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楽曲担当インタビュー
高らかな鐘の音からはじまり、ピアノの装飾音がきらびやかな、オープニングの期待感を思わせる一曲。
カミナ:これは〜……なんというか、最初に聞くと「このストーリーはどうなっちゃうんだろう?」っていう、物語のスタートのイメージを込めたんですけど。ルカナが、ヴェスパタインっていうキャラクターの、最初に聞く曲になるなら、彼自身の立ち位置とか、考えとか……そういうのも含めた曲にしたいって言ってたんですよね。
ルカナ:そう。そうなんですよ。だから歌詞は、まだはじまってないよ、これからだよ、のオープニング感も出しつつ、やっぱり基本的には『ヴェスパタイン』の曲として書いてます。自分はストーリーそのものにどういった結論も望んでいなくて、けど、その結末にたどり着こうとしてるメアリーを見守ってる。さあ早く起きなよ、って。
カミナ:なんで、曲の方もそういう見守りとか、期待とか。そういうテイストを入れました。2周めに意味が変わる曲になってたらいいですね。
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楽曲担当インタビュー
オルガンとピアノの力強く太いメロディ。深く低い音が響く、闇の声を思わせる一曲。
ルカナ:きたきたきた〜! ってヤツ(笑)
カミナ:ドーンと強くキャラのイメージが出る曲なので、これはもう重々に作らせていただきました。やっぱりこういうの好きなんですよ。これを求めてくれたんですね! って思って、テンション高めに。曲は低めに(笑)
ルカナ:歌詞の方もそれこそ私達テイストですね。『紫炎匂い立て』なんてあんまり今までのシリーズで言わなかったんじゃないですか?
カミナ:ふたりで代表曲を作るつもりでやった一曲、味わってもらえると嬉しいです。
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楽曲担当インタビュー
天空へ伸びるような高らかなオルガン。ダーク・メルヘン・ストーリーが、ここに開幕する。
カミナ:これは、あれですね。最初に作った曲です、たしか。
ルカナ:そうですね。なんで、今見るとあんまり『ヴェスパタイン』の曲じゃないかなって思うところもあるんですけど。でも、闇とか、舞台とか。そういうテイストはちゃんと入ってますね。
カミナ:今回全体的にいただいてるテーマが「裏の世界のおとぎ話」とか「究極に美しい闇」みたいな感じだったんですよね。それをもらって最初に「わかりましたー!」って書いたのが、この楽曲です。
ルカナ:で、私達のテイストを本当にライターさんが気に入ってくださって。そこから本当にスタートしたって感じです。
カミナ:なので、作品のファンの方だけじゃなくて、カミナルカナを応援してくださってる方にも、刺さる曲になってるといいなって思います。
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楽曲担当インタビュー
オルゴールに笛の音色が交じる、静かながら幻想的な一曲。姫が選ぶ運命を歌いながら問う。
カミナ:あっ、ここからメアリー曲ゾーンですか。
ルカナ:そうだ、ここからゾーンだ(笑)これはあれですね、明確にメアリーを意識した歌になってます。実際メアリーっていろんな人に慕われてるんですけど、それを踏まえてなお「運命の人じゃなきゃイヤ!」って言ってるのをかぐや姫になぞらえつつ、思う歌ですね。
カミナ:この段階のメアリーって、運命を欲しがる割に、運命ってまだなんだかわかってない。本当に運命がそこにあっても、まだ手を取れない。そういうところかぐや姫だねって話をルカナとしたんですよ。
ルカナ:そうそう。でも、ヴェスパタインって存在は日本の信仰とか考え? みたいなところをベースにしてるけど、別に古風なキャラじゃないので、この曲でも和テイストにはしないで、指環ってフレーズで現代に寄せました。
カミナ:曲もそれに寄せてます。和テイストではない。ゲーム中でShort Ver.しかまだ聞いてない人は、Fullも聞いてみてほしいなー。指環、欲しがってますよ(笑)
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楽曲担当インタビュー
寂寥感と穏やかさのあるピアノのメロディ。何を求めても、世界は闇。救うもののない月は孤独。
ルカナ:それで、これですね。寂しいヴェスパタインだ。
カミナ:私この『空は紅碧』ってフレーズ好きなんですよ。紅碧ってご存知です? あの、夕方近くなって空が色が濃くなる感じっていうか、すこーしだけ赤くなるっていうか。それが紅蓮に燃えても、真っ赤な夕空に明るくなっても、ヴェスパタインの心は真っ暗で、そんな光も届かない。えっ、わたしの妹、エモすぎ……?
