最終更新: aichi_ero1 2015年04月17日(金) 05:34:07履歴
対応機種:ファミリーコンピュータ
発売日:1986年11月26日
発売元: AC:1986年2月
FC:1986年11月26日
プレイ動画 実況プレイ動画 おまけ
解説『怒』(いかり)は、1986年にSNKが制作・販売した縦スクロール型アクションゲーム、およびそのシリーズの名称。
本項では、初代の作品について説明する。
シリーズ一覧
- 怒 IKARI(北米版タイトルは『IKARI WARRIORS』)
- 怒号層圏
- 怒III
- 怒 -IKARI- 〜レオナ激闘編〜
作品概要
8方向の「ループレバー」と呼ばれるレバーと2つのボタンで操作する。
ループレバー(SNKの登録商標。一般名称はダイヤルスイッチ)はスティックの上部にダイヤルがついたもので、倒すことで自機を進行、回転で攻撃方向を調整する。ダイヤルは1周12方向となっていて、例えば180度反転させる場合でも操作は120度回転で済み、手首を無理に捻る必要が無いように考慮されている。
ボタンは主に、銃と手榴弾の使用に用いる。
色違いの敵兵を倒すとアイテムが出ることがある。このゲームでは銃弾、手榴弾ともに弾数制限があるので、アイテムは単に各種パワーアップのためだけではなく、残弾を補給するためにも拾わなければならない。
味方の空戦車の傍で手榴弾ボタンを押せば戦車に乗り込むことができる。これもガソリンメーターが無くなれば止まり爆発するので、アイテムを拾って補給しなければならない。戦車から降りる時も手榴弾ボタンを押す。
エリアの切れ目には全部で5つのゲートがあり、これは手榴弾か戦車砲でなければ破壊できない。
特殊なレバーを用いる操作や、敵弾だけでなく自分や味方の弾に当たってもミスとなるなど、従来のゲームに無かった仕様を持つ。
手榴弾を投げると移動して避ける、など、敵はこちらの攻撃を避けるといった動作を行う。
キャッチフレーズは「俺が生き残るためなら相棒でも倒す!(Surviving all perils even zapping your friend)」。
クラウムズ
このゲームプログラムには「クラウムズ」と呼ばれる擬似人工知能が搭載されており、それによってゲームの基本的シーケンスが制御されている[1]。
「クラウムズ」は基本的に、プレイヤーがどれくらいの時間でどれだけの敵を排除したかを監視している。短時間で多くの敵を排除できるプレイヤーは上手、逆に、いつまでたっても少しも敵を殺せないプレイヤーは下手だと判断。それに基いて、敵をどこでどれぐらい出すか、パワーアップアイテムの出す場所や数はどうするか、などのシーケンスの変更を行っている。
基本的な「クラウムズ」の思考パターンとしては、プレイヤーを意図的に惑わす方向性で設計されており、パワーアップアイテムをなかなか取らないでいると、徐々に出さないようにもする。
上記の人工知能は2011年4月21日に発売されたPSPソフト『SNKアーケードクラシックスゼロ』の移植版にも再現されている。
ストーリー
国連に一通の極秘情報が届けられた。その内容は、秘密結社を名乗る悪の組織が、とある国に基地を造り、世界征服を企んでいる、というものだった。もし、それが事実なら、組織壊滅に乗り出さなければならないが、まだ確固たる証拠が無い。委員長は少数精鋭の特殊部隊を派遣し、事の解決にあたることを決意した。隊長のラルフ大佐以下、四名の特殊工作隊、そして、新顔のクラーク少尉が戦場に送り込まれるが、飛行機が作戦開始直前に墜落してバラバラになってしまった。助かったのはラルフ一人だけ。その目の前に無傷のクラークが現れる。果たして、彼は敵なのか?それとも味方なのか?考える間もなく、敵が襲来してくる。
登場キャラクター
ラルフ大佐1P専用キャラクター。赤いバンダナを頭に巻いている。
クラーク少尉2P専用キャラクター。外見はラルフの色違いで、青いバンダナを頭に巻いている。
クック大佐最終ボス。彼自体攻撃はしてこないが、周りの4つの大砲が攻撃してくる。
開発経緯
