シンデレラガールズのエロパロまとめサイトです。

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注意点
・今回前後編の前編です。
・作者は超がつくほどのスカトロマニアのスカトロ作家です。
・そのため、今回はスカトロ描写もアナル描写も排泄描写もあります。
・さらに胸糞展開です。
・姉ヶ崎は処女ヶ崎だろふざけんなよ、と言う方は絶対にお読みにならないでください。
・あと、たくみんはなんちゃってヤンキーだから、根は純情な乙女だから、という方もお読みにならないで下さい。
・枕アイドルは汚してナンボ、という方には、そこそこ満足できる仕上がりではないかと思います。



「…………………」
「はぁ、はぁ、はぁ…ッ! ミカちゃん、ミカちゃんッ!! うッ!」

とある都内の芸能プロダクション。鍵のかかった会議室。
そこで1組の男女が、会議室の長机をベッド代わりに、淫らな淫戯に耽っていた。

しかし、両者の様子は対照的で、情熱的に腰を振る男と正反対に、正常位で体奥を突かれているピンク髪の少女は、ひどくやる気の無い表情で虚空を見つめていた。

「…………そろそろ終わってくんない? アタシ、午後イチで撮影だから」
「わ、わかってるよ…ッ!」

少女の声はどこまでも冷たく、そして乾いていた。

ピンク色の髪の毛をした少女の名前は城ヶ崎美嘉。
CGプロダクション所属の、現役女子高生アイドルだ。


「うっ、く… 出る……ッ!」
「あ、ちょ、ちょっとっ!!」

不意に男が、ぶるり、と腰を震わせ、美嘉の腟内に射精を始めた。

「馬鹿ッ! なに腟内に出してんのよッ!」
「ご、ごめん…」
「早く抜きなさいッ!!」

美嘉が脚で蹴飛ばすように男を引き剥がす。
しかし、既に腟内に発射された精液は消しようがなく、美嘉の膣穴から白濁した液体がドロリと流れ出た。

「サイッテー! 絶対に外に出すって約束したからナマでしてあげたのに… アンタ、この会社クビになりたいの!?」
「き、気持ちよすぎて……」
「……サイテー」

吐き捨てるようにそう呟くと、美嘉はバッグからアフターピルの錠剤を取り出し、一気に飲み込んだ。

「……クスリ代3万円ね。あと、クスリの影響で生理不順になったら、追加で料金取るから」
「えっ…? そ、それは…」
「文句あるの…!?」

丁寧にウェットティッシュで膣穴を拭う美嘉に睨まれ、男は萎縮してうな垂れた。

「けど、俺… 持ち合わせが…」
「路頭に迷いたくなかったら、明日までに全額用意しなさい。あと、いくら積まれたって、2度とアンタとはセックスしないから」

ギラギラした目付きで美嘉はそう言い放つと、さっさと出て行けとばかりに荒々しく手を振った。

「ごめん… 明日には必ず用意するから……」
「さっさと行って!」

追い討ちの怒声でさらに萎縮し、男は肩を落として会議室から出て行った。


「まったく… 最近頑張ってるからって、甘い顔するんじゃなかった……」

美嘉がブツブツと文句を言いながら身支度を整えていると、会議室のドアがガチャリと開いた。

「……誰ッ!? ………って、なんだ、穂乃香か……」
「………………………」

会議室に入ってきたのは、同じプロダクション所属のアイドル、綾瀬穂乃香であった。
美嘉とは同い年で、プロダクションの中ではそれなりに話しをする仲である。

「なんか用?」
「……今からプロデューサーさんとここで打ち合わせなの」
「あっそ」

大して興味を示さず、身支度を再開した美嘉の横を穂乃香は無言で横切ると、ぴっちり閉じられたカーテンとドアを全開にした。

「寒ッ! ちょっと何すんの!?」
「……セックスの匂い。酷い匂いの場所で打ち合わせしたくないだけよ」

ホテル代わりに使われたせいで、会議室は性臭で満ちていた。
ずっと中に居た美嘉は気付かなかったが、外から入った穂乃香には我慢できる匂いではなかった。

「……ごめん」

流石にバツが悪いのか、美嘉が素直に頭を下げる。

「……あれこれ言う事じゃないと思うけど」

バレエで鍛えた細身の身体を窓枠に預け、穂乃香は美嘉と視線を合わせずに言った。

「せめてプロダクションの中でカラダを売るのは止めたら? お金に困っているわけじゃないでしょう?」
「……まぁね」

言葉少なく美嘉が答える。

美嘉が『こうやって』、プロダクションの人間と性交渉を持っていることは、プロダクション内では暗黙の了解として扱われていた。
もちろん、そうした状況を快く思って居ない社員も居るが、とある事情から面と向かって美嘉を諭す人物は居なかった。

「でも、しょーがないじゃん。アタシ、そういう『キャラ』なんだし」
「そんなことないわ。美嘉は女の子に一生懸命なだけで…」
「そーゆーキャラだから!」

強引に会話を打ち切ると、美嘉は苛々した様子で会議室を出て行った。

1人残された穂乃香は、美嘉が消えたドアを憂鬱な表情で見つめ、深く溜め息を吐いた。

「美嘉ちゃん、今度はぐっと色っぽいポーズ取ってみようか!」
「えっと、こんな感じ★?」
「おお、いいねぇ!」

都内の撮影スタジオ。
今日の撮影は、美嘉がモデルを務めるティーン向けファッション誌の表紙グラビア撮影だ。
久々の表紙グラビア撮影ということもあり、スタッフも美嘉も、かなり熱の篭もった撮影が続けられていた。

