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特に重要な点として、ブックレットの真ん中の4ページには、以下の記述がある。それらが強調するのは「原爆は史上最大の破壊力を持っているが、それでも大したものではない」そして「放射線障害は爆風や熱線に比べたら大した被害をもたらさない」という2点。
誤解を正す
核攻撃を生き延びる6つの秘密
家の安全性のための5つのカギ

Source: Archive.org, ORAU
なお、このブックレットは少なくとも出版時点の1950年頃は、肯定的に受け取られたようである。当時の報道記事では、淡々と事実を伝えるか、全国民に無償配布すべきという民主党議員の意見を載せるなど、批判的な色合いは見当たらない。
ブックレットの訳:
ソ連最初の核実験が1949年8月29日に行われて以来、米国ではソ連による核攻撃への恐怖が高まっていた。そのような世相を歌ったのがJesus Hit Like an Atom Bomb (1950)である。そのような恐怖に対応すべく、米国政府はブックレットを発行するとともに、それを映像化した。
もはや、それは民間防衛教育映像ではなく、とても楽観的な気分を振りまく、プロパガンダだった。
字幕版:
MISAKI吹替え版:
Source: Archive.org

"Survival Under Atomic Attack"は大統領行政府と国家安全保障資源委員会と民間防衛局が発行した、米国政府公式ブックレットである。冷戦の始まりに発行されたブックレットは、ソ連が米国に核攻撃を仕掛けるのではないかという恐怖の高まりに合わせたのもので、核攻撃を受けたときに何をすべきか概説している。[ wikipedia ]
特に重要な点として、ブックレットの真ん中の4ページには、以下の記述がある。それらが強調するのは「原爆は史上最大の破壊力を持っているが、それでも大したものではない」そして「放射線障害は爆風や熱線に比べたら大した被害をもたらさない」という2点。
誤解を正す
- 原爆は地球を破壊しない
人類がこれまでに一つのパッケージとして作り上げたものより、原爆は多くの死と破壊をもたらす。しかし、それでも、その全パワーは大したものではない。水爆といえども、地球を粉砕しないし、放射能で人類を絶滅させることもない。 - 爆弾のパワーが2倍になっても、2倍の破壊をもたらさない。
現代の原爆は大ダメージを2マイル圏内まで及ぼすが、そのパワーを2倍にしても、その範囲は2.5マイルにしかならない。大ダメージの範囲を2マイルから4マイルへと伸ばすには、現在の原爆モデルの8倍のパワーが必要である。 - 放射能は原爆最大の脅威ではない。
大半の原爆攻撃では、爆風と熱線が人々が直面する最大の危険である。地下あるいは水中爆発でない限り、放射能のみよる死傷者は、全体のわづかの割合しか占めない。 - 放射線障害は必ずしも死をもたらすものではない。
少量であれば、放射能が害になることは、ほとんどない。大量被曝して、重篤な放射線障害になっても、回復する可能性がある。
核攻撃を生き延びる6つの秘密
- 遮蔽物をさがす。
時間があれば、地下室や地下鉄に入る。不意に屋外で攻撃を受けたら、建物に沿って隠れられる場所をさがすか、溝などに飛び込む。 - 地面あるいは床に伏せる。
自分が吹き飛ばされたり、落下あるいは飛散する物体に当たらないように、壁際や土手の窪みなどで伏せる。 - 腕で顔を隠す。
伏せたら、眼を腕で隠す。これにより、顔を閃光から守り、一時的に目が見えなくなるのを防ぎ、眼に飛散する物体が当たらないようにする。 - 攻撃直後に外へ出ない。
空中爆発後、数分待ってから、消火を手伝いに外に出ること。地上爆発などでは、最低1時間待って、少しは放射線量が減衰していからにすること。 - 食料や水が放射能汚染されないようにする。
放射線障害を防ぐために、食料と水は慎重に選ぶこと。汚染されていると考えるにたる理由がある場合、できる限り、缶詰やボトルに入った水を使うこと。 - 噂を始めたりしない。
原爆攻撃のあとの混乱状態では、たったひとつの噂がパニックを引き起こし、それにより、生命を失ことがある。
家の安全性のための5つのカギ
- 防火に心掛ける。
ごみを積み上げない。紙ゴミはフタのついたゴミ箱に。警報音が鳴ったら、石油ストーブをけし、すべての火を消して、失火を防ぐこと。 - 自分自身の家を知る。
地下室のどこが最も安全か、どうやって石油ストーブを止めるか、電気ガス水道はどうするか、知っておくこと。 - 緊急用備品とサプライ品を手元においておく。
懐中電灯とラジオと救急箱と缶詰の備蓄を家に常備すること。 - 窓と扉をすべて閉じて、ブラインドを降ろす。
警報音が鳴ったとき、時間があれば、熱線や放射性ダストが屋内に入らないようにするため、及び割れた窓ガラスで負傷しないように、家を閉めきること。危険が去るまで、そのままにしておくこと。 - 本当に緊急事態のときのみ電話を使う。
絶対に必要な場合以外は、電話を使わない。本当の緊急連絡のために回線を開けておく。

Source: Archive.org, ORAU
なお、このブックレットは少なくとも出版時点の1950年頃は、肯定的に受け取られたようである。当時の報道記事では、淡々と事実を伝えるか、全国民に無償配布すべきという民主党議員の意見を載せるなど、批判的な色合いは見当たらない。
ブックレットの訳:
Survival Under Atomic Attack (1950) 核攻撃を生き延びる | ボストン市バージョン |
ソ連最初の核実験が1949年8月29日に行われて以来、米国ではソ連による核攻撃への恐怖が高まっていた。そのような世相を歌ったのがJesus Hit Like an Atom Bomb (1950)である。そのような恐怖に対応すべく、米国政府はブックレットを発行するとともに、それを映像化した。
もはや、それは民間防衛教育映像ではなく、とても楽観的な気分を振りまく、プロパガンダだった。
字幕版:
MISAKI吹替え版:
Source: Archive.org


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