冷戦時代の核実験や民間防衛をめぐるカルチャー

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キーウ市の「放射能事故と核攻撃のときの行動」


キーウ市は非常時リーフレット(PDF, 2022/02/17)をウェブ掲載し、シェルターの位置情報などを広報している。

これに加えて、既に、ウクライナ文化情報政策省戦略広報情報安全センターが、ダーティボム・核攻撃・原子力発電所事故を生きのびる方法をウェブ掲載(2022/09/07)しているが、キーウ市も「放射能事故と核攻撃のときの行動」をウェブ掲載している。

掲載日について記載がないが、この記事を含む非常事態用ページの目次が2022/02/17に掲載されたと思われるので、おそらく、その時点で掲載されていたものと思われる。

[ Що робити у разі радіаційної аварії або ядерного удару? on Офіційний портал Києва]

放射能事故と核攻撃のときの行動
「全然国民注目」放送を聞いたら、すぐに最寄りのシェルターに移動する。

もし、警報音を聞かずに外にいて、爆発が起こったときに、閃光に気づいたら、ただちに頭を爆発方向[爆心ではなく]に向け、うつぶせに伏せる。もし機会があれば、家の壁、木、高い塀、盾など、「日陰」になることができるものなら何でもよいので、その陰に隠れる。

手で頭を覆い、可能であれば、フードやジャケットを頭からかぶる。体の露出した部分はすべて衣服で覆うようにする。

爆風がおさまったら、ただちにシェルターに行く。

シェルターに移動するとき、顔や気道を布(服、スカーフなど)で覆い、爆発の方向を見ず、破片に注意し、最寄りのシェルターに行く。

専門家によると、爆発後、放射性降下物が降るまでに、身を隠すために使える時間は10分程度である。

シェルターに入る前に、一番上に着ている服を脱ぐ。

 
シェルターにとどまる

部屋、シェルター、地下室へ行く。建物の中にいる場合は、窓、ドア、壁、屋根に近づかない。ペットを近くに置く。

室内への空気の侵入を遮断する。エアコンや換気扇をつけない。

爆発時にアパートに居た人は、可能であれば窓や外扉のない部屋(浴室、食料庫)に入り、窓や扉を閉め、開口部を即席の手段(スコッチテープ、水を含ませた布など)で塞ぎ、換気装置(エアコンやヒーター)をつけない。

当局や救助者の指示がない限り、シェルターにとどまる。

常に連絡が取れる状態にしておく。ラジオやテレビをつけるか、公式のインターネットポータルをフォローし、公式の情報にアクセスできるようにする。キーウ市民は、Kyiv Digitalというアプリケーションをインストールし、KMDA intelegramやfacebookの公式ページを購読し、キーウのテレビチャンネル、ラジオキーウ - 98 FM、インターネット出版「Evening Kyiv」でニュースをチェックし、公共放送の放送にアクセスすることを推奨する。

 
自分自身を除染する

外で着ていた服の上着を脱ぐ。そうすれば、最大で90%の放射性物質を除去できる。放射性物質のほこりを振り払わないように、慎重に行う。衣類はビニール袋や密閉容器に入れ、人やペットの手の届かないところに置く。

機会があれば、石鹸でシャワーを浴び、シャンプーで頭を洗う。ヘアコンディショナーは、髪に放射性物質を定着させる可能性があるので、使用しないこと。放射性物質が傷口に入るのを防ぐため、皮膚をこすったり、ひっかいたりしない。シャワーを浴びることができない場合は、手、顔、露出した体の部分を流水で石鹸で洗う。水が使えない場合は、ウェットティッシュや濡れた布を使用する。手と顔は特に注意し、まぶた、まつげ、耳も拭く。

