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ここはでもにっしょんch ぼくの考えたサーヴァントスレに投稿されたサーヴァントを纏めるwikiです。

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「平和は私に慰めを与えない、私は戦争のなかに己を調和させる。それ以外のいかなる法も私は持たず、信じもしないからだ。」――ベルトラン・ド・ボルンの詩の抜粋。



基本情報

【元ネタ】史実
【CLASS】バーサーカー
【真名】ベルトラン・ド・ボルン
【異名・別名・表記揺れ】ベルトラン・デ・ボルン(表記揺れ) 戦争詩人(異名)
【性別】男性
【身長・体重】178cm・74kg
【外見・容姿】鎖帷子に身を固めた騎士。その首は胴体から離れ、輝く提灯として手に持たれている。要はデュラハンみたいな状態。
【地域】イギリス
【年代】12〜13世紀
【属性】混沌・悪
【天地人属性】人
【その他属性】人型
【ステータス】筋力B 耐久B+ 敏捷C 魔力B 幸運A 宝具B

【クラス別スキル】

狂化:EX

 全パラメータが1ランクアップしている。
 会話も可能であり、一見すれば理性的な振る舞いを見せるが、その実、精神状態が彼の一側面である戦争の愛好者としての状態に固定されている。
 他者を誑かす話術も人心を掴む詩歌の才もただ争いを激化させる為に用いられる。それを利点として見るか欠点として見るかはマスター次第だ。
「私を戦争から引き離そうとする者の目には、膿腫ができればいい、たとえ私が自ら先に戦いを仕掛けたのだとしても!」――ベルトラン・ド・ボルンの詩の抜粋。

【保有スキル】

無辜の怪物:B

 本人の意思や姿とは関係なく、風評によって真相をねじ曲げられたものの深度を指す。
 ベルトラン・ド・ボルンの場合は様々な戦争の扇動者とする伝記(ヴィダ)の影響を受けた諸作品――特に“ダンテの神曲”による風聞が呪いとなった。
 首無しの身体で、妖しく光を放つ首級の髪の毛を掴み、提灯代わりに持ち歩くというデュラハンめいた状態。
 なお頭部は詩を詠唱することで本体とは独立して戦える他、宝具の触媒ともなる。
「さあ見よ、この苦しい刑罰を。生きたまま死者たちを見て回るおまえよ。これほど重い罰がほかにあるか見てみるがいい。
 そして地上へ戻ったなら、私のことを伝えてくれ。私はベルトラン・ド・ボルン。若き王に悪しき助言を与えた者だ。
 私は父(ヘンリー二世)と子(若ヘンリー、リチャード一世、ジェフリー)とを互いに敵対させた。偽りの助言者アヒトフェルがダビデとアブサロムを仲違いさせたのと同じように。
 私はこのように近しい者たちを引き裂いたゆえに、今や自らの頭を、その根であった胴体から切り離して運んでいる」――ダンテ作『神曲・地獄篇』より。

扇動:EX

 数多の大衆・市民を導く技術。詩歌によるプロパガンダも含まれる。特に個人に対して使用した場合には、ある種の精神攻撃として働く。
「彼らが平和でいたり、休戦していると、彼(ベルトラン・ド・ボルン)は直ちに政治詩(シルヴェンテス)によってその平和を乱し、彼らのおのおのがその平和によって、いかに面目を失っているかを示そうと努めるのであった。それ故に彼は大きな利益を得たし、大きな禍を招いたのである」ベルトラン・ド・ボルンの伝記(ヴィダ)より。

驥足百般:A

 武芸、芸術、色事など様々な分野に才を見せた逸話から。
 生前に嗜んだ物はBクラス以上、新しく始めた事柄は通常より早い速度で習熟する。
「彼は立派な騎士であり、有能な戦士であり、よき恋人であり、また優れた詩人(トルパドゥール)であった。 また博学で話上手でもあった。禍福を転じる術も十分心得ていた」ベルトラン・ド・ボルンの伝記(ヴィダ)より。

殺戮応酬:A

 陣営の戦いが自然と激化する。狂化ランクに応じて、その範囲と密度が変わっていく。
「そして、それぞれの武勇が戦いに身を投じると、もはや(単に)頭や腕を折ることなど考えなくなる。なぜなら、生け捕りにする者よりも死体の方が価値があるからだ」――ベルトラン・ド・ボルンの詩の抜粋。

【宝具】

世の春歌う首燈照ベン・プラッツ・ロ・ガイス・テン

ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:0〜50 最大捕捉:600人
「私に言わせれば、美食(バター)も安眠も何の喜びでもない。
「かかれ!」の声が響き、馬たちがいななき、「助けよ! 助けよ!」と叫びが飛び交う。
 そして折れた槍が、旗をはためかせたまま屍の脇腹に突き立つ。その光景こそが、私を最も歓喜させる」――ベルトラン・ド・ボルンの詩の抜粋。

