最終更新: arahito_tajima 2011年12月14日(水) 18:15:13履歴
ざっとカルマニアの宗教に関するレイアウトだけ記述しておく。
古代イランの宗教といえば後述のゾロアスター教であるが、そもそもゾロアスター教は古代イーラーンの多神教をベースとして発展した宗教である。ゾロアスター教がカルマニアに到達したのはかなり遅かったものと考えられている。そのため、カルマニアには最も後代まで古代イーラーンの多神教が残存していた可能性がある。
特に、カルマニアは伝統的に戦士の地とされていた。そして「カルマニアの民が勝利の神性を崇拝していた」または「カルマニア人はロバをアレスに奉じている」という記述がある(εωγραφικά,Στράβων)。ヴェレスラグナの項目で論じるのだが、ギリシア人たちの言う「アレス」とは古代イーラーン多神教の勝利の神であるヴェレスラグナのことを意味している可能性が高い。そこで、本稿ではヴェレスラグナを中心として解説する。ただし、「勝利の神性を崇拝していた」というだけで「ヴェレスラグナを崇拝していた」という記述ではないので注意が必要。本当にカルマニアだけで崇拝されていたマイナー神格である可能性も否定できない。
実をいうと古代イーラーンの戦闘神格には風神ヴァーユもいるのだが、この神格はインドでも広く知られておりあまり調査しても面白くないのでヴェレスラグナを取り上げた。
また、「勝利の神性」もしくは「アレス」を崇拝していたのは男性だけだと思われる。女性はこの地特有の沼沢・河川の女神を奉じていたと考えられるので、イーラーン高原のそのような女神の資料を基にカルマニアにおける女神崇拝についても再構成する。
特に、カルマニアは伝統的に戦士の地とされていた。そして「カルマニアの民が勝利の神性を崇拝していた」または「カルマニア人はロバをアレスに奉じている」という記述がある(εωγραφικά,Στράβων)。ヴェレスラグナの項目で論じるのだが、ギリシア人たちの言う「アレス」とは古代イーラーン多神教の勝利の神であるヴェレスラグナのことを意味している可能性が高い。そこで、本稿ではヴェレスラグナを中心として解説する。ただし、「勝利の神性を崇拝していた」というだけで「ヴェレスラグナを崇拝していた」という記述ではないので注意が必要。本当にカルマニアだけで崇拝されていたマイナー神格である可能性も否定できない。
実をいうと古代イーラーンの戦闘神格には風神ヴァーユもいるのだが、この神格はインドでも広く知られておりあまり調査しても面白くないのでヴェレスラグナを取り上げた。
また、「勝利の神性」もしくは「アレス」を崇拝していたのは男性だけだと思われる。女性はこの地特有の沼沢・河川の女神を奉じていたと考えられるので、イーラーン高原のそのような女神の資料を基にカルマニアにおける女神崇拝についても再構成する。
英雄崇拝の一種。アレクサンドロス大王は確実に神格化されており、その崇拝はヘラクレスなどと習合していたものと考えられている。アレクサンドリア・カルマニアが存在していたならば、その都市ではアレクサンドロス神に対するギリシア式の信仰が行われていたであろう。資料の集まりが悪く、ゾロアスター教ほど解説はできない。
最新コメント
2022-07-19
2022-06-17
2020-11-24
2020-08-02
2020-05-09
2018-10-11
2018-10-09
2018-04-24
2017-11-29
2017-08-23