冷戦時代の核実験や民間防衛をめぐるカルチャー

民間防衛>ブックレット>英国

Civil Defence Why We Need It (民間防衛、なぜ必要か)


Protect and Surviveを含む民間防衛への高まる批判に対して、内務省は民間防衛を擁護するブックレットを発行した。その中で、国民に自作シェルターを求める理由を述べている。
政府は国民へのシェルター提供を行うべきではないのか?先の戦争では何らかのシェルターが全世帯に提供されたではないか。

現在の戦争のリスクは非常に小さいので、我が国の全世帯にシェルターを提供するための政府支出は正当化できません。それには何十億ポンドもかかります。実際のところは、1983/1984年までに、民間防衛にはこれまでよりも多くの4500万ポンドを支出します。これは、NATOが継続している抑止政策が失敗した場合の確率の小さいリスクに対するリスクプレミアム(保険料)です。30年以上にわたって、この抑止政策により、欧州では戦争は起きていません。

一方で、政府要人用シェルターを擁護する。
しかし、少数の特権者たちを守るための地下深いバンカーについて聞いたことがあるが?

大半の上級閣僚と政府高官と部局長は戦争の危機が迫ったとき、自分のデスクにとどまらなければなりません。英国が攻撃を受けた場合、生き残れる可能性は他の皆さんと違いはありません。しかし、地域民間防衛を委任する政府計画があります。攻撃後に政府機能を維持するために、幾人かの閣僚が少数のスタッフとともに戦争対策本部に移ります。これらの戦争対策本部は強化されていますが、不死身ではありません。戦時の民間防衛の運用の大半は、市庁舎等の地下室に置かれた地方自治体当局者によってなされます。
この記述を反映したのか、BBCの1984年の"Threads"では、シェフィールド市の対策本部は、市庁舎の地下室に設置されていた。

Civil Defence Why We Need It (1981)
民間防衛、なぜ必要か

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

管理人/副管理人のみ編集できます