カメラ、写真に関連した漫画を紹介するWikiです。

著者園田健一
掲載誌・連載時期月刊アフタヌーン'10.9月号〜
単行本講談社 アフタヌーンコミックス 全4巻
 こういうWikiを運営しているような男性の私ですから、カメラが好きなのは当然としても車や銃器、ロボット等金属から構成される物に憧憬を寄せるのもまた自然の理(ことわり)と申せましょう。流石にモビルスーツの種類やギレン・ザビ総帥の演説を諳んじ、バルキリーについて造詣を深める、というところまではいかないにしてもガンダムもマクロスも一通り見てましたし、好きな海外ドラマを聞かれると「ナイトライダー」と答えるくらいですもの。いずれ車を持つことがあったらナイト2000のモデルになったポンティアック・トランザムにして、あんな感じに外観を改造したい。いや、それでなくても車なら見た目のかっこいいアメ車だなとまで本気で思っていたほどです。拳銃? まあそちらは「ルパン三世」に登場する面々が持っているのは何かを知って満足する以外は「刑事スタスキー&ハッチ」「ダーティハリー」「特攻野郎Aチーム」等でドンパチやるのを見るだけ、その程度でしたが次元大介のS&W M19コンバットマグナムのモデルガンは今も欲しい物の一つです。尤も本稿を書くための調べ物で知ったのですが、次元だけでなくルパン(ワルサーP38)や不二子(ブローニング)も定番のとは違う拳銃を使うこともあったそうですね。
 そちらの趣味から銃器を扱った漫画として「GUNSMITH CATS」も知ることになりました。作者の園田健一氏の名前は「アイドル雀士スーチーパイ」で知ってましたが、面白く読んでましたよ。基本のシリアスストーリーがしっかりしているのと、毎回登場する強か者の悪役との駆け引きが良かったですね。その後アフタヌーンと疎遠になっていたので続編のことも知らず、昨年に
「園田健一の新連載開始!」
 と煽りのついた表紙を見たのが今回紹介する「ブレット・ザ・ウィザード」を知るきっかけになったのでした。

 舞台は'60年代のアメリカ。好況に見舞われていたこの国で富裕層〜中産階級は我が世の春を謳歌し、街にはツヤツヤに磨かれたマーキュリーやシボレーが走り、宇宙開発事業が盛んになり、ベトナム戦争が勃発し、一方で「The Strawberry Statement(いちご白書)」に記された通り後期には学生運動も起こっていた時代です。良くも悪くもアメリカが世界の中で地位を確立しつつあった時代と言えましょう。そんなアメリカのきな臭い街で暗躍する、魔法が使える拳銃使いのマジシャンとその相棒こそが本作の主人公ブレット・ザ・ウィザード(通称?)とティティアリスです。彼らは対立する組織を悉く殲滅して裏商売の大元締にのし上がったギャング、リーランド一家の経営する闇カジノに入って、ブレットと同じく魔法銃の持ち主にしてボスのジム・リーランドに接近。そこからブレット対リーランド一家の潰すか潰されるかのバトルが始まる、というのが1巻の内容です。前からリーランドをマークしていて、事件を嗅ぎつけてやって来たFBIのスチュワート捜査官に言わせると、彼やマスコミに「ソーサラー」と呼ばれているブレットとティティアリスは既にギャング組織を三つ壊滅させているのだそうですが。
 その最中にウェイトレスとして闇カジノに潜入していたフリージャーナリストのポーラ・ウェンストンは偶々ミノックス(IIかIII型?)でブレットを撮影したことからこの争いに巻き込まれてしまい、ブレットに保護されて彼の正体を知る一般人として行動を共にすることになります。他にライカIIIa(底蓋にP.W.のイニシャルが彫られている)も持っていたのですが、そちらは扉絵でポーラが手にしている絵が描かれているに止まり、リーランド一家に押収されてしまってました。この頃ライカM2も3もあればミノックスの最新モデルは露出計の付いたB型で、35mm「小型カメラ」の分野ではニコンが朝鮮戦争以来プレスカメラの新勢力として日本から世界を席巻し始めていたことを考えると、時代遅れと言えば言えるかもしれません。それでもライカやミノックスは彼の地においても高級品で、南北戦争は遥か昔に終わったと言えど、ポーラの出身地のアメリカ南部は裕福ではなかったことも合わせて考えるなら一昔前のカメラをポーラは大切に使ってきている、という見方もできます。
 警察の鑑識班が記録に使っていたスピードグラフィックもそうですが、カメラの描写は車や銃器と同じほど丁寧です。ライカはシャッターダイヤルに1/1000秒、視度調節レバーがファインダー覗き窓にあってすぐIIIaと特定できましたし、ミノックスはシンクロ接点がないのでIIIsより前のIIかIIIだな、と分かりました。惜しむらくはポーラが闇カジノの(表向きの)支配人とリーランドの写真を撮る時にミノックスのレンズが指で隠れていたことですか。ファインダーブロックがパララックス(ファインダーで見えている構図と実際に写る構図とのズレ)を補正するために右端にずれているところまで描かれていたのに、これはちょっと残念です。或いは撮った後で指が動いてそうなったのでしょうか。それともう一点細かい指摘をお許しいただけるなら、ライカIIIaはドイツ国内で流通していたタイプではないでしょうか(底蓋の三脚ネジ穴が太くて、開閉のロック解除キーを回す方向を示した指標が「auf/zu」のドイツ語表記。アメリカ向け輸出用のは三脚ネジ穴が今の三脚と同じサイズで、ロック解除キーの指標は「open/close」の英語表記だったはずです)。入手先がドイツ人だったのか、等の憶測はできましょうが本当に細かすぎる点なのでこれ以上の追求はいたしませんが。

 2巻収録分では作品内時間が戻ってブレットとティティアリスの馴れ初めが描かれています(1巻では結局嘘で誤魔化されたり、あえて語られなかったりした疑問点が幾つも出てきていたので、それを解説していくのであろうと思われますが)が、ポーラはブレットとこの先行動を共にして一般人としての視点から彼らを見る役回りになりそうだ、と思っただけに作品から目が離せません。金属物が好きなら尚更です。車や銃器ももちろんですが、カメラの登場にも大いに期待したいところですな。作中でブレットもミノックスと現像のためのツールを持っている、という台詞もありましたしそちらも大いに気になるところです。

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