冷戦時代の核実験や民間防衛をめぐるカルチャー

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古代核戦争


あやしいネタであるとともに、「救いと教訓のある物語」であり、ナショナリズムのネタでもある古代核戦争。

古代核戦争という「救いと教訓」のある物語

古代宇宙飛行士懐疑ネタや、ホラーフィクションを執筆するフリーランスライターJason Colavitoは、古代核戦争がウケル理由として、それが「贖いの約束のある道徳物語」であることを挙げている。
“I have to wonder,” geologist Mervine wrote in 2005, “what inspires such crazy notions and how people such as Von Daniken and Childress manage to sell so many books. Certainly, far more copies of a single one of their books have been sold than, say, all the editions of my igneous petrology textbook.” For Mervine, the answer comes from the explanatory power of fringe theories, which offer a one-size-fits-all explanation for the otherwise complex and difficult tangles of ancient history. It’s easier to say the aliens or Atlanteans did it than to study the intricacies of history.

地質学者Mervineは2005年に「何がそんな狂った考えをインスパイヤし、フォン・デニケンやチルドレスのような人々がどうやって、そんな本を一つだけでも、私の書いた岩石額の教科書のすべての版の販売冊数よりも、多く売れているのかわからない。」と書いている。Mervineは、その答えはフリンジ理論の説明力によるものだと考えている。それは、複雑で難しく絡まった古代史を一発で理解できる。複雑な歴史を学ぶより、「エイリアンやアトランティス人がやった」と言う方が簡単だからだ。

While this may be true for the Atlantis theory or the ancient astronaut theory, for the specific case of ancient atom bombs, it seems that contemporary anxieties are being projected backward into the past. Until the first nuclear blast in 1945, no human civilization had possessed the power to completely destroy civilization, but imagining such a civilization in the deep past serves two powerful purposes.

それはアトランティス理論や古代宇宙飛行士理論にはあてはまるかもしれないが、古代核兵器については、現代の不安が過去に投影されたものだと思われる。1945年に世界初の核爆発までは、人類文明は文明を完全破壊できる力を持っていなかったが、はるかなる過去の文明がそのような力を持っていたと考えることには、2つの目的がある。

First, it provides a morality tale for the modern world. A great civilization (human or alien) once had the power to destroy the world. They misused the power and destroyed themselves. We must therefore avoid their fate. Second, it provides a comforting ray of hope. Although early human civilization had been destroyed, we are still here today. Humanity can and will survive nuclear war, and the species will go on.

第1に、現代世界に道徳物語を持ち込める。(人類あるいは異星人の)偉大な文明が、かつて世界を破壊する力を持っていた。彼らはその力を誤って使い、自分たち自身を滅ぼした。したがって、我々は彼らの運命を避けなければならない。第2に、希望の光を投げかける。古代の人類文明は滅びたが、我々は現在も生きている。人類は核戦争を生き残り、種は生き永らえる。

The story of ancient atomic bombs, therefore, is a morality tale with a promise for redemption. It tells us that we will be ok even when the technology we create threatens to destroy us. For this reason, the modern myth of ancient atom bombs continues to ricochet around the internet, cable television, and “alternative history” publishers and likely will for years to come.

古代核戦争のストーリーは、したがって、贖いの約束のある道徳物語である。それは、我々が創造した技術が我々自身を滅ぼす恐れがあるときでも、我々は大丈夫なのだと告げている。このため、古代核戦争の現代神話はインターネットやケーブルテレビや、そして「歴史改変」作品の出版社たちを中心に、反響を続けており、今後何年も続くだろう。


Mervine, Evelyn. “Desert Glass.” Skeptic Report. 1 June 2005.

[ Jason Colavito: "Ancient Atom Bombs: Fact, Fraud, and the Myth of Prehistoric Nuclear Warfare" (2011)

「救い」と「教訓」のある物語として、古代核戦争という神話に需要があるというColavitoの指摘は興味深い。

核兵器を作れる文明の痕跡を消し去り、なおかつ核攻撃の痕跡を残す方法

現代文明が滅び去り、コンクリートの建造物が朽ち果てあとに残る痕跡がある。一方、産業革命以降、化石燃料など地下資源を大量に採掘消費してきた。核戦争を起こさせるレベルの文明があったとしたら、何を見つけることになるのか。何があっては不自然なのか。

インドナショナリズム

「インドは古代から世界一」というナショナリズムがもたらすアンチサイエンスのひとつに、古代核戦争ネタもある。
ロシア1800年代の核戦争

1812年のナポレオン軍のロシア侵攻におけるモスクワ大火災は核爆発によるものだという怪しい主張がある。
それをネタとするフィクションもある。このフィクションを実話として引用し、1800年代核戦争の根拠とする者もいる。
Load Byronの詩「Darkness」(1816)を1800年代核戦争の根拠に挙げる者もいる。
アート

古代核戦争をネタにした現代アート作品もいろいろある。有名な例としては、核爆弾のように見えるオブジェクトを刻んだ円筒印章:


始まりはDavid William Davenport and Ettore Vincenti (1979)である。しかし、"ancient nuclear war"と"古代核戦争"を比べると、"古代核戦争"の方が多め。また、アラビア語や中国語やドイツ語は無に等しいので、日本が主たる流行地に見える。






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