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 1948年2月に摘発され、1951年に最高裁判決が出た【刑法175条】違反事件の通称。
 新聞『サンデー娯楽』*1
 ・セックス及び性器描写のある戯文*2「好色話の泉」掲載号
 ・死姦描写のある「其の夜我慾情す」と題名そのままの「変態女の秘戯」両記事の掲載号
 ・セックスシーンのある「処女の門、十七の犀ひらかる」掲載号
 が、刑法175条の猥褻物販売(現在のわいせつ物頒布等の罪)に問われ、編集発行人を被告人とする裁判となった。

 最高裁判決では全員一致でこれらの記事を
いずれも徒らに性慾を興奮又は刺激せしめ且つ普通人の正常な性的羞恥心を害し善良な性的道義観念に反するものと認められるから、原判決がかかる記事を掲載した多数文書を販売した被告人の所為を刑法一七五条所定の猥褻文書の販売行為に該当するとしたのは正当である。
 とした。
 この「徒らに性慾を興奮又は刺激せしめ且つ普通人の正常な性的羞恥心を害し善良な性的道義観念に反する」という文を3つに分けて整理したものがいわゆる「わいせつの3要件」である。
 すなわち
1.いたずらに性欲を興奮・刺激せしめ、 2.普通人の正常な羞恥心を害し、 3.善良な性的道義観念に反するもの
 この定義が刑法175条にいう「わいせつ」の定義とされ、現代の裁判まで受け継がれているのである。
 また刑法175条にとどまらず、関税法69条の11第7項に定める輸入禁制品「公安又は風俗を害すべき書籍、図画、彫刻物その他の物品」や、刑法176条の強制わいせつの「わいせつ」判断にまでこの文言が用いられている(ただし強制わいせつにおけるわいせつ判断は175条より広いとされる)。


参考リンク・資料:
最高裁判所判例集 昭和26(あ)172
出版検閲と発禁本 戦後編
わいせつ性は、裁判所でどのように判断されてきたのか

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