最終更新:ID:sM1ry/9ZMQ 2026年09月07日(月) 20:30:00履歴
【元ネタ】中国伝承 Fateシリーズ
【CLASS】セイバー
【真名】干将・莫耶
【異名・別名・表記揺れ】干將 鏌鋣
【性別】男性(干将)女性(莫耶)
【身長・体重】178cm・76kg(干将の人間形態) 161cm・47kg(莫耶の人間形態)
【外見・容姿】エミヤの持つ干将とほぼ同型の剣。あえて人型を取る時は干将(鍛冶)に似せた姿。衣服は亀文(亀甲)の模様。(干将) 干将(鍛冶)の妻に似せた女の姿。戦闘時には干将(剣)を手にする。衣服は漫理(水波)の模様。(莫耶)
【地域】中国
【年代】春秋時代〜魏晋
【属性】中立・中庸
【天地人属性】地
【その他属性】竜種
【ステータス】筋力A 耐久A+ 敏捷C 魔力A 幸運C 宝具A
【CLASS】セイバー
【真名】干将・莫耶
【異名・別名・表記揺れ】干將 鏌鋣
【性別】男性(干将)女性(莫耶)
【身長・体重】178cm・76kg(干将の人間形態) 161cm・47kg(莫耶の人間形態)
【外見・容姿】エミヤの持つ干将とほぼ同型の剣。あえて人型を取る時は干将(鍛冶)に似せた姿。衣服は亀文(亀甲)の模様。(干将) 干将(鍛冶)の妻に似せた女の姿。戦闘時には干将(剣)を手にする。衣服は漫理(水波)の模様。(莫耶)
【地域】中国
【年代】春秋時代〜魏晋
【属性】中立・中庸
【天地人属性】地
【その他属性】竜種
【ステータス】筋力A 耐久A+ 敏捷C 魔力A 幸運C 宝具A
片方の意思でもう片方を自らの近くに引き寄せる事が出来る。
片方を磁力のように引き寄せるだけでなく、魔力さえ消費すれば瞬間的に転移させる事も可能。
莫耶はこの特性を利用し、干将を投擲してその先にテレポートする、というNINJAさながらの戦術を駆使する。
必ず二振り揃って召喚されるのもこのスキルが所以。
干将あるところすなわち莫耶あり。逆もまたしかり。鶴翼は欠落せざるものなのだ。
片方を磁力のように引き寄せるだけでなく、魔力さえ消費すれば瞬間的に転移させる事も可能。
莫耶はこの特性を利用し、干将を投擲してその先にテレポートする、というNINJAさながらの戦術を駆使する。
必ず二振り揃って召喚されるのもこのスキルが所以。
干将あるところすなわち莫耶あり。逆もまたしかり。鶴翼は欠落せざるものなのだ。
陰陽太極図。干将・莫耶の場合、その存在・在り方の安定性を指す。
是を守りたくば即ち是を損ない、是を破りたくば即ち是を正す。
精神干渉を無効化し、対魔術・対物理防御もワンランクアップする。
一応、干将・莫耶の双方が揃っている――片方が人の姿になり剣の形態を取った相棒を手に戦うか、あるいは双方が剣の形態でマスターに装備されている――時でなければ効果を発揮しないという弱点があるが、雌雄一対スキルでこの弱点は踏み倒されている。インチキ。
是を守りたくば即ち是を損ない、是を破りたくば即ち是を正す。
精神干渉を無効化し、対魔術・対物理防御もワンランクアップする。
一応、干将・莫耶の双方が揃っている――片方が人の姿になり剣の形態を取った相棒を手に戦うか、あるいは双方が剣の形態でマスターに装備されている――時でなければ効果を発揮しないという弱点があるが、雌雄一対スキルでこの弱点は踏み倒されている。インチキ。
龍魂を宿す剣。故に、龍が如き力を振るう剣となり、自然の歪みを正す力を発揮する退魔の剣ともなる。
同ランクの魔力放出に加え、“魔”との戦闘において大幅な強化 を受ける。
