない。
少年がそう思っていると、オオヒメが口から溢れた母乳を指で拭い、舐めとった。
頬を赤らめ、目を潤ませて音を立てながら指を舐めるオオヒメには、フゥリとはまた違った大人の色気があった。

「意外とそこまで甘くはないんですね。もっとこう、生クリームみたいな甘さかと思ってました。それはそうと少年ってば今のでシたくなっちゃったんですか?」

オオヒメの手が硬くなった少年のモノを撫でる。
それだけで射精しそうなほど気持ちいい。

「あのオオヒメ様もう一つお願い、いいですか」
「はい、なんでもいいですよ」
「飲みながらシてもいいですか」
「いいですけど。それだといつもと変わりませんね」

オオヒメが口元を手で隠しながら言う。

「駄目ですか」
「駄目じゃないですよ。なんでもしてあげますって言ってるのに、結局いつも通りなところが少年らしいなあって思っただけです。そういうところ嫌いじゃないですし。さて、おしゃべりもこれくらいにして、少年のお願いを聞いてあげるとしますかね」

準備万端といった様相を呈する男性器をオオヒメはちらりと見た。

「元気一杯なのはいいですね。やはり思春期の男の子はこうでなければ」

オオヒメは腰を浮かせると、秘所に男性器の先端を触れさせる。
小さく水音がした。

「それじゃあいきますよ」

ゆっくりとオオヒメが腰を下ろす。
一切拒むことなくオオヒメの膣は少年を受け入れていく。
ぬるぬると絡みついてくる膣肉は極上で、何度も身体を重ねてきたというのにまるで初めてのように新鮮な刺激に溢れていて、油断すればすぐに射精してしまいそうだった。
名器というものなのだろう。
オオヒメが脚を少年の身体に絡め、その動きに合わせて膣がきゅっと締まった。

「んふふ、もう限界ですか? まだ入れただけですよ」
「そんなわけないじゃないですか」

少年の精一杯の強がりだった。
腰の快感から気を逸らすべく、少年はオオヒメの胸を鷲掴みにする。
強く握りすぎたのかオオヒメの顔が僅かに歪み、乳首の先からは乳白色の液体がとろりと流れ出てきた。

「ごめんなさい。痛かったですか」
「いえ平気です。こちらこそごめんなさい。ちょっと意地悪しすぎちゃいましたね」

少年の後頭部をオオヒメが優しく撫でる。
力を籠めすぎないよう胸を揉んでから、少年がオオヒメの胸にかぶりつく。
飲み慣れた控えめな甘みの恵みが口中に広がる。
夢中になってオオヒメの母乳を堪能していた少年だったが、オオヒメがもぞもぞとお尻を動かしていることに気が付いた。
心なしかオオヒメの顔が紅潮しているように思える。
少し悪戯してみたくなって、少年は両手でオオヒメのお尻を鷲掴みにして揉んだ。

「ひゃっ♡んぅっ♡こらぁ、なにするんですか。まったく持ち主に似て、悪戯好きなお手々ですね」

めっ、ですよとオオヒメは少年の手を軽く叩く。
返事代わりに少年は乳首を舌で転がす。
両手でお尻の肉を寄せて、掬い上げるように揉む。
オオヒメはしょうがないとばかりに目を細め、少年の動きを受け入れた。
触ってみるとオオヒメのお尻は結構筋肉がついていた。
それでいて脂肪が乗っているので、硬いだけでなく揉み心地もいい。
お尻の割れ目に指を差し込むと、オオヒメの身体が少し強張った。
腰から股のほうへゆっくりと指を這わせていく。
指の動きに合わせてオオヒメから熱の籠った吐息が発せられる。
更に動かしていくと、指先がお尻の穴に触れた。
お尻の穴はひくひくと小刻みに動いていて、待ちかねていたかのようだ。
指でお尻の穴を撫でると、オオヒメが甲高い声とともに身体を震わせた。

「あんっ♡お尻も興味あるんですか?」
「引いたりしないんですか」

普通は引くだろう。

「少年くらいの年頃なら、女の子の身体全部に興味を持つなんて当たり前じゃないですか。お尻の穴に挿れたいっていうならちょっとは考えますけどね。あっ、フゥリにはしちゃ駄目ですからね。あの子普通のエッチ以外には耐性がありませんから。あんまりアブノーマルなのは、あの子ショック受けちゃいますので。少年もフゥリを泣かせたくはないでしょう?」
「わかってますって。フゥリの泣いてるところなんて見たくないですし」
「なら大丈夫ですね。よしよし」

オオヒメがにこりと笑った。

「ところでこのまま繋がったまままったりするのもいいですけど、少年はどうしたいですか?」
「あのオオヒメ様、お願いいいですか」
「なんでもどうぞ」
「さっきのオオヒメ様が動くの、すごくよかったんで最後までしてください」

少年はオオヒメの回答を聞く前に胸へと吸い付く。
きっとオオヒメならいつものような微笑みで受け入れてくれると、そう確信してのことだった。
オオヒメはしょうがないですねえと呟くと、腰を軽く浮かせてから勢いよく打ち付けた。
膣の襞に擦り上げられるのときゅっと締め付ける快感の両方が同時に襲って、少年が硬く目を瞑る。

