カメラ、写真に関連した漫画を紹介するWikiです。

著者月子
掲載誌・連載時期モーニング・ツー'11年49号〜連載中
単行本モーニングKC

 特に私が本Wikiで取り上げている漫画以外で個人的趣味で読む漫画を「萌えシフト」で選んでいて、しかも「けいおん!」のような百合々々な空気に支配された女の子の日常を描いた漫画が割と好きであるからそう思うのかもしれませんが、ここに来て「百合」はそれなりの小さくないジャンルになったように思われます。(視点はそれぞれ違えども)女性だけでなくて男性にも広く受け入れられるようになった、という意味において。
 更に友達から一歩踏み込んで恋愛模様を描いた作品も一定の人気を呼んでいます。例えば「青い花」は「瞳のフォトグラフ」のGUNP氏が同人誌を出されていたのがキッカケでアニメを見たのですが、ヒロインの万城目ふみの内向的な性格が自分にそっくりだったこともあって微笑ましく見られました。もう一人のヒロインの奥平あきら(声は後に「たまゆら」で桜田麻音を演じる儀武ゆう子)とふみの対照的な性格が上手くマッチしていて、そこが良かったのでしょう。ふみは先輩からも惚れられていて、三角関係に悩む一幕もありましたし(この辺り「カノカメ」と似ていなくもない?)
 こちらでもこれまでに「カメラ百合漫画夜話」と題してカメラ絡みの百合な話を紹介させていただきましたが、広く流通している雑誌に連載されてこの程単行本にまとまった作品と言えば今回紹介する「彼女とカメラと彼女の季節」が初めてですね。カメラの描写は元より、女の子同士の恋する気持ちが丁寧に描かれた良作だと本誌連載から面白く読ませていただいてましたので単行本発売が楽しみでした、と前振りもそこそこに作品紹介を始めたいと思います。

 ヒロインは平凡な女子高生の深山あかり。三年生になっていつもと変わらない日常を窮屈に思う内、初めて同じクラスになった同級生の仙堂ユキと知り合います。その二人を結び付けたアイテムがユキの持っていた二眼レフ(後述)で、彼女が撮った写真を暗室で現像し、プリントができるのを待つ間の会話、そして普段無愛想なユキが写真を撮ったり、それを現像したりしている時にだけ見せる笑顔からあかりはユキにただならぬ感情を抱くようになって……というのが大筋です。
 まずフィルムカメラ、それも一般的なデジカメでは再現されていない形態の二眼レフであかりを惹き付けたのが上手いですね。その後の喫茶店でのデートとその帰り道、一緒に下校する道でのアクシデント、お見舞い等のイベントを通してあかりのユキに対する恋愛感情が丁寧に描かれてます。女性の作家だけにその辺りの描写は分かりやすいですね。あかりがユキと一緒にいる間の、あかりにとってユキが特別な存在のように思えるという心情が川の流れの如く描かれて、人に公言できないような家庭の事情があって、それをユキに知られたくないとあかりが頭を抱える場面がハイライトです。それでもユキは嫌な顔や嘲笑もしないであかりを受け入れて、あかりもユキの優しさに感極まって泣いたのですけども。
 そんな二人の間にあかりに好意を寄せる野球部の香川凛太郎が割って入り、彼がユキとも顔なじみだったことから、いよいよドラマが複雑な様相を呈して、二巻(収録予定分)からちょっとした修羅場を迎えているのですが……果たしてこのゆくえはどうなるでしょうか。

 カメラについては各話の終わりに設けられたコラムで解説が付いています。ユキは普段メインに使っているヤシカフレックスB後期型(シャッターが1/500秒まであるタイプ)以外にもいろいろ持っていて、キヤノンEOS Kiss5、ニコノスV、コダックEK6(フィルムは富士のFI-800GTが使える由。若干の工夫は要りますが)、マミヤM645と必要に応じて使い分けてます。話の中でユキはあかりに「大人の科学」の35mm二眼レフをプレゼントする件があり、
「私も持ってるんだけど」
 と言っていました。読んでいると露出やピントを体感で測らないと使いこなすのが難しいカメラも難なく使っているユキは相当の達人ですね(別にセコニックL-398も持っていましたが)。冒頭であかりとユキを結びつけることになった写真もなかなかの傑作でしたし。
 EOS KISSとニコノスは実名で出ていますが、ヤシカフレックスについてはロゴが「Otowaflex(講談社のある文京区は音羽にちなんだ名前?)」となっていました。その後あかりが、
「ユキとお揃いのカメラが欲しい」
 と言って買うことになるヤシカルーキーは実物でしたが。

 巻末に著者近影の写真が掲載されていて、そこでは作者の月子氏が件のヤシカフレックスを構えておられました。左手でしっかり底面を支え、右手でピントノブをつまむ所作がしっかりしていて、ユキと同じく相当使いこなしておられるな、とお見受けしました。これならカメラを扱う場面も楽しんで読めそうなので、あかりとユキの恋模様共々先に期待して読んでいきたいです。
 それと表紙にカメラのしぼ革模様をあしらったり、左上の「KANOCAME*」のロゴが何となく昔のニコンのカメラに彫られていた「NIPPON KOGAKU」の刻印のようなデザインにしてあるのもカメラ好きには嬉しいデザインです。

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