福島原発事故による要望書及び署名 - 福島原子力班からの回答
1.地域の放射線測定についてはどうなっているのか?
回答:
県の役割分担としては、(1)県内全域での定点調査、(2)市町村が行う調査の支援、(3)国が特定避難勧奨地点を指定するための事前調査、
となっております。
なお、これまで県や市の調査で公表されているものを掲載しましたので、お住まいに近い地点があれば参考になると思います。

県の走行調査
http://www.pref.fukushima.jp/j/fukushimacity0705-0...

県立医大の調査
http://www.fmu.ac.jp/index_shinsai.php

市の調査
http://bousai.city.fukushima.fukushima.jp/info/h23...

市内一斉調査
http://bousai.city.fukushima.fukushima.jp/info/h23...

2.体に影響が出始めてる方・疎開検討・避難されてる方々に対しての国の補償、もしくは補助金等などどうなっているのか?
回答:
健康影響が出ている方への補償については申し訳ありませんが情報を持ち合わせておりません。
県外への避難の支援については、県外避難者支援ブログに、他県で受けられる借上住宅の案内がありますので、詳しくは(県外避難者支援チーム024−523−4157)または各県へお問い合わせください。
http://plaza.rakuten.co.jp/fukushimahinan/
生活支援情報
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalS...

3.多額の義援金が日本赤十字社に集められておりますが、いまだにそのままだという話を聞きましたが、実際のところどのようになっているのか?
回答:
国、県、市町村に寄せられた義援金については一次配分及び二次配分が始まっております。福島県は宮城、岩手に比べて配分が進んでおります。
http://www.pref.fukushima.jp/j/gienkinhaibun0717.p...福島県 義援金第一次配分状況'
なお、対象者は市町村が判断します。(地震津波は罹災証明書、原子力災害は被災証明書と同等の被害)

4.ふくいちライブカメラの映像で、閃光や、水蒸気等が・昼間や夜間見えたりしているのですが?
回答:
発電所においてそのような事象が生じているとの通報は県に入っていませんので、火災とか白煙というのは全くの誤った情報です。
では、なぜそのような情報が出てくるのか。火災や白煙と見誤ってしまうのはなぜか。
白煙については、この季節の太平洋沿岸は、海から湿った風(霧)が吹き込み、数メートル前も見えない状況になるときが、昼夜を問わず度々あります。さらにこの霧は移動が速く、一気に数100も陸に吹き込んだかと思えば、一気に流されて霧が晴れてしまいます。この激しい霧の動きが、あたかも爆発、白煙と見間違われているものと思います。
また、火災や閃光については、夜間の作業照明や車のヘッドライトがカメラへの入射によって生じるものと思われます。

これまでも、ライブカメラ映像については、爆発、閃光、臨界などが発生したのではないかとの情報が、数多くネット上を駆け回っておりますが、どれ一つとして正しい情報はなかったのが現実です。

仮に臨界や爆発で放射線や放射性物質が環境に出たのであれば、モニタリングポストのデータに変動が生じるはずです。
なお、4月以降では、周辺環境において放射線量が上昇したとのデータはありません。

ネット上では、様々な情報が流れています。
自分で信頼できるサイトを見極め、データを確認することが必要だと思います。
信頼度の低い情報源については、あまり気にされない方がよろしいと思います。

県のモニタリングポスト測定結果(速報)
http://www.atom-moc.pref.fukushima.jp/sokutei.html

東京電力福島第一のモニタリングポスト
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/index-j....

福島第二のモニタリングポスト
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f2/index-j....


5.福島市の汚染された汚泥等を捨てている場所について
回答:
県災害対策本部では場所は把握しておりません。
なお、この件については、8月5日18時10分からのNHK福島、ふるさとニュースで報道されております。
(動画の時間で8分20秒頃から始まります)>
http://www3.nhk.or.jp/fukushima/furusatonews/

6.政府は9月にも避難準備区域解除 福島の5市町村、政府が正式に決定したことについて
回答:
発電所から3圏内については、全般的に放射線レベルが高いこともありますが、これまで一時帰宅を認めてこなかったのは、発電所で突然の異常が生じたときに、避難のための十分な時間が確保できないとの理由からですが、8月4日の国の評価において、「原子力発電所においては、これまでの様々な対策によって、水素爆発が生じることや原子炉等の冷却ができなくなる可能性は低い」とされ、原子力安全委員会も妥当であるとしております。
http://www.meti.go.jp/press/2011/08/20110804004/20...
このことから、3圏内への一時帰宅を認める方向で検討されているものです。
ちなみに、放射線量の分布は、一概に距離だけでは判断できません。実際に3圏内でも数マイクロシーベルトの低い場所もあれば、20以遠でも数10マイクロシーベルトと高い場所もありますので、モニタリングをしっかりやって、帰宅する住民に無用な被ばくをさせないことが重要な課題です。よって3km圏内が危険、3.1は安全といった単純なものではなく、安全を確認した上で帰宅が許可されますので、健康への影響はないと考えられます。

