ぼくの考えたサーヴァント@でもにっしょんch - イスカリオテのユダ
「嗚呼、███様……私は、あなたを────」


基本情報

【元ネタ】『新約聖書』
【CLASS】アヴェンジャー
【真名】イスカリオテのユダ/Judas Iscariot
【性別】女性
【身長・体重】166cm・49kg
【スリーサイズ】B83/W56/H83(Dカップ)
【属性】混沌・悪
【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷B 魔力A+ 幸運EX 宝具A

【保有スキル】

復讐者:A

復讐者として、人の恨みと怨念を一身に集める在り方がスキルとなったもの。周囲からの敵意を向けられやすくなるが、向けられた負の感情は直ちにアヴェンジャーの力へと変化する。

忘却補正:EX

どれだけ時が経とうとも、彼女は憎悪を決して忘れる事はない。彼の主に無慈悲な行為をした愚かな者たちと、その中で一番の愚者だった自分への憎悪は決して。

自己回復(魔力):A++

復讐が果たされるまでその魔力は延々と湧き続ける。魔力を微量ながら毎ターン回復する。とある宝具を保持しているためか、最大級の回復量。

断罪願望:A

嘗ての師に裁かれたいと願う本能。己が断罪される為に、罪人を際限なく処し、彼らから流れた血を以って賛美を歌う。無論、そんな事で望んでいる断罪は得られないのだが、対象の流血によって彼女の行為は、結果的に魔力の回復へ繋がっている。

裏切りの徒:EX

生前、裏切りを行なった者に付与されるスキル。ただし、単なる裏切りではなく、裏切りによる逸話が有名になった者のみがこのスキルを保持する。ユダは裏切者の代名詞とされており、規格外ランクのEXを持つ。このスキルを持つ限り、周囲全員から敵意を向けられる一種の精神汚染を及ぼし、喩え精神汚染を防ぐスキルを持つ聖人であっても影響は免れないが、ある一定の聖人のみは効果を受けない。

【宝具】

荊の咎人イドゥー・ホ・アントローポス

・ランク:C
・種別:対人宝具
・レンジ:-
・最大補足:1人
ユダが神の子の救いを受けられなかった逸話が昇華したもので、アヴェンジャーという例外的なクラスによる現界で獲得した宝具。
智慧の果実を口にしたアダムは罪に問われ、楽園を神により追放された際、大地が呪いによって荊とアザミに覆われた。しかし、神の子が罪の象徴である荊の冠を被り、昇天と共に人類の原罪を全て持ち去って地上の呪いを浄化したとされている。
だが、ユダのみは救いが為される前に首を吊って自決し、罪の荊が雪がれていない。加えて、ユダヤ教・キリスト教において自殺は自らを殺傷する殺人の罪とされており、ユダの魂には拭えぬ罪が未だ染みついている。
故にもっとも罪深い咎人のユダは、自在に荊を操作可能で、対象が「人間」である限り束縛の力が発動し、属性が悪、もしくは罪が重い程に効力が強まる。他に、鞭のように振るって攻撃にも転用できる。

神の子よ、我らが罪を見たまえイエスス・ナザレヌス・レクス・ユダエオールム

・ランク:A
・種別:対罪宝具
・レンジ:1〜50
・最大補足:1〜100人
ユダが神の子を売り渡し、最終的に十字架刑に誘った逸話が宝具化したもので、アヴェンジャーという例外的なクラスによる現界で獲得した宝具。
上述の宝具と合わせて対象を十字架へ捕縛し、神の子が受けた傷────聖痕を出現させて血を一滴残らず流させる。対象に大罪である傲慢・嫉妬・憤怒・色欲・怠惰・暴食・虚飾・憂鬱らが多く合致する程効力を発揮し、流れた血は大地を濡らして神への捧げ物となる。大罪の内5つでも合致すれば致死量で、それ以上は喩え英霊であっても消滅する危険性を含む。
この宝具は攻撃しているのではなく、懺悔させ、悔い改めさせる行為なので“攻撃”に対して発動する能力では防ぐ事はできず、また、ユダの視界にいる対象全てへ同時に使用する事が可能。
尚、宝具の特性上、大罪が少ない者には効き目が薄く、特定の聖人などには通用しない事もある。

花蘇芳と咲く悪の嚢イウーダス・プロドスィア

・ランク:EX
・種別:対概念宝具
・レンジ:-
・最大補足:-
イスカリオテのユダが「神の子」売り渡した際に、対価として受け取った三十枚の銀貨が由来。アヴェンジャーの霊基に因らないユダ本来の宝具。
この宝具は、硬貨一枚を消費する事で能力を発動できるものであり、真名開帳を必要としない。効果は対象の神秘を『無価値』と断定し、その全てを否定して無効化する。
これは新約聖書において「神の子」は銀貨三十枚という概念からくるものであり、この価格は奴隷一人分とされているので、敵視していた指導者たちはナザレの予言者を「無価値」と侮蔑する為に銀貨三十枚という価格を示した。よって予言のうちとはいえ、「神の子」に無価値という判定を下した概念は、あらゆる神秘を否定する強力な対概念宝具とされる。

