エロゲの紹介と心に残った作品の感想をダラダラ書いています。



0.あらすじ

舞台は現代、郊外にある小さな神社。
その神主の一人息子であった主人公は、
高校生の時に親戚の子である初駒ルリと出会う。
まだ幼いルリとケンカしながらも、いつしか親しくなってくるのだった。

そんなある日、二人はお互いの両親を事故で同時に亡くしてしまう。
他に身寄りもなく突然、天涯孤独となった二人。
ルリはまだ小学校に入ったばかり、主人公も高校生だった。
悩んだ末に主人公は、ルリと二人で生きることを選ぶのだった。

※公式サイト引用


1.はじめに

本作品に関して全体的に見れば、決して完成度は高くないと感じている。ねこねこソフトに関する知識が浅く、他作品の完成度がどの程度のものであるのかを理解していないのだが、正直何度か投げそうになった。いいちこ√、佑咲√に至っては共通√の完成度の高さだけを心の拠り所にしていた。本当に本作はRURI√が全てであるのだが、RURI√を読んだ後に他のルートを思い返してみると、案外ああいう馬鹿らしい話がまかり通る世界もありといえばありなのではないだろうかと思いなおせた。というわけで、本感想は特にRURI√に絞って感想を上げていく。

本感想はネタバレを多分に含むため、未プレイの方は注意ください。
ネタバレ無しの紹介はこちら→ルリのかさね 〜いもうと物語り〜
ちなみに推奨攻略順は『(依知子⇄佑咲)→RURI/RURI→RURI/RURI2→RURI』の順です。


2.かさねについて



本作のタイトルにもなっている「かさね」について。ルリと海岸でサンドイッチを食べた際にしたやり取りの中で主人公があえて言及しなかった「神仏習合」とは要約すると「仏教と神道の融和を図る宗教現象」であると言える。この時ルリ向けに行った説明として『飯は二人で食った方が、美味いってことだよ』というセリフがあるが、本来であればそれは「飯」に限らず言えることで、真っ暗な家の外で家族の帰りを立って一人きりで待っていたルリに対し主人公の思いを伝えたメッセージでもあったのだろう。






神道に基づき神にお願いをしない主人公と、仏教的な考えに基づき神へとお願いをする妹ルリ。主人公はルリの最後に際して自身の生き方を曲げて神へとお願いをするに至る。最後に初めての抱擁をしたのは互いをかさねたことの象徴である。つまりは神仏習合に倣い、ルリの人生や信念、価値観それら全てを自身と融和させることこそがルリの「かさね」であり、タイトルはそのまま本作内で語られるエピソードを表しているとも言える。改めて、何とも秀逸なタイトルである。



3.結婚について



主人公が最後に神仏習合に倣いルリと自身を融和させたとするならば「結婚」のシーンに関しても決して突発的なその場の勢いではなく、ルリをかさねその生涯を共に過ごすための主人公の覚悟に裏打ちされた行動であることが、より明確に伝わってくる。ルリの思いや存在を風化させないようルリの日常を繰り返し浸透させる。エピローグでは主人公は元の考え方とは明らかに異なる生活をしていることが分かる。そうした改革のための揺るがない意志を示す儀式として「結婚」したのである。にしても、この目玉焼き、決して料理レベルが高くない主人公が幼いころのルリを想いながら作った努力が端に見える「コゲ」に現れているようで、とても良い。





ところで結婚に関してもう一つ妄想をするのであれば、神前式と仏前式の違いに着目したい。神社で行う神前式とは両家を含め互いを親族として扱うという契りを結ぶといったいわば家族としての「繋がり」を重視した結婚であり、逆に寺院で行う仏前式は「来世までの結びつき」を誓う結婚である。差異の背景には輪廻転生の思想を持つかどうかがあるのだろう。これらの前提知識をもとにすると、主人公からすれば神道に基づき願わなかった場所であり、ルリからすれば仏教的な考えに基づき願いを込めた場所でもある拝殿前で婚姻を誓ったことには、愛情の発露や意思表示のための儀式以外の主人公の切な願いも見えてきてならない。



4.最後に




互いが互いをもっとも尊い存在とし、妹として、兄として、妻として、夫として、家族としてあらゆる繋がりを結び、かさなった二人には是非とも、来世までの結びつきを期待したい。

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