冷戦時代の核実験や民間防衛をめぐるカルチャー

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ロシア右翼, ロシア史教科書

ロシア史11§37.8 クリミア奪還


2023年秋学期からロシアで使われている11学年用のロシア史(1945〜21世紀)教科書の、特別軍事作戦を取り上げた部分から、第6節「クリミア奪還」

いささか簡潔に2014年のクリミア併合について記述している。もともとの1954年のクリミア移管については別のセクションに以下の記述がある:
1954年、N. フルシチョフの個人的な主導で、ソ連の法律の規範を遵守することなく、クリミアはロシア連邦社会主義共和国からウクライナ社会主義共和国に移譲された。クリミア住民の大半はロシア民族だったが、彼らの意見を聞く人は誰もいなかった。特定のソビエト共和国との領土的提携は、単一国家の枠組みの中では根本的に重要ではないと考えられていた。しかし、フルシチョフによるこの措置は、行政境界が国家境界になったソ連崩壊時に長期的な政治的影響をもたらした。その結果、クリミアは長年ロシアから引き離された。歴史的正義が回復されたのは2014年になってからだった。[§5. 国の新しい指導者。政治路線の変更 5.5 政府機関、政党、公的機関の再編, pp.66-67]

この記述そのものは特に奇異ではなく、中井和夫(1998)などの記述とも大きく違ってはいない。

2014年の併合そのものは国際法上認められるものではないが、クリミアの帰属そのものは別問題。また、ロシアの反体制な人々(アレクセイ・ナワリヌイソルジェニーツィン)もロシアに帰属すべきものと考えていた。



なお、この問題についてはクリミアの帰属(資料集)など参照。




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