 ダンテが神曲で描いた切り離した自分の頭を提灯のように掲げて歩く姿が宝具となったもの。
 ダンテが描いた姿のままであるという事は、逆説的に彼が他者の絆を断ち争わせたという罪業・概念が霊基に刻み込まれている――その概念を利用した、固有結界に近い大魔術。
 
 真名を開放する事で、切り離された頭部から放たれる光が届く範囲の空間を、彼が望む『闘争以外の一切の法が通用しない戦場』へと強制的に塗り替える。
 光の圏内にいる者は、敵味方の区別なく強制的に高ランクの『狂化』を付与され、その戦いは理性なき激烈なものとなる。
 ベルトラン自身もまたこの空間内においては扇動者を兼ねた参加者となる。
 その上、周囲で流れた血の量(ダメージ数値の合計)と死者の数に比例して、ベルトラン自身のステータスは際限なく上昇していく。
 巻き込まれた側からすれば惨劇であるが、彼からすれば戦争を楽しむための最高の舞台である。

【Weapon】

『長剣』

    1. 『バヤイ』
 愛馬。

【解説】

 トルバドゥール(広義における吟遊詩人の一種)にして騎士。博学多識で優れた武芸と弁舌の持ち主であったが、叛服常なき戦争狂でもあった。
 ヘンリー二世(リチャード一世の父)の子息の間を扇動し、骨肉の争いを繰り広げさせるのに一役買ったという。
 その行いはダンテの神曲の作中で断罪され地獄に落とされている。また、戦争詩人と渾名される。

 現在のフランス・アキテーヌ地方――リムーザンのオートフォールに生まれる。
 長じた後はオートフォール城の領主の地位を巡って兄であるコンスタンティンとの骨肉の争いを繰り広げ続けた。
 また、自らの権益とオートフォール城を守るため、あるいは単に闘争の熱狂を求めて、詩と弁舌を武器に当時の権力闘争の渦中へと飛び込んでいった。
 彼の詠む政治詩(シルヴェンテス)は、単なる芸術作品の枠を超え、諸侯の戦意を高揚させ、同盟を結ばせ、敵対者を貶める強烈なプロパガンダとしての機能を持っていた。
 同時に、彼はマウ・ド・モンタニャックをはじめとする貴婦人たちとの優雅なロマンスの噂も絶えず、洗練された宮廷人としての顔も持ち合わせていたという。

 ベルトランの生涯において最も有名な逸話は、プランタジネット家(アンジュー家)の骨肉の争いに深く関与し、それを扇動したことである
 ヘンリー二世には、若王とも呼ばれた長男若ヘンリー、次男リチャード(後の獅子心王)、三男ジェフリー、四男ジョン(後の欠地王)という息子たちがいた。
 彼らは広大な領土の分割を巡って絶えず父や兄弟と反目し合っており、ベルトランはこの一族の内に燻る不和の火種を巧みに利用した。
 彼は特に長男である若ヘンリーの強い支持者であり、自らの詩を通じて若ヘンリーのプライドを煽り、父ヘンリー二世や弟リチャードに対する反逆を唆したとされる。
 その一方でベルトランは敵対していたリチャードと蜜月の関係を築いたり、かと思えば再び若ヘンリーの側に加担してリチャード一世と戦ったりと叛服常なき男でもあったという。

 ベルトランは持ち前の弁舌で若ヘンリーの陣営の有力者となり、プランタジネット家の内紛を助長した。
 しかし1183年、反乱の最中に若ヘンリーは28歳の若さで急死してしまう。
 強力な後ろ盾であった若ヘンリーの死は、ベルトランに深い絶望をもたらした。
 この時、彼が若ヘンリーを悼んで詠んだ哀歌(プラン)である『イギリスの若き王の死に寄せて』は、中世オック語文学を代表する追悼詩の一つとして高く評価されている。
 血生臭い戦争賛美の詩を書き殴っていた彼が、この時ばかりは「この世のすべての悲しみ、涙、苦痛も、若きイングランド王の死に比べれば取るに足りない」と真摯な悲哀を歌い上げたのである。

 若ヘンリーの死後、反乱軍は求心力を失って瞬く間に瓦解し、ベルトランは孤立した。
 激怒したリチャードとヘンリー二世の連合軍はオートフォール城を包囲し、激しい攻撃の末にこれを陥落させた。
 捕虜となったベルトランは、大逆罪で処刑されてもおかしくない立場であった。
 伝記(ヴィダ)が伝える劇的な逸話によれば、ベルトランはヘンリー二世の前に引き出された際、亡き若ヘンリーへの痛切な思いと忠誠心を語るベルトランの言葉に、ヘンリー二世は思わず涙を流して崩れ落ち、彼の罪を赦してオートフォール城を直ちに返還したとされている。
 このエピソードがどこまで正確な史実であるかは歴史家の間でも議論の余地があるが、彼の「言葉」がいかに人の心を動かし、絶望的な状況をも覆す力を持っていたかを象徴する伝説として語り継がれている。