『T・A・N・K』の開発を終えて一段落した頃、『T・A・N・K II』の開発の話が上層部から降りてきた。その際、『T・A・N・K』に『戦場の狼』と『フロントライン』の面白さ、つまり人間同士の戦いと戦車からの脱出という要素を追加したものを、という注文事項があった。これを元に開発がスタートした。
面白さの要素としては、
- 人間を大きくし、対人戦闘を可能にし、プレイヤーの感情移入をしやすくする。
- 戦車に乗り込むことによって変身する感覚を与え、脱出しなければならない状況を作り出すことによって緊張感を与える。
- 爆発を派手にすることによって爽快感を持たせ、攻撃という行為に対する結果を最大限に発揮させる。
- 敵同士の殺し合いや誘爆を存在させ、戦場の臨場感を表現する。
- 激しい攻撃の部分を作り、メリハリをつける。
- 敵の攻撃によるプレイヤーに対する心理的衝撃の連続を、プレイの方法によって変化させる。
といった点が挙げられた。 また、シーケンスの構成としては、「心理的衝撃の連続した形態は、慣れてしまうことによって衝撃ではなくなる」という『T・A・N・K』での反省から、心理的な慣れを引き起こすまでの時間の引き延ばしを主眼とした。
また、『T・A・N・K』の開発の際に考えられていた「ゲームとは、開発した人間の思想を表現している」という思考をさらに進めて、「開発した人間の思想を表現し、なおかつ、プレイヤーに対しての心理的な影響をあらかじめ計算し、操作することが可能である媒体としての役割を持つ」という思考に達したため、人工知能によるシーケンス制御の試作品のようなゲームとなった。そのため、ゲームのシーケンス自体としてはかなり不安定な部分が出来てしまったが、これの反省を元に続編の『怒号層圏』が開発されることになった。
家庭用ゲーム機移植
ファミリーコンピュータ版マップが原作のおよそ三倍の長さがあり、アーケード版では使用できなかったヘリコプターへの搭乗が可能、など、ゲームそのものがかなり異なる内容となっている。パッケージイラストは漫画家のたがみよしひさが担当した。
MSX2版
その他
- 当初は映画『ランボー』をモチーフにして開発されており、実際に版権元の映画会社と交渉してライセンスの許可を貰うところまで進んでいた。しかし、現地のアーケードマシン展示会で当作品を出展した際、予想以上の人気を得たため、版権作品として出す必要性が無くなったとのこと。
- 開発者は「1コインでオールクリアは無理」と語っていたが、実際には多数のプレイヤーが達成している。
- 最終面クリア時にはカワサキ将軍が登場して、そこでゲームが終了となる。登場のみで戦うことはない。カワサキ将軍の名前は当時のSNK社長だった川崎英吉に由来する。
- 続編である『怒号層圏』へ改造できるROMキットが後に発売されたと言われている。ただし、当作品の基板はJAMMA規格以前から使用されていたSNK専用のハーネスが、対して『怒号層圏』はJAMMA規格ハーネス使われており、基板構造自体は別の物である。
- 主人公のラルフ大佐とクラーク少尉は後年、対戦型格闘ゲームの『ザ・キング・オブ・ファイターズ』シリーズや横スクロールアクションゲームの『メタルスラッグ』シリーズにプレイヤーキャラクターとして登場する。また、SNKのファミコンゲーム『ゴッドスレイヤー はるか天空のソナタ』では、ラルフとクラークがモチーフとなったキャラクターが登場している。他にもSNKが開発した『ネクストスペース』(パサデナインターナショナル販売)の自機を操縦するプレイヤーの名前もラルフとクラークだが、時代は遠い未来であり苗字も違っている。
- 対戦型格闘ゲーム『KOF MAXIMUM IMPACT』では、ラルフの2P衣装が本作および本シリーズのものと同一となっている。
プレイ動画
FC 怒 クリア動画1
ファミコン 怒 Ikari Warriors
懐かしのファミコンゲーム「怒」をプレイ!!
実況プレイ動画
おまけ任天堂ファミコンTVコマーシャル集
怒の裏技 【コンティニュー】 ファミコン - 裏技.com IKARI WARRIORS
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