「…ちょっとスチール確認するから、いったん休憩取ろっか。美嘉ちゃん、時間大丈夫?」
「えーっと、別に今日の仕事はこれ一本だけど……」

美嘉が可愛らしい花柄の手帳を取り出してスケジュールを確認する。
そして、日付の枠内に書かれた、そっけない「17時 いつものトコ」という文字を確認すると、努めて表情を消して答えた。

「ごっめーん★ 夕方からマストレさんのレッスン入ってるから、あんまり押すのはマズイかな?」
「うわぁ、マストレさんのレッスンか… そりゃ後愁傷様だね」

スタッフから同情めいた笑い声が起こる。
業界でも有名なトレーナー4姉妹。その長姉であるマスタートレーナーのレッスンは、苛烈で知られていた。

「……うん、スチールOKだね。美嘉ちゃん、あがって良いよ?」
「え、ホント★? やたっ!」
「ラフは明後日には事務所に届けるからね」
「はい、ありがと★」

美嘉はスタッフにペコペコと頭を下げると、軽い足取りで撮影スタジオを後にした。
そして、簡易シャワーで汗を流し、楽屋で化粧と衣装を整え、移動用のタクシーに乗り込んだ。

その頃には、美嘉の顔は能面のように無表情になっていた……

「……こんばんは」
「こんばんは… ひひ、きょ、今日もカワイイね、美嘉たん」
「……ありがと」

念入りにタクシーを2台乗り継ぎ、雑居ビルに偽装した裏口から入った、高級ホテルのスウィートルーム。
豪奢という言葉を具現化したようなそのスウィートは、美嘉を待つ一人の人物が、ほぼ1年中貸切りにしていた。

その人物は、日本の最大手のアパレル複合企業の3代目若社長であり、美嘉の、そしてCGプロダクションの最も有力な後援者であった。

「なにか、飲む?」
「コーラ、頂戴」
「あ、それなら良いのがあるよぉ。ペプシが次の商戦の目玉にする新商品。トクホなんだって」

肥満気味の身体を揺らして、大家族が使いそうな巨大な冷蔵庫から、ラベルのついていないペットボトルを取り出す。
それを美嘉の目の前に置くと、若社長は馴れ馴れしく美嘉の隣に乱暴に腰を降ろした。

「今日は、『ウチ』の撮影だったっけ?」
「うん…… この春の新色デザイン……」
「美嘉たんが着るんだから、ヒット間違いなしだね!」
「……かもね」

言葉少なに美嘉が答える。
そこにはスタジオで見せた快活さはまるで無く、嫌悪感を努めて抑えている様子が、安易に見て取れた。

「…つーか、自分トコの商品なんだし、チェックしなくて良いの?」
「ボクが? あはは、無駄無駄! ボクが出しゃばったら、売れる商品も売れなくなっちゃうよ!」

この3代目は、誰もが認める無能のボンクラであったが、性質の悪いことに(良いことに?)それを一番よく把握しているのは、当の本人であった。
両親の早い引退から、20代後半で大企業のトップになった彼だが、経営は一族の重役に任せ、本人は一切業務に口を出す事無く放蕩三昧の毎日である。

「ねぇ、今日は何時まで平気なの?」
「……ママとパパには、プロデューサーが上手く言ってるはずだから、21時ぐらいまでなら…」
「うぇひひ! それじゃ、イロイロできちゃうね! きょ、今日も楽しもうね!」
「……うん」

光の無い瞳で頷くと、美嘉は緩慢な動作で立ち上がり、機械的に身に着けている服を脱ぎ始めた。

『アパレル王手の若社長が、若いアイドルの『枕』を欲している』

半年前、アイドル業界に囁かれたこの黒い噂が真実だと判明すると、幾多のプロダクションが社運をかけて自社の『アイドル』を若社長に献上した。

城ヶ崎美嘉もその1人であり、様々な事情と軋轢から、『本人が望んで』という建前の元、処女の身でありながら若社長との『枕』に臨んだ。
その結果、どういうわけか美嘉は若社長の一番のお気に入りとなり、CGプロダクションが業界で大きく躍進するきっかけとなった。

しかし、当然それは、17歳という多感な少女の意思と尊厳を踏みにじり、陵辱する結果であった。

当初、美嘉は自分が社長の愛人に『選ばれた』ことに半信半疑であった。

自分はベッド上で何もアピールできず、他の献上アイドルたち(この下衆な若社長は、複数のアイドルを同時に、競わせるようにして抱いたのだ)のアピールは同性の自分から見てもいやらしく、積極的なものだった。

それなのに、ベッド上ほとんどマグロで、処女喪失の激痛と絶望感に泣くだけだった自分がなぜ選ばれたのが、美嘉には不思議でならなかった。

『なんでアタシなの!? あんなブタに抱かれるのなんて、もう絶対に嫌よッ!!』

何度も何度もプロダクションの社長室で訴えたが、それは敵わぬ願いだった。

それどころか、後に判明する様々な『事実』により、美嘉は自分の人生が1個人の権力に押し潰されたことを、強制的に理解する羽目となった。

以来、美嘉は『若社長に気に入られた』という事実を、絶望的な感情と共に受け止め、まるで奴隷のように若社長の性玩具となることを強要され続けていた。

「しゃぶるね……」

全裸になった美嘉が、若社長の膝の間にしゃがんでトランクスを降ろすと、荒淫で淫水焼けした赤黒く、巨大なペニスが現れた。
すえた匂いが美嘉の鼻腔を直撃し、こみ上げてくる嘔吐感を、美嘉は何とか押さえ込んだ。