 城を取り戻した後もベルトランの好戦的な性格は変わらず、領地を巡って兄であるコンスタンティンと血みどろの争いを繰り広げ続けた。
 また、かつての宿敵であったリチャードがイングランド王に即位すると、今度は彼に忠誠を誓い、第三回十字軍への参加を促す詩や、フランス王フィリップ二世との戦争を鼓舞する詩を書き続けた。

 1190年代の後半になるとベルトランは突如として世俗の権力闘争から身を引き、シトー会のダロン修道院に入り隠遁生活を始めた。
 その後は修道士として静かな祈りの日々を送り、1215年頃にひっそりとその生涯を閉じたという。

 だが、彼の死後も、その残した詩と生涯をドラマチックに脚色した伝記はヨーロッパ中に流布し続けた。
 そして彼の運命を決定づけたのが、14世紀のイタリアの詩人ダンテ・アリギエーリが著した不朽の名作『神曲』である。
 ダンテは地獄篇の第28歌において、生前に他者を離間させ、不和を引き起こした者たちが堕ちる地獄の「第8圏第9の濠」にベルトランを配置した。
 ダンテは彼を、旧約聖書においてダビデ王とその息子アブサロムを仲違いさせたアヒトフェルになぞらえた。
 父と子という、人間にとって最も神聖で密接な絆を切り離すという罪を犯した罰として、ベルトランは地獄において自らの頭部を胴体から切り離され、その髪の毛を掴んで提灯のように掲げて歩くという凄惨な刑罰を与えられた姿で描かれたのである。

【人物】

 本来の彼は勇猛果敢な戦士であると同時に、皮肉屋でロマンチスト、短気にして冷静という矛盾した性格を持つ人物。
 物語の騎士を演ずるトルパドゥールであり、戦争をある種の祭典の如く捉える悪鬼であり、詩歌の才能も戦いの手段とする策士であり、土地や権力の為なら骨肉の争いも辞さない程の野心家でもあった。
 一方で儀礼や宮廷恋愛においては陽気でありながら優雅な立ち居振る舞いを示し、多くの権力者の求愛を拒んでいたマウ・ド・モンタニャックとのロマンスも噂された。

 バーサーカーのクラスとなり、無辜の怪物の影響でデュラハンの如き怪物に成り果ててもそれは変わらない。
 卓越した話術と優雅な立ち振舞は、さながら円卓の騎士の如く華やかなもの。
 しかし、狂化の影響によりその思考は戦争への強い愛好に固定されてしまっており、自らの才幹を戦争の激化という目的にしか用いる事ができなくなってしまっている。
 本来の彼は戦争を好みながらもそれを利益を得るための一手段と捉え、損切りの為の降伏や阿りも行える政治的人物であったのだが、無辜の怪物や狂化の影響によりただ戦争を激化させるだけの陽気な煽動家・戦闘狂へと単純化されてしまっているのだ。
 尤も、これは利点と捉える事も出来るかもしれない。
 本来の彼は独立心が旺盛な人物であり、その知勇が戦争の激化という目的に固定されていなければ、生前にそうであったように主に仇なす可能性が高いからだ。

【関連人物】

リチャード一世:

 生前は時に友好を深め、時に刃を交えた相手。リチャード一世に降伏してからは彼に対する忠誠の誓いを守った。彼が捕囚から解放されて帰国した際には陽気なシルヴェンテスを作り、暖かく出迎えたと伝わる。
「おお、リチャード王! 相変わらずの人面獣心ぶりで何より! 私とあなたは共に騎士を名乗りながら戦いを好むケダモノですからな! お求めとあらば刃であれ詩歌であれ喜んでお送りいたしましょう!」

ジョン・ラックランド:

生前関わったリチャードの弟。彼もまた親兄弟との対立を繰り返した。
「あなたが自らを卑下することはありませんとも! 何しろあなたは極上の火種(トラブルメーカー)ですからな! 兄王がかような獅子に成り果てたのは、我が詩歌のみならずあなたの功でもある! 善哉善哉!」

ダンテ・アリギエーリ:

自分をこのような首無しの怪物(無辜の怪物)に貶めた張本人。
「あのイタリアの詩人風情が! 我が美学を理解もせず、地獄の底で首をぶら下げさせるとは! ……まあ良い。お陰で狂気の軛を解き、存分に戦乱を楽しめるというものよ!」

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