古事記、日本書紀に出てくる怪物であり、年に一度地に降り立ちあらゆるものを蹂躙し、生贄を食らったとされている。
高天原を追放されたスサノヲは鳥髪に訪れた際に泣いているアシナヅチ・テナヅチ夫婦とその娘クシナダヒメを見つける。話を聞くと毎年、オロチの怒りを鎮めるべく自分たちの娘を捧げてきたが、今年は自身の末娘を捧げなければならないとのこと。それを聞いたスサノヲは結婚を条件に退治を受け入れ、夫婦に8つの生け垣を作り、その門の先に強い酒を置くように指示した。
その頃、ヤマタノオロチは最後の一人である櫛名田比売を喰らおうとした際に八つの酒樽を見つけそれを飲んでしまう。そのあまりの美味しさに全て飲み干し泥酔してしまう。
だがこれがスサノヲの策にハマってしまい、泥酔されたその隙に体を切り刻まれてしまった。そしてスサノヲはクシナダヒメを助け、尾に内蔵された剣は後にアマテラスに献上したとされている。
基本的に厳格・冷酷無比に暴虐を振るう暴君気質で尊大な性格であり上から目線口調だが、時折性格が変わったのか位しおらしくなり何処か全て受け入れ諦めたかのような口調になる。
プリテンダーとして召喚されたヤマタノオロチに関しては何処かおかしいところがあり、例えば自身を討伐したスサノヲに対して恨みはない発言をしたり、愛する者のためならば命を捧げても構わないなどの自己犠牲精神を見せるなど通常ではありえない一面を見せる。
また、自身に子供はいない発言をしており、本来のヤマタノオロチを知る伊吹童子からは
「私の知ってるパパじゃない!」とコメントしており、何処か互いにギクシャクな感情を向けている。
「暗いよ…怖いよ…誰か助けて…!!」
【真名供犠】
「もう嫌だ…ずっと暗いところに閉じ込められるのも、何もできずにまた“アイツ”に全て食われるなんて嫌!!」
真名『八稚女』
正式には個人名ではなくアシナヅチ・テナヅチ夫婦の八人の娘達の総称であり、末妹のクシナダヒメ以外全員ヤマタノオロチに食われ名前を奪われてしまった七人の姉の怨念の集合体。
サーヴァントとなったもの皮肉にも喰われ、名前を奪われてしまった負の逸話しか持たずそのせいか自らを食らった怪物"ヤマタノオロチ"の役柄を羽織られてしまった哀れな女性たちである。
………逆に考えてみるとその強大な力を身に宿しその役柄を羽織ることで誰かを守り、誰かのためになら怪物の力を振るうことも構わないことを受け入れ、それを演じるその姿は矛盾しておりある意味狂ってしまった存在である。
以下の開放で判明される情報
████:?→七娘の念:EX
クシナダ以外食われてしまった姉たちの悲しみ、ヤマタノオロチに対する怒りと恨み、そしてクシナダに対する幸せが具現化し、スキルとなったもの。
味方には加護を、敵には呪詛を与える。何故か不明だが、味方全体に竜特攻の加護も与えられている。
『自己供犠、八岐之大蛇』
ランク:EX 種別:顕現宝具 レンジ:不明 最大捕捉:不明
自身のかつての悲劇を再演する禁断の宝具
自身の霊基を犠牲に、自らを食らった怪物八岐之大蛇を顕現し、あたり一面を蹂躙する。
その姿は第一再臨より遥かに大きく、伝承通り「一つの胴体に8つの頭、8つの尾を持ち、目はホオズキのように真っ赤であり、体にはコケやヒノキ、スギが生え、8つの谷と8つの丘にまたがるほど巨大で、その腹は、いつも血でただれている」と。
巨体であらゆるものを押しつぶし様々なブレスを吐き、権能に近い能力を振るうその姿は、まさに厄災と言えるだろう。
だが代償はあまりにも大きく一度顕現してしまうと、全てが喰らい尽くされるまでマスターでも止めることができず、スサノヲが行った方法で倒すか、ドラゴンスレイヤーなどの力を借りて力ずくでも倒さない限り攻略は難しい。
当然抑止の対象となるため、一度使ったが最後、誰もこの怪物を倒さなかった場合、星の修正力によって排斥される一度きりの宝具である。
例え自身が犠牲になっても、強大な敵を倒すならば、助けるべき命を守るためならば、皆を救うためならば、怪物の力を逆手に取り、この宝具の使用を躊躇わないだろう。
【人物像】
日本神話風にアレンジされた巫女服を身にまとい様々な髪飾りをつけた黒髪翡翠色の目をした女性。
第一、第二とは違いドラゴン要素は失っており生気のある表情を浮かべている。性格は良くも悪くもお姉ちゃん気質であり面倒見のいい女性である
だが自身の逸話は殆ど無く、戦うために自身を食らった憎き怪物の力を借りなければならない事を自虐しており、もしクシナダが召喚された際に怪物となった自分をみて怯え、拒絶されてしまうことを恐れ、誰に対しても何処か距離をおいている。そんな彼女たちを気にせずそれを受け入れ絆を上げれば、誰かを守るためにその力を振るうだろう。
また、八岐之大蛇に喰われたのかは不明だが名前さえも失っており、自分たちの名前も思い出せないなど、根に持っていることがうかがえる。そのため聖杯への願いに自分達の名前を取り戻すことも視野に入れている
。
好きなもの:クシナダヒメ、平和な日常
嫌いなもの:蛇、竜、暗くジメッとしたところ
天敵:八岐之大蛇、伊吹童子、ウリドラ
願い:みんなの幸せ………あとわがままかも知れないけど、自分たちの名前を取り戻す
【一人称】私達【二人称】あなた【三人称】あなたたち
八岐之大蛇
私達を喰らい、あらゆるものを奪った憎き怪物。その言葉を聞くだけで恐怖に怯え発作を起こしてしまうほどのトラウマを抱えている。例え別個体だろうが分霊だろうが、転生体だろうが冗談抜きで来ないでほしい
スサノヲ
うちの妹を助け出してくれた英雄であり義弟にあたる。私達の救済とクシナダを助けてくれてありがとう。………それはそれとして妹を泣かすようなことをしたら、お姉ちゃん達は許さないからね!まず、言葉遣いからのスパルタ教育から始めるわよ!
ジークフリートやゲオルギウスなどのドラゴンスレイヤー関連
もしあなた達のような人が早く来てくれてたら、私達は助かったかもしれないわね…。
アンドロメダ
事情は違えど生贄にされたもの。彼女の場合、ペルセウスに助け出され、食べられずに住んだ。貴女は英雄に助けられたのね。いいな…。
伊吹童子
伊吹童子は型月においてヤマタノオロチの子供であり、「八岐がうちの一箇の分け御霊」にあたるため、一方的に嫌悪している。てかこないで。
ヴリトラ
在り方に恐怖を覚えてしまうのと、上記同様大蛇の怪物を思い出す為嫌い。ほんとこないで。
源頼光
なんか…スサノヲに似た神気の気配を感じる…