【解説】

新約聖書に登場する世界に名高い裏切りの代名詞。彼の救世主を対価に銀貨を受け取り、ゴルゴタの丘へ誘った者。最後の晩餐にて”13番目の席”に座っていた使徒。
神の子に選ばれた12人の使徒の一人であったにも関わらず、彼の教えには余り賛同はしていなかった。
使徒たちに会計を任されながらも不正を行なっていた疑いがあり、神の子について行ったのも地位や名誉欲しさであったと言われている。
そして最後の晩餐を経て、銀貨30枚と引き換えに神の子を売り渡した。
一説によれば、神の子はこの裏切りを予期し、神によって既に定められていた“逃れられない運命”だったとされているが、詳細は不明。
自由意志があったのか、因果関係に基づいて辿った結果あったのか、それこそ神のみぞ知る。
また、新約聖書の外典、グノーシス主義の「ユダの福音書」によれば、裏切り自体も神の子が指し示したものであるとされ、ユダは誰よりも深い真理を授かっていて、ゴルゴタの丘へ誘ったのも人類の原罪を洗い流す為の道程だったとも。しかし、この説も実は定かではない。

【略歴】

本来なら、サーヴァントとして召喚できる程の霊基を持たないのだが、裏切りの逸話と、様々な逸話が混ざり、復讐者のクラスで現界した。
ユダの復讐者としての定義は、救世主を殺した者たち、そして彼を売り渡した己自身への復讐が、ユダをアヴェンジャーたらしめている。
実は女性で、彼の救世主の事を深く愛していた。当初はその教えに感銘を受け、純粋な信徒として慕っていたのだが、時が経つにつれて異性として好意を抱いていき、いつしかそれは愛情に変わっていた。しかし、「神の子」の愛は個人へ向けられるものではなく、万人へ向けられる普遍的なものであったので、徐々にアガペーを受け入れられなくなっていった。上述にある“教えに賛同していなかった”のも、これが理由である。

自分は決して一人の女として愛してもらえる事はない。それが当たり前なんだと、そう言い聞かせていたが、マグダラのマリアの一件や、彼女に見せる表情が、自分に向けるものとは別ものだと悟ってしまい、自暴自棄になってベタニアのマリアが彼の足に高価な油を塗った事に対して非難してしまった。けれども、神の子はそれをを庇い、ユダを諌めた。
それが最後の引き金となったのか、彼女は限界を迎えて抑えられなくなっていた。
自身の中で駆け巡る羨望、嫉妬、悋気の感情。そして、最終的に残ったのは、果てしない愛憎。
何故、自分ではないのかと何度も心の内に問いかけ、何度も問答するだけで負の感情が溢れかえり、目の前が見えていなかったユダは禁忌を犯す。
当時、神の子の存在を煙たがっていたユダヤの指導者たちに、銀貨三十枚で引き渡したのだ。

気づいた時には全てが遅かった。
自分が、一番に愛しく思っている者を死地へと追いやった。
心が空虚になり、生きる気力もなくなり、自決を選んだ。

これが裏切りの代名詞、イスカリオテのユダの記録である。

【人物】

腰ほどまである赤い髪に、黄色の布地に黒い紋様が描かれたローブを羽織っている女性。
顔立ちは整っており、周囲の注目を集めるくらいの美女だが、普段は長い前髪で顔を隠している。
物静かで、クールというよりはやや根暗。死後は悲観的になっていて、自分のやる事なす事をネガティブに持っていきがちだが、決してコミュ障ではないので対人能力に関しては問題ない。
「神の子」を心底愛しており、その愛は既に狂愛にまで至っている。なので「神の子に愛された弟子」と言われているヨハネや、「神の子の伴侶」とされているマグダラのマリアには嫉妬に似た感情を向けている。
サーヴァントだが、肉体労働が得意ではない非力な人物で、生前に巡礼した事から敏捷のみが少し高め程度のステータス。
マスターには距離を置こうとする傾向が見られがちで、自分からは余り話しかけようとはしない。しかし「神の子」の話題となると一気に饒舌になる事もしばしば。
裕福の家の出なのと、生前においても会計係を任されていたので、実は計算が得意なぷちインテリ。
余談だが、裏切りの合図として神の子にした接吻は、色々な意味で忘れられない思い出となっていたりする。

【能力】

生前からサーヴァントとなった後も肉体労働が得意ではないので、接近戦においては無力。ステータスにもその非力さが反映されている。
しかしながら、超人であれ英霊であれ、人間というカテゴリーであれば宝具の性質によって優位に立つ事ができ、接近戦に持ち込まれなければ完封すら可能。宝具の一能力である「荊」を武器として扱い、攻防含めた遠距離型の戦法を取る。

【関連人物】

「あの御方」

生前、12使徒として師事した人物。
愛しい相手であり、自らの後悔の象徴。決して手が届く事のない輝かしい存在。
12使徒の一人で、最初の弟子。
神の子が連れて行かれた後、三度「知らない」と言った事に怒りを感じている。天国の鍵、ズルイ。
12使徒の一人で、最初の弟子。
「ヨハネによる福音書」「ヨハネの手紙一」「ヨハネの手紙二」「ヨハネの手紙三」「ヨハネの黙示録」を書いた人物としても知られている。
自らを「神の子に愛された弟子」と称している事に小癪に障る思いを抱いている。男の娘。
神の子と共に遍歴し、復活に立ち会った第一人者。
ヨハネ同様、神の子に愛されている人物である可能性が非常に高く、俗説だが男女の関係であったなんて事も。
あのゆるふわ感に、色々と募らせていると同時に女性として負けているコンプレックスを抱いている。