最終更新:ID:X22XayQSew 2026年03月10日(火) 20:14:13履歴
最近気になっていることがある。
旦那様とオオヒメ様の距離感が妙に近い。少し目を離すとイチャイチャしていて、朝から晩まで時と場所を選ぶ気配もない。
許可を出した私が言うのもなんだが、いくらなんでも目に余る。
なにより、私だけ仲間外れにされているようであまりいい気はしない。
なので引っ付いている二人にじとっとした目を向けたりするのだが、効いている感触は全くない。それどころか、更に私に見せつけようとしてくる。
当然私の機嫌は悪くなるのだが、二人ともどこがラインなのか心得ているのか、致命的に機嫌を損ねるところまではいかない。
ところが、今日は少し事情が違った。
「どうしましたフゥリ。いつまでもそこに突っ立っていてもしょうがないでしょうに。こっちにきて一緒にやりませんか」
「結構です」
眠っている旦那様を膝上にのせて胸を咥えさせながら手招きするオオヒメ様を睨みつけて、私はそっぽを向いた。
オオヒメ様は衣類を一枚も纏っておらず、その透き通るような白い肌と女性らしさに満ちたすらりとした肢体を惜しげもなく披露している。旦那様も同じように全裸である。
部屋の至る所に二人の情交の残渣のようなものが残されており、今二人がいるベッドの上は特にそれが顕著だった。
私が出かけている間にこの二人は。
ぷつんと何かが切れるような感覚とともに、最近溜まっていた色々なものがどっと噴き出てきた。
気が付けば私はアラヒメの姿になっていた。
ぐるると唸り声を上げながら、九本の尻尾で次々と旦那様のお腹に叩き込んでいく。大して強い力ではないのだが、絶え間なく撃ち込まれる尻尾は結構効くようで、旦那様はぐえという呻き声を漏らしてオオヒメ様の胸から口を離した。
そんな状態だというのに、旦那様は口元を動かしながらむにゃむにゃという声を漏らしており、瞼を開ける気配はない。これだけやっても起きないのはどうなのだろうか。
「よしよし痛かったですね。こらっ、フゥリ。暴力はめっですよ」
痛いの痛いの飛んでけ、とオオヒメ様が叩かれて赤くなった旦那様のお腹を摩った。
確かに暴力は悪いことだが、今のオオヒメ様に言われても素直に受け入れるのは難しい。
必然それは態度にも出るわけで。
「つーん」
「そんなふうに不貞腐れるんじゃありませんよ」
「つーん」
「私と少年がフゥリを除け者にしているように見えるなら、混ざってもいいんですよ。嫌とは言いませんから。なんなら二人で目一杯フゥリのことをかわいがってあげますよ」
「やです。つーん」
「強情ですねえ」
オオヒメ様は自らの頬に手を当て、困ったように首を傾げた。
「ならどうしたら機嫌を直してくれるんですか。言ってくれないとわかりませんよ」
「オオヒメ様なら私に憑りつけばわかるじゃないですか」
「それをやるともっと不貞腐れるでしょうに」
呆れたようにオオヒメ様が呟いた。
自分でもそうだと思うので何も言い返せない。意固地になっているのだ。
暫く考え込んでいたオオヒメ様だったが何か思いついたのかこれですねと言って手を叩くと、旦那様を引き起こした。
激しく揺さぶると旦那様はようやく目を覚ました。
「少年、起きてください。寝てる場合じゃないですよ」
「んむにゃ、なんですかオオヒメ様」
「えっちしますよ、えっち!」
「なんで? さっきもしたじゃないですか。別にいいですけど」
「さあ、はやく起きてくださいな。フゥリにいっぱい見せつけてあげましょうね」
「えっ、フゥリ?」
錆びついたブリキのおもちゃのようなゆっくりとぎこちない動きで、旦那様が私の方へと向き直る。
何故か私の顔を見た瞬間、旦那様は軽く跳びあがって顔を真っ青にした。
「えっと、おかえりフゥリ」