「ぅう…… あむ… じゅぷ…… じゅぷ……」

この半年間で強制的に鍛えられた口腔技で、美嘉が若社長のペニスをしゃぶり上げる。
とても全部は口に入りきらないから、亀頭の部分だけを咥えて、残りの竿は両手を使ってしごく。
その代わり、ぢゅぅぅぅ、と亀頭に痕が残るくらいに吸い付き、鈴口を、チロチロ、と舌でくすぐる。

「うわぁ… 美嘉たんのフェラチオ、サイコーに気持ち良いよぉ……」

(ブタ… 美嘉たんとか言うな、気持ち悪い……)

内心の嫌悪感をおくびにも出さず、情熱的にフェラチオを続ける。

ふと、今、自分が思いっきりペニスを噛んで、食い千切ったらどうなるのか考えた。

(プロダクションの仕事は半分くらいになるよね… この数ヶ月で一気にアイドル増えたし、みんな路頭に迷うかなぁ……)

そして、脳裏に浮かぶのは両親の顔だ。

(パパ… 万年係長だったのに、今度課長への昇進が決まったんだよね… ママの料理雑誌も、TSUTAYAに置いて貰えるようになったんだよね……)

若社長との関係が始まったとき、変わったのはプロダクションだけではなかった。
美嘉の両親の仕事先、それどころか、名も知らない親戚の就職、進学、金銭問題、それら全てが、いつの間にか順風なモノへと変化していたのだ。

その事実を知ったとき、美嘉は、もう一生この男から逃れることが出来ないことを悟ったのだ。

(莉嘉……)

最愛の妹の顔を思い浮かべる。
自分に良く似た、この春中学生になる妹は、進学と同時にアイドルとしてデビューすることが決まっている。

その妹のアイドルデビューを、影ながら強くサポートしているのも、目前のこの男(の権力)なのである。

ぞんざいに扱えるはずが無かった。


「うぅ… そろそろイクよ、美嘉たん…!

急に若社長が美嘉の後頭部を掴むと、強引にペニスを美嘉の口腔に突き刺した。

「…………………ッッッ!!!!」

喉奥を肉棒で突かれ、急激な嘔吐反射が美嘉を襲う。
しかし、嘔吐よりも先に、喉奥に突きこまれた亀頭の鈴口から、白濁した精液が勢いよく噴出し、美嘉の喉壁に直撃した。

「オゴッッッ!!」

アイドルらしからぬ喉鳴り音が部屋に響き、飲みきれなかった精液が鼻腔を逆流して鼻の穴から噴出する。

(酷い……ッ)

生臭い精液の匂いと敏感な喉粘膜を刺激される苦しみで、美嘉は何度も空嘔吐と咳嗽を繰り返した。

「ふぅ〜、美嘉たんの口マンコは、いつ使ってもサイコーだねー」
「あ、ありがと… げほ…ッ き、綺麗にするね…」

必死の思いで息を整え、精液で汚れたペニスを舌で舐め清める。
精液の味にはもう慣れた。慣れてしまった。

(これで終わってくれないかな……)

切実な希望を込めて、上目遣いに若社長を見上げるが、逆にそれは媚びるような仕草に見えた。

「うほっ、お掃除フェラも上手くなったね〜。それじゃ、今日はボク頑張っちゃおうかな!」

美嘉の絶望とは裏腹に、若社長はやる気に満ちた声で言い、美嘉をキングサイズのベッドに促した。

(あ〜あ、今日もデカチン挿れられちゃうのかぁ……)

若社長の巨根とのセックスはとにかく体力を使う。
ベッドに横になり、いつも使うローションに手を伸ばした美嘉だが、若社長のとんでもない台詞を聞いて、ビクリ、とその動きを止めた。

「ねぇ、美嘉たん。今日はさ、違う穴に挑戦してみようよ」


「………え、違う穴?」
「うんうん、おまんこばっかり使ってるとマンネリになっちゃうでしょぉ? だから、コッチの穴でも出来るようになっとこうよ」

若社長が手を伸ばし、慎ましくすぼんだ美嘉の後穴をほじくる。
瞬間、全身に鳥肌がたった美嘉が、引き攣った笑みを浮かべて言った。

「そ、そこは… セックスするトコじゃないし…」
「あれぇ? 美嘉たん意外と純情なの? こんなの誰でもやってるよぉ?」

ニヤニヤと下品に笑いながら若社長が言う。
美嘉は見た目もアイドル路線もギャル系だが、中身は純情な乙女だ。
自分がアナルセックスをするなど、想像したことすらない。

「そ、それは知ってるけど、ア、アタシにはまだ早いかなーって…」
「全然早くないよぉ! ボク、小学生でアナル調教受けてるジュニアアイドル知ってるしー」
「あ、う……」
「もしかして、キョーミ無い?」

(あるわけ無いじゃん!!)

