「高貴による支配」の象徴、最後のフランス王妃。キラキラと輝くお姫様。
そして、ギラギラとした視線を浴びた、欲望が纏わりついて飾られた、お人形さん。
【真名開花】
「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない?」
腐敗した国家の象徴。誰もが想う悪の華。独り歩きした噂の火元。
ジャン=ジャック・ルソーの著作『告白』にて登場する「ある王女」。実在したかどうかも定かではない無銘のサーヴァント。
彼女は、腐敗者であると同時に、王権を引き摺り堕ろすための大義、すなわち、革命家たちの象徴でもある。結局、人類とは浅ましく己の特権を叫ぶモノなのだということを背負った誰か。
天地から訣別した人類に支配者があるとするならば、それは自らの幸福を認められない悪い夢なのかもしれない。
空に神が。地には王が。
ーー人に、悪夢が。