ブックレット
Survival under Atomic Attack (!951)への当時の日本での言及例
日本への紹介
主婦之友社は1951年にSurvival Under Atomic Attackの日本語訳を出版している。
裏表紙含む3ページの原子爆弾の効果の広告および、奥付ページがあるが、特に解説等はなく、縦書きの翻訳のみ。
日本語訳についての論評・引用等
たんたんと書かれた書評：
「[小児科診療の実際」という本に、「原子爆弾を受けたときの処置」として、Survival Under Atomic Attackの引用がある。特にネガティブな評価はない。
Survival under Atomic Attack (!951)への当時の日本での言及例 
日本への紹介
主婦之友社は1951年にSurvival Under Atomic Attackの日本語訳を出版している。
裏表紙含む3ページの原子爆弾の効果の広告および、奥付ページがあるが、特に解説等はなく、縦書きの翻訳のみ。
日本語訳についての論評・引用等
たんたんと書かれた書評：
[ 土 金光図書館報 (16);昭和26年6月 ]
書評
原爆攻撃を耐え抜くには
原子爆弾 ― 防護の手段
西本茂樹
原爆攻撃を耐え抜くには
Survival under Atomic Attack
原子爆撃ー防護の手段
Atomic Bombing - How to Protect Yourself
両書とも原子爆弾の攻撃に備えての必読の書であって、前書は米国政府の発行に係る三一頁小冊子でカルフォールニヤ州民間防衛所から知事の名で全州民に無料で配布されたものである。
後書は科学サーピス社が紐育のウイリ ヤム・H・ワィズ会社から出版した一八〇頁のらちに九〇枚の図解を入れた通俗向きの解説書である。
両書ともに一九五〇年末の出版で、われわれはこれらの書を通じて米国内の準戦時体制と、その緊迫感とを想像させられる。特に前者の「原爆攻撃に耐えてゆくには」、の冊子は全国民の必読の書として恐らく各州でこれを無料で配布したことを思うと、原爆が実験の域を出て、 再び地上に炸裂する日が迫りつつあるかの感を深うする。さきに広島、長崎で始めて爆発させたその結果や、その後数度の実験的な処理を基礎として、爆撃に直面した際、爆心を中心として描く円の何哩のうちでは、生命を全うする確率がどの程度あるか、或は放射能とはどのよう なものであるか、を一応科学的に取扱った上で、知るべきを知らしめ、恐るべきを恐れて、徒らに不安におぴえたり、疑心暗鬼に駆り立てられないよらにして民間防衛実を挙げるのが此の両書の狙い所である。
最初に挙げた冊子の一頁には、「あなたは生き残ることができる。原子爆弾の爆撃に会っても生き得る。しかもガイガーの計測器を要しないし、防護服も特別な訓練も要らない。唯原爆の危険性を知 り、処理すべき手段を講じさえすればよい。」とあって一箇の爆弾が有する威力には凡そ限度があつて、たとえ水素爆弾を持ってしても、地球を炸裂させたり、 放射能で全ての人を殺すことは出来ない。生きのびるチャンスは想像されているよリ大きい。広島では爆心一哩内の住民が半数は生き残り、長崎では七割が生存している。しかも生存者に腫瘍の謎もなく、放射能のため不妊の嘆きもないし、又生れ出た子供も不具ではない。との序文につづいて、一節一節に小さい見出しがついているから、それを並べておけば大体見当がつくと思うら。
「あなたの生き残るチャンスは、」ー 爆心から半マイル以上、ーマイル以内で は半数は死ぬるが、ニマイル以遠では生命を失う確立は零となっている。
「超強力爆弾については。」ー爆破カが数倍加されても、その被害は数倍加し ない。原爆を二倍加すれば、その害が二分のーマイルだけ遠くへ及ぷにすぎぬ。
「爆風についてはどうか。」ー爆風を避ける体の姿勢や地勢の利用法が記述してある。