本心を、声を大にして叫びたい。
しかし、それは出来ない相談だった。

若社長はニヤついた表情のまま、しかし、目はまったく笑わずに、追い込むように言った。

「…ねぇ、ホントにキョーミ無い?」
「え、えと… キョーミ、有るよ… うん、有るに決まってるじゃん! 今時のオンナノコならトーゼンよね!」

空元気を振り絞り、美嘉が気丈に答えた。
しかし、鳥肌は収まらず、身体はカタカタと震えだしてしまった。

「い、いいよ… お、お尻で、セックスしようよッ!」

泣き笑うような表情で、美嘉は必死に涙を堪えて言った。


(ひひ… たまんねぇ、この反応……)

若社長が内心ほくそ笑む。

彼が、外見とは裏腹に性に対して純情で初心な城ヶ崎美嘉を『枕』に選んだのは、まさにこういった反応を楽しむためだった。

その生まれから、彼は若い頃から女には不自由していなかった。
しかし一方で、彼の持つ権力や金銭目的に擦り寄ってくる女に辟易もしていた。

そんな中、戯れに呟いた「若いアイドルを囲いたい」という発言があっという間に現実化し、複数の若いアイドルが彼の寝所に案内された。
自分に取り入ろうと必死に腰を振るアイドルたちの中で、外見とは正反対な初心な反応を見せ、しかも処女であった美嘉は、ひどく個性的に見えた。

(処女食ったときも、必死に涙堪えていたのがたまんなかったなぁ……)

好きでもない男に処女を捧げて、さりとて反抗するでもなく、他のアイドルのように積極的に股を開くわけでもない。
ただひたすら痛みと嫌悪感に耐える美嘉を、彼は柄にもなく美しいと感じ、そして、もっともっと汚したいと感じたのだ。

(まだまだ楽しませてもらうよ… 美嘉ちゃん…)

自身のペニスが再び力を取り戻すのを感じ、彼は気味悪く「ぐひひ…」と笑った。

(お尻ッ!? 無理、無理だよ! あんなにおっきなの、入るわけないよ!!)

美嘉は混乱の極地にあった。
膣でセックスをする時でさえ、最初はそのペニスの大きさに激痛を有したのだ。
排泄器官である肛門でセックスなど、到底出来るとは思わなかった。

「あぁ、安心して良いよ、美嘉たん。ボク、アナルセックスは慣れてるから、リードしてあげる」
「ほ、ホント…? あ、ありがと……」

半ば本気で感謝の言葉が口から漏れる。
美嘉が全身の力を抜くと、若社長は美嘉をベッドに押し倒し、ローションを絡めた無骨な指で、美嘉の小さなお尻の穴を弄り始めた。

「あ、あぁ……」

ぬぷ、という音がして肛門が人差し指を飲み込む。
痛みは無いが、本来出すべき器官にモノが逆流する感覚に、美嘉の肌がさらに粟立つ。

「お…… 意外と柔らかいね。自分で弄ってた?」
「そ、そんなこと……」

肛門を弄られている衝撃で、被っていた仮面が剥がれ落ちる。
城ヶ崎美嘉の『キャラ』としては、ここは「えへへ… ちょっとだけ弄ってたかも★」と虚勢を張るところだが、そんな余裕は美嘉にはなかった。

(気持ち悪い… 気持ち悪い……ッ!)

自分の体内を男の指がぐりゅぐりゅと攪拌している。
ひっかくように指が肛内をほじくると、まるで排泄物が掻き出されるような感覚が美嘉を襲った。

「き、汚い、よ……」
「大丈夫、大丈夫」

軽薄に声をかけ、弄る指の数が2本に増える。

「はぁッ! 太い、よぉ……」

いきなり拡張される面積が2倍になり、美嘉が感じる圧迫感が増大する。
ハー、ハー、と大きく呼吸をして全身の力を抜こうとするが、若社長が指を、ぐちゃぐちゃ、と動かすたびに、どうしても力が入ってしまう。

「う、動かさないでぇ……」

とうとう、美嘉の口から弱音が漏れる。
その声を聞いた若社長は、わざとらしく「え、何か言った?」と美嘉に問い返した。

「お、お尻……」
「痛いの? やめて欲しいの?」

まるで試すように若社長が言う。

「美嘉たん。もしかして、『嫌』なんじゃないの?」

それは、極めてあからさまな脅迫であった。

「……………………じゃない」
「ん?」
「………嫌じゃないよ★ ちょっと、驚いただけだから、もっと弄って良いよッ」

心をメチャクチャに破きながら、美嘉は掠れた声でそう言った。


「ひぐぅ… うぅ……」

冷たい脂汗がダラダラと肌を伝う。
もちろん原因は、肛門に蠕く男の指だ。
その本数はいつの間にか3本に増えており、可憐だった美嘉の後穴を、これでもかと拡張していた。

「そろそろ、ほぐれたかなぁ……」

ぐぱぁ、と擬音が聞こえてきそうなくらい、3本の指を三脚のように広げて肛門を拡張する。

「いぎぃ……ッ!」

明確な痛みが美嘉を襲い、歯を食いしばって耐える。
すでに彼女の顔面は涙でぐちゃぐちゃになっており、流れたマスカラが黒い線となって頬に痕を残している。

「うん、いいかも。美嘉たーん、そろそろ挿れるから、仰向けになってねぇ」

心と頭を努めて空にして、ノロノロとした動作で美嘉がベッドに寝転がる。

(怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い……ッ!!)

アナルセックスの恐怖に、歯がカチカチと音を鳴らす。
正常位で折り曲げられるようにまんぐり返しにされ、腰の下にクッションを入れられる。
慣れているというのは本当なのだろう、僅かに浮いた美嘉の腰は、丁度良い高さと角度で肛門を男に差し出すポーズであった。

「ふひひ… さぁ、力を抜いてねぇ……」

気持ちの悪い声と共に、ピタリ、と美嘉の肛門に若社長の巨根があてがわれる。

「ひっ!! ちょ、ちょっとタンマ…… ぁぎゃああぁぁぁ!!!!」

美嘉の可憐な口唇から魂消るような悲鳴が迸った。

いくら事前にほぐされていたとはいえ、本来の役割ではない小さな肛門に、若社長のペニスは大きすぎた、太すぎた。
メリメリ、という悲鳴をあげながら、美嘉の肛門は限界まで押し広げられた。

