コミケWikiは、世界最大規模の同人誌即売会であるコミックマーケット(Comic Market、通称:コミケあるいはコミケット、コミックマーケット準備会主催)に関する情報をまとめたWikiです。

コミックマーケット(Comic Market、通称:コミケあるいはコミケット)とはコミックマーケット準備会が主催する世界最大規模の同人誌即売会である。

概要


毎年8月(通例、8月15日頃の旧盆にかかる週末)と12月(通例、御用納め以降 - 大晦日)の年2回、東京国際展示場(東京ビッグサイト)で開催される。開催期間は現在では主に3日間。8月に開催されるものは「夏コミ」、12月に開催されるものは「冬コミ」と呼ばれる。2009年12月現在、開催回数は定期開催だけで77回を数える。

春季にも開催されていた時期があり当時は「春コミ」と呼ばれていたが、2010年現在では現在行われているイベントとして「春コミ」と言えば「HARU COMIC CITY」のことを指す。これは、赤ブーブー通信社の主催するコミックマーケット準備会の関与しない別のイベントである。

コミックマーケットは回を重ねるごとに大規模化し、それに伴い一般にもその存在が広く知られるようになった。2009年夏に行われた「コミックマーケット76」では東京ビッグサイトを3日間借り切った状態でサークル参加者数は3万5000スペース、一般参加者数は延べ56万人にも上った。準備会がサークル参加者に提供するブース(「スペース」という単位で呼ばれる)は極端に不足しており、いくつかの特例(用意した大量の頒布物を捌く必要性から毎回2 - 3スペース分を準備会より与えられる一部の大手サークルへの優遇など)を除いては書類審査と抽選によって選ばれる。応募のおよそ50 - 70%程度が当選し、残りは落選という形になる。

特徴


コミックマーケットは世界最大の同人誌即売会であり、屋内で行われるイベントとしても世界最大級である。[要出典]アメリカ最大のコミック・ポップカルチャーコンベンションである「コミコン・インターナショナル」や日本国内では「SUPER COMIC CITY」などこれに迫りつつある同人誌即売会も存在するが、コミックマーケットとの規模差は今なお大きい。コミックマーケットが他の数多くの同人誌即売会とは別格に扱われる理由は、あらゆるジャンルのサークル参加者が集う大規模即売会という点にある。

コミックマーケットには多種多様な同人愛好家達が自作の物品を展示、頒布し交流する。漫画・アニメ・ゲーム以外の大衆音楽・アイドルグループのファン同人誌、ゴスロリ服やコスプレ衣装、手作りアクセサリー、同人ハードウェア、人形作家による人形、教師・看護師・航空機パイロット・鉄道員等の一般に知られない職業従事者の日常が描かれたもの、またペット・ガーデニング・紅茶などの愛好家による同人誌まで現代日本の様々なサブカルチャーが一堂に集う場となっている。

マイナーなジャンルや作品を愛好する参加者達にとっては、コミックマーケットはそういった作品発表の場・作品を入手する場・参加者同士の交流の場であるとも考えられている。それを主目的としていない参加者達にとっても普段出会えないような作品を探し出し、新たな楽しみを見つけられる場である。なおコミックシティなど他のイベントでも“よろず”として取り扱っている場合があり中小の即売会でも“オールジャンル”を謳うものは少なくないが、最大規模であり即売会に疎い人間にも比較的知られているコミックマーケットは他の即売会に比べてマイナージャンルの参加者に出会える可能性が相対的に高くなる。

このためサークル参加者の多くが年間スケジュールをコミックマーケット開催周期に合わせており、コミックマーケット以外では同人誌の頒布を行わないというようなサークルも多数存在する。そのため、徹夜組や転売屋などの問題も発生している。1990年代後半以降では同人誌を専門に取り扱う書店の販売網拡大やインターネットの普及などにより、こうしたサークルの発行物も入手する手段が他にも増えてきており一部発行物に限って言えば会場まで足を運ばずとも入手出来る様になった。しかし依然としてコミックマーケットは日本の同人作品の制作者とファンが一堂に会する同人イベントの頂点、同人界最大の「お祭り」として存続している。

