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hitoshinka 2020年09月10日(木) 05:54:44履歴
フェミニズムの時代区分のひとつで、一言でいえば「ネット時代のフェミニズム」。
2009年にジェシカ・ヴァレンティが「フェミニズムの第4波はオンライン」と発言したことに端を発するとされる。
いわゆる【ツイフェミ】や、#Metoo運動などはこれに属する。
先行する第1波〜第3波をおおまかな流れは下表を参照。(なお、各「波」は入れ替わっているわけではなく併存するものであり、たとえば第3波の誕生とともに第2波が無くなるわけではない)
第4波フェミニズムは思想的には第2波に最も近い。
なぜなら、SNSやYouTubeをはじめとする動画サイト等に大きく依存している第4波のフェミニズムは、手軽に「バズる」ことを求めるために、誰にでも分かりやすい「とにかく男は敵」「何も考えずにいいねを押せる」式の思考の単純化が蔓延しているためである。
このニーズのもとでは第3波フェミニズムに見られるような「いっけん差別と見えたものを再評価する」などという考える手間を要するプロセスは顧みられない。ましてや個々の女性の意見をきちんと聞き、調べ、その選択を尊重するなどは第4波フェミニズムのもとでは当然省略される。
一方、「他の被差別者と連帯する」という第3波の特徴は引き継いでいる。こまめな思考を伴わない第4派の反射的な差別認定は、差別者と名指しされた者や周囲からの反論に耐えるには、数の力を恃むしかないからである。
そのために女性(フェミニズム)や黒人・LGBTなど、おおむね「左翼」「リベラル」と呼ばれてきた自称“被差別者”連合を母体として、党派的に味方しあい、いわゆるエコーチェンバーを作り上げているのが実情である。
参考リンク・資料:
フェミニズムの4つの波──フランケンシュタインから#MeTooまで。【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.2】
フェミニズムの新しい潮流 ――「第 4 波フェミニズム」
「ツイフェミ!」と言う前に読んで欲しい「フェミニズム入門」
2009年にジェシカ・ヴァレンティが「フェミニズムの第4波はオンライン」と発言したことに端を発するとされる。
いわゆる【ツイフェミ】や、#Metoo運動などはこれに属する。
先行する第1波〜第3波をおおまかな流れは下表を参照。(なお、各「波」は入れ替わっているわけではなく併存するものであり、たとえば第3波の誕生とともに第2波が無くなるわけではない)
開始時期 | 概要 | 表現の自由との関係 | |
第1波 | 1848年 | 選挙権など制度的権利の獲得を目的とした、最初期のフェミニズム。 | 無関係 |
第2波 | 1963年 | 制度以外の様々な文化などから性差別の発見をし、その克服を目指す、いわば「なんでもかんでも差別」「とにかく男は敵」な傾向を持つフェミニズム。 | 敵対的 |
第3波 | 1990年代 | 女性差別問題の大幅な改善を受け、他の差別問題への注目や、第2波が差別と決め付けてきた女性文化の再評価も行う。ポスト・フェミニズムと呼ばれ、第2波からは裏切り者扱いされがち。 | 受容的 |
第4波フェミニズムは思想的には第2波に最も近い。
なぜなら、SNSやYouTubeをはじめとする動画サイト等に大きく依存している第4波のフェミニズムは、手軽に「バズる」ことを求めるために、誰にでも分かりやすい「とにかく男は敵」「何も考えずにいいねを押せる」式の思考の単純化が蔓延しているためである。
このニーズのもとでは第3波フェミニズムに見られるような「いっけん差別と見えたものを再評価する」などという考える手間を要するプロセスは顧みられない。ましてや個々の女性の意見をきちんと聞き、調べ、その選択を尊重するなどは第4波フェミニズムのもとでは当然省略される。
一方、「他の被差別者と連帯する」という第3波の特徴は引き継いでいる。こまめな思考を伴わない第4派の反射的な差別認定は、差別者と名指しされた者や周囲からの反論に耐えるには、数の力を恃むしかないからである。
そのために女性(フェミニズム)や黒人・LGBTなど、おおむね「左翼」「リベラル」と呼ばれてきた自称“被差別者”連合を母体として、党派的に味方しあい、いわゆるエコーチェンバーを作り上げているのが実情である。
参考リンク・資料:
フェミニズムの4つの波──フランケンシュタインから#MeTooまで。【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.2】
フェミニズムの新しい潮流 ――「第 4 波フェミニズム」
「ツイフェミ!」と言う前に読んで欲しい「フェミニズム入門」
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