アダルト用語辞典 Eroctionary

挿入を伴わずに、本番のような体験を再現するプレイ。

「擬似本番」とは、実際には挿入を行わずに、あたかも性交しているかのような体勢や感触を再現するプレイを指す。ペニスを膣口に擦り合わせる、素股で腰を打ち付ける、下着越しに密着して動くなど、挿入寸前の刺激を演出するのが特徴である。

このプレイは、法律や店の規約で本番行為（挿入）が禁止されている風俗において発展した。直接的な挿入を避けながらも、体温や摩擦、リズムによって性交感覚を再現する技術が磨かれ、嬢の身体操作と演技力が官能の質を決定づける。合法性を保ちながら、限界までリアルを追求するその姿勢こそが「擬似本番」の醍醐味である。

シチュエーションとしては、肌が触れ合い、呼吸が重なりながらも“あと一歩”を越えない緊張感が最大の魅力となる。「入れちゃダメ……でも、このままがいいの」と囁くような場面には、禁じられた接触を前にした背徳と甘美が同居する。密着したまま腰を動かすたび、心と身体の境界が曖昧になっていく。

心理的には、「制約の中で燃え上がる」欲求と、「触れてはいけないものに触れる」スリルが絡み合う。完全な性交ではないからこそ、想像が膨らみ、絶頂に至る瞬間には実際以上の没入感が生まれる。擬似であることが、むしろ現実よりも濃厚な快感を導くのだ。

同類のプレイには、素股をはじめ、密着プレイや密着手コキなど、挿入を避けつつも身体で交わる感覚を追求するスタイルが含まれる。これらはいずれも、“本番未満のリアル”を極めたジャンルとして、合法と背徳の狭間で独自の官能文化を築いている。

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