また、如何なる所以か、巫術行使に対するボーナスをはじめ、様々な効果を発揮できる。が、干将・莫耶の雌雄人格はその全てを使いこなせてはいないようだ。
同ランクの魔力放出に加え、“魔”との戦闘において大幅な
また、如何なる所以か、巫術行使に対するボーナスをはじめ、様々な効果を発揮できる。が、干将・莫耶の雌雄人格はその全てを使いこなせてはいないようだ。
基本形は雌雄一対の剣であるが、自らの姿形を変える事が出来る。
干将は大きく形を変える事を好まない為、あまりこのスキルを用いず剣としての形態を堅持するが、莫耶は好んで人の姿となり剣の制作に携わった女に似せた形を取る。
また、莫耶は戦闘時には相棒である干将を刀として振るうだけでなく、自らの五体をも適宜、刃へと変貌させて近接戦闘を行う。
――質実剛健の剣風を持つ干将とは異なり、莫耶はかなりの派手好み。
それは戦闘スタイルにも適用され、干将を用いて敵と切り結ぶのみならず、手や足のみを瞬間的に破山剣の如き巨大な刀身と化して意表を突く(なお周りの被害はお構いなし)傾向がある。
莫耶の踵落としは山崩れを思わせる一撃に。回し蹴りは大河の決壊を思わせる薙ぎ払いに。その暴威はさながら龍の巨体がのたうつが如く。
干将は大きく形を変える事を好まない為、あまりこのスキルを用いず剣としての形態を堅持するが、莫耶は好んで人の姿となり剣の制作に携わった女に似せた形を取る。
また、莫耶は戦闘時には相棒である干将を刀として振るうだけでなく、自らの五体をも適宜、刃へと変貌させて近接戦闘を行う。
――質実剛健の剣風を持つ干将とは異なり、莫耶はかなりの派手好み。
それは戦闘スタイルにも適用され、干将を用いて敵と切り結ぶのみならず、手や足のみを瞬間的に破山剣の如き巨大な刀身と化して意表を突く(なお周りの被害はお構いなし)傾向がある。
莫耶の踵落としは山崩れを思わせる一撃に。回し蹴りは大河の決壊を思わせる薙ぎ払いに。その暴威はさながら龍の巨体がのたうつが如く。
ランク:C〜A+ 種別:対人心技 レンジ:0 最大捕捉:1人
またの名をオーバーエッジ。あるいはスパークスライナーハイ。それ以外の真名でも使い手に合った名称であれば発動する。
双方が剣としての形態を取り、双方が主と認めた使い手に用いられる時にのみ、初めて使用する事の出来る絶技。
凡才の剣士をして神話や伝説を代表する大英雄と伍するほどに、潜在性能の全てを発揮させるもの。
使い手と気息を一致させる事で、相手が自覚していない無意識領域――霊魂の一欠片、細胞の一つ一つに至るまでを完全に制御下に置かせ、生命として持つ性能の全てを引き出す。
さらに、武器としての形状・サイズを使い手の適性や戦局に応じて変化させる事で、あらゆる状況への対応を可能とする。
ただし、発動中の主導権は使い手にある為、戦闘スタイルの性質・形態は使い手の技術・特性に依存し、龍剣として内蔵する機能の数々も使い手の適性にあったものしか使用できない。
大英雄の万能宝具にも匹敵する自在性を誇る反面、使い手への依存が著しく高い。
使い手にとっての不可能事は実現できないし、可能な事も使い手の程度に応じて効力が上下する。
TRPG的に解釈するならば(干将・莫耶を使用する判定に限り)ダイスの出目を宣言した通りの数値に変更出来るという事。
結局、最後に物を言うのは使い手の練度であり、素人に使わせても莫耶のまま戦ったほうが強いという本末転倒な現象が起こる。
尤も、それも人間や英霊を相手取る場合の話。
本来は“魔”に対抗するための技であり、相手の“魔”としての純度に応じてダメージ数値は指数関数的に跳ね上がる。