※参加者の区分については「参加者の区分」の節を参照。

開催ごとの流れ


おおむね、以下の流れで進行する(一部の日程は前後する)。

1. 日程の決定。
2. サークル参加申し込み受付開始、締切。
3. 企業参加申し込み受付開始、締切。
4. スタッフ参加者募集を兼ねた、「拡大準備集会」を東京で開催。通常、1開催につき3度開かれスタッフ参加者は2回以上参加する必要がある。また3回目は一般・サークル参加者向けの質疑応答時間を設けていて代表に直接質問が可能なため、特に「三拡」と呼ばれ重視される。3回目の日程は、サークル参加者向けのニュースメールで告知される。
5. サークル・企業当落確定。カタログ製本開始。
6. 前日搬入。開催前日から机イスなどスペースの準備を行い、初日参加のサークル搬入も受け付ける。次期サークル参加申込用紙頒布開始。
7. 当日搬入、見本誌点検・提出。サークル参加者は一般参加者より先に入場し、開催の準備を行う。
8. コミックマーケット開催。
9. 終了後、即日撤収。備品の片付け終了後、全体の、そしてスタッフ部署ごとの反省会を行う。全体の反省会は、代表や主立ったスタッフによる報告と一般・サークル参加者との質疑応答などを行う。拡大準備集会と同じく、代表が直接回答する。

イベント名に関して


コミックマーケットは、「コミケット」(Comiket)あるいは「コミケ」(Comike)という略称で呼ばれることが多い。開催開始当初は「コミック=マーケット」とダブルハイフン入りで表記していた。この名付け親は、立ち上げ時のスタッフの1人であり防火管理責任者の明石良信である[3]。このイベントの正式名称である「コミックマーケット」及びその略称・俗称である「コミケット」「コミケ」は、いずれもコミックマーケットの運営法人である有限会社コミケットが1998年に商標登録している。

しかし商標登録前から「○○コミケ」(例 広島コミケなど)という名称で開催されているイベントは商標権の侵害とならないため、コミックマーケット以外の同人誌即売会で「コミケ」という名称が使われることは珍しくない。これまで東京/神奈川/千葉/茨城/沖縄の1都4県以外でコミックマーケットが開催された実績はないが、この影響かコミックマーケットを知らない首都圏以外の地方在住者や参加し始めたばかりの若い年代層では他の似通った形態の同人誌即売会も一律に「コミケ」と呼ぶ傾向がある。首都圏以外の地方では、「東京のコミケ」という意味で「東コミ」と呼ぶ場合もある。

古参参加者層では「コミケ」の普通名詞化には抵抗を感じる者も多いが同人誌即売会に関わる者達にとってコミックマーケットの影響力は大きく、「コミックマーケット=同人誌即売会の模範」とされることが多い。「漫画・アニメを主体とした同人誌の即売会」を表す一般的な名称は他に存在しないため、普通名詞化はやむを得ないという見方もある。

開催回数の数え方


コミックマーケットでは開催されるたびに「コミックマーケット○○」と呼び、○○に回数を入れる。略称は「C○○」。例えば2008年12月28 - 30日に開催されたコミックマーケットは「コミックマーケット75」、略して「C75」と呼ぶ。「第75回コミックマーケット」ではない。ただし、初回は「第1回コミック=マーケット」である。

上記の形式は、C4 - 5のころに固まったようである[4]。これはコミックマーケット準備会そのものが形式的には開催1回毎に解散及び結成を繰り返し、連続した団体としての体裁を持たないというスタイルから来たものである。この様式はC72まで続けられたが、開催ごとに解散を繰り返さないC73以降も呼称としてのCxxは継続されている。