「無理ッ! 無理ィィィ!! 抜いて、抜いてよぉ!!!!」
「ぎゃははは!! いいねぇ! 叫ぶたびに美嘉たんのケツマンコが締まるよぉ!!」

美嘉の必死な訴えも、若社長にとっては昂奮を助長する蕩声でしかない。
直腸の最奥までペニスを打ち込むと、若社長は美嘉の嘆願をまるっきり無視して腰を使い出した。

「あぅッ! ぐあぅ!! 駄目ッ! 動いちゃ駄目ッ! 裂けちゃうッ!!」
「ひひっ、裂けたら一生オムツ生活だね! そうだっ! そうなったら、美嘉たんには大人用オムツのCMに出てもらおうねぇ!」
「そんなの嫌ぁぁ!! 抜いてよぉ!!」

圧し掛かる男をなんとか引き剥がそうと、両手両脚を必死に突っ張るが、肥満体である若社長の身体はビクともしない。

「嫌ぁ! 嫌ぁ!! 痛いよぉ!! 助けてぇぇぇ!!」

美嘉の魂消るような悲鳴は、しかし、高級スイートの厚い壁に阻まれ、誰にも聞こえることはなかった……



「ひぐ… ひぐ… ふぐぅ……」

アナル挿入から数分後、叫びつかれた美嘉は、もはや男の暴虐に抵抗すらできなくなり、低い声でむせび泣くことしか出来なくなっていた。

「ふひ、美嘉たん、もう抵抗しないの? アナルセックス気に入ったみたいだねぇ…」
「そんなわけ、ないでしょ……」

肛門の激痛は、もはや鈍痛へと変わり、感覚もあやふやになっている。

(さ、裂けてないよね…!?)

裂傷の恐怖が美嘉を凍りつかせる。
そのためか、美嘉はこれまで『枕』で外すことのなかった仮面を、知らず知らずの内に外してしまっていた。

「………そろそろ出すよぉ」
「さっさと終わってよぅ…」

美嘉の言葉に、それまでニヤニヤ笑っていた若社長の顔が、一瞬だけ無表情になった。

「うっ、出る……」
「ああああぁぁぁぁ……」

腸内でペニスが、どくどく、と大量の精液を吐き出す。
それは2回目の発射とは思えないほど大量のもので、生暖かい体液が直腸を浸食する感覚に、美嘉の全身に鳥肌が立った。

「ふぅ… 気持ち良かったぁ」
「終わったなら早く抜いてよぉ……」

美嘉が涙声で言う。
しかし、若社長は下卑た笑いを浮かべると、無情な声で「まだだよ」と言い放った。

「………え?」
「美嘉たん、今日はちょっとお口が悪かったからねぇ。少しオシオキして、自分の立場をわかってもらわないといけないなぁ」
「そ、そんな! でも… あの… ご、ごめんなさい!!」
「ふひひ、謝ったってもう遅いよぉ! さぁ、オシオキだぁ!!」

若社長がそう言って下半身の力を抜くと、美嘉は直腸内に、再び熱い奔流が流れるのを感じた。

「…え? なんで、2回目…?」
「流石にザーメンはそんな簡単に出ないよぉ。男って、射精するとオシッコしたくなるんだよねぇ」
「ッッッ!! 嘘ッ!! オシッコしてるのッ!?」

美嘉が有り得ないものを見る目で、己の下腹部を凝視した。
この体内に感じる生暖かい奔流は、つまり、男の小便の感触なのだ。

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

美嘉の、この日一番の絶叫が部屋に木霊する。
必死に身を捻って逃れようとするが、男はがっちりと美嘉の身体を拘束して離さなかった。
美嘉は、ただひたすら涙を流し、男の小便を受け続けるしかなかった。



小便注入は1分ほど続き、美嘉の直腸内は精液と小便の混合液で膨れ上がっていた。
凄まじい圧迫感と、そして、聞きたくもない、ゴロゴロ、という蠕動音とともに、強烈な排泄衝動が沸き起こる。

「ひどいよぉ…… トイレぇ……」
「はぁ、すっきりした。さぁて、美嘉たん、ここからが本番だよぉ」

若社長はそう言うと、ベッドの脇からとある電子機器を取り出して構えた。

「ふぇ……?」

若社長が構えたモノを見て、美嘉は、今度こそ絶望的な悲鳴を上げた。

「嫌ぁぁぁぁぁぁ!!!! 撮らないでよぉ……ッ!!」

若社長が構えたのは、高性能なデジタルビデオカメラだった。
この男は、現役女子高生アイドルが排泄する瞬間を撮ろうというのだ。

「さぁ、抜くよぉ。お掃除は気にしなくて良いから、思いっきりベッドの上で出しちゃいな!」

ズルリ、と、長時間美嘉を苛み続けたペニスが直腸から抜かれる。
しかしそれは、ギリギリのラインで噴出をせき止めていた栓が抜かれたのと同じことだった。

「ふぐぅ…… だめぇ… トイレに……ッ!」

直腸内のモノが、出口を求めて噴出しそうになるのを、肛門をぎゅっと締めて何とか堪える。
アイドルとしても、人間としても、こんな場所で排泄するのは、何としてでも避けたかった。

「おやおや、美嘉たん、ここでしていいんだよ?」
「嫌よ… トイレに行くッ!」

必死に手足を操り、四つん這いのままベッド上を移動する。

(ベッドを降りれば… トイレに行ければ…!)