清潔な衣服を身につける。

家族や友人が上記の項目をすべて行うのを手伝ってください。可能であれば、手袋とマスクあるいは防護マスクを着用して行う。

 
水と食品の安全性に気をつける

飲料水や料理には、密封されたボトルの水のみを使う。

水道水は沸騰させても放射性物質が除去されない。そのため、水はペットボトルなど密閉できる容器に入れて保管しておく。冷蔵庫にある飲み物も安心して飲める。

水道水が汚染されていても、消毒に使用できる。地表水や地下水に入った放射性物質は、水で非常に低い濃度レベルまで希釈されるため、皮膚や髪、衣類を洗うのに安全である。

食品は、密閉容器(缶、缶詰、瓶、箱など)に保存されている場合のみ安全である。冷蔵庫や冷凍庫の食品も安全である。

食品容器は、開封する前に湿らせた布か清潔なタオルで拭く。台所用品も使用前に同じようにする。使用した布やタオルはビニール袋や密閉容器に入れ、人や動物から離れた手の届かないところに置く。

 
シェルターから出るときは、安全に気をつける

公式情報源から、シェルターを出てもよいと通知されるまでシェルターにとどまる。

屋外の移動が避けられない場合は、個人防護具(防護マスクやガーゼなど)を使用し、できるだけタイトな服装、レインコート、ゴム長靴、手袋、眼鏡などを身につける。

屋外では、衣服を脱がない、地面に座らない、未舗装の道路を歩かないようにするる、開放水域で泳がない、キノコ類やベリー類など地面から採取したものを食べない。

帰宅後、衣服や靴を脱ぎ、密閉できる袋に入れ、人や動物に近づけないようにする。可能であれば、体を洗う。できない場合は、ウェットティッシュや布などで体の露出部を拭く。

 
ヨウ化カリウムを摂取するタイミング

ヨウ化カリウムの摂取が必要となる場合は、公式情報源から通知される。当局、保健所、家庭医による正式な推奨がない限り、ヨウ化カリウムは決して自分に処方して「予防のため」に服用してはならなない。

推奨される用法用量は、服用が必要な場合に公式情報源から通知される。

キーウ市はヨード製剤の十分な備蓄を行っている。そのような在庫は、地区の州行政機関やKMDAの保健省が保有している。

さらに、ヨウ化カリウムはキーウ市内の薬局で入手できる。

 
必要最小限のものからすべて揃っているか確認する

すべてのアイテムを密封しておく。

連絡を取り、必要な通知を受け取るためには、FMおよびAMで受信可能な電池式ラジオ受信機と予備電池が必要である。

及び必需品など:
== ・防護マスク一式
・証明書類・証書類とそのコピー
・クレジットカードと現金
・合鍵
・飲料水の備蓄
・現地の地図、連絡方法、家族の待ち合わせ場所などの情報
・スマートフォンの故障に備えて、大切な人の連絡先を紙に書いておく
・衣服と下着(1〜2着)
・缶詰、調理不要の食品(密封パック)
・金属製の皿や瓶、スプーン
・懐中電灯、予備電池、マッチ(旅行用)、ライター、ロウソク
・衛生用品
・ナイフ、千枚通し、のこぎり、ドライバー、はさみなどを含む多機能ツール
・ノートとペン

救急箱:包帯、絆創膏、綿毛、ヨウ素、吸着剤、解熱剤、鎮痛剤、抗アレルギー剤、下痢止め、胃炎対策、目薬、止血帯(なければ止血帯)、薬剤注入用の注射器、服用中の薬(最低1週間分)、適用方法と用量を記載した処方箋、医師の氏名と携帯電話番号、など

 
パニックにならないように

どんな非常事態でも、パニックにならず、バランスよく建設的に行動することが第一である。市当局は状況を管理し、危険が生じた場合には、速やかに住民に広報する。公式情報源だけを信じること。

シェルター地図をよく見て、自分がよく行く場所(自宅、職場、教育機関、親しい人の家など)に近いシェルターの住所を控えておく。

万一に備えて、ペットボトルの水や密閉性の高い食品、必要な医薬品、衛生用品を買いだめしておく。ペットの食事や水にも気を配る。

非常時の行動について、大切な人と話し合っておく。





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