■化け猫であり、吸血鬼である
その正体は世界でも最高位と言われている怪異、吸血鬼の一人。
正式な年齢は不詳だが、少なくとも数百年は生きているようだ。誕生日は猫の日だからと自分で決めたらしい。本当の生年月日は不明である。
大昔、小さい子供の死体が野晒しになっていても不自然ではない時代。その汚れた子供の死体を化け猫が跨った時に、吸血鬼である九生屋が生まれた。
人間の頃の記憶はなく、そのまま化け猫を親として長い時をまずは化け猫として過ごした。
太陽の光を一番に克服した理由は、日向ぼっこがしたかったから。
何度も何度も何年も、灼け爛れながら手に入れた耐性だ。
猫への変化も霞から蝙蝠へと変化する術の応用である。
化け猫時代は親に倣って人を"喰い殺して"きたが、生肉は性に合わなかったので基本は生き血だけを貰って過ごした。その実績もあり、今でも人一人くらいなら丸ごと喰らえるポテンシャルはある。面倒だからやらないが。
・九生屋の名前は親である化け猫がよく「くしゃみ」をしたところから自分で名付けた。
・蝙蝠への変化もできるし、蝙蝠の生成、使役もできる。
・猫時代の経験が現在の歌に活かされている。
■人に紛れて生きる
長い年月を繰り返した結果、学生に紛れるのが一番性に合っていると感じそれ以降は高校の三年間を繰り返しながら各地を巡っている。
学校の責任者さえ洗脳し、名簿さえ作らせてしまえばあとは疑いの目がかかることも少ない。(かかったらその都度対応するが)学生証という身分証も手に入るため生きやすく、日の大半を過ごす場所も得ることができ、人間と交流することもできる。九生屋にとってはお得なハッピーセットである。
途中で人間ではないとバレたなら、さくさくその地を去って行く。
大抵去る時に関わった人間の記憶を雑に消していくのだが、雑であるため残っている場合もあるらしい。
後始末をする事にあまり積極性はない。
人間の事は人間だと思っている。
餌ではあるが、関わる事自体は好きで、人をからかって遊ぶのも好き。
■吸血について
フードを目深にかぶり前髪で目を隠し、語尾を付ける。
すべてワザとやっている事だが、こうしていると大抵性質の悪い人間が釣れるもので、その辺りを返り討ちにしながら血と記憶とお金を頂いている。
基本的にはそれだが、ほかにも何種類かの方法を持っている。
・猫カフェで怪我をした相手の傷を治すかわりに血を頂いている。吸血の記憶は消している。
・夜の街を歩き回って、猫をいじめている人間への仕返しとしても行う場合があるが、この場合が一番相手の負担が大きい。死ぬことはないだろうが、貧血で倒れるくらいはするだろう。
上記より、九生屋が居る期間、そのエリアのボス猫同然の存在になるため猫がとても懐いているように見える。(実際は服従している)
雌猫にモテる。発情期はうるさい。(すぐに窘めるため問題にならない)
■寂しがり屋
本質はそれであり、人懐っこい性格は素。
長年生きているが吸血鬼としての仲間には恵まれず、
「キャラソニアから来たブルー族であるミケ」「眷属にした八家本八丸十」としか接触したことがなく、そしてその両方と短期間(本人の基準)で別離している。
本編開始時で眷属を増やしたのは事故であるし、他の怪異と"繋がった"のも偶然であるが、あの声の面々にはそれなりに気を割いている節がある。
一人。という性質に弱い。
情に弱い。
人間を害する怪異であるし、害することを当然とし躊躇うこともなく、時には人を殺す事も厭わず、人に寄りそう怪異ではないけれど、人間の事は好きである。
それでも自分が生きる舞台は夜であり影であり、その生き方は歌にも表れている。
■八家本との因縁
"人であること"に拘る八家本家の人間を眷属にした事より始まった。
そういう家系だったことは知らなかったが、
眷属となった八丸十が消えた後に狙われ始めた事は把握しており、彼がなんらか関わっているのだとは思っているが、深く考えることはやめている。
(※八丸十がキャラソニアへ行ったことは知らない)
殺意をもってかかってくるため多くの一族を返り討ちにし、殺害している。
もちろんそこに罪悪感はない。
八家本家の一人である八家本五十四とは、彼の幼少期に一度友人となっているが、今では敵対している。
■小ネタ
吸血鬼の正体を現すときのタキシードオールバックは、「吸血鬼らしい姿」を人間の文化から学んだ末の恰好であり、本人は純和製である。
本来の姿は5歳の子供であり、姿の変更も本当は自由自在である。
普通に酒を飲む。