オリュンポス十二神が一柱、アポロン。芸術や予言、若者・幼子の保護、医療に疫病を司る光明神であり、古代ギリシャにおいて理想の青年像とされた男神。月と狩猟の女神アルテミスを双子の妹に、医神アスクレピオスを息子に持つ。
かつて、ハデスの苦言を受けたゼウスに息子を殺されたアポロンは荒れ狂い、ゼウスの武器である雷霆を生み出したキュクロプスたちを鏖にした。
それらの罰として1年の間アドメトスという人間の王に、奴隷として仕えるように命じられたのだが、その時の姿こそがこの『召使アポロン』である。
特殊なバイザーで視界を封じた青年。バイザーの下の素顔はやはり親子というべきか、アスクレピオスに似た涼やかな美青年。
弓兵としての実力は確かだが、医術をはじめ様々な分野にも対応しきれる割りと万能サーヴァント。
好きなものは自分、将来(才能や容姿的な意味で)有望な若者、家族、美人との恋愛。
そして何よりも、人間たちが苦難を乗り越え、輝く様をその眼で見ること。
本来ならば、事象の一部を司り、自らの加護を拒み、信仰を揺るがすものを冷徹に裁き、或いは気に入った人間に容赦なく寵愛を与える……というのが神霊としてのアポロンだが、今回アーチャーとして現界した彼は『マスター(ここでは、2部5章アトランティスを乗り越えた主人公)の忠実なサーヴァント』に徹する、という縛りを自身に課している。
「私は妹(アルテミス)と違って人間好きな神様でね。特に過ちをおかしたり挫けそうになったりして、でも必ずまた立ち上がる人間が好きなんだ。……と、いうわけで。今必死に頑張っている君を、側で見守り支えることにしました!YEY!」
YEY。
無論、退屈をしのげること間違いなしと現界したのも理由だが、人間たちの輝きや営みを愛するものとして汎人類側を放ってはおけないというのも真である。
───そして何より、主人公がこの旅(たたかい)の最後の瞬間まで輝き続けてくれると信じているのだ。
リメイク前
「えーやだ。神様の仕事は休憩中なんだけど?やっぱり、好きな子と日向ぼっこしたり、輝く様を隣で眺めるのが一番の幸せだよねぇ。」
「疲れるから『眼』は使いたくないんだけどさ……神と神が愛するものを侮辱しておいて、無事に帰れると思わないことだ。───死んでいいよ、君。」
基本情報
【元ネタ】ギリシャ神話
【CLASS】アーチャー
【真名】召使アポロン
【異名・別名・表記揺れ】太陽神、アポローン、アポロ
【性別】男性
【身長・体重】180cm・68kg
【肌色】白 【髪色】プラチナ 【瞳色】朱色と金のグラデーション
【外見・容姿】特殊なバイザーで視界を封じた青年。
【地域】欧州
【年代】神代ギリシャ
【属性】混沌・中庸
【天地人属性】天
【その他属性】アルゴー号ゆかりの者、神性、男性
【ステータス】筋力:C 耐久:C 敏捷:A+ 魔力:A 幸運:C 宝具:A
対魔力:A-
Aランク以下の魔術を完全に無効化する。事実上、現代の魔術師では、魔術で傷をつけることは出来ない。
……ただし、魅了に関しては恋多き逸話からか、抵抗は出来ず、また「してもみせない」。
単独行動:EX
かなり特殊なランク付け。
魔力供給を断っても1週間の現界や本格的な戦闘は可能だが、マスターの存在や繋がり自体は他サーヴァント同様に必要不可欠。
おそらく、後述する「奴隷だった時期の姿(主がいてこその存在)」故の制限だと思われる。
陣地作成:A+
魔術師として自らに有利な陣地な陣地「工房」を作成可能。アポロンの場合は「大神殿」を形成する。
男神の神核:B+
生まれながらにして完成した神であることを現す、神性スキルを含む複合スキル。
神性スキルを含む他、精神と肉体の絶対性を維持する効果を有する。あらゆる精神系の干渉を弾き、肉体成長もなく、どれだけカロリー摂取しても体型が変化しない。
本来ならば規格外のランクを有するはずだが、このアポロンは「かつて犯してしまった罰として1年の間人間に仕えるように命じられた頃の、神霊ではなく奴隷に身を窶していた姿」のため、大幅にランクダウンしている。
(故に神霊でありながらも召喚可能となった。)
心眼(真):A+
神憑り的な洞察力。
窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す戦闘論理。
自身が持つ情報処理性能や演算力をフル活用すれば、逆転の可能性自体を生み出し、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。
デルフォイの蛇殺し:EX
大いなる大地(ガイア)が生み出したとされる、大蛇ピュトンを葬ったもの。
この蛇は単なる怪物ではなく、世界の中心たるデルフォイの地の番人的な存在であり、アポロンはその亡骸を弔って聖地を継承し、以降デルフォイはアポロン神の託宣の地として名を馳せるようになる。
アポロン自身の霊感を研ぎ澄ませ、更に一部の神秘への特攻としても働く。
白日のカリスマ:A