大海魔やゴルゴンなどの怪物さえも、真っ向から両断して粉砕する事が可能だろう。
何しろ龍とは自然の化身。自然の歪みである“魔”を正すのは、龍としての本領なのだから。
またの名をオーバーエッジ。あるいはスパークスライナーハイ。それ以外の真名でも使い手に合った名称であれば発動する。
双方が剣としての形態を取り、双方が主と認めた使い手に用いられる時にのみ、初めて使用する事の出来る絶技。
凡才の剣士をして神話や伝説を代表する大英雄と伍するほどに、潜在性能の全てを発揮させるもの。
使い手と気息を一致させる事で、相手が自覚していない無意識領域――霊魂の一欠片、細胞の一つ一つに至るまでを完全に制御下に置かせ、生命として持つ性能の全てを引き出す。
さらに、武器としての形状・サイズを使い手の適性や戦局に応じて変化させる事で、あらゆる状況への対応を可能とする。
ただし、発動中の主導権は使い手にある為、戦闘スタイルの性質・形態は使い手の技術・特性に依存し、龍剣として内蔵する機能の数々も使い手の適性にあったものしか使用できない。
大英雄の万能宝具にも匹敵する自在性を誇る反面、使い手への依存が著しく高い。
使い手にとっての不可能事は実現できないし、可能な事も使い手の程度に応じて効力が上下する。
TRPG的に解釈するならば(干将・莫耶を使用する判定に限り)ダイスの出目を宣言した通りの数値に変更出来るという事。
結局、最後に物を言うのは使い手の練度であり、素人に使わせても莫耶のまま戦ったほうが強いという本末転倒な現象が起こる。
尤も、それも人間や英霊を相手取る場合の話。
本来は“魔”に対抗するための技であり、相手の“魔”としての純度に応じてダメージ数値は指数関数的に跳ね上がる。
大海魔やゴルゴンなどの怪物さえも、真っ向から両断して粉砕する事が可能だろう。
何しろ龍とは自然の化身。自然の歪みである“魔”を正すのは、龍としての本領なのだから。
ランク:EX 種別:対軍・対国宝具 レンジ:1〜99 最大捕捉:1000人
干将・莫耶の祖型たる溶融臓鉄に戻った後、双龍の形態を模り、昆吾山狡兔 に基づいて暴れまわる。ただそれだけの宝具。
龍体を形成する溶融金属の内部は地球の内核にも匹敵する超高温――最高温度にして5500℃にもなる焦熱地獄であり、触れただけでも生命は一瞬で蒸発していく。
さらに蒸発せずに耐えられる肉体ないし魂を持つ者(または物)は、溶融金属となった双龍の内側に鋳込まれ、彼らの機能の一部として取り込まれてしまう。
炎熱による大規模攻撃&エナジードレイン&能力の簒奪と行使という機能を駆使して周囲一帯を蹂躙する龍となる、と言えばその無法ぶりが分かるだろう。
しかしながら、龍体は人の世に長く存在する事を許されるものではない為、一度発動すれば遠からず現世から退去させられる両刃の剣ともなっている。
なお、干将・莫耶はこの宝具を使用したがらない。
畢竟、自爆宝具でしかないから、というだけではない。周りを巻き込むから、というのも理由の一部に過ぎない。
彼らの自意識もまた溶鋼に溶かされたものの一部――鋳込まれた雌雄の龍の情報を基としたエミュレートに過ぎない、という事を否応なく自覚させられるものだからだ。
――晋の時代、雷煥という人物が龍淵・太阿と刻まれた二振りの名剣を見つけた。
雷煥は太阿を自らの物とし、龍淵を上司である張華に献上したが、張華は龍淵の剣を干将であると鑑定したという。
龍淵・太阿は共に春秋の名鍛冶である欧冶子の作った宝剣であり、干将の作であるはずはない。
しかし、その銘を刻まれた剣が干将と鑑定されたのはなぜか?