ルカナ:お姉ちゃんが全部言ってくれた(笑)そうですね、これはキャラクターの本質みたいなところを歌った歌です。結局引っ掻き回して迷惑行為が多くて変な人だけど、もう長いこと生きすぎて、しかも存在としても……えーっとどこまで言っていいんだろ。まあ、暗い人じゃないですか(笑)
カミナ:言い方(笑)
ルカナ:(笑)でも、ほんとは幸福になれない自分、みたいな線引きもあって、深く踏み入らない、そこには幸せはない、それでいい、みたいな考え方をしてる。だからこうなんだ、そんな思考開示の曲ですね。
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楽曲担当インタビュー
豪奢なオルガンの調べが、狂乱の宴のはじまりを告げる。物語を動かす存在としてうたう歌。
ルカナ:あっ、メアリー曲じゃない。そうか、これ挟まるんですね。とすると、次もかな。
カミナ:これは、もう、作ってる方は楽しすぎる曲ですよ。書きたい音全部書いて、言いたいこと全部言って、そうしたら最高の歌声で歌ってもらえた。いいですね、あの低音で『甘美なる酩酊にその身委ねよ』。
ルカナ:私達が歌うと高くなるからね、このフレーズはもう、この声で歌ってもらうほうが俄然、神性。鼓膜から酔う(笑)
カミナ:なのでもう、曲はオルガンで強め重めで、それはもうゴシックゴシックにしました。キメ曲のつもりで。もう、教会とかで歌ってほしい。
ルカナ:こんな教会こわいなあ……(笑)けど、キャラとして他人に力を、しかも闇の力を与える、ですからね。ここは、可能な限り美麗に、耽美に、を意識しました。
カミナ:ゲーム中では他のキャラがアレンジしたバージョンなんかも流れるし、いっそ私達もアレンジしてライブとかで歌おうかな。
ルカナ:今低音がいいって言ったのに!? でも、いいね。計画しましょう。今言ったから本当に出来るかはわからないですが! 乞うご期待!
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楽曲担当インタビュー
人を闇に堕とす、禁忌の契り。不協和音が不穏に響く、歓喜と祝福の歌。もう、戻れない。
ルカナ:で、前の曲から引き継いで、これですよね。これはお姉ちゃんがノリノリで作ってた曲だ。
カミナ:だって〜(笑)楽しくなっちゃうんですよ、こういう曲。だって私、曲作るときいつも『さあ、堕ちよ』って思ってますもん。私達の世界に堕ちてきてほしい。
ルカナ:発言が悪魔だよお姉ちゃん。でも、そのテンションに負けないように私もいつも詞をつけるんで、同罪かな。けど、なんかこんなにやりたい放題して、ちゃんとみんなヴェスパタインのこと好きになってくれるのかなって不安にはなりますね。
カミナ:大丈夫、最低でも私達ふたりヴェスパタイン推してるよ。推してく。次のライブでもマジックアワーのペンラつける(笑)
ルカナ:お姉ちゃんナイトパープル卒業できるの!?(笑)でも、そうだね。誰にも刺さってなかったら、草の根で私達から広げていこう。ヴェスパタインを。これ読んでるみなさんもよろしくお願いします!
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ピアノにヴァイオリンとハープ。3つの楽器が切なくそして愛おしく織りなす、旋律の螺旋。
カミナ:あ、これですか。ゾーン再開だ。この曲は恋愛ルートにしっかり入ったときの曲、ということだったんで、あんまり重くしないで、静かに、穏やかに。の曲ですね。
ルカナ:ヴェスパタインは、自分が幸せになる、というか、そういった形で自分が満たされることを、初めから考えてないんですよね。明らかに敵対しているし、そんな自分がメアリーに選んでもらえるとまったく考えてない。だからこそ、この歌が生まれたし、必要だった。
カミナ:いらない、必要ない、関係ないって思っていたところに、手を伸ばす。掬い上げて、冷えた身体をあたためてくれる。それがね、嬉しくないわけではないんです、ヴェスパタインは。
ルカナ:そうそう。それに、メアリーがどんな物語を作るか楽しみにしてましたからね。どんなふうに転がるか待ってたら、こっちに来た。拒否はできないですよ。どんなにイヤイヤ言ってもね。こんな自分を選ぼうというのか、じゃあ幸せにしてみろ。って思うし、本当に幸せにしてくれるなら、メアリーに寄り添ってみたい。
カミナ:ルカナがそれだけの思いを込めて歌詞を作ってくれたんで、曲も答えなきゃって思いますよね。聞いて、二人の世界に浸ってくれたら嬉しいです。
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楽曲担当インタビュー
ひとり、感じるのは息づく想い。忘れたはずのものを呼び起こすノスタルジック・オルゴール。
ルカナ:ああこれ! これ、これ語っていいですか? これ語っていいですか?