「ええ、たった今帰りました。私がいない間、オオヒメ様と随分とおたのしみだったようですね? いいですよ別に。オオヒメ様に甘やかされて、おっぱい吸わせてもらって赤ちゃんみたいによしよしって褒めてもらえば。どうせ私にはそんなことできませんからね。旦那様はおっぱい大好きですからね。やっぱり黒ずんでなくて大きい方がいいんですよね」
わざと勢いをつけて椅子座る。脚を組んで見下ろすように旦那様を見つめる。
横目で姿見を見ると、そこには尻尾も毛が逆立て不機嫌そうに眉間に皺を寄せながら口を尖らせている私の姿が映っていた。
こんなふうに嫉妬するなんて、我ながらみっともないと思う。
「さあ早く始めてください」
「ほらフゥリもああ言っていることですし、ね?」
オオヒメ様が旦那様に抱き着いてキスをする。
唇と唇の隙間から赤い舌が絡み合っているのが見え、水音が響いてくる。
旦那様と密着したままオオヒメ様は視線を私に向けてきた。
私が唇を噛んで耐えていると、オオヒメ様は旦那様の後頭部に手を添えて、唇をさらに近づけて密着させる。艶かしい音を響かせながらも、オオヒメ様は私から目を離さない。完全に私に対する挑発だろう。
やがて二人はゆっくりと唇を離した。互いの口を細い唾液の橋が繋いでいたが、拳一つ分も二人の距離が離れると音もなくぷつりと切れた。
それと同時にオオヒメ様は旦那様の首に腕を回し、ベッドへと背中から倒れ込んだ。つられて旦那様も姿勢を崩したが、両手を突いたためオオヒメ様の上に倒れ込むことはなかった。
「あら、倒れてきてもよかったのに」
悪戯っぽくオオヒメ様が笑う。
「それでどうしたいですか。おっぱい吸いますか。それとも先にすっきり気持ちよくなりたいですか」
蠱惑的なオオヒメ様の微笑みに、旦那様は暫く考え込んだ。
あんなふうに誘惑されたら悩むのは当然だろう。女の私だって、同じように悩むに違いない。
「それじゃあ、おっぱいのほうから先にお願いします」
「わかりました。はいどうぞ」
オオヒメ様は旦那様から離した腕を頭上にそっと置いた。
無駄毛の一本もないつるりとした腋が見えた。
旦那様はオオヒメ様の脇腹を掴むと、美しい形をした乳房にかぶりつき、音を立てて吸いはじめる。
「んっ、随分激しいですね。さっきもいっぱい吸っていたのに、やはり少年はおっぱいとなると目の色が変わりますね」
旦那様の頭をオオヒメ様が優しく撫でる。旦那様は気持ちよさそうに目を細める。
そんないつもならなんでもない光景が、私の心をずきりとさせる。
「よしよし、おっぱい美味しいですか?」
「えっと」
旦那様がちらりと横目で私を見た。どこか申し訳なさそうな目で、正直に言っていいものか、迷っているのが伝わってくる。
私が小さく頷くと、旦那様はおずおずと答えた。
「いつも通り、美味しいです。はい」
どこか歯切れの悪い返答だった。
普段の旦那様ならこういう問いにはもっと歓喜しながら答えるはず。答えながら胸を手でこれでもかという程に揉んでくるというのに、今も手はオオヒメ様の脇腹に置かれている。ただ、触りたいという欲求は抑えきれないらしく、時折オオヒメ様の胸に近づいては離れてを繰り返している。
オオヒメ様もそれを把握していたらしく、徐に旦那様の手を取ると、旦那様が吸い付いていないほうの胸のへと導いた。
「ほーら、柔らかいでしょう。温かいでしょう。遠慮せずに揉んでいいですからね。いつもみたいにむにむにって」
「いや、でもフゥリが見てて」
「なにを言っているんですか。フゥリはいつも見ているでしょう」
「いつも?」
疑惑の目を旦那様が向けてくる。
さっと私は目を逸らした。
「見て、ませんよ?」
今度からアラヒメでの覗き見は控えるようにしよう。
私の絞り出すような言葉にオオヒメ様は深い溜息を返してきた。
「そういうことにしてあげますよ」
「いや、そういうことって」
