暗号通貨まとめwiki - Bitcoin/FAQ

日本にあったビットコインの交換所が破綻したようだし信用できない

多くの方が誤解されますが、ビットコインはどこかの会社が運営しているわけではありません。

また今回の事件を例えると、「円とドルの両替店が破綻した」と考えるとわかりやすいかと思います。
そしてビットコインの交換所が破綻してもビットコイン自体が使えなくなることはありません

「円とドルを交換する店が破綻したら、円は信用出来ない」と考えるなら、ビットコインも信用出来ないでしょう。

補足

一時期は世界で一番ビットコインの取り扱い量が多かったMt.Goxという取引所が2014年2月28日に破綻した。Mt.Goxが管理しているウォレットが既知のバグに対応しておらず、コインを盗まれたことが原因である。
 
Mt.Goxはビットコインの取引所でありビットコインと円やドルを交換する事ができるサービスである。金(ゴールド)を取引する場所から金が盗まれても金自体の信用度には影響がないのと同様に、ビットコインの取引所であるMt.Goxからコインが盗まれMt.Goxが破綻してもビットコイン自体の信頼性には関係がない。しかしMt.Goxは日本円をビットコインに交換するのに便利だったので日本円を取り扱う取引所ができない限り日本人にとっては利便性が下がる。
 
なお、筆者はビットコイン自体の価値が暴落することは覚悟していたが、まさか世界でも信用度が高い方だと思っていたMt.Goxがここまで杜撰なシステムで運営されていたとは想定外だった。数十万円規模で損をし非常に悔しい思いをしている。しかし取引所は誰でも作れて、何の保障もないのは知っていたので、無関係な人から自業自得だと言われるのは仕方がないと考えている。Mt.Goxに対しては損害賠償や詐欺で訴えるなど、法的な手段を含めて、対応していく予定だ。
 
ビットコイン自体には、このような事件を乗り越えながら、強固なシステムになっていく事を期待している。まだまだ新しい仕組みなので、既存の通貨のような信頼性は獲得できておらず、それも含めて、今の相場を形成していると理解している。

データなんだから簡単にコピーされちゃうんじゃない?

ビットコインのシステムには「ビットコインというデータ」は存在しません、あるのは「取引履歴のデータ」であり、それを皆が共有することによって成り立っています。また「取引履歴のデータ」はブロックチェーンと呼ばれます。

データが消えたらどうなるの?

データとは何をさすのかによって違うが、「ビットコインの秘密鍵」を紛失してしまった場合は、二度とその財布からビットコインを移動することができなくなります。例えるなら金庫の中にお金を入れたが、その鍵を亡くした状態です。
なおコインの最大量が決まっているので将来的には事故や持ち主の死亡などで流通するコインが減って行くだろう。その場合は当然だが1BTC当たりの価値は上昇すると予想される。

ただのデータなのになぜ価値があるの?

そもそも価値とは何でしょうか?
ある骨董品を数億円で欲しがる人がいますが、価値を見出せない人もいるでしょう。
日本ではお金を払って電気や水が提供されますが、ブルネイという国では無料です。
このような例からもわかるように、価値というものは主観でありその人の住む環境や文化、嗜好によって異なります。

しかし一般的には、「AよりBが価値がある」という場合は、「AよりもBが利点が多い」はずです。
そして「Aは価値がない」という場合は、「Aは利点がない(役に立たない)」ということが多いはずです。

つまり「ビットコインが役に立つ」と考えている人にとってはビットコインに価値がありますが、
「ビットコインが役に立たない」と考えている人にとってはビットコインに価値はありません。

補足

通貨の価値というものは、「他人が受け取ってくれる」という共同幻想から生まれます。

日本円は「日本というコミュニティでは再利用されている」という実態から共同幻想が生まれ、価値が作られています。
また日本では日本円での取り扱いが多いことから、ドルよりも日本円は利用価値が高いとされます。

ビットコインも同様であり、ビットコインを利用する者同士では「他人が受け取ってくれる」という共同幻想が成り立っており、ビットコインコミュニティでは価値があります。
またインターネットのP2Pの仕組みをうまく応用して破綻がないように管理されているため信用があり、世界中で使えるので便利である。