「あんっ♡それじゃあっ♡今日は私が動いてあげますから、ねっ♡」

オオヒメは上半身を殆ど揺らさず、お尻だけを動かして少年を刺激してくる。
口内に広がる母乳を次々の飲み下しながら、オオヒメの激しい腰使いから生じる射精感を堪えようと尻に力を込める。
オオヒメも本気で搾り取ろうとしているのかその腰使いは非常に巧みなものだった。
激しく打ち付けるような動きをしたかと思うと、まったりと優しく動かしたり、膣奥に擦りつけたり、浅いところをわざとあちこちに当たるようにしたりと、予想が付かず少年は翻弄されるばかりだった。
それに加えて頭を撫でたり耳を甘噛みしたりするものだから、少年がいくら耐えようと思ったところで耐えられるものではなかった。

「んっ、はぁ♡少年、どうですか。おっぱい飲みながらえっちするの、大好きでしょう♡」

たまらなく好きだ。
今のこの状況には少年の好きなものがこれでもかというほど詰め込まれていた。
パンパン、と肉同士がぶつかる音が響き渡っている。
口の中は甘い母乳で溢れかえっている。
上からも下からも気持ちいいものが絶えず浴びせかけられている。

「はぁっ♡少年、少年♡今から奥の女の子の大事なところでぐりぐりってしますからね。我慢しないで、いーっぱい出しちゃっていいですよ♡」

少年は返事をしようとしたが、母乳を飲み干すのに精一杯でできなかった。
一際強くオオヒメが腰を打ち付け、膣の一番奥を少年の亀頭に押し付けさせながら腰を揺らした。
少年も少しでもオオヒメと密着できるように腰を浮かせて押し付けた。
オオヒメが少年の頭をぎゅっと、強く抱きしめる。
胸の柔らかさを顔中で堪能しながら、勢いよく射精した。
射精の快感で少年のがくがくと腰が震える。
包み込んでいる肉襞がまだまだ出せるだろうと言わんばかりに男性器を締め付ける。
然程長くもないはずの射精が永遠のように感じられた。
気が付けば少年はオオヒメの胸から口を離していて、口を大きく開けて空気を取り込もうと必死に胸を上下させていた。

「あはっ、たくさん出せましたね♡少年の甘えん坊でえっちな子種、私の中にいっぱい♡よしよしえらいですよ♡」

再びオオヒメが少年を強く抱きしめる。
それがたまらなく気持ちよくて、少年は目を瞑ってオオヒメを抱き返した。



「ところで少年、フゥリに耳かきってしてあげないんですか? 私が見ていた限りではしたことも、させてあげたこともないですよね」

少年の横でうつ伏せで頬杖をつきながらオオヒメが尋ねた。
何も身に着けておらず、乱れた髪と紅潮した肌は情事の跡をはっきりと残していた。

「そういえばしたことないですね」
「ならしてあげるといいと思いますよ。最初は断るでしょうけど、少し押せば満更でもなさそうに受け入れるでしょうし。少年の膝上でリラックスするフゥリ、見てみたいでしょう?」

少年の膝上に頭を乗せているフゥリ。
その耳にゆっくりと耳かき棒を差し込む。
身体を強張らせて必死に声を抑えるフゥリの姿を想像して、少年はいいかもしれないと思った。

「やらせてあげるのもいいですね。あの子、そういう恋人とか家族っぽいことに憧れてたりしますから」
「ああ、フゥリってそういうとこありますよね」
「わかってるじゃないですか」

フゥリは育ちもあってか、普通の友達や恋人、家族といったことに人一倍関心を寄せている節がある。
ありのままの自分を受け入れてくれる相手や関係というものを求めているのだろう。
ある程度それらを満たせていると少年は考えているが、当の本人がどう思っているのかは定かではなく不安なところもあった。
そのフゥリと一心同体に近いオオヒメからこうしてアドバイスを貰えるのだから、少年からしたらありがたいことこのうえない。

「まあ目を覚ましたら早々に言ってみることですね。きっと喜びますよあの子」
「目を覚ましたら?」

少年が疑問を口にしたが、オオヒメはそれを無視して話を続ける。

「そろそろ時間ですね。今日は楽しかったですよ。またしましょうね。それとフゥリにちゃんと耳かきしてあげるんですよ、絶対ですからね」

バイバイと、オオヒメが控えめに手を振ると少年の意識がすっと遠のいた。



「あっ、ようやく起きましたね。もうすぐ夕飯ですよ。涎の跡もついてますし、早く顔洗ってください」

少年が目を覚まして真っ先に認識したのはフゥリの姿だった。
なかなか目覚めなかった少年にちょっとばかりお怒りなのか頬を膨らませていたが、それもまた可愛らしい。

「わかった。今起きるから」

少年は上半身を起こして大きく伸びをした。
その拍子に何かが布団の上に落ちた。
少年が手を伸ばすより早く、フゥリがそれを拾い上げる。
それは綿毛付の耳かき棒だった。

「どうしたんですか。耳かきなんて持ちながら寝てるなんて」
「いや、それは──」

きっとオオヒメからのメッセージなのだろう。
ちゃんと家族っぽいことしてあげなさいよ、と。
となればやるべきことは一つだ。

「あのさフゥリ、ちょっといいかな」

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

Menu

小説一覧

シチュエーション

【メニュー編集】

どなたでも編集できます