「さあ少年、大好きなおっぱいですよ。いつもみたいにたくさん触ってくださいな」
困惑した顔のまま旦那様は胸を揉みはじめた。
脂肪の塊に指がゆっくりと沈み込み、乳房が形を変えていく。ある程度潰れたところで、桜色をした乳首からぴゅっと乳白色の液体が噴出して旦那様の手にかかった。
オオヒメ様は母乳のかかった旦那様の手を取ると、口元へと運び、舐めた。赤い舌を蛇のようにちろちろと出して舐める様は、見ているだけでドキドキする。旦那様もおっぱいを吸うのをやめて、ベッドに座り込んで見入ってしまっている。
「んっ、あんまりこう美味しい、って感じはしませんね。自分のだからですかね? フゥリ、ちょっと貴方のを味見させてもらっていいですか。味比べをしたいのですけど」
「絶っ対いやです」
「そんなこといわずに」
ねえねえとオオヒメ様が笑う。
私は両手で胸を隠すようにして、身体を捩じった。
何故か旦那様が残念そうな顔をする。
「なんであなたがそんな顔するんですか」
「いや、別に。そういう顔ってわけでは」
「少年は私とフゥリの絡みが見たかったんですよね。でもフゥリが嫌っていうのですから、今日のところは我慢してください。代わりにいーっぱい気持ちよくしてあげますからね」
オオヒメ様は大きく脚を広げた。
そして細い指で秘所を広げる。
粘り気のある水音が聞こえた気がした。
私からはオオヒメ様の秘所がどうなっているのか見えない。
けれども、オオヒメ様のそこが旦那様を受け入れる準備を完了していることだけは分かった。
「んふふ、少年におっぱい吸われて揉まれて、こんなになっちゃいました。とろとろふわふわですよ。どうぞ召し上がってくださいな」
鼻息を荒くした旦那様がオオヒメ様に覆いかぶさる。
旦那様は両手をオオヒメ様の顔の横について、ぐっと腰を押し付けた。
「んあっ♡少年ってば、随分荒っぽい挿入ですね♡それにさっきもいっぱい出したのに、まだすっごく硬いですよ」
「だってオオヒメ様が誘ってくるからっ」
「ふふっ、そういう素直なところいいですよ。いいこいいこ」
オオヒメ様が旦那様の頭を撫でた。
旦那様は少しむっとしたような表情を浮かべると、反撃するかのように乱暴に腰を打ち付けていく。荒々しいピストンは、オオヒメ様の身体を大きく揺さぶる。
乳首から漏れ出ている母乳で濡れている胸が、激しく震えている。
その胸目掛けて旦那様がかぶりつくと、手で乳房を搾るように潰し、出てきた母乳を喉を鳴らして飲んだ。
微動だにせず母乳を飲み続けている上半身とは別の生き物のように、下半身は前後に動き続けている。
私相手ではあんなふうにしない——いや、結構しているかもしれない。
最近は全身余すことなく貪るように、私の意識が朦朧とするまで責め続けてくることも増えている。
「あっ、んんっ♡おっぱい飲むのも、おちん〇ん気持ちよくなるのも全力ですね。なら、こういうのはどうですか?」
オオヒメ様が脚を旦那様の腰に絡め、その身体を引き寄せる。
旦那様が苦しそうな呻き声をあげる。
それを見て意地悪そうににやりと笑ったオオヒメ様は、旦那様が胸から口を離した一瞬の隙に、目にも止まらぬ早業で旦那様とポジションを入れ替えてしまった。
組み敷かれた旦那様の上に上体を倒したオオヒメ様は、胸板に頬擦りしながら腰を大きく上下に動かした。
引き抜かれた男性器は二人の体液でぐっしょりと濡れていた。
たん、たん、たん、とリズミカルに肉がぶつかり合う音が部屋に響く。
気が付けば私は瞬きも忘れて、二人の交わる姿に見入っていた。
「んふふ、御覧なさい少年。フゥリってば私達のセックスを見てすっかり興奮しちゃったみたいですよ。あんなふうに一生懸命脚をもじもじと動かして気持ちよくなろうとしているなんて、本当にかわいらしいとは思いませんか?」
