カメラ、写真に関連した漫画を紹介するWikiです。


著者小山田いく
掲載誌・連載時期「こどもの光」'89〜'91
単行本秋田書店サンデー・コミックス全3巻

 '80年代においてカメラは高級品で、子供が持つなど滅相もないという代物でした。子供、特に男の子のカメラへの憧れは車、バイク、飛行機へのそれと似たようなものだったに違いありません。今は無理だけど大人になったらこういうのを持ってかっこ良くキメたいっていう、ね。
 それでも「まんがサイエンス」の項でも触れた通り「子供向けに書かれた写真入門」の本はいくつか存在していて、しかもそれがちゃんと実践で使えたのですから需要はあったのでしょう。小学生が一眼レフの新品はいきなり買えなかったとしても、親兄弟のカメラを借りるか、お下がりを譲ってもらうこともなくはなかったでしょうし。
 御多分に漏れず小学生の時分からカメラを欲しがるマセガキだった私は「小学〇年生」(確か四年生か五年生だったはず)の付録の漫画ばかり載せた小冊子に「ドラえもん」、「あさりちゃん」等と併録されていた「カメラボーイ写太」という漫画を読んで狂喜していたものです。絵柄はすがやみつる氏のような、コロコロコミックの主流だった少年漫画によくあったタッチで、ニコンF2を小遣いを貯めてゲットして社会派カメラマン気取りで激写しまくるけど最後は川で溺れた人をフィルムを命綱代わりにして助けて、その人は命拾いしたけど写太は傑作が台無しだと泣いてオチがつくという話だったと記憶してます。この件について調べていたところ、'82年頃の「小学六年生」には「カメラ少年れお」なる漫画も二年間連載されていたことが判明し(更に吃驚したことは作者が「名門!第三野球部」のむつ利之氏だったことです)、こちらも気になる作品です(でもてんとう虫コミックスには入ってないだろうなあ)。
 そんな小学生向けのカメラを題材にした漫画の中でも光り輝く作品が今回の「ろこモーション」と言えましょう。

 ヒロインの名前は六根広子(むつね ひろこ 通称「ろこ」)。笹五位小学校に通うアクティブな女の子で、四年生に進級して学校新聞「ささごい新聞」の記者になったのを機に新聞社カメラマンの父からもらったオリンパスOM30で名記者として活躍するという話を横糸、同級生の記者の白井珠音(しらい じゅね 通称「ジュネ」)、井田飛男(いだ たかお 通称「タカ」)、甘栗敏(あまぐり びん 通称「クリ坊」)と一緒に過ごす四年生から六年生までの三年間の学校生活を縦糸に紡がれる話になっています。掲載誌「こどもの光」(現・ちゃぐりん)の発行元がJAグループの会社ということもあってか自然がテーマ、或いは豆知識として採り入れられたエピソードが多く(林で迷子になった時木の高さを見て方角を知る、山で鉱石を探す、枯れ木を何とかして甦らせよう、等々)、この点「まんがサイエンス」に近いと言えるかもしれません。コメディリリーフのクリ坊は着ぐるみを使ってあちらの「専門家」よろしく素っ頓狂なキャラに化けてろこ達を脅かしては怒られるのがお約束になってますし(強引ですかな?)。
 「がきデカ」「マカロニほうれん荘」「ドカベン」「ブラック・ジャック」と錚々たる看板を掲げてブレイクしていた頃のチャンピオンで描かれていて、今尚固定ファンを多く持つ先生ですからストーリー構成はしっかりしてます。1話で起こった事件解決からろこの新聞記者としての手腕が(偶然とは言え)遺憾なく発揮されて、以来班で唯一カメラのある(←ポイント)ろこの六根班は何かと活躍の場が多くなるのもそうですし、ジュネとタカ、ろこと耕助(2巻から登場する男の子)の恋物語、クリ坊のいたずら、自然が紡ぐファンタジックな物語(ここら辺りが小山田氏の本領ですね)、いずれも毎回メインの四人の誰かが主役になる話がある、要所でギャグが挟まれる、ギリギリまでハラハラさせておいてページをめくるとあれーっというハイライトが待っている、等の漫画のお約束の中に上手く散りばめられていて、今読んでもなかなかに楽しめます。ここは古本屋を探し回ってでも読んでいただきたいですね。

 ろこのカメラは先ほども触れた通りオリンパスOM30です。レンズは標準(50mmF1.4?)一本でその他はエレクトロニックフラッシュT20が夜間の撮影で時折登場する程度。お転婆(が持ち味)のろこですからそこはアクティブに動き回ってベストポジションを探していたのでしょう。露出はオートですからこと新聞用の写真ではピンボケにさえ注意すれば何とかなったと思われます。ましてフォーカスエイド(赤と緑のシグナルでピントが合っているかを知らせる機能)もありましたからその点でも安心です。

 入手ですがサンデーコミックス(秋田書店の、同社以外からの漫画をまとめたコミックスのレーベル)は滅多に見ないこともあってブックオフなどで探すのは難しいです。私はAmazonでまとめて全巻購入して、時々入荷はあるようなのでそちらの方が確実かもしれません。値段も価値を見出している店なら高いです。こちらもJコミに供出するのがいいのでしょうか。

 余談:「フードレンジャー・チャグリン」なかなかイカす曲じゃないですか。

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