世界中で大量のコンピューターリソースを使って採掘(マイニング)されており、そのパワーそのものが価値を担保しているという言われ方もするが、これは価値を担保しているというより、悪意ある攻撃者が偽のデータを使ったり、システムを崩壊させることを困難にしているだけで、実際に生み出されたデータ自体に価値はない。

ビットコインは埋蔵量が決まっている性質が金に似ていることから、よく引き合いにされるが、金は手に取ることができるし装飾品のみならず電子部品などの材料としても価値が高い。ビットコインのデータにはそのような価値は全くない。

しかしビットコインは他者と取引する際、他のどんなものよりも便利に処理することが可能である。金は国際的な取引をする場合、換金したり輸送する手間がかかるし、既存の通貨は遠方の人と決済する為には様々なリソースを必要し、手数料が大きくなってしまう。

ビットコインはこの「取引が便利」という点にだけ価値があり、この価値を最大化する為に複雑な仕組みを構築している。
この利便性は世の中に存在する既存の通貨を全て凌駕している。それはたとえどんなに強大な組織が取引を邪魔しようとしても完全に利用を停止させる事は難しいほどである。

ただし中国などのインターネット自体が国家によって厳重に管理されているような国では、政府が禁止しようとすれば、ほとんど取引が出来なくなる可能性はある。中国は最大の取引量を誇っていたが、政府によって取引が禁止されて相場は暴落した。

またビットコインより後発の暗号通貨は多数存在しており、それらもビットコインと同程度以上に「取引が便利」という性質を持つが、現状では最初に出た暗号通貨であるビットコインが一番有名で、取り扱えるショップも増えているので、利便性という面ではビットコインが他の暗号通貨より有利な状況になっている。よほど優れた仕組みや性質を持っていない限り後発の暗号通貨がビットコインを超える可能性は少ないと思われる。

手数料が安いって本当?

Bitcoin-QTで取引する場合、最低 0.0001BTC 必要になる。(1BTC=1万円なら1円)
QTのversion 0.8.2まで手数料は 0.0005BTC だったが 0.8.3以降は相場の上昇を考慮して手数料が下げられた。
手数料はソフトウェアの設定次第でゼロにもできる(コメント参照)が、採掘者の処理能力を超える取引量になってきた場合、優先度が低い取引は決済できなくなる可能性が高い。2013年10月時点では手数料をゼロにしても問題なく決済できることが多いが運が悪いと決済が完了するまで十数時間かかる事もある。

参考

何かあったら価値がなくなっちゃうんじゃないの?

コインは単なるデータなのだから、いくらでも増やせて、すぐに価値が無くなってしまうように思えるが、実際には複雑な仕組みによってネットワーク全体のコインの量があらかじめ決まっている。( 2140年までに2100万個)

また、たとえ量子コンピュータなどで想定外の処理がされたとしてもネットワーク全体で10分に1度だけ生成されるようになっているので一瞬で大量のコインを作ることは出来ない。
ただし、量子コンピュータによって公開鍵暗号方式が破られると、インターネット上のすべてのサービスと同様にビットコインも相当の影響を受けると思われる。

システムに重大な欠陥が見つかったり悪質なクラッキングによって価値がなくなってしまう可能性はある。ただし2009年に登場してから現在までに世界中の天才がよってたかって色々やっても特に問題が起きていないことは意識しておくべきだろう。

ビットコインよりも便利な暗号通貨が開発された場合も、すぐには影響を受けない。実際にbitcoinより後発で改良されたものがいくつも出ているが、取って代わられるような事態にはなっていない。ビットコインよりも圧倒的にすぐれたものが出てきた場合は、その存在が周知されるにつれ交換されていくものと思われる。よって新しい情報には注意しておくべきだろう。