旦那様が首を回して私を見た。
完全に無意識だった。
自分でも気づかぬうちに、私の脚は尻尾を一本挟み込んで、股間にその尻尾を強く押しあてながらしきりに動いていた。
もどかしさすら感じるくらいの弱い快感だというのに、息はすっかり荒くなっている。
「おやおやおや、少年ってばフゥリのひとりえっちですっごく興奮しちゃったみたいですね。膣内でおっきくなってますよ」
オオヒメ様が大きく腰を上下に動かす。
「オオヒメ様、もうっ」
「限界ですか? しょうがないですね。いいですよ、射精しちゃってください。全部うけとめてあげますから」
オオヒメ様は旦那様の背に手を回すと、上体を引き起こして脚を旦那様の身体に絡めた。
その動きのせいかはわからないが、旦那様は目をきつく閉じると大きく身体を震わせた。
旦那様は何回か身体を痙攣させると、やがてぐったりとオオヒメ様に凭れ掛った。
オオヒメ様はその身体を優しく抱きしめ、頭を何度も何度も撫でた。
「あはっ♡溢れた分がどろっと垂れてきちゃってます。こんなに濃いのを、こんなにたくさん出すなんて、私じゃなければ妊娠しちゃうかもしれませんね。さてフゥリ」
突然声をかけられて、私はびくりと震えた。
あと少しでイけるというところで二人の行為が終わってしまったこともあり、行き場を失った熱さが身体の中でぐるぐると無限に回り続けていて、どうにかなってしまいそうだった。
頬は熱く、視界はどこかぼんやりとしている。
「その様子だと満足できていないんでしょう。こっちへ来なさいな」
オオヒメ様が妖しく微笑んだ。
その顔は神様というより、人を堕落させる悪魔のように見えた。
「わ、私は結構ですっ」
勢いよく立ち上がった私は大股で部屋から出た。
乱暴に閉じた扉が大きな音を立てる。
ひとまずこの身体の火照りを冷ましたくて、私は浴室へと歩みを進めた。
この後、シャワーを浴びている私のところに、オオヒメ様が旦那様を引き連れて乱入してくるとも知らずに。
旦那様とオオヒメ様の距離感が妙に近い。少し目を離すとイチャイチャしていて、朝から晩まで時と場所を選ぶ気配もない。
許可を出した私が言うのもなんだが、いくらなんでも目に余る。
なにより、私だけ仲間外れにされているようであまりいい気はしない。
なので引っ付いている二人にじとっとした目を向けたりするのだが、効いている感触は全くない。それどころか、更に私に見せつけようとしてくる。
当然私の機嫌は悪くなるのだが、二人ともどこがラインなのか心得ているのか、致命的に機嫌を損ねるところまではいかない。
ところが、今日は少し事情が違った。
「どうしましたフゥリ。いつまでもそこに突っ立っていてもしょうがないでしょうに。こっちにきて一緒にやりませんか」
「結構です」
眠っている旦那様を膝上にのせて胸を咥えさせながら手招きするオオヒメ様を睨みつけて、私はそっぽを向いた。
オオヒメ様は衣類を一枚も纏っておらず、その透き通るような白い肌と女性らしさに満ちたすらりとした肢体を惜しげもなく披露している。旦那様も同じように全裸である。
部屋の至る所に二人の情交の残渣のようなものが残されており、今二人がいるベッドの上は特にそれが顕著だった。
私が出かけている間にこの二人は。
ぷつんと何かが切れるような感覚とともに、最近溜まっていた色々なものがどっと噴き出てきた。
気が付けば私はアラヒメの姿になっていた。
ぐるると唸り声を上げながら、九本の尻尾で次々と旦那様のお腹に叩き込んでいく。大して強い力ではないのだが、絶え間なく撃ち込まれる尻尾は結構効くようで、旦那様はぐえという呻き声を漏らしてオオヒメ様の胸から口を離した。
そんな状態だというのに、旦那様は口元を動かしながらむにゃむにゃという声を漏らしており、瞼を開ける気配はない。これだけやっても起きないのはどうなのだろうか。