そんな美嘉の健気な抵抗は、しかし、支配者の可虐心を増長させるだけであった。

「いい加減、自分の立場を弁えろよ。お前はココじゃ、ボクを悦ばせるだけの性玩具なんだよ」

抑揚の無い口調でそう言うと、若社長は手を伸ばし、四つん這いで痙攣する美嘉の下腹部を、思いっきり掌で押した。

「ッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!」

それは、決壊させるには十分な圧力だった。


初めに、数条の小便が、ぶちゅ、と美嘉の肛門から漏れ出た。
それは美嘉の白い太腿に琥珀色の河を作ったあと、膝から滴るようにベッドに落ち、シーツにまだらな染みを作った。

「あ、あ、あ、あ、あッ!!」

美嘉の全身が瘧にかかったかのように激しく痙攣を起こす。
そこに、再度、若社長の掌による圧迫が加わった。

ぶちゅッ!! ぶりゅりゅぅぅぅ!!!!

今度は放物線を描くほど勢い良く小便が噴出される。
琥珀色だったソレは、次第に色を濃くしていき、最終的には茶交じりの黄土色となって噴出を続けた。

「うわぁ! アイドルがケツから小便してるよ! ふひひ! レア動画ゲットだな〜」

若社長の下衆な感想も、美嘉の思考は拾うことが出来ない。
今、美嘉の意識は、腸内を猛烈な勢いで下るモノに集中していた。

(止めなきゃ、止めなきゃ、止めなきゃ!!)

肛門に力を込めようとするが、痺れているのか、身体が思うように動いてくれない。
それどころか、若社長の掌による圧迫は絶えず続き、美嘉の肛門は、その役割を全うすることができなかった。

そして、最悪な瞬間は訪れてしまった。

「あ… 出ちゃう……」

それは、現実逃避の呟きだったのだろうか。

ぶりゅ… ぶりゅ… ぶり…

大きく開いた美嘉の肛門から、焦げ茶色の排泄物が、ぼとり、ぼとり、と排泄された。

「見ないで… 撮らないで……」

涙も涸れた絶望の表情を浮かべ、美嘉は届くはずの無い嘆願を呟き続けた。


全てを排泄し終わると、美嘉は糸の切れた操り人形のようにベッドに倒れこんだ。
シーツに滲み込んだ汚水が冷たく肌を濡らすが、それを気にする余裕も無い。

(見られた… 撮られた……)

空ろな瞳で、若社長の構えたビデオカメラを見る。
もうアイドルとしても、人間としてもお終いだと思った。
奴隷、という2文字が美嘉の頭に浮かぶ。

「………これでおわり?」

様々な思いを込めてそう呟くと、ビデオカメラを置いた若社長が、いつもの下卑た笑いを浮かべて言った。

「自分の立場、理解できたぁ?」
「……うん」
「よろしい。それじゃ、アナルセックスを続けようか♪」

人とは思えぬその苛烈な言葉を、美嘉は機械的に「はい…」という呟きと共に受け止め、ベッド上で四つん這いになり、尻を高く掲げた。

「どうぞ……」
「うんうん、美嘉たんは素直でイイコだねぇ!」

既に怒脹していたペニスを、排泄の汚れなど気にも留めずに美嘉の肛門に捻じ込む。

「………………ッ」

無表情のまま、美嘉の眉毛が僅かに動く。
若社長は、そんな美嘉の耳に口を近づけると、楽しそうに、本当に楽しそうに言った。

「今日は直腸が捲り上がるまで責めてあげるから、頑張ろうね♪」
「……うん」

再び始まった悪夢のようなピストン音を聞きながら、美嘉の精神は、深い闇の底に沈んで行った……


翌日のCGプロダクション。
出社した美嘉は、昨日の『営業』を直接社長に報告すると、何をするでもなく、待機室のソファにだらしなく身を沈めた。

(今日は何か予定あったっけ……?)

ノロノロとスマホを取り出してスケジュールをチェックする。
そこには、ボイストレーニングの予定が表示されていたが、美嘉は面倒そうにスマホをテーブルに放り投げた。

「……めんどくさいからサボろ」

サボったところで、美嘉に文句を言える人間は社内には居ない。
今の美嘉には担当プロデューサーすら居ない。
自分のアイドルが『枕』によって壊れていく様を直視できず、心を病んで辞めてしまったのだ。
新しいプロデューサーをプロダクションは用意しようとしたが、美嘉がそれを拒んだ。
どうせ二の舞になると思ったからだった。

「あ〜あ、お尻、ヒリヒリするなぁ……」

昨日、暴虐の限りを尽くされた肛門は、いまだヒリヒリとした痛みが残っていた。

「ヤケ買いでもしよっかなぁ… お金はあるし……」
「あ、あの……」

だらだらと愚痴る美嘉に、躊躇いがちに声をかけた人物が居た。
それは、昨日、会議室で美嘉とセックスをした青年であった。

「美嘉さん… おはようございます」
「…ああ、おはよ★」

努めてのん気に挨拶を交わす。
この青年は、プロダクション内での音響・照明機器の調整や、その他の様々な雑用をこなす仕事をしている、言ってみればプロデューサー見習いであった。

「昨日の… あれのお金…」

周囲の目を気にしてか、ぼそぼそと小声で話す。
そして、美嘉は「あ〜、そう言えば…」と、自分が彼に金を無心していたことを思い出した。

(別にお金はイラナイんだけど…)

お金自体は、若社長から使い切れないほどの『お小遣い』を貰っている。
昨日の無心は、たんに青年に警告をしただけなのだ。

(あ、そうだ…★)

