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襲い受け(おそいうけ)


受けの立場にありながら、自ら積極的に攻める行動に出る性質や、その瞬間を指す用語。

用語の解説

襲い受け(おそいうけ)とは、BLを中心とした創作文脈において、本来は受動的とされる「受け」の側が、欲望や衝動に従って自ら相手に手を出し、関係を一気に動かしてしまう在り方を表す用語である。受けという立場そのものは維持されているが、行動の主語が一時的に反転する点に大きな特徴がある。

誘い受けが「相手に踏み出させる」振る舞いであるのに対し、襲い受けは「自分が踏み出す」ことを選ぶ。ためらいや駆け引きを挟まず、抑えていた欲望が限界を超えた瞬間に、受けの側から距離を詰め、触れ、押し倒す。この直接性と勢いが、襲い受けという語の核となっている。

BLにおける襲い受けの魅力は、受けに付与されていた「守られる側」「流される側」というイメージが、行動によって鮮やかに裏切られる点にある。普段はおとなしく、受け身に見えていた人物が、欲しいものを前にして一切の遠慮を捨てる。そのギャップは、攻めの立場や心構えを一瞬で崩し、関係性の主導権を揺さぶる。

ただし、襲い受けは恒常的に攻めへ転じることを意味しない。あくまで一時的な爆発であり、欲望を吐き出した後には再び受けとしての立場に戻ることが多い。この「一瞬の反転」と「その後の受動性」の落差こそが、襲い受けを単なる逆転関係ではなく、独立した属性として成立させている。

襲い受けは、欲望を抑えきれなくなった瞬間や、関係が決定的に動く場面で用いられることが多く、物語上の転換点として強い印象を残す。受けであるはずの存在が、衝動のままに踏み越えてしまう――その危うさと切実さが、この用語の最大の魅力である。

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