当サイトは民主主義社会の根幹をなす最重要の「人権」であるところの表現の自由、およびその規制・弾圧・バッシングにまつわる用語集です。

 シェリー・ローズ作。高さ約4mのバルーン彫刻。
 作者の夫でありアーティストであった故ボブ・フラナガン氏をモデルとした、病死した彼への追悼作品である。フラナガン氏は自身の体を傷つけるマゾヒスティックなパフォーマンスで知られ、自身の性器を痛めつけるパフォーマンス映像がアメリカで放送禁止になったこともあるという。
「ボバルーン」は革ジャンを着て口にさるぐつわをつけ、露出させた屹立する男性器に注射器・ピアスが刺さっている。

 1996年8月1〜25日にかけて東京ビッグサイトで開催された「アトピック・サイト」展(東京都主催)の併設展「オン・キャンプ/オフ・ベース」展(期間は8月10日〜19日)で展示された。
 警視庁深川署が、男性器を露出しているため、公然わいせつ物陳列罪に当たるとして警告し、主催者側は【腰巻事件】のように大きな布をその下半身にかぶせた。その姿はさながら「おむつ」を穿いているようだったという。

 ボバルーンは確かに上記のとおり過激性はあるが、あくまで風船である関係上、決して写実的なものではなく、いわば「漫画的」な造形であった。
 それにもかかわらず警察がこのような対応に踏み切った理由として、美術評論家の福住廉は「男性器や女性器という条件とは別の条件、つまり同性愛や異常性愛を激しく嫌悪して排除する力学が作動しているように思えてならない」と述べる。
 また芸術運動団体「自由国際大学」のサイトでの記事は、アトピック・サイト展での沖縄関連の展示についての「検閲」問題からの「注意を逸らす」かのようであるとコメントしている。

参考リンク・資料:
『オン・キャンプ/オフ・ベース』展 -自由国際大学
美術の展開2014(3)

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