定期開催以外の「コミケットスペシャル」は独立して回数が計算され、定期開催の回数には含まれない。

参加者の区分


コミックマーケットでは、来場者は全て「参加者」と呼ぶ。自らは同人誌の発行ないしは他の参加者達との交流等は行わず、目的のサークルが発行する頒布物を入手する為だけに訪れる来場者(いわゆる「買い専」)も含めてそう呼ぶ。これはコミックマーケットにおいて参加者は対等であり、「お客様」は存在しない[5]との理念からである。参加者の主な区分は以下の通りである。
サークル参加者
同人サークルとして参加し、コミックマーケットより与えられた個々のスペース(ブース)で同人誌やグッズ等の頒布を行う参加者。
企業参加者
コミックマーケット企業スペースに参加する法人・各種団体。また、出版社・放送局など営利目的の取材も含む。
スタッフ参加者
コミックマーケット準備会のスタッフとして参加し各種作業を行う参加者。無償のボランティアだが弁当など飲食物とカタログ、サークル参加申込書が支給される。また、サークル参加の抽選で有利になるといわれる(通常のサークル参加申し込み封筒は薄赤色だが、スタッフ参加者用は水色にして区別を付けている。通称「青封筒」)。スタッフ参加には東京で行われる事前の「拡大準備集会」に複数回参加する必要があり、また開催時は設営から撤収までの通日参加が原則となっている。
一般参加者
上記のいずれにも当てはまらない参加者。参加の事前申請・登録は不要で、入場料は無料。ただ事前登録なく入場でき、案内や注意事項の交付も行われないため通常はカタログで注意事項の告知を行う他の同人誌即売会とは異なり、徹夜組等の運営の妨げとなる行動や注意事項がサークル参加者のみならず全参加者に求められていることを理解しない「金を払ってやる」的振る舞い等の会場におけるマナーの無理解も一部に存在する。準備会が発行するカタログは公式サイトにアクセスしない一般参加者に対してコミックマーケットでの注意事項やルール・マナーを伝える手段でもあるため、準備会では熟読を呼び掛けている。なお、C74よりカタログから注意事項やルール・マナー部分を抜粋してサイトで無料公開を始めた。

これらの区分とは別に、以下のような形での参加もある。
委託参加者
スペース取得に落選した、あるいは居住地から遠いために参加出来ないなどの理由で他のサークル参加者などに同人誌その他の頒布を委託した者。来場していない場合もあれば、一般参加者として来場している場合もある。
コミックマーケット準備会でも過去に「同人誌委託コーナー」を設けていたこともあったが2007年夏のC72以降、委託コーナーを設けないと発表した[6]。準備会はその理由として、以下を挙げている。

・3日間開催において、抽選率70%以上を確保できる状況にある
・抽選漏れサークルの救済という趣旨とは異なってそもそもコミケットにサークル申込を行っていないサークルが増え、コーナーの性格も変わりつつある
・これまでの会場の使い方では現状に適合しない部分もいくつか見えており、(現在委託コーナーが置かれている)会議棟含め会場施設等の利用方法について会場側とも調整を行いながら現在見直しを行っている

一方、中止はこれまで委託コーナーを運営してきたCPSに関する事情もあると準備会は付け加えている(詳細は株式会社コミケプランニングサービスを参照のこと)。
コスプレ参加者
コスチューム・プレイを行う者たちを指し、開催当日の登録(有料)が必要。コミックマーケット自体への参加は、サークル参加・一般参加のいずれかに属する。コミックマーケットではコスプレは副次的なものであり、独自の参加枠が公式にあるわけではない。なお企業参加者の中にコスプレをした企業社員やコンパニオンらもいるが、これらは参加要件の違いからコスプレ参加者には含まれない。

なお、サークル参加及びコミケットスタッフへの参加資格は、公式サイトでは「申込時点で義務教育を終了している人」とされているが、実際には中学校卒業以上の学歴がない場合は許可されない[7](ただし、開催前日の設営については特に制限はない)。

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