アメリカ西部史を飾るアウトロー、ジェシー・ジェームズの波乱に満ちた生涯を、回想を交えながら彼がなぜ悪の道に入り、惨めに死んで行かざるを得なかったかを生々しく綴るN・レイ監督作品で、脚本はN・ジョンソンの書き下ろし(W・ニューマンが脚色)。「地獄への道」(39)のリメイクにもあたる。南北戦争勃発の1861年、ミズーリの農場の医師を父に持つ18歳のフランク(J・ハンター)は南軍のゲリラ隊で活躍していた。北軍の襲撃で家を失った弟のジェシー(R・ワグナー)も兄に続いた。やがて戦争が終わると、ジェシーは一家が頼っていたコッブ家の娘ズィー(H・ラング)と恋仲になるが、なおも燻ぶる戦火に農場を焼かれ、その結婚も延期に。その後、復興祈祷会で罪の心に目覚めたジェシーではあったが、同席した従兄弟のヤンガーたちとしこたま酔って我を失い、いよいよ無法の道にはまり込む……。以下、幾度となく映画となったジェームズ一家の話を、ジェシーが仲間のボブ・フォードにだまし打ちされるまで、ごく史実に忠実に描いてゆく。ざらっとした感覚の西部家庭劇という趣きで、助演の女優陣(母にはA・ムーアベッド)が好演している。
予告編
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