「火傷をばどうするか。」ー原爆の閃光と熱によって生ずる火傷の避け方とその処置について、
「放射能をばどうするか。」ー原爆や水爆が他の爆弾より異るのは此の放射能の性能であるが、これは爆風や火傷ほど恐ろしいものではない。数字を示して説明。
「第一次放射能をどうするか。」ーこれは爆発の際に発する放射能で爆発放射能ともいわれ、瞬時的のものであるが強力である。しあし二千尺の上空で爆発すると一哩までしかその害は及ばない。日本での例によると全死者の一五パーセントが此の放射能でやられた。
「誘導された放射能については。」ー 第一次放射能が当つて金属その他多くの物体から誘導放射能が発するが、これは 大した害は及ぼさない。
「放射能病（原子病）をどうするか。」 ー放射能を体内に受けて病体を呈する。 二、三日後に症状を発するものからニ週後に発するものがあって種々な病体が現れるが早く現れるもの程致命的である。
「爆発の際に何処に居るが最もよいか。」 ー地下室がよい。
「家を如何にして守るか。」ー戸を閉すとかガスや電流を断つとか、こまどま とした注意。
「残存する放射能をどうするか。」ー 爆発後数分ないし数ケ月の間、放射能が 地上に残つていて危険なことがある。特に地上爆発、水中爆発の際にーーこの危険 が多く、爆弾の残骸とかいわゆる分裂物体にはよく残っている。
「[小児科診療の実際」という本に、「原子爆弾を受けたときの処置」として、Survival Under Atomic Attackの引用がある。特にネガティブな評価はない。
[ 小児科診療の実際 : 診断・治療・予防並びに保健のために, 南山堂, 1953, p.668 グレンツ・ゲビート ]
〔追記〕原子爆弾を受けたときの処置
概論 放射能のあることを除けば普通の爆発の一手段に過ぎない．
危険率 �’�弾の力を2倍にしても破壊の範囲は2倍にはならない，��8OOm以上離れると助かる見込みは急に増す．>
放射能 たいていの場合，爆風や閃光熱の方が危険（地下〜水中爆発でない限り）.
〔初期放射能」 �〆任盍躙韻覆里惑�発店から1.5km以内，��爆発後後1〜2分しか続かない． >
「誘起放射能」 1 km以内で爆発したら種々の物体中に誘起放射能が起る．
〔残留放射能〕 �ー鑪爐砲茲弔匿�分〜数週〜数力月残る，��危険なのは地面，地下，水中爆発資の時，�０Г里茲Δ覆發里鯢軛紊気擦襦粉躙院�.
原子力攻撃に対処する秘訣 必ず何よりも先ず��k隠れること，��地面か床の上に伏すこと，��両腕で顔をかくすこと，�で�撃後すぐ表に飛び出しては ならない，�コ犬鬚靴討覆�つた食物や水を使わぬこと，�ξ�言を放ってはい けない，�Г修梁勝十猗�（家庭の防火体制をする，自分の家の中を熟知する，非常用具や備蓄品を手許におく，窓を閉める……等）.
〔解説〕�〇�間があれば地下室〜地下鉄に逃げ込む，戸外で突然見舞われたら，建物か手近の溝に飛び込む，�⊃瓩�飛ばされたり，飛んで来たものに当たったりしないように壁か土堤の根に身を伏せる，��身を伏せたら，肘の内側で目を覆うーこれで顔の閃光火傷を避け，また一時的に目が見えなくなることや物が目に飛び込むのを防ぐ，�ざ�中爆発なら2〜3分後，それ以外ならば少なくとも1時間は屋内で残留放射能の減るのを待つ，�ナ�射能中毒 〜伝染病を避けるため飲食物に注意，瓶詰や缶詰は用いてよい．
療法 �＾太邸き⇒�血（少量一ずつ数回），��自家血液の筋注，�の惘佞諒箋襦� �ゥ咼織潺鵑梁燭た�餌．
〔参考女献〕1) U.S．政府：Survival under atomic attack（篠原他訳：原子爆弾を受けた時 どうすればよいか）2）西川：内科診療の実際（54版）p.1435 (昭26)
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