7.8月末には避難所閉鎖、10月には福島県内のすべての避難所閉鎖、仮設住宅、生活保護についてどうなってるのか?
回答:
仮設住宅は十分な数が供給されているのですが、住民ニーズを行政が把握しきれないため、マッチングが悪く入居が進んでいないのが事実です。これは、行政が反省すべき点だと思います。

8.福島第一原発の構造は?
回答:
福島第一は全てが沸騰水型軽水炉です

9. 一番最初に燃料棒に何が入っていたのか
回答:
燃料棒には、核分裂するウラン235の濃度を3%程度に濃縮した酸化ウランを焼き固めた燃料ペレットが装填されています。
残りの97%は核分裂しないウラン238です。天然ウランはウラン235が0.7%です。

10.40年かけてその燃料(放射性物質がどのように変化したのか?)
回答:
核燃料(燃料集合体)は、1回の運転期間(13ヵ月)後の定期検査において、約25%が炉心から取り出され、新燃料が入れられます。よって、1つの燃料(燃料集合体)は約4年程度で炉心から取り出されることになります。
使用後の燃料の組成は、ウラン235が1%と、ウラン238が95%そのまま残りますが、新たに核分裂生成物が3%、
プルトニウム239が1%生成されます。
核分裂生成物は、炉運転停止直後には、短半減期のクリプトンやキセノン、ヨウ素131等が存在しますが、時間経過とともに消滅し、
半減期の長いセシウム、ストロンチウム、ジルコニウム等が残ります。
これらは再処理において核のゴミと称される高レベル廃棄物です。

11.1号・3号機の爆発時の時にそれぞれ何がどの放射性物質が飛び散ったのか?
回答:
水素爆発が起きた時には、既に燃料被覆管や原子炉圧力容器が損傷し、主にガス状の放射性物質が格納容器内や原子炉建屋に存在していたと推定されています。
原子炉停止後数日でしたので、爆発により外部に放出されたのは、「希ガス(クリプトン、キセノン)、ヨウ素131、セシウム137等が主なものと思われます」。なお放出された量について、「国は、630000兆ベクレル(ヨウ素131換算)」としております。

12.子供たちに対するWBC等の検査などしてもただ、0.2〜01μSvなので問題はないということですが、
「検査だけでいいのですか?
治療しなくていいのですか?」
回答:
医師の判断によると思いますが、比較的低い線量ですので、健康影響は無視できる程度に小さいと思います。

13.様々な方と面会し様々な話をしてまいりましたが、動物保護、そして一時帰宅はあまりにも危険すぎる。
あのベラルーシでさえ25年たった今でも戻れず、そこの地域の食べ物等は、高濃度の放射能に侵されています。
総理はやっと気づき、当分とは住めない。と言いました。
一時帰宅にしても、高放射能が高いところに数時間いれば年配や若者特に女性は甲状腺・肺・膀胱・遺伝子(DNA)がやられてしまい、DNAにしても2重螺旋が崩れてしまう恐れがある。
回答:
発電所周辺では、現在でも100マイクロシーベルト毎時に近い線量率がある場所がありますが、大気中の放射性物質は相当少ないので
内部被ばくや表面汚染は考えなくてもよく、予想される外部被ばくも、一時帰宅などの数時間の滞在であれば、100マイクロシーベルトであり、このレベルでは、健康上の問題はないと判断していると思います。

14.国や県は県民・市民に対して長崎・広島と同じように「被ばく手帳を緊急に発行すること」を求めます。
回答:
福島県が実施している「県民健康管理調査」については、下記のとおりとなります。

全県民を対象とした「県民健康管理調査」が8月頃から実施される予定となっております。
・県ホームページの案内
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalS...
・調査の概要
http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/20110...
・7月24日の検討委員会の資料http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/23072...
この会議資料の最後のページに、「健康管理ファイル(仮称)」についてしめされており、報道では被ばく者手帳などと呼称されています。

県民健康調査全般に関する問合せについては、次のとおりです。

福島県災害対策本部 救援班 県民健康管理チーム
電話番号 024-521-8028(8:30〜19:00)
E-mail kenkoukanri@pref.fukushima.jp

なお、県政及び災害対策全般については、
知事公室へ
chijikoushitsu@pref.fukushima.jp

福島県災害対策本部 救援班 県民健康管理チーム
電話番号 024-521-8028(8:30〜19:00)
E-mail kenkoukanri@pref.fukushima.jp