「よしよし痛かったですね。こらっ、フゥリ。暴力はめっですよ」
痛いの痛いの飛んでけ、とオオヒメ様が叩かれて赤くなった旦那様のお腹を摩った。
確かに暴力は悪いことだが、今のオオヒメ様に言われても素直に受け入れるのは難しい。
必然それは態度にも出るわけで。
「つーん」
「そんなふうに不貞腐れるんじゃありませんよ」
「つーん」
「私と少年がフゥリを除け者にしているように見えるなら、混ざってもいいんですよ。嫌とは言いませんから。なんなら二人で目一杯フゥリのことをかわいがってあげますよ」
「やです。つーん」
「強情ですねえ」
オオヒメ様は自らの頬に手を当て、困ったように首を傾げた。
「ならどうしたら機嫌を直してくれるんですか。言ってくれないとわかりませんよ」
「オオヒメ様なら私に憑りつけばわかるじゃないですか」
「それをやるともっと不貞腐れるでしょうに」
呆れたようにオオヒメ様が呟いた。
自分でもそうだと思うので何も言い返せない。意固地になっているのだ。
暫く考え込んでいたオオヒメ様だったが何か思いついたのかこれですねと言って手を叩くと、旦那様を引き起こした。
激しく揺さぶると旦那様はようやく目を覚ました。
「少年、起きてください。寝てる場合じゃないですよ」
「んむにゃ、なんですかオオヒメ様」
「えっちしますよ、えっち!」
「なんで? さっきもしたじゃないですか。別にいいですけど」
「さあ、はやく起きてくださいな。フゥリにいっぱい見せつけてあげましょうね」
「えっ、フゥリ?」
錆びついたブリキのおもちゃのようなゆっくりとぎこちない動きで、旦那様が私の方へと向き直る。
何故か私の顔を見た瞬間、旦那様は軽く跳びあがって顔を真っ青にした。
「えっと、おかえりフゥリ」
「ええ、たった今帰りました。私がいない間、オオヒメ様と随分とおたのしみだったようですね? いいですよ別に。オオヒメ様に甘やかされて、おっぱい吸わせてもらって赤ちゃんみたいによしよしって褒めてもらえば。どうせ私にはそんなことできませんからね。旦那様はおっぱい大好きですからね。やっぱり黒ずんでなくて大きい方がいいんですよね」
わざと勢いをつけて椅子座る。脚を組んで見下ろすように旦那様を見つめる。
横目で姿見を見ると、そこには尻尾も毛が逆立て不機嫌そうに眉間に皺を寄せながら口を尖らせている私の姿が映っていた。
こんなふうに嫉妬するなんて、我ながらみっともないと思う。
「さあ早く始めてください」
「ほらフゥリもああ言っていることですし、ね?」
オオヒメ様が旦那様に抱き着いてキスをする。
唇と唇の隙間から赤い舌が絡み合っているのが見え、水音が響いてくる。
旦那様と密着したままオオヒメ様は視線を私に向けてきた。
私が唇を噛んで耐えていると、オオヒメ様は旦那様の後頭部に手を添えて、唇をさらに近づけて密着させる。艶かしい音を響かせながらも、オオヒメ様は私から目を離さない。完全に私に対する挑発だろう。
やがて二人はゆっくりと唇を離した。互いの口を細い唾液の橋が繋いでいたが、拳一つ分も二人の距離が離れると音もなくぷつりと切れた。
それと同時にオオヒメ様は旦那様の首に腕を回し、ベッドへと背中から倒れ込んだ。つられて旦那様も姿勢を崩したが、両手を突いたためオオヒメ様の上に倒れ込むことはなかった。
「あら、倒れてきてもよかったのに」
悪戯っぽくオオヒメ様が笑う。
「それでどうしたいですか。おっぱい吸いますか。それとも先にすっきり気持ちよくなりたいですか」
蠱惑的なオオヒメ様の微笑みに、旦那様は暫く考え込んだ。
あんなふうに誘惑されたら悩むのは当然だろう。女の私だって、同じように悩むに違いない。
「それじゃあ、おっぱいのほうから先にお願いします」
「わかりました。はいどうぞ」
