デジタルコマンドステーションからデジタルデコーダーへの通信は、命令を伝える一連のビットを送信することで実現されます。 ビットは、「1」と「0」と呼ばれる2つの条件のいずれかを表す信号です。 標準のこの部分は、これらのビットをエンコードするデジタルコマンド制御信号の電気的特性をカバーしています。

　NMRAベースラインデジタルコマンド制御信号は、極性が反対の2つの等しい電圧レベル間の遷移のストリームで構成されています1。 交互遷移は、1ビットを次のビットから分離します。 残りの遷移は、各ビットを最初の部分と最後の部分に分割します。 デジタルコマンドステーションは、ビットの部分の長さ、または遷移の頻度を変えることにより、このデジタルコマンド制御遷移内のビットをエンコードします。
　「1」ビットでは、ビットの最初と最後の部分は同じ持続時間を持ち、その持続時間は名目上58マイクロ秒で、ビットの合計持続時間は116マイクロ秒になります。 デジタルコマンドステーションのコンポーネントは、最初と最後の部分がそれぞれ55〜61マイクロ秒の期間を持つ「1」ビットを送信します。 デジタルデコーダーは、最初と最後の部分の持続時間が52〜64マイクロ秒のビットを、値が「1」の有効なビットとして受け入れる必要があります。
　「0」ビットでは、各遷移の最初と最後の部分の持続時間は、名目上100マイクロ秒以上でなければなりません。 「1」ビットと同様に、総信号のDC成分をゼロに保つために、「0」ビットの最初と最後の部分は通常互いに等しくなります。 デジタルコマンドステーションコンポーネントは、ビットの各部分が95〜9900マイクロ秒の持続時間を持ち、「0」ビットの合計ビット持続時間が12000マイクロ秒を超えない「0」ビットを送信します。 デジタルデコーダーは、最初または最後の部分の持続時間が90〜10,000マイクロ秒のビットを、値が「0」の有効なビットとして受け入れる必要があります。 図1は、この手法を使用してエンコードされたビットの例を示しています。

Figure 1: Bit Encoding

　デジタルデコーダーは、正と負の成分が最大6マイクロ秒異なる1ビットを受け入れなければなりません。

負荷がかかっているパワーステーション出力の場合：

1ビットの結果の関係

幅A <55 µSec または 幅A > 61 µSec	Bad
幅A = 幅B	OK
｜幅A – 幅B｜ <= 3 µSec	OK
｜幅A – 幅B｜ > 3 µSec	Bad

デコーダーは以下を受け入れる必要があります。

1ビットの結果の関係

期間A >= 52µSecおよび期間A <= 64µSec	OK
期間A = 期間B	OK
｜期間A – 期間B｜ <= 6 µSec	OK

　パワーステーションの出力で測定されるデジタルコマンド制御システムによってトラックに適用されるNMRAデジタル信号は、無負荷から電源で許容される最大連続負荷までの範囲の条件下で測定される次の特性を備えているものとします。 -4ボルトと+4ボルトの間の領域を横切る遷移は、マイクロ秒あたり2.5ボルト以上で発生します。 この信号の振幅が+/- 2ボルト以下であれば、ゼロ交差遷移でこの信号に非単調な歪みが含まれることがあります。
　デジタルデコーダーは、-4ボルトから+4ボルトの電圧範囲で、勾配が2.0ボルト/秒以上の遷移を持つ信号を正しくデコードするように設計する必要があります。 デジタルデコーダーは、S-9.2で定義されているように、適切にアドレス指定されたベースラインパケットの少なくとも95％を正しくデコードする必要があります。 ノイズ（および/または他の種類の信号）が存在する場合、100 kHz以上で、NMRのデジタル信号のピーク間振幅の4分の1未満の合計ピーク間振幅です。

（あとは関係なさそうなので無視）