答えは単純。龍淵・太阿は干将・莫耶によって喰らわれ、融合させられてしまった後だったのである。
もとより干将・莫耶は鍛冶師の妻がその身を贄として捧げて出来た霊剣。
溶かしたものを刀身に鋳込むシステムが、その始まりからして存在していた。
故に干将・莫耶は数ある中国の名剣の代名詞となった。
全てを収奪 し、無限に機能を増やし続けるというその特性の故に、いずれ最強に至るもの。
自然が内包する産物 を奪い、自然を成り立たせる仕組み を穢し、究極の一を作り上げるという刀匠の業 。
その象徴と呼ぶに相応しい剣である、と。
余談ではあるが、後に張華が誅殺された後に干将の剣を探させたが見つからなかった。
太阿の剣と誤認されていた莫耶もまた失われ、ただ二匹の龍が河から天へと昇る様だけが見られたという。
干将・莫耶の祖型たる溶融臓鉄に戻った後、双龍の形態を模り、
龍体を形成する溶融金属の内部は地球の内核にも匹敵する超高温――最高温度にして5500℃にもなる焦熱地獄であり、触れただけでも生命は一瞬で蒸発していく。
さらに蒸発せずに耐えられる肉体ないし魂を持つ者(または物)は、溶融金属となった双龍の内側に鋳込まれ、彼らの機能の一部として取り込まれてしまう。
炎熱による大規模攻撃&エナジードレイン&能力の簒奪と行使という機能を駆使して周囲一帯を蹂躙する龍となる、と言えばその無法ぶりが分かるだろう。
しかしながら、龍体は人の世に長く存在する事を許されるものではない為、一度発動すれば遠からず現世から退去させられる両刃の剣ともなっている。
なお、干将・莫耶はこの宝具を使用したがらない。
畢竟、自爆宝具でしかないから、というだけではない。周りを巻き込むから、というのも理由の一部に過ぎない。
彼らの自意識もまた溶鋼に溶かされたものの一部――鋳込まれた雌雄の龍の情報を基としたエミュレートに過ぎない、という事を否応なく自覚させられるものだからだ。
――晋の時代、雷煥という人物が龍淵・太阿と刻まれた二振りの名剣を見つけた。
雷煥は太阿を自らの物とし、龍淵を上司である張華に献上したが、張華は龍淵の剣を干将であると鑑定したという。
龍淵・太阿は共に春秋の名鍛冶である欧冶子の作った宝剣であり、干将の作であるはずはない。
しかし、その銘を刻まれた剣が干将と鑑定されたのはなぜか?
答えは単純。龍淵・太阿は干将・莫耶によって喰らわれ、融合させられてしまった後だったのである。
もとより干将・莫耶は鍛冶師の妻がその身を贄として捧げて出来た霊剣。
溶かしたものを刀身に鋳込むシステムが、その始まりからして存在していた。
故に干将・莫耶は数ある中国の名剣の代名詞となった。
全てを
自然が内包する
その象徴と呼ぶに相応しい剣である、と。
余談ではあるが、後に張華が誅殺された後に干将の剣を探させたが見つからなかった。
太阿の剣と誤認されていた莫耶もまた失われ、ただ二匹の龍が河から天へと昇る様だけが見られたという。
春秋時代において、呉王ないし楚王の命を受けた鍛冶師・干将とその妻の献身によって打たれたとされる双剣。古代中国を代表する名剣の一つ。
ポピュラーな伝承では、鉄鉱が溶けず納期に間に合わない焦燥の中、妻の莫耶が自らの髪と爪(異説では全身)を鋳炉に投じることで金属が融解し、陽剣である干将と陰剣である莫耶が誕生したとされる。
――実のところ、干将・莫耶の名は、鍛冶夫婦の自己犠牲譚が史料に現れる以前から、天下の名剣の代名詞として中国の文献に登場している。
戦国末期の思想書『荀子』や『戦国策』では、干将・莫耶は太阿・鉅闕・辟閭などと並んで、切れ味鋭い名剣の例として列挙されるのみで、鍛冶師夫婦の悲劇などのエピソードへの言及は一切ない。
少なくとも現存する戦国期の文献では、干将・莫耶は固有の物語を伴わず、優れた名剣の代名詞として用いられている。
いわば業物の代名詞としての記号的存在だったわけである。
鍛冶師夫婦の物語として肉付けされていくのは漢代以降のことで、後漢の趙曄による『呉越春秋』や袁康の『越絶書』には、干将が呉王のために剣を鍛造するくだりが見え始める。
