/『光の中の眠り姫』/『逢魔時の序曲』/『暗夜の奇劇』/『指環の行方(Short)』/『孤月の耽溺』/『―美味狂餐―』/『覚醒めよ悪辣』/『機械仕掛けの神は雪解けの夢を見る』/『想いの河』/『咎人の子守唄』/『少年のみちゆきへ』/『光は灯になって』/

光の中の眠り姫
遠く 鐘の音が聞こえる
それは祝福か 終焉なのか
誰も知らぬ未来(さき)の話

変わりなくある 真実は
この心求める ただひとつ

光の中の眠り姫 汚れなきその魂よ
光の中の眠り姫 今はまだ覚醒めぬまま
揺蕩い歌う しあわせに

遠く 歌声が聞こえる
それは希望か 絶望なのか
答えは無数の枝先の末

眩しく輝く 終章(フィナーレ)は
伸ばした指が つかむもの

光の中の眠り姫 歩むと決めたなら
光の中の眠り姫 今こそ覚醒めのとき
すべて運命は 手の中に――……

楽曲担当インタビュー



逢魔時の序曲
其れは刹那 瞬きの間に
揺らぐ視界 変わる世界 昼と夜のあわい

白日は朱く燃え 迷い子は深い森
夕闇は路奪い 樹々は茨に栄う

紫炎匂い立て 狂った歯車が回り出す

さあ征け 牙ひそめし餓狼たち
応えよ 我らが時は今

さあ征け こうべ落ちた騎士たち
応えよ 我らが時は今

さあ征け 三千世界の蝙蝠たち
応えよ 我らが時は今

さあ征け 地の底よりの悪魔たち
応えよ 我らが時は今

楽曲担当インタビュー



暗夜の奇劇
瞳を伏せればそこは闇
暗夜の世界は迎え入れよう

廻り踊るグラン・ギニョール
乾いた指先は糸切れ堕ちる
その手を取るは虚ろの王子?

宴の花火は打ち上げられた
残り灯ゆらりと誘蛾灯
舞い散る薔薇に天使と悪魔
誘われたのは何方の翅か?

楽曲担当インタビュー



指環の行方(Short)
玉の枝 火鼠 何を求める?
夢見るままの月の姫
それらをもしも手に入れたとて
その手を取ると決めてもいない

心に秘めた銀の指環 誰の手に

楽曲担当インタビュー



孤月の耽溺
空は紅碧 紅蓮に燃えても
心満たすのは 深い黒
灯りも呑まれ消えゆく

享楽は甘い蜜 幽かでも揺らげと
一時の悦びに 身を浸す
徒労ばかり繰り返す

月は自ら輝かず
眩しい星を見てさえいればよかった

人は なぜ出会うのだろう
そこに光が なかったとしても
甘やかな調べに寄り添う

落ちる涙に 吐息を重ねて
名も知らぬ感情に 沈む

楽曲担当インタビュー



―美味狂餐―
鮮血の美酒で 銀の盃黒く染め
脈打つ鼓動 飲み干さん

我が身体 なべて泡沫
ただ昏い夜風纏い
其れは糧 奈落の糧
いざ喰らえ黄泉竈食(よもつへぐい)

毒に毒もて 蝕めば
堕ちるは狂気 深淵の最奥
得るは凶器 心音は最期

―― 甘美なる酩酊にその身委ねよ ――

求めることは恥でなく
与えることは罪でない

さあ 我ら ひとつに重ね
叫び歌え 吼えよ 高らかに

楽曲担当インタビュー



覚醒めよ悪辣
ひといきに飲み干せよ穢れた葡萄酒
変貌する自意識 悪辣に染まれ

雫はささくれた空虚に満ち満ち
ああ覚醒めるは鬼か蛇か

   "さあ 堕ちよ"

『平穏な夢さえ 見れば幸福(しあわせ)』
甘い理想を破り捨て
歩めよ修羅道 其を望むなら
餞のうたをいま捧ぐ

夜闇に咲くは紅い華

楽曲担当インタビュー



機械仕掛けの神は雪解けの夢を見る
いつかどこかの姫君は言った
”あなたが私の幸福を望むなら
 あなたの幸福は誰が望むの”
要らぬものだと一笑に付した

失った心は影のように
傍にあっても触れられぬ
水底に沈んだ鉛のように
手を伸ばしても届かない

それでいいと 氷に閉ざしたのは私だった

デウス・エクス・マキナの幸福を
ひたむきに願う少女よ
凍てつく私を融かして
終わりなき闇から掬いあげるのか

アポ・メカネス・テオスの夢を
軽やかに追う少女よ
お前が疲れ眠るときは
涼やかな静寂の夜になりたい

楽曲担当インタビュー



想いの河
其処に在るのは ただ静寂だけと
何時からかさだめ 信じていた

要らぬものだと 蓋を閉めて
胸の奥沈めた 忘れた感情(おもい)へ
花園から手を伸べ笑むひとがいるなら

蝕む 甘い毒
糸杉(シプレ)の葉の間に漏れ降る光

眩い 歌声
オフィリアの河は 涸れゆく

楽曲担当インタビュー



咎人の子守唄
おやすみ ただ静かに眠れ
苦しみも 悲しみも 今は忘れて

罪は消えず 許されず
烙印を背負うことになろうとも
償いを受け止める者はいる

だから今は 憂うことなく
夢の中 友と手を取り笑い合えばいい

おやすみ ただ静かに眠れ
後悔も 懺悔も 明日の向こうへ

楽曲担当インタビュー



少年のみちゆきへ
神は越えられる試練しか出さぬと
希望に縋りたい誰かが言った
其れはあくまで望みでしかなく
真実はけして優しくはない

だが 壁を前にして折れるのならば
二度と越えることは出来ぬものになる
立ち上がり向かい合うものだけが
唯一結末(おわり)を選ぶ権利を持つだろう

嘆けとて変わらぬ世界でも
手を伸ばし望めば変化は生まれる

茨の蔦が阻もうとも
己が心の道を進め

楽曲担当インタビュー



光は灯になって
光の中 お前が微笑み
眩しさに 目を細めた
木漏れ日がさざめき みどりの風が吹く

来春を待ちわびるよな 初めての感情(おもい)
俄に信じられなかった この胸の奥に
愛おしさの灯が ともるなどと……

ああ 許されるなら
この時間に鍵をかけて 閉ざしてしまいたい
時を止め永遠に 夢の間に間に

ああ 理解っている
そのとこしえをお前が 望まないことも
歩み出した私が 光に向かおう

もう恐れはしない 心を開くのを
お前の慈愛に揺蕩い 夢を見よう
もう迷いはしない その手を取ることを
愛という名の銀の指環 お前のその指に

楽曲担当インタビュー

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