カミナ:どうぞ。そうだね、これ思い入れあるよねルカナは。
ルカナ:そうなんですよ。ヴェスパタインのキャラクターを見せてもらったとき、どこかに糸杉のモチーフを入れたいなと思っていて。糸杉って、ヨーロッパではお墓の周りに植えたりして、棺とか十字架とかの原料にしたりするんです。だから、花言葉も「死」とか「永遠の悲しみ」とか「哀悼」「絶望」とか。
カミナ:なんですけど、反対に光や生命、豊穣のシンボルでもあるんですよね。なので、深い闇の中にいるヴェスパタインが、糸杉の密度のたかい葉の隙間から、一筋、細い光を見つける。そんな歌……だね? 何度も聞いたから覚えた(笑)
ルカナ:そう!(笑)オフィーリアも語りたいけど、文字数足ります? やめとく? わかりました。どこかで機会があれば!
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楽曲担当インタビュー
眠りへ誘う、子守唄。風が揺れるようなアンビエント・サウンドに心癒やされる。
カミナ:これは、ゲーム中のシーンと合わせて聞いてもらうことでずっと良さが増すと思います。そんなことを意識して作りました。
ルカナ:もちろん、曲単体で成立するように作ってはいるんですけど。それでも、これは『ヴェスパタイン』の大事な曲なので。
カミナ:今までの行動は悪とか闇に寄ってたけど、じゃあ悪い人なのかって言うと、助けてほしいって声には応える。
ルカナ:ただ周りの声を聞いて回ってるんですよね。ただ力が大きいから、それによってもたらされる変化も大きいし、自分を頼る・頼られることで起きる物語の展開なんかを楽しんでる。
カミナ:そんな自然体だったり、とらえどころがなかったりする感じを表現するのに、なるべく音数をすくなくして、風の音とか草や葉っぱの音とか、自然音のサンプリングを重ねて表現しました。
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楽曲担当インタビュー
ヴァイオリンのなめらかな旋律が耳に優しい、静かな応援歌。心を支えられ、一歩前へ。
ルカナ:それで、こっちも人に向けた穏やかな曲なんですけど。でも、『咎人の子守唄』とは明確に違うイメージで制作しました。
カミナ:さっきの曲は、願われてそれを聞き届けた歌なんですけど、これはヴェスパタインが自主的に、人を祝福するための応援歌なんですよ。
ルカナ:しかも、ルートや選択によって歌いかける人が違うんだったかな。あ、ゲームに使う楽曲って確かにそういう使われ方するよなって思って。だからタイトルは『少年のみちゆきへ』になりました。
カミナ:少年って言葉は男の子のイメージが強いかもしれないですけど、実際は女の子も少年のくくりのうちですよね。登場人物を前にしたとき、大人組は別ですけど、学園の子たちは等しく見守りたいような『少年たち』に見えるかと思って、このタイトルになりました。
ルカナ:誰に歌うルートがあるか、探してみてくださいね!
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響き渡る、祝福の鐘。止まっていた心と時を動かす、幸福なピアノの旋律に感動する。
ルカナ:はい! ここでついに……ですね。今回のアニバーサリーでお出しした新曲!
カミナ:本当についに……って感じですね。これは、敢えてちょっとだけカミナルミナテイストから外してほしいというリクエストでお話いただいてました。でも、そう、外してっていうのもわかるんですよ。ずっと闇の世界に行きてきたヴェスパタインが、メアリーの愛や優しさに触れて、そこから出る決心をした曲ですから。
ルカナ:じゃあ私達の作る闇の中にいたままじゃだめだよ、って。でも、それでも私達が書いてますからね。どうしたってやっぱり、出ちゃうテイストはあるのかなって。
カミナ:でもそこが、キャラクター性として、ヴェスパタインの根幹として見えていながら、それでも本人は変わろうとしたんだ、っていうのがこの曲から出ていればいいなって思います。
ルカナ:はじめての感情、って書きましたけど、もしかすると初恋ってわけじゃないのかな、って思ってます。でも、こんな風にヴェスパタインを外に向かわせるような愛は、今までなかった。そんなところも感じながら聞いてもらえたら、嬉しいです。