ビットコインにとって最大の脅威は、おそらく各国の法律によって取引が禁止されてしまうことである。
日本では今のところそのような動きはない。
アメリカでは通貨として認め通貨と同様に規制をかけようという動きになっている。
タイでは2013年7月に違法だと判断され、関連する法律ができるまでは取引が出来なくなった。
中国では2013年12月に金融機関でビットコインを取引することが禁止された。
ただし、世界中で取引が違法だとされたとしてもP2Pの仕組みにより、完全に利用を停止させることは非常に難しい。

1ビットコインの価値が大き過ぎて使いにくそう

現時点(2013/10/28)で 1ビットコイン = 20,520円

しかし最小単位は1ではなく 0.00000001 (1億分の1) ビットコイン なので 0.0002円 単位で取引可能。
ちなみにこの最小単位は開発者の名にちなんで 1 Satoshi と呼ばれる。
つまり 0.00000001 ビットコイン = 1 Satoshi

取引に10分もかかるの?

支払いは一瞬で完了するが受け取った側は確定まで約10分待つ必要がある。
この10分は不正なビットコインでは無いことを確認する為の処理時間である。
取引手数料をゼロにした場合は何時間かかるか分からない。
小額のネットショッピングではこの制約が問題になることは少ないがリアル店舗や高額な取引では問題になることがある。
(例えば高額の取引では、取引が完了するまでに価値が暴落してしまう不安がある)
しかし、この制約を回避する為の方法やサービスが色々あり、一般に普及する頃には解決している可能性が高い。
すでにpaypal傘下のbitpayというサービスなどがある。

初期に始めた人が得してんじゃないの?

ビットコインの仕組みでは、流通量が決まっているので取引量が多くなると原理的には1ビットコインの価値がどんどん上がって行く。そのため登場した2009年から取引に参加し始めた人の多くはかなり得をしている。開発者が匿名なのもこの事が関係している可能性もある。ただし開発者以外の初期参入者には「誰も使わず無価値になる可能性」もあったはずなので、そのリスクをリターンにしていると考えれば、納得することも可能かもしれない。それと、まだ普及しているとは到底言えず、様々なリスクがあるので現時点で参加しても得したり損したりする可能性はかなりある。

値動きが激しいって聞いたけど?

ドル円相場よりはるかに変動が激しく、まだまだ投機(ギャンブル)的な参加者の方が多いのが現状である。
今後落ち着いて来たら、一般の人でも使いやすくなるかもしれないが、流通量をコントロールする事ができないので、既存の通貨よりも値動きが安定しない可能性は高い。

どこまで値上がりするの?

ビットコインが一般にも普及するという前提で考えてみる。(ビットコインの総量は2100万BTCで計算)
全世界の通貨の流通量は5000兆円以上なので仮にこの1%(50兆円)がビットコインに置き換わるとすると 1BTC=238万円 になる。10%の500兆円なら1BTC=2380万円になる。
金(ゴールド)の総量は2009年末時点で165,600トン(5.84x10^9オンス)で、現在(2013年12月)の価値は1オンス 1200ドル程度。よって金の時価総額は約713兆円。単純にビットコインも同程度までになるとすると1BTCが約3400万円になる。
ユーロ危機のような信用不安が全世界に波及し、各国の通貨が紙くずになる頃にビットコインが流通していたら、1BTC=1億円以上ということもありえる。ここまでくるともはや妄想のレベルだが、想像するのは自由である。

欠点はないの?

最大の欠点は採掘(マイニング)をする為に膨大な電力とコンピュータリソースが使われている点である。
原理的にビットコインの仕組みを維持する為には今後も膨大なリソースが消費されてしまう。

その他欠点を箇条書きにする。
  • 国家の規制によるリスク
  • 取引に10分必要な点
  • Bitcoin-QTというソフトを使って自分のPCでデータを管理する場合は、数十ギガバイト以上のディスク容量が必要な点
  • 取引手数料が必要な点。特に小額の取引をする場合手数料の割合が大きくなってしまう。
  • 現時点では保障が何もないのでデータが消えたり盗まれてもどうしようもない点
  • コインの最大量が決まっている点
    • デフレを抑制できない
  • 市場が小さく価格の変動が激しい

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