カメラ、写真に関連した漫画を紹介するWikiです。

著者大石まさる
掲載誌・連載時期ヤングキングアワーズ2003.11〜2005.8
単行本ヤングキングコミックス全3巻

 ニッチもニッチで、漫画を読んで自分なりの面白い考察を深々としている訳でもない本Wikiですが、それでも漫画レビュアーであり、漫画の一読者としては折から私共のような漫画読者やアニメ視聴者の間で騒がれている表現規制問題に一度は触れておかなければなりますまい。アメリカの禁酒法、清教徒革命直後の護国卿クロムウェルのイギリスにおける圧政を引き合いに出すのは極端であるとしても、過度な規制は毒にこそなれ薬にはならないという立場から、私としても東京都青少年健全育成条例には賛成できません。建前は描くこと自体は自由ということになってはいますが、それも行政側の匙加減でどうにでもなるとあっては規制し放題という事情がある訳で(出版社と話し合って明確なガイドラインを設けようという話もあったもののはねられて、東京都民の条例改廃請求の署名も黙殺されたのがその証拠)、案の定エロ漫画を印刷業界が刷るのを渋っている、という未確認情報も出ています。現状においては「ToLoveる」がまあ何とか黙認されていて、「この彼女はフィクションです!」(渡辺静 週刊少年マガジン連載中)のように女の子の裸は胸と股間を隠すように努めて描かれる、という線で収まっているようですが、それも今後どうなるか不安なところです。まして世界に誇れる傑作を数多描かれた石原慎太郎大先生の一存で決定して、その点を指摘されると当人は悪戯を窘められて剥れる子供のようにお怒りあそばされたとあっては手放しで賛成するどころではありますまいに。
 少年誌の本来のターゲットであった時代に艶笑漫画を面白く読ませていただいた私としては、AVや成年漫画のようにコトに及ぶのは一般誌では論外としてもハプニングで女の子が裸や下着姿を主人公や読者に晒すのは黙認してはもらえないかと思うのですが。論拠? 実際'80年代の艶笑漫画がどうであったかを振り返ってみてもアレの描写まではなかったではないですか? 男主人公がヒロインやその友達にセクハラしまくる「ハートキャッチいずみちゃん」においても本格的にするということはありませんでした。それが元で性犯罪があったという報告など一件もなかった訳ですし、その程度なら黙認という形ででも許してはもらえるといいのですけどね。まして女の子の裸が好きなのが普通のこの年代からそういう漫画を取り上げるのもいかがなものでしょうか? 今回取り上げさせていただく「ピピンとピント☆」もまさにそういう味が売りのラブコメでありました、といったところで本題に参ります。

 舞台はこの作者の得意とする、自然の多い田舎町です。その町の商店街を創立したジイちゃんの孫息子の男子中学生、波浜登(なみはま のぼる 通称ピント)を主人公とした日常ドタバタラブコメというのが大筋です。とかく写真が大好きで、モニターやファインダーを覗けば見境なくどこまでも行き、家業の海の家の手伝いを一向にしないのは日常茶飯事。更にジイちゃんの残したカメラ(後述)のシャッターを切ると不思議な能力に覚醒するという設定も後に加わります。尤もその内容は被写体がやたらと増えたり、超人的な身体能力を発揮したりで、「キミイロフォーカス」とはその点違いますが。
 基本ストーリーはハーレムラブコメですからピントは登場ヒロインには無条件でモテまくってますし、女の子の裸や下着姿の登場頻度も多いです(そしてセクハラを働けば半殺しの目に遭うのもお約束)。掲載誌が掲載誌であることですし(「それでも町は廻っている」でもパンツは普通に出ているではありますまいか?)、成年漫画も別名義で描かれているだけあって、そういう場面では匂い立つ色気があるのがいいですね。寿桃音(ピントの隣家の娘)のたわわなおっぱいは言うに及ばず、ピントの同級生 ―メインの海猫亭湊、写真屋の如月梢、本屋の元木幸子― も年相応ながらエロく描かれてます。萌え絵というより実際の人体に近く描かれているので、その影響もあるのでしょうか?
 話が進む内にSF風味(これもまた大石氏自ら大好きと仰っていて、他の作品でも良くありますが)も加わっていき、湊がピントのジイちゃんの娘で、死んだということになっていたはずの当のジイちゃんは実は宇宙に出ていて、行方不明ながら今も宇宙のどこかで生きているらしいということ、この町が地球上で唯一宇宙との接点を持っている「特区」であること、これから先宇宙との交流を広めるかどうかで住人の意見が分かれていてまだハッキリした答えが出ておらず、そのことで度々大人たちの間で揉めていること、ピントの祖母の三五が実は宇宙の皇族の家系だったこと等々、宇宙に関係した話題も絡めて話が進行していきます。その中でピントは人間的に成長していく訳ですが、色恋沙汰には鈍感、これまたハーレムラブコメのお約束と言えましょう。

 ピントのカメラは当初はコンデジ(ソニーのサイバーショットと思われますが、完全に一致するカメラはありませんでした。P30が一番近いようです)でしたが、偶然にジイちゃんのキヤノンIXY D5を見つけてからはそちらがピントのメインカメラとなり、ピントの秘めた力を開放するキーアイテムとなります。そちらでは60cmまで寄るのが精一杯ということで(?)、花や虫をクローズアップして撮るような時はサイバーショットの出番もありますが。防水が売りのカメラだけあって、川や温泉に浸かる場面もありました。その頃オリンパスμ-TOUGHのような手軽な防水コンデジがまだなかったことを考えるとナイスな選択と言えるかもしれません。フィルムは入手しにくくなっていますが。

 作者の他の作品からのファンという人を中心にファンは多いようですが、単行本を見る機会は少ないです。絶版にはまだなっていないようなのでネット通販では普通に買えますが、私はなかなか見つけられずに「困った時のAmazon頼み」ということでそちらで入手しました。少なくともハーレムラブコメがお好きな方なら普通にお勧めできますのでどうぞ。

 附記。本作は'11年6/2、6/9の二週に渡って「真・週刊コミックTV+」でドラマ化されました。と言っても実写になった訳ではなく、デジタルデータ変換された漫画に声優の声を付けて放送されています。フレックスコミックスの「+Voice」をテレビで見るFLASHアニメにした、という感じでしょうか? 残念ながら私は衛星放送を見られる環境がないので今もって視聴の機会がないのですが、いずれはどのようか感じだったか見たいところです。

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