最終更新: chorus_mania 2024年04月09日(火) 22:45:27履歴
混声合唱とピアノのための「宇宙天」
黝い石に夏の日が照りつけ、
庭の地面が、朱色に睡っていた。
地平の果に蒸気が立って、
世の亡ぶ、兆のようだった。
麦田には風が低く打ち、
おぼろで、灰色だった。
翔びゆく雲の落とす影のように、
田の面を過ぎる、昔の巨人の姿――
夏の日の午過ぎ時刻
誰彼の午睡するとき、
私は野原を走って行った……
私は希望を唇に噛みつぶして
私はギロギロする目で諦めていた……
噫、生きていた、私は生きていた!
庭の地面が、朱色に睡っていた。
地平の果に蒸気が立って、
世の亡ぶ、兆のようだった。
麦田には風が低く打ち、
おぼろで、灰色だった。
翔びゆく雲の落とす影のように、
田の面を過ぎる、昔の巨人の姿――
夏の日の午過ぎ時刻
誰彼の午睡するとき、
私は野原を走って行った……
私は希望を唇に噛みつぶして
私はギロギロする目で諦めていた……
噫、生きていた、私は生きていた!
福島県立郡山高等学校合唱団の委嘱作品(2014〜15年)。3人の詩人による作品。2曲目の「光のくだもの」のみ無伴奏。グレード:上級 演奏時間:約16分 | ||
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