物語が現在よく知られる形――金鉄が溶け合わず三年を要する焦燥、莫耶の断髪断爪(あるいは投身)による完成、楚王へ一振りを献上しつつもう片方の隠匿、そして遺児・眉間尺による復讐――にまで整うのは、東晋・干宝の説話集『捜神記』でのことである。
ここでは干将が「雌雄二剣を作れ。雄剣は隠し、雌剣のみを王に献ぜよ」と身重の妻に言い残して処刑され、生まれた遺児・眉間尺(名は赤、赤比とも)が成長後、素性も知れぬ侠客に父の仇討ちを託す。
侠客は眉間尺自身の首と剣を携えて王の元へ赴き、油鍋の中で王の首・眉間尺の首・己の首を共に煮え爛れさせて相討ちにする凄惨な結末を迎えた。
その結末の故に三つの頭が見分けがつかなくなったため、三つとも王として手厚く葬られた――という三王墓の伝説は、後世まで河南省などに実在の塚として語り継がれ、地誌書『太平御覧』などにも引用が見られる。
後世においては、浙江省徳清県にある景勝地である莫干山が、伝説上、干将・莫耶がこの山中で剣を鍛えたことに由来するとされ、実際に剣池・磨剣石などといった伝承にちなむ地名・史跡が今も残されているという。
干将・莫耶が関わる逸話として特異なものの一つが、『晋書』張華伝に見える龍泉・太阿の逸話である。
西晋の張華は夜空に紫の妖気――あるいは宝剣の精気を認め、部下の雷煥に命じて豊城の獄舎跡から双剣・龍泉(龍淵)と太阿を掘り出させた。
これらは元来、干将・莫耶とは別に、越の伝説的名工・欧冶子が鍛えたとされる剣である。
だが、張華は献上された龍泉(龍淵)の剣を刀身に刻まれた銘とは異なるもの――干将の剣であると鑑定した。
張華の失脚・誅殺後、龍泉(龍淵)の剣の行方は杳として知れず、雷煥の子が太阿の剣を携えて延平の津を渡ろうとした際、剣が腰から躍り出て水中に没し、二つの剣が二匹の龍と化して天へ昇っていく様のみが目撃されたという。
ポピュラーな伝承では、鉄鉱が溶けず納期に間に合わない焦燥の中、妻の莫耶が自らの髪と爪(異説では全身)を鋳炉に投じることで金属が融解し、陽剣である干将と陰剣である莫耶が誕生したとされる。
――実のところ、干将・莫耶の名は、鍛冶夫婦の自己犠牲譚が史料に現れる以前から、天下の名剣の代名詞として中国の文献に登場している。
戦国末期の思想書『荀子』や『戦国策』では、干将・莫耶は太阿・鉅闕・辟閭などと並んで、切れ味鋭い名剣の例として列挙されるのみで、鍛冶師夫婦の悲劇などのエピソードへの言及は一切ない。
少なくとも現存する戦国期の文献では、干将・莫耶は固有の物語を伴わず、優れた名剣の代名詞として用いられている。
いわば業物の代名詞としての記号的存在だったわけである。
鍛冶師夫婦の物語として肉付けされていくのは漢代以降のことで、後漢の趙曄による『呉越春秋』や袁康の『越絶書』には、干将が呉王のために剣を鍛造するくだりが見え始める。
物語が現在よく知られる形――金鉄が溶け合わず三年を要する焦燥、莫耶の断髪断爪(あるいは投身)による完成、楚王へ一振りを献上しつつもう片方の隠匿、そして遺児・眉間尺による復讐――にまで整うのは、東晋・干宝の説話集『捜神記』でのことである。
ここでは干将が「雌雄二剣を作れ。雄剣は隠し、雌剣のみを王に献ぜよ」と身重の妻に言い残して処刑され、生まれた遺児・眉間尺(名は赤、赤比とも)が成長後、素性も知れぬ侠客に父の仇討ちを託す。
侠客は眉間尺自身の首と剣を携えて王の元へ赴き、油鍋の中で王の首・眉間尺の首・己の首を共に煮え爛れさせて相討ちにする凄惨な結末を迎えた。
その結末の故に三つの頭が見分けがつかなくなったため、三つとも王として手厚く葬られた――という三王墓の伝説は、後世まで河南省などに実在の塚として語り継がれ、地誌書『太平御覧』などにも引用が見られる。
後世においては、浙江省徳清県にある景勝地である莫干山が、伝説上、干将・莫耶がこの山中で剣を鍛えたことに由来するとされ、実際に剣池・磨剣石などといった伝承にちなむ地名・史跡が今も残されているという。
