Censoyclopedia:センサイクロペディア - 【インナー・ワーキング】
 2016年公開のディズニーの短編アニメーション作品で、『モアナと伝説の島』の併映作にあたる。
 真面目なサラリーマン男性ポールを体内で動かしている擬人化された臓器たちの物語。
 主人公はポールの「脳」で、ポール自身の健康と安全のため彼に節制を強いていた。しかし「脳」はポールの仕事中、パソコンの画面に映る彼のつらそうな姿を見て、節制がかえって彼の精神に不健康をもたらしていたと気付く。そして「脳」は昼休みに思いっきり遊ぶよう臓器たちに許可を出し、ポールはビーチに繰り出す。会社に戻ってきた彼は別人のように楽しく生き生きと仕事に励むようになったのだった……というストーリーである。

 公開4年後の2020年12月、海外のツイッターユーザーが一場面の画像を拡散したことで、またしてもフェミニストによるバッシングに遭う。

 tvgroove記事によると、「これをきっかけに子供たちが、『あれが正しい体型なんだ』って思ってしまうことを考えると、本当に悲しい。現実的に不可能なのに」「昔のディズニーは、プリンセスやプリンスの目を大きくしたり、ウエストを細くしたりせず、現実的なプロポーションだった。普通に見えたあの頃がよかったのになあ」などのバッシングが寄せられている。

 これらの批判は全くの失当で、加担した者の多くは本作をまともに視聴していないと思われる。
 まず、この女性は作中で「美の基準」とされるほどスポットを当てられているわけでも、「憧れる対象」として描かれたヒロインでもなんでもない。ただサングラスを売っている露店の店員さんである。
 そして本作の中で、ポールを含む多くのキャラクターは著しく肉体をデフォルメされており、別段「女性の体を美しくする」方向にばかりそうしているわけではない。サーファーの男性は逆三角形の肉体をきわめて非現実的に誇張され、ポールを含む会社員たちは真四角の顔をしている。パンケーキを食べている男女は高々と突き出した巨大な鼻を持っている。
 ようするに種々様々に「ありえない体型」がデフォルトの作品なのである。

 ネットの「フェミニスト」たちは、またしても作品全体を確認しその視聴者への影響をまともに検討することなく、一枚の画像だけに噴き上がっているに過ぎない。日本でも海外でも同じである。
 ディズニーなどハリウッド作品を「ポリコレで素晴らしい!」と信仰する、日本フェミニストの金太郎飴のような姿は毎度のことだが、所詮それは彼女らの「外人好き」(これはこれで一種の差別である)の一形態にすぎない。「外国産」というレッテルを当然持たない同国人たちからすればただのアニメであり、有害のレッテルを貼ってバッシングする対象でしかなかったのだ。
 このような日本フェミニストの幻想からくる本国人とのズレは【ワンダーウーマン】の扱いなどにも見られるところである。

 ……それにしても彼女らにも、ポールのような「反省のできる脳」があればよかったのだが。

参考リンク・資料:
ディズニー・アニメに登場する女性のプロポーションが「ありえなさすぎる」と炎上「子供たちが『あれが正しい体型なんだ』って思ってしまうことを考えると本当に悲しい」
【悲報】ポリコレ対策が万全のディズニー、「アニメに登場する女性のプロポーションがありえなさすぎる!」と焼かれてしまう