有用微生物群(EM)まとめ - EMを用いた調査・実験結果
有用微生物群(EM)を用いた科学的な調査・実験結果をまとめています。公の団体・機関,行政などによって行われた科学的な実験・調査結果を対象としています。よって、単なる「水がきれいになった」「悪臭がなくなった」というだけの報告は掲載していません。


EMを用いた調査・実験結果

EMを用いた調査・実験結果

概要
  • 場所:三重県志摩市英虞湾
  • 期間:平成13年8月から平成18年3月
  • 実施:三重県環境森林部
  • 目的:有用微生物群(EM)を活用した浄化実証実験を行い、環境改善効果の検証とその基礎資料を得ること。
  • EMの使用方法:片田地区と神明地区に期間ごとに投入量を減少させEM活性液とセラミックス粉末を投入。
    • EM活性液:EM原液を2000倍に培養した一次培養液100[L]と糖蜜を海水によりさらに10倍に培養し、1から2週間後pH3から4未満になったもの
  • 英虞湾について
英虞湾はリアス式海岸を有しており、湾の入り口が浅く中央部はすり鉢状で湾奥部が複雑に入り組んでいるため、海水の交換の少ない閉鎖性の強い湾となっている。生活排水の増加,干潟の埋め立てに伴う浄化作用の低下などによりその環境は悪い。詳しくは英虞湾自然再生協議会参照。
実験結果
実験方法や結果は有用微生物を活用した環境改善実験結果(三重の環境と森林)にて公開されています。

水質はもともときれいな水域であったのでEMによる変化は確認されなかった。底質は、腐敗・還元性・悪臭の指標であるAVS及び汚濁指標であるCODがEMを投入した実験区の長田浦で減少傾向が確認されたのに対し、投入しなかった対照区の布施田浦ではその傾向が確認されなかった。また、実験区では聞き取り調査においても底質改善の効果が見られた
海草藻類調査は実験区では藻場分布の拡大は観測されたが、藻場密度の増加傾向は継続しなかった。対照区においては、藻場分布の顕著な拡大は観測されなかったが、藻場密度は緩やかに増加した。
EMの投入による悪影響は確認されなかった

このようにEMによる効果は確認できたが、EMを活用する際はフィールド条件に左右されるため、予備調査を行うことが望ましいと考えられる。
中国新聞によると、広島県内の川、海、ダムを入れたガラス瓶にEM菌を混ぜて水質の変化を調べた結果、BOD,COD値が上昇、窒素やリンの数値も上がった。このため、広島県はEM菌の利用を推進しないことを決定し地域事務所に通知した。
福島民友新聞などによると、EM菌などの微生物資材について「高濃度の有機物が含まれる微生物資材を河川や湖沼に投入すれば汚濁源となる」との見解を発表した。
福島県環境センターがメーカの指定方法で培養,分析した結果、COD,BODが合併浄化槽の放流水の環境基準の約200倍から600倍となった。福島大学の難波謙二准教授も、瀬戸内海で行ったヘドロ分解実験でEM菌が逆効果だったことを公表した。



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