干将・莫耶が関わる逸話として特異なものの一つが、『晋書』張華伝に見える龍泉・太阿の逸話である。
西晋の張華は夜空に紫の妖気――あるいは宝剣の精気を認め、部下の雷煥に命じて豊城の獄舎跡から双剣・龍泉(龍淵)と太阿を掘り出させた。
これらは元来、干将・莫耶とは別に、越の伝説的名工・欧冶子が鍛えたとされる剣である。
だが、張華は献上された龍泉(龍淵)の剣を刀身に刻まれた銘とは異なるもの――干将の剣であると鑑定した。
張華の失脚・誅殺後、龍泉(龍淵)の剣の行方は杳として知れず、雷煥の子が太阿の剣を携えて延平の津を渡ろうとした際、剣が腰から躍り出て水中に没し、二つの剣が二匹の龍と化して天へ昇っていく様のみが目撃されたという。
セファールに滅ぼされた先史文明の遺産。それを鍛冶師が理解が及ばぬなりに技の限りを尽くして剣と成さしめたもの。
かつて王命を受けた鍛冶師は、五山の鉄精と六合の金英――すなわち五つの山と天地四方より材料を集めたと伝承されている。
そうして集めた材料の中に、果たしていかなる偶然か。
地底……というより世界の裏側に眠っていた先史文明の遺物が存在したのである。
『拾遺記』では昆吾山に住まう金属喰らいの兎の内臓とされたそれの正体は、セファールの巨人を打ち払う為に先史文明の一つが拵えた古代兵器。
白い巨人を打ち倒す為に設計されるも未完成のままに終わったもの。
万物万象を内側に融かす金属。セファールの収奪を模倣して拵えられた、概念すらも記録できる一種の形状記憶合金であった。
鍛冶師にとって、それは幸運ではなかった。最高の材料とは言っても、彼が学んできた技は人知の及ぶ鉱物を扱うもの。
先史文明の遺産は手に余り、溶鋼として溶かす事すらままならず、三月が経っても鍛造は全く進まなかった。
彼が如何なる手法を以て先史文明の産物の制御法を知ったのかは定かではない。
妻が髪と爪とを捧げた事で先史文明の遺産がかつての在り方を思い出したのかもしれないし、あるいは妻が贄として鋳込まれた事でその機能が回復したのかもしれない。
ともあれ、鍛冶師は類まれなる幸運によってこの臓鉄を溶かし、二振りの剣として鍛造する事に成功した。
それは自らの力量を超えた奇跡であり、鍛冶師がこの剣を超える剣を作り上げる事は、ついぞなかった。
完成した双剣は時代の流れの中で様々な人の手を渡る。
時に単なる宝として死蔵され。時に歴史に残らぬ戦いの中で振るわれ。
人を、魔を、神を、龍を。あるいはさらに多くのものを斬り伏せ、金属の内側に鋳込 った。
やがて双剣の性能は向上し、多機能を備えるようになり、表層には疑似人格すらも纏うに至った。
雌雄の龍。かつて斬り伏せた自然現象の化身とも言うべき無敵の存在を、昆吾山狡兔 は疑似人格として設定。
これを以て干将・莫耶は退魔の剣として完成されたのである。
自然の歪みを正すという機能、陰陽表裏で補い合う構造、その情報の完結性の高さ故に、雌雄龍という型だけが唯一破綻せず回り続ける人格 。
演算された模倣 に過ぎないとはいえ、雌雄一対である龍の自我は、干将・莫耶に喰われた中で唯一生き残ったものである。
吸収した存在は機能として保存されるだけで自己同一性を維持できない、地球の中核にも等しい溶融臓鉄の灼熱の中、ただこの二匹のみが"人格"という形を保てるだけの絆を持っていたが故に、彼らは剣の一部となる事を許されたのだ。
かつて王命を受けた鍛冶師は、五山の鉄精と六合の金英――すなわち五つの山と天地四方より材料を集めたと伝承されている。
そうして集めた材料の中に、果たしていかなる偶然か。
地底……というより世界の裏側に眠っていた先史文明の遺物が存在したのである。
『拾遺記』では昆吾山に住まう金属喰らいの兎の内臓とされたそれの正体は、セファールの巨人を打ち払う為に先史文明の一つが拵えた古代兵器。
白い巨人を打ち倒す為に設計されるも未完成のままに終わったもの。
万物万象を内側に融かす金属。セファールの収奪を模倣して拵えられた、概念すらも記録できる一種の形状記憶合金であった。