オオヒメ様は旦那様から離した腕を頭上にそっと置いた。
無駄毛の一本もないつるりとした腋が見えた。
旦那様はオオヒメ様の脇腹を掴むと、美しい形をした乳房にかぶりつき、音を立てて吸いはじめる。
「んっ、随分激しいですね。さっきもいっぱい吸っていたのに、やはり少年はおっぱいとなると目の色が変わりますね」
旦那様の頭をオオヒメ様が優しく撫でる。旦那様は気持ちよさそうに目を細める。
そんないつもならなんでもない光景が、私の心をずきりとさせる。
「よしよし、おっぱい美味しいですか?」
「えっと」
旦那様がちらりと横目で私を見た。どこか申し訳なさそうな目で、正直に言っていいものか、迷っているのが伝わってくる。
私が小さく頷くと、旦那様はおずおずと答えた。
「いつも通り、美味しいです。はい」
どこか歯切れの悪い返答だった。
普段の旦那様ならこういう問いにはもっと歓喜しながら答えるはず。答えながら胸を手でこれでもかという程に揉んでくるというのに、今も手はオオヒメ様の脇腹に置かれている。ただ、触りたいという欲求は抑えきれないらしく、時折オオヒメ様の胸に近づいては離れてを繰り返している。
オオヒメ様もそれを把握していたらしく、徐に旦那様の手を取ると、旦那様が吸い付いていないほうの胸のへと導いた。
「ほーら、柔らかいでしょう。温かいでしょう。遠慮せずに揉んでいいですからね。いつもみたいにむにむにって」
「いや、でもフゥリが見てて」
「なにを言っているんですか。フゥリはいつも見ているでしょう」
「いつも?」
疑惑の目を旦那様が向けてくる。
さっと私は目を逸らした。
「見て、ませんよ?」
今度からアラヒメでの覗き見は控えるようにしよう。
私の絞り出すような言葉にオオヒメ様は深い溜息を返してきた。
「そういうことにしてあげますよ」
「いや、そういうことって」
「さあ少年、大好きなおっぱいですよ。いつもみたいにたくさん触ってくださいな」
困惑した顔のまま旦那様は胸を揉みはじめた。
脂肪の塊に指がゆっくりと沈み込み、乳房が形を変えていく。ある程度潰れたところで、桜色をした乳首からぴゅっと乳白色の液体が噴出して旦那様の手にかかった。
オオヒメ様は母乳のかかった旦那様の手を取ると、口元へと運び、舐めた。赤い舌を蛇のようにちろちろと出して舐める様は、見ているだけでドキドキする。旦那様もおっぱいを吸うのをやめて、ベッドに座り込んで見入ってしまっている。
「んっ、あんまりこう美味しい、って感じはしませんね。自分のだからですかね? フゥリ、ちょっと貴方のを味見させてもらっていいですか。味比べをしたいのですけど」
「絶っ対いやです」
「そんなこといわずに」
ねえねえとオオヒメ様が笑う。
私は両手で胸を隠すようにして、身体を捩じった。
何故か旦那様が残念そうな顔をする。
「なんであなたがそんな顔するんですか」
「いや、別に。そういう顔ってわけでは」
「少年は私とフゥリの絡みが見たかったんですよね。でもフゥリが嫌っていうのですから、今日のところは我慢してください。代わりにいーっぱい気持ちよくしてあげますからね」
オオヒメ様は大きく脚を広げた。
そして細い指で秘所を広げる。
粘り気のある水音が聞こえた気がした。
私からはオオヒメ様の秘所がどうなっているのか見えない。
けれども、オオヒメ様のそこが旦那様を受け入れる準備を完了していることだけは分かった。
「んふふ、少年におっぱい吸われて揉まれて、こんなになっちゃいました。とろとろふわふわですよ。どうぞ召し上がってくださいな」
鼻息を荒くした旦那様がオオヒメ様に覆いかぶさる。
旦那様は両手をオオヒメ様の顔の横について、ぐっと腰を押し付けた。
「んあっ♡少年ってば、随分荒っぽい挿入ですね♡それにさっきもいっぱい出したのに、まだすっごく硬いですよ」