美嘉の頭に昏いアイデアが閃いた。

「…アンタ、ちょっと着いてきて」
「え?」
「良いから、早く来なさい」

困惑する青年を連れて、美嘉は足早にその場を立ち去った。


「あの… 美嘉さん、ここ……」
「シーッ!」

美嘉が青年を連れ込んだのは、プロダクションの女子用トイレだ。
アイドルプロダクションという性格上、このビルの女子トイレは非常に広い。
化粧用品や洗面用具、さらにタオルや生理用品まで完備してあり、ほとんどホテルのバスルームである。

美嘉は青年を個室に押し込むと、躊躇いも無くスカートとショーツを下ろし、青年に向かってお尻を突き出した。

「えっと… 美嘉さん?」
「お尻の穴、舐めて。そうしたら、昨日の件はチャラにしてあげる」
「はい!?」

まさに晴天の霹靂な美嘉の命令に、青年は思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。

「静かにしてってば! こんなトコロに居るのがバレたら、アンタほんとにクビになるわよ! ほら、早くして!」
「うん……」

青年がゴクリと唾を飲み込んで、目の前に突き出された美嘉のお尻と、その谷間の中心にあるココア色の窄まりを凝視する。

(すごい… ヒクヒク動いてる……)

青年は恐る恐る舌を伸ばすと、皺をなぞるように肛門を舐め始めた。

「はぁ……」

炎症をおこした粘膜を舌で舐められ、むず痒いような快感を感じる。
心なしか、ヒリヒリとした痛みも和らいだように思えた。

「……昨日、クソブタに無理やりチンポをケツにぶち込まれてヒリヒリすんの。舐めて治して」
「あ、うん……」

舐めて治るものだろうか? と青年の頭にクエスチョンマークが浮かぶが、こんな行為で昨日の失態がチャラになるのなら、いくらでも出来ると思った。

ぴちゃぴちゃ、と子猫がミルクを啜るような音が個室に響いた。

「ん… けっこう良い感じジャン… ナカも舐めてよ」
「うん……」

ぬちょ、と青年の舌が直腸内に侵入する。
軟質の舌で直腸をほじられる感覚に、美嘉は思わず「はぁん…」と悦楽まじりの溜め息をもらした。


「ありがと、だいぶ楽になった」
「そう、よかった…」

10分ほど経ち、美嘉は行為を中断させると、備え付けのウェットティッシュで丁寧に肛門を拭った。
プラセボ効果かもしれないが、ヒリヒリとした痛みは感じなくなっていた。

「ありがと。流石に本番は無理だけど、お口で抜いてあげよっか?」

美嘉がズボンの膨らみを見て言うが、青年は苦笑して首を振った。

「いや… 流石にここだと落ち着かないし…」
「そう? それじゃ、私が先に出て確認するから、合図したら出て来て」

美嘉はそう言うと、他の個室に誰も入って居ないのを確認し、左右を警戒しながらトイレのドアを開いた。

「………げ」

すると、トイレ横の壁に寄りかかった姿勢の綾瀬穂乃香と目が合ってしまった。

「…あ、穂乃香、トイレ使う?」
「中の人が出てからで良いわ」
「あ、ごめん……」

美嘉が慌てて個室の青年を呼ぶと、青年は穂乃香の姿にぎょっとしつつも、そそくさとトイレから出て行った。

「……えと、会議室では注意されたから」
「そういう話じゃないでしょう」

はぁ、と溜め息を吐いて穂乃香が言う。

「美嘉… 言いたくないけど、いくらなんでも乱れすぎよ。もっと身体を大事にして」
「そんなコト言われたって……」

自分の身体を案じての一言だとは理解できるが、それでも美嘉は穂乃香の言葉を素直に受け取ることは出来なかった。

美嘉がプロダクションで男を漁るのは、『枕』に対する代償行為だ。
性行為を日常化することで、『枕』の不快感と貞操観念との心のバランスを保っているのだ。

そして、多数の男性と関係を持つことで、『城ヶ崎美嘉は枕をして当然のアイドル』というレッテルを、自分で自分に貼り付けているのだ。


「アタシがカラダ張らないと、皆が困っちゃうジャン…」
「でも、それで美嘉がボロボロになったら、誰も喜ばないわ」
「仕方ないんだって! アタシがあのブタに捨てられたら、プロダクション、潰れちゃうんだよ!?」

知らず、語気が強くなる。
どうしてこんな事を言わなければならないのか、悲しくなってしまう。

穂乃香も、美嘉があまりに強い口調で反論したため、つい口調荒く言い返してしまった。

「そんなわけないでしょ! 美嘉は私たちを馬鹿にしてるの!?」
「そんな事ある!」
「見くびらないで! 美嘉が『枕』なんかしなくったって、私たちは十分にやって…… あっ」

それは、まさしく『禁句』であった。
穂乃香は己の失言を悟り、慌てて口をつぐんだが、口から出た言葉は、途中で消えてなどくれなかった。

「……今、なんて言ったの?」
「ご、ごめん、美嘉! 私、貴女のことが本当に心配で……」
「黙って。黙らないと、ホンキで穂乃香を潰すよ? 穂乃香だけじゃない、穂乃香が育ったバレエ教室も潰してあげようか?」

暗く、深い。地獄の底から拾い上げたような、抑揚の無い声だった。
ずい、と美嘉が穂乃香に顔を近づける。
あとほんの少しで口唇が触れ合う距離まで顔を近づけて、美嘉が言う。

「穂乃香、処女だよね?」
「あ、う……」
「アタシも、処女だったんだよ? はは、ギャル系のアタシだけどさ、けっこう夢見てたんだよ? 大好きな人に処女を捧げたいって」
「美嘉… やめて……」