医術、音楽、弓術、芸術、霊感、牧畜、等の守護神たるアポロンは、そういった立場にいるものたちをこよなく照らし(愛し)、祝福を与える。
また、自身もそれらに関してずば抜けた技術力を所持している。
『神気封印・月桂花冠』
ランク:A 種別:対人(神)宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人
忘れじの恋心。
常時発動型宝具。対象に多幸感、絶望、主観、客観、理想、現実……等が入り混じった幻像を見せ、その力が外界へ発露することを封じる結界。アーチャーはこれをバイザーとして使用し、自身の力を抑え込んでいる。使用中は視覚は完全に絶たれるため、それ以外の聴覚、嗅覚、魔力探査、霊魂(生命)感知などを用いて外界を認識している。
また、神気や魔力の無駄な発露も完全遮断するため、他マスターの視認によるステータス数値の看破を阻止したり、魔力の維持や負担を軽減できてしまうマスターお助け宝具だったりする。
なお、自身以外の他者にも使用することで能力を封印出来るが、人やそれに近い生命体の精神構造では身動きどころか脳に直接流れ込む情報量に耐えきれず、発狂死する危険性の方が高い。
この宝具を解除することで、以下の第二宝具の使用が可能となる。
『汝、星を降す閃光』
ランク:EX 種別:対命運宝具 レンジ:− 最大捕捉:1人
栄光を遠ざけ破滅を齎す、太陽神の眼と遠矢。
対象のあらゆる可能性を抉じ開け、あるいは閉ざし、アポロンが思い描いた未来(しゅうえん)を矢に乗せて、相手を貫く。
単に、両眼や弓矢自体が宝具なのではなくそれらを触媒とした、『アポロン神が対象を視界に捉え、弓に矢を番え、放つという所作』そのものが具現化した宝具。
たとえ輝かしい強さを謳う英雄であろうと、たとえ世界の何処かに姿を眩まそうと、神から逃れることは出来ず、実質のところ死刑宣告に等しい。
ただし、この宝具を使用するということは、召使アポロンが『神霊としての視点・在り方』を取り戻した状態であるため、マスターといえど接触には十分な注意が必要。
『汝、失恋の一閃』
失恋したやり場の無い気持ちを、矢に込めて周囲に災いという形で振り撒く。
正式な宝具かはたまた神の気まぐれ(適当宣言)かは不明。
陽光の弓(アグレウス)
自らの象徴でもある弓。矢を番えて放てば、陽の光の如く煌ながら敵を射貫く。
【解説】
オリュンポス十二神が一柱、アポロン。芸術や予言、若者・幼子の保護、医療に疫病を司る光明神であり、古代ギリシャにおいて理想の青年像とされた男神。月と狩猟の女神アルテミスを双子の妹に、医神アスクレピオスを息子に持つ。
かつて、ハデスの苦言を受けたゼウスに息子を殺されたアポロンは荒れ狂い、ゼウスの武器である雷霆を生み出したキュクロプスたちを鏖にした。
それらの罰として1年の間アドメトスという人間の王に、奴隷として仕えるように命じられたのだが、その時の姿こそがこの『召使アポロン』である。
特殊なバイザーで視界を封じた青年。バイザーの下の素顔はやはり親子というべきか、アスクレピオスに似た涼やかな美青年。
弓兵としての実力は確かだが、医術をはじめ様々な分野にも対応しきれる割りと万能サーヴァント。
好きなものは自分、将来(才能や容姿的な意味で)有望な若者、家族、そして美人との恋愛。ハニートラップ大歓迎。痛い目見ても切り替えて行こう。人(神)生、何事もポジティブ思考さ。
あ、今回神様家業はお休みモードで召喚(き)たからそこんところはよろしく。いやー、神眼使わない感じって新鮮だなあー!
……とまあ、彼もまたアルテミスのように、色恋沙汰に浮かれたがっているように思えるが──────。
音楽と人の輝きと営みを愛し、自身の恋愛に一喜一憂する青年としてのアポロン。
だがそれに触れ続けようにも、事象の一部を司り、自らの加護を拒み、信仰を揺るがすものを冷徹に裁き、或いは気に入った人間に容赦なく寵愛を与える神霊としてのアポロンが、いずれ必ず自らの行いを機械的に絶つ。
───天上よりあらゆるものを照らす太陽が地上に降り、真に誰かと結ばれ、家庭を築くことなど、してはならない。
───人々の思い描いた『理想の青年像』として信仰され続ける限り、「父親」「夫」に立場を変えることなど、あってはならない。
───神が人々の崇拝(ねがい)を違えるなど、許されてはならない。
……だからこの瞬間。今『召使アポロン』として召喚された今だけは。
彼は、音楽と人の輝きと営みを惜しみ無く、愛し、楽しみ、自身の恋愛に一喜一憂する、ただの愉快な青年として振る舞うのだ。
【コメント】
自分なりに考えた神霊アポロン、いつか羊のぬいぐるみじゃなくて人型で実装されないかなあと思いながらつくりました。
既に登録済みの『召使アポロン』の修正版です。
主な変更点はスキル構成と宝具の制限、台詞と立ち回り。
理由としては制限・弱体化しているという設定に反してあまり神霊の頃と変わらないのでは?と感じてしまったため。
振る舞い方も「人のように恋したい神様」から「マスターのための召し使い、サーヴァント」面を強調しました。