※武器シリーズ名は公式のものではありません。管理人が暫定的につけたものになります。公式発表があり次第修正します。
※Ver.1.2で実装
とある特別な契約を象徴する剣、昔この剣は山頂を削り平らにしたらしい。
遥か昔、神々と妖が大地を駆け回っていた時代、
不安定な天地に、人々はこう聞かずにはいられなかった。
「教えて下さい、私の愛する者と子供たちはどこへ行ってしまったのですか」
「教えて下さい、いなくなった人達はいつ帰ってくるのですか」
「ああ、主よ、この恐ろしい時代はいつまで続くのです」
山の固い石に囲まれて育った人々でも、心に深い傷を負う。
何も言わず辛抱強く神へ信仰を捧げる者でも、瞳に激しい炎を灯す。
疑問の声を出さずとも、心の奥底から訴えかける叫びが聞こえてくる。
岩君は神の力を使い、金色の石珀から長剣を削り出した。
そして剣を振るい山頂の一角を削り取ると、民と固い契約を交わした。
いなくなった人は必ず戻り、規則を破る者は必ず罰せられる。
愛する者を失った者、大切な物を失くした者、不平を強いられた者達は、必ず償われる。
これは璃月の長い歴史の中で語られた、真偽不明な民話の一つに過ぎないのかもしれない。
ただ、岩君が交わした契約は、今日の璃月の隅々までに伝わっている。
そして契約に背く事は、神が治めるこの大地を敵に回す事である。
岩君が斬った山頂が、いずれその者の頭上に落ちてくるだろう。
近頃、農村部では、いつか真の主が再び地上に降臨すると噂されている。
その時、あの長剣が再び金色の光を放ち、この世最大の不平を両断するのだ…
数千年前、岩君が民衆に誓いを立てたのと同じように。
※Ver.1.2反映済み
悪人を討ち、妖魔を退治する大剣。刃はないが、その力は神を彷彿させる。
遠い昔、璃月には龍がいた。
風に乗って飛び回るのではなく、龍は連なる山の中にいた。
身体が山のように大きな石龍であった。
伝説によると、龍は南天門の辺りで、群山と一体になるかのように眠っていたそうだ。
小さく寝返りを打ったり、背伸びをするだけでも、
大地は揺れ動かされた。
当時の岩君は大地を鎮めるため、古龍の元へとやって来た。
伝説によると、大地は長い間平穏だった。
そして、岩君の側には仲間が一名増えていた。
だが結局、龍と神、そして人は恐らく相容れなかったのだろう……
龍が地底に鎮められた後、仙人や神の怒りに触れる事を恐れて、
かつて、一同になって暴れまわり、岩が揺れ動く音を傍聴していたヴィシャップも
山の地底深くに潜り込んだ。
だが、数千年の時が過ぎ、ヴィシャップが再び騒ぎ出す……
伝説によると、勝者は古龍が鎮圧された巨木の側に剣を突き刺した。
この封印は、魔物や邪悪な心を持つ人には触れることができないものだった。
伝説が本当であれば、清らかな心を持つ人のみ、それに近付く事ができる。
だが、もし伝説が本当であれば、なぜその剣は行方が不明なのだろうか……
※Ver.1.2反映済み
あらゆるものを貫けそうな鋭い長槍。振り回す時は空気を切り裂くような感じがする。
それは遠い昔、船帆と海獣が波を漂う時代。
当時の璃月港は荒れており、海中では数多の魔獣が暴れていた。
伝説によると、深海には巨大な影がある。
それは渦潮を起こし、堅い船を砕き、獲物を底なしの海へと引きずり込むのだ。
一方、別の伝説によると、海には幻の島が霧の中で出現するらしい……
もし幸運にもそれと出会えたのなら、その者は島に隠されている財宝を見付けるだろう。
さらに別の伝説によれば、その島の正体はうたた寝をしている魔獣だそうだ。
水夫達の間に伝わる話は奇怪なものばかりだ。だが一つだけ、彼らが心の底から信じている話がある。
かつて、岩王帝君の槍が虹を貫き、海を荒らしていた渦潮を深海の中央に刺し止めた。
その日から、頻繁にイルカや鯨がその海域に集まり、泳ぎながら歌っているらしい。
ある人が言うには、と鯨達は自分達が崇拝していた神を憐れんで、悲しみの歌を捧げているとの事だ。
一方で、彼らは虹をも貫ける岩王帝君の宝器に、驚きの声を上げているのだと言う者もいた。
また、こんな言い伝えもある。
いつの日にか、岩君に封印された渦潮が再び目を覚ます。
風は深海の生臭い匂いを陸地へと運ぶ。それは、九つの頭を持つ水龍が引き起こす前兆である。
その時、「海にいるあれ」を鎮めるのは一体誰なのだろう……
※Ver.1.2反映済み
ある遠い昔の記憶が秘められている石の錠。窮まりない変化の中からその力が伺える。
「これが盟約の印であり、私からあなたへの挑戦状でもある」
「わたしの全ての知恵を、この石錠に閉じ込めた」
彼は初めて少女を見た時の事を思い出した。ぷかぷかな着物を着て、印を持った彼女は、わざとらしい位に真面目な顔をしていた。
本当に愚かだ。まだ正式な契約を結んでいないと言うのに。
彼はまた、昔、琉璃百合の咲き乱れる野原で、二人が初めて出会った情景を思い出した。
それと、琉璃百合の中で、彼女と最後に交わした言葉も。
「あの小さな者達は、塵のようにちっぽけで軟弱だ」
「ちっぽけだから、いつ自分達が天災や事故で死ぬのか、いつも怯えている」
「怯えているから、もっと賢くなろうと、いつも努力している。私には分かる」
「だから、あなたの力には遠く及ばないけど、私達は技術と知恵を使えばいいと思うの」
「同時にあなたの力と私の頭脳があれば……この街は素晴らしい場所になるはずよ」
彼女は寂しそうに笑うと、ゆっくりと細かい塵と化した。
「やっぱり、あなたとは共に歩めそうにないわ。錠前の事は、忘れて」
「これが盟約の印であり、私からあなたへの挑戦状でもある」
「わたしの全ての知恵を、この石錠に閉じ込めた」
「もし、これを解く事が出来るのなら――」
何年経っても、彼にはそれを解く事が出来なかったし、その言葉の続きも知らなかった。
月日が流れるにつれ、野生の琉璃百合もほとんど姿を消していった。
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