「だってオオヒメ様が誘ってくるからっ」
「ふふっ、そういう素直なところいいですよ。いいこいいこ」
オオヒメ様が旦那様の頭を撫でた。
旦那様は少しむっとしたような表情を浮かべると、反撃するかのように乱暴に腰を打ち付けていく。荒々しいピストンは、オオヒメ様の身体を大きく揺さぶる。
乳首から漏れ出ている母乳で濡れている胸が、激しく震えている。
その胸目掛けて旦那様がかぶりつくと、手で乳房を搾るように潰し、出てきた母乳を喉を鳴らして飲んだ。
微動だにせず母乳を飲み続けている上半身とは別の生き物のように、下半身は前後に動き続けている。
私相手ではあんなふうにしない——いや、結構しているかもしれない。
最近は全身余すことなく貪るように、私の意識が朦朧とするまで責め続けてくることも増えている。
「あっ、んんっ♡おっぱい飲むのも、おちん〇ん気持ちよくなるのも全力ですね。なら、こういうのはどうですか?」
オオヒメ様が脚を旦那様の腰に絡め、その身体を引き寄せる。
旦那様が苦しそうな呻き声をあげる。
それを見て意地悪そうににやりと笑ったオオヒメ様は、旦那様が胸から口を離した一瞬の隙に、目にも止まらぬ早業で旦那様とポジションを入れ替えてしまった。
組み敷かれた旦那様の上に上体を倒したオオヒメ様は、胸板に頬擦りしながら腰を大きく上下に動かした。
引き抜かれた男性器は二人の体液でぐっしょりと濡れていた。
たん、たん、たん、とリズミカルに肉がぶつかり合う音が部屋に響く。
気が付けば私は瞬きも忘れて、二人の交わる姿に見入っていた。
「んふふ、御覧なさい少年。フゥリってば私達のセックスを見てすっかり興奮しちゃったみたいですよ。あんなふうに一生懸命脚をもじもじと動かして気持ちよくなろうとしているなんて、本当にかわいらしいとは思いませんか?」
旦那様が首を回して私を見た。
完全に無意識だった。
自分でも気づかぬうちに、私の脚は尻尾を一本挟み込んで、股間にその尻尾を強く押しあてながらしきりに動いていた。
もどかしさすら感じるくらいの弱い快感だというのに、息はすっかり荒くなっている。
「おやおやおや、少年ってばフゥリのひとりえっちですっごく興奮しちゃったみたいですね。膣内でおっきくなってますよ」
オオヒメ様が大きく腰を上下に動かす。
「オオヒメ様、もうっ」
「限界ですか? しょうがないですね。いいですよ、射精しちゃってください。全部うけとめてあげますから」
オオヒメ様は旦那様の背に手を回すと、上体を引き起こして脚を旦那様の身体に絡めた。
その動きのせいかはわからないが、旦那様は目をきつく閉じると大きく身体を震わせた。
旦那様は何回か身体を痙攣させると、やがてぐったりとオオヒメ様に凭れ掛った。
オオヒメ様はその身体を優しく抱きしめ、頭を何度も何度も撫でた。
「あはっ♡溢れた分がどろっと垂れてきちゃってます。こんなに濃いのを、こんなにたくさん出すなんて、私じゃなければ妊娠しちゃうかもしれませんね。さてフゥリ」
突然声をかけられて、私はびくりと震えた。
あと少しでイけるというところで二人の行為が終わってしまったこともあり、行き場を失った熱さが身体の中でぐるぐると無限に回り続けていて、どうにかなってしまいそうだった。
頬は熱く、視界はどこかぼんやりとしている。
「その様子だと満足できていないんでしょう。こっちへ来なさいな」
オオヒメ様が妖しく微笑んだ。
その顔は神様というより、人を堕落させる悪魔のように見えた。
「わ、私は結構ですっ」
勢いよく立ち上がった私は大股で部屋から出た。
乱暴に閉じた扉が大きな音を立てる。
ひとまずこの身体の火照りを冷ましたくて、私は浴室へと歩みを進めた。
この後、シャワーを浴びている私のところに、オオヒメ様が旦那様を引き連れて乱入してくるとも知らずに。

コメントをかく