鍛冶師にとって、それは幸運ではなかった。最高の材料とは言っても、彼が学んできた技は人知の及ぶ鉱物を扱うもの。
先史文明の遺産は手に余り、溶鋼として溶かす事すらままならず、三月が経っても鍛造は全く進まなかった。
彼が如何なる手法を以て先史文明の産物の制御法を知ったのかは定かではない。
妻が髪と爪とを捧げた事で先史文明の遺産がかつての在り方を思い出したのかもしれないし、あるいは妻が贄として鋳込まれた事でその機能が回復したのかもしれない。
ともあれ、鍛冶師は類まれなる幸運によってこの臓鉄を溶かし、二振りの剣として鍛造する事に成功した。
それは自らの力量を超えた奇跡であり、鍛冶師がこの剣を超える剣を作り上げる事は、ついぞなかった。
完成した双剣は時代の流れの中で様々な人の手を渡る。
時に単なる宝として死蔵され。時に歴史に残らぬ戦いの中で振るわれ。
人を、魔を、神を、龍を。あるいはさらに多くのものを斬り伏せ、金属の内側に
やがて双剣の性能は向上し、多機能を備えるようになり、表層には疑似人格すらも纏うに至った。
雌雄の龍。かつて斬り伏せた自然現象の化身とも言うべき無敵の存在を、
これを以て干将・莫耶は退魔の剣として完成されたのである。
自然の歪みを正すという機能、陰陽表裏で補い合う構造、その情報の完結性の高さ故に、雌雄龍という型だけが唯一破綻せず回り続ける
演算された
吸収した存在は機能として保存されるだけで自己同一性を維持できない、地球の中核にも等しい溶融臓鉄の灼熱の中、ただこの二匹のみが"人格"という形を保てるだけの絆を持っていたが故に、彼らは剣の一部となる事を許されたのだ。
(干将)
質実剛健を地で行く古風な男。剣の形態でも振動によって空気を震わす事で喋るインテリジェンスソードでもある。
基本的には剣、それも鉈のような短剣(エミヤの持つものと同じ)形態を保つことを好み、自ら人の姿をとることは稀。
口ぶりだけは落ち着いた大人の雰囲気を醸し出すが、一皮剥けば頑固な一徹者で妥協を嫌う稚気がある。
基本的には派手好きで暴走しがちな莫耶の手綱を握る苦労人ポジション。だが本質は陰陽の陽であり、根は明るく楽観的なタイプ。
莫耶への愛と全幅の信頼は揺るぎなく、その破天荒さが、ともすれば凝り固まりがちな自らの視野を広げてくれるものだと受け入れている。
剣として正確かつ効率的に敵を断つことを旨としており、人間形態で戦う場合は手刀ないし剣形態を取った莫耶を用いて戦う。
(莫耶)
快活で勝気、華やかさを好む天真爛漫な美女。一見カラッとした性格で、現代のカルチャーにも即座に適応する順応性を持つ。
基本形が剣であるにもかかわらず「人の姿で動いた方が楽しいから」という理由で人型を維持し、剣の状態の干将を武器として全力全開で振り回す暴れ馬。
だが本質は陰陽の陰であり、根は慈悲深くも悲観的。あえて明るく振る舞っているフシがある。
平時においても戦時においても周囲の被害をあまり顧みない暴れっぷりを見せるが、その根底には「干将と共に在り、干将の威光を示す」という絶対的な絆が存在しており、干将の為という理由で無辜の民には危害を加えない。
質実剛健を地で行く古風な男。剣の形態でも振動によって空気を震わす事で喋るインテリジェンスソードでもある。
基本的には剣、それも鉈のような短剣(エミヤの持つものと同じ)形態を保つことを好み、自ら人の姿をとることは稀。
口ぶりだけは落ち着いた大人の雰囲気を醸し出すが、一皮剥けば頑固な一徹者で妥協を嫌う稚気がある。
基本的には派手好きで暴走しがちな莫耶の手綱を握る苦労人ポジション。だが本質は陰陽の陽であり、根は明るく楽観的なタイプ。
莫耶への愛と全幅の信頼は揺るぎなく、その破天荒さが、ともすれば凝り固まりがちな自らの視野を広げてくれるものだと受け入れている。
剣として正確かつ効率的に敵を断つことを旨としており、人間形態で戦う場合は手刀ないし剣形態を取った莫耶を用いて戦う。
(莫耶)
快活で勝気、華やかさを好む天真爛漫な美女。一見カラッとした性格で、現代のカルチャーにも即座に適応する順応性を持つ。