穂乃香が苦しそうに懇願するが、美嘉は止まれなかった。

「昨日はね、お尻でもセックスしたんだ。すっごく痛くて、体が裂けるかと思った。ねぇ、好きでやってると思ってるの?」
「謝るから、謝るから……」

とうとう穂乃香が、膝から床に崩れ落ちた。

「もう、話しかけないで…」

床にへたり込んだ穂乃香を一瞥すると、美嘉は剣呑な雰囲気を纏ったまま、その場から立ち去った…


「……風強いなぁ」

びゅうびゅうと吹くビル風が、穂乃香の髪の毛を揺らす。

茫然自失から回復した穂乃香が向かったのは屋上であった。
酷いことを言われたが、それ以上に酷いことを言った自覚があった。

屋上で風に吹かれながら反省し、そして、鬱積した感情も吐き出そうと思ったのだった。

しかし、

「すんすん… あれ、この匂い…?」
「ちぇー、まさか人がくるとはなぁ……」

大気に漂う煙草の香りを感じ、匂いの方に目を向けると、そこには、同じアイドルの向井拓海が、細長いシガレットを咥えてヤンキー座りをしていた。

「拓海さん… 貴女……」
「ンだよ、これでも節制してるんだから見逃せよー。1日1本の、自分へのご褒美なんだからさ」

そう言うと、拓海は紫煙を細く細く吐いた。

「あ〜、うめぇ……」
「トレーナーさんにばれたら殺されるわよ?」
「んー、そんときゃバックれる。んで、プロデューサーに謝ってもらおう」
「良い根性してるわね…」
「おう! 根性一徹、喧嘩上等だぜ!」
「ふふ…」

なんだかよく分からないが、拓海の声を聞いていると、沈んだ気持ちが上向いていくように思えた。

「で、綾瀬はどうした? 珍しく屋上なんか来て?」
「ちょっと、失敗しちゃって……」
「おー、何何? 拓海さまで良かったら相談に乗るぜ?」
「うん……」

穂乃香は迷った挙句、拓海にさっきの出来事をかいつまんで話した。
すると、拓海は非常に困った顔をして言った。



「そりゃ… 綾瀬が悪ぃよ」
「うん…」
「城ヶ崎も、どっかでケジメ付ける必要あると思うけど、それを他人が言っちゃ駄目だぜ」
「反省してる…」

落ち込んだ穂乃香を見てバツが悪くなったのか、拓海は頭をがしがしと掻くと、ついポロリと「まぁ、城ヶ崎も綾瀬には言われたくなかっただろうなぁ…」と呟いてしまった。

「え…? それってどういうことなの?」
「あ… えーと、いやー」
「ねぇ、拓海さん、何か知ってるの?」
「いや、知ってるっつーか……」

なんとか誤魔化そうとするが、ジッと見つめる穂乃香のまなざしに観念したのか、拓海はポツリポツリと語り始めた。

「アタシが言ったって言うなよ… あのさ、半年前の『枕』の話。あれな、最初は城ヶ崎じゃなくて、アタシが行く予定だったんだ…」
「え、拓海さんが!?」

寝耳に水の話であった。
穂乃香は『枕』の事後にこの話を聞いたため、事前に誰が選抜されたかは全く知らなかった。

「アタシさ、男が好きそうなカラダしてるし、ぶっちゃけ、昔は族の仲間とヤリまくってた時期もあったから、プロダクションも『枕』に抵抗が無いと思ったんだよ。
 まあ、実際は嫌で嫌で仕方がなかったから、『枕』の場で相手の金玉蹴り潰そうって決めてたけどよ」
「そ、そうなの…」
「ああ… けど、写真送ったらあっさり却下食らったらしい。いわく、『タイプじゃない』んだとさ」

自嘲めいた風に拓海が笑う。
穂乃香は、なんとも言えずに黙った。

「で、ここで綾瀬が出てくる」
「わ、私が?」

突然、名前を言われ、穂乃香は俄かに胸が騒ぐのを感じた。

「ま、具体的に言うと、綾瀬だけじゃねぇ。綾瀬、緒方、神谷、海老原… それと、城ヶ崎だ。わかるよな?」
「プロダクションが次に『枕』に提示したアイドル……」

知らず、自分が『枕』候補に挙がっていたことに穂乃香はゾッとした。
そして、自分に話が来ないまま、『枕』をすうるのが美嘉に決まったことに、ある1つの答えを見つけてしまった。

「それじゃ、もしかして美嘉は…?」
「……ああ、たまたま、ホントに偶然、アイツは『枕』候補であることを知ったらしい。それで……」
「自分から、『枕』に志願したのね……」
「……ま、そうだ」

拓海のその言葉に、穂乃香は思っていた以上に、自分が酷い言葉を言ったのだと自覚してしまった。


「もっときちんと謝らないと……」
「まぁ、今日はやめとけ。城ヶ崎も頭冷やす時間が居るだろうし、綾瀬も同じだろ?」
「うん……」

しかし、どうやって謝ればいいのだろうか?
もし、自分が身代わりになって守った存在から、同じ様な酷いことを言われたらどれだけ腹が立つだろうか?

そう考えると、穂乃香は自分が情けなくて涙が出そうだった。

「ねぇ、拓海さん。私、どうやって謝ったら良いかしら…」
「そうだなぁ… 難しィな、それ」

うーむ、と拓海が天を仰いで唸る。

「城ヶ崎のストレス、少しでも軽くできれば良いんだけどなー。アタシも、何とかしてやりたいって気持ち、あるし」
「そうですよね… どうにか出来ないかしら……」

ビル風に吹かれる髪を押さえ、穂乃香は様々な想いを込めて、「美嘉…」と呟いた…


後編

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