基本形が剣であるにもかかわらず「人の姿で動いた方が楽しいから」という理由で人型を維持し、剣の状態の干将を武器として全力全開で振り回す暴れ馬。
だが本質は陰陽の陰であり、根は慈悲深くも悲観的。あえて明るく振る舞っているフシがある。
平時においても戦時においても周囲の被害をあまり顧みない暴れっぷりを見せるが、その根底には「干将と共に在り、干将の威光を示す」という絶対的な絆が存在しており、干将の為という理由で無辜の民には危害を加えない。
莫耶「あれは無理! 無理なんですけどーーーーーーー!!」
干将「莫耶が騒いでいるが、許してやってくれ。あの投影使いは剣の出来栄えとはまた別の意味で我々には見るに耐えなくてな。
いい年をした男が、我らの1/1フィギュアをフルスクラッチで作って、あまつさえ人前で遊んでるようなものだ」
干将「莫耶が騒いでいるが、許してやってくれ。あの投影使いは剣の出来栄えとはまた別の意味で我々には見るに耐えなくてな。
いい年をした男が、我らの1/1フィギュアをフルスクラッチで作って、あまつさえ人前で遊んでるようなものだ」
莫耶「ギャーーーーー!? 猟奇趣味! アタシ達の似姿どころか骨子から歪まされて銃剣にされてるんですけどー!? 色々通り越して怖いわよアレ!」
干将「……人体で自称芸術品を作り上げる類の人間を見させられるようなものだと言えば、我々の感情を理解してもらえるか?」
干将「……人体で自称芸術品を作り上げる類の人間を見させられるようなものだと言えば、我々の感情を理解してもらえるか?」
莫耶「ふーん。東夷の刀鍛冶さんねえ。数打ちばかりが能の職人集団かと思ったら、中々面白い刀剣を打つじゃない。ま、アタシから見れば実用品っていうより芸術品って感じだけど」
干将「よく言う。莫耶とて刃毀れした事はあっただろう? 度が過ぎた批判は己が身にも返ってくるものだぞ」
干将「よく言う。莫耶とて刃毀れした事はあっただろう? 度が過ぎた批判は己が身にも返ってくるものだぞ」
莫耶「はじめまして? それともお久しぶり? アタシの中に鋳込まれた太阿の剣が懐かしがってるわー」
干将「まあ為政者としてはともかく剣士としては三流もいいところだがな。臣下に背負えと言われてようやく剣の抜き方に思い至る体たらくとは」
干将「まあ為政者としてはともかく剣士としては三流もいいところだがな。臣下に背負えと言われてようやく剣の抜き方に思い至る体たらくとは」
莫耶「倭国の太平記には干将 の矛先三寸が荊軻ちゃんの匕首になったってお話があるそうよ。実際のところはどうなの? 夫婦剣を名乗りながら実は浮気しちゃってた系?」
干将「オ、オレは知らん。一部だけでも奪った盗人がいたのか、それとも彼女の匕首が我らと似たような特性を持つ武器だったが故の誤認か。どちらにせよ関係のない話だ。
それよりも匕首に焼き込んだというヒュドラの毒に興味があるな。オレは」
干将「オ、オレは知らん。一部だけでも奪った盗人がいたのか、それとも彼女の匕首が我らと似たような特性を持つ武器だったが故の誤認か。どちらにせよ関係のない話だ。
それよりも匕首に焼き込んだというヒュドラの毒に興味があるな。オレは」
莫耶「あ、あなたのお子さんの黄天化さんについては……えーと、お世話になったというかなんというか……いやアタシ的にはあんまり覚えないんですケド……」
干将「我らが今のような自意識を持つ前の話だ。事実がどうあれ、覚えがなくとも不思議はあるまい。
春秋の剣が殷周の時代に時を超えて遡るだとか、殷周の時代の宝貝が莫耶めの源流であるだとか、そういう推測は出来なくはないがな」
干将「我らが今のような自意識を持つ前の話だ。事実がどうあれ、覚えがなくとも不思議はあるまい。
春秋の剣が殷周の時代に時を超えて遡るだとか、殷周の時代の宝貝が莫耶めの源流であるだとか